ドラえもん・のび太のポケモンストーリー@wiki

出木杉の未来大冒険 その5

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 タマムシジムの戦いはあっさりと終わった。
敵は草タイプを使うジムリーダー、エリカ。
1匹目のワタッコと2匹目のキレイハナは相性のいいリザードであっさり倒した。
次に出てきたキノガッサにリザードはやられてしまったが、これも相性がいいサーナイトによって倒し、僕は簡単に勝利を収めた。
技マシン、ギガドレインとレインボーバッジを手に入れて上機嫌な僕は、早速セキチクジムへと向かおうとした。
だがしかし、僕は自転車を持っていなかったので、結局シオンタウン側から向かわなければならなくなった。

 シオンタウンのポケモンセンターで回復を済ませ、さあセキチクヘ・・・というその時、突然後ろから大声で名前を呼ばれた。
「で、出木杉!」
振り返ってみると、そこにいたのはスネ夫だった。
しかし、何故かその顔は青ざめている。
「どうしたんだい?スネ夫君。」
「で、ででで出木杉!お、お、落ち着いて聞いてよ。」
どうやら・・・君のほうが落ち着けよ、という余裕もなさそうだ。
「とりあえず、ちょっと向こうの方へ・・・」
スネ夫に誘導されて、僕はセンターの奥の方のテーブルに座る。
おそらく、周りには人は誰もいないのでこの場所を選んだのだろう。
「それで?ここまでやるってことはよっぽどの事なんだよね。」
スネ夫は覚悟を決めると、ゆっくりと語り始めた。
「・・・実は、僕たちの中に・・・・・・“裏切り者”がいるんだ・・・」



 裏切り者、と言われても何のことか分からないが、よい話ではないのは間違いない。
「裏切り者・・・というのは?」
「まあ待ってよ。とりあえず順序を立てて話していくから。」
スネ夫に言われた通り、僕は口を挟まずに頷きながら聞くことにした。
「あの信者との戦いの後、僕はまずタマムシジムへ行ったんだ。」
ということは、スネ夫は僕より先にジム戦をすましていたのか。
「ジム戦が終わった僕は適当に町をブラブラしてたんだ。
そしてふと何気なく民家を覗くと、そこに僕たち6人の中のある人物がいたんだ。」
それが誰なのかという事が問題なのだが、その民家で何があったのか分からないのでおとなしく話を聞いていることにした。
「問題はその話していた相手なんだ・・・あの黒い衣装、間違いない・・・あれは信者だった。」
スネ夫が一段と声を小さくして言い・・・僕の頭に衝撃が走った。
「そ、それは一体誰だったの!」
「それは・・・ここでは言えない。」
「なんで!重大なことなんだよ!」
僕は思わずテーブルを叩いて言った。
「落ち着いて、今からタマムシシティに皆を集めようと思うんだ。
そこで僕が見た人物のことを語るよ。」
「な、なんで今言わないの?」
「・・・こんなことは言いたくないけど、もしかして君が裏切り者と手を組んでるかもしれない・・・だから全員の前のほうがいいやすいんだ・・・・・・」
自分が疑われることにショックを受け、大声で怒鳴り返そうかと思ったが、彼は今仲間の1人が信者と手を組んでいたことで大きなショックを受けている。
だから今は、他人を信じがたいのだろう。
僕はのどまで出掛かっていた言葉を飲み込んだ。
「今全員に連絡を済ませたから、僕は先にタマムシに行ってくるよ。」
スネ夫はセンターを出て行った。僕は今の話を聞いて疲れてしまい、ポケモンセンターのソファーの上でうっかり眠ってしまった。



 目が覚ました僕は慌ててポケッチで時間を確認した。
集合時間までは後20分ある、僕は急いでタマムシシティへ駆け出した。
ヤマブキの東西南北に設置されているゲートは今通れないので、タマムシシティに行く手段は地下通路を通るしかない。
僕は地下通路目掛けて8番道路を全速力で駆けていく。
だが途中からあることに気付いた、だんだん鉄のような匂いがしてくるのだ。
その匂いが強くなってくると、僕はあることに気付いた。
間違いない・・・これは血の匂いだ!
なにやら不吉な予感がしてきたので足を止めると、足下にモンスターボールが一個転がっていた。
先程の血の匂いと関係があるかもしれない・・・そう思ってボールを投げると、中からはサンダースが出てきた。
このサンダース、最近見たような気がする・・・
僕が必死に今までのことを思い出そうとすると、1つのことを思い出した。
スネ夫もサンダースを持っていたのだ!
僕は狂ったように付近の草むらをかぎ分けて辺りを捜索する。
そして、遂に見つけたものは・・・・・・
頭から血を流し、グッタリして動かなくなったスネ夫の姿だった。
ショックを受けた僕はその場に膝をつき、放心状態になっていた。
数分後、何人かの人が寄ってきて電話をしたり僕の肩を揺すったりしていたが、僕はただその場に座り込んでいた・・・

―――これが全ての始まりだった。あの時、スネ夫から無理やりにでも裏切り者の名前を聞きだしていたら、この後の大惨事は避けられていたのに・・・



     現在の状況
       8番道路
    手持ち リザードLV29、サーナイトLV31、ポリゴンLV20
    所持金 4700円
    バッジ 4個

     出木杉メモ
  名前     手持ち
  のび太    ヤルキモノ、キノガッサ、ディグダ(クチバシティ時)
  ドラえもん  フシギソウ、ピジョン、ビリリダマ(タマムシシティ時)
  静香     カメール、ピカチュウ(クチバシティ時)
  ジャイアン  エビワラー、ニドキング(シオンタウン時)



 気がつけば、僕は警察署の中にいた。
どうやらあの後、僕は死体の傍にいた事から重要参考人とされてヤマブキシティの警察署に連れて行かれてようだ。
ちなみに、ヤマブキシティへのゲートは今さっき通行可能になったそうだ。
だが僕は死体を見つけてすぐ放心状態になっていたのであまり彼らの役に立つようなことは証言出来ず、取調べはすぐに終わった。
「あ、それと1つ・・・君に伝えておきたい事が・・・・・・」
刑事は一瞬躊躇した後、僕にとんでもないことを告げた。
『被害者の遺体が、ヤマブキシティに輸送中に“突然・・・消えたんだ”。』

 警察署から帰って来た僕は、疲れをとるためにポケモンセンターへ休みに行った。
だが、そうはいかなかった。
のび太たち4人が既にセンター内で僕を待ち構えていたのだ。
僕が彼らの元へ向かうと、それに気付いたドラえもんが話し合いの開始を告げた。
「よし、全員揃ったね。それじゃあ、緊急会議を始めようか。」
それを聞いた、全員がその場にあるテーブルに座る。
辺りに重い沈黙が流れる・・・それを破ったのはドラえもんだった。
「じゃあ出木杉、君の知っている事を全部話してもらおうか・・・」
やはり、僕に話を振って来たか・・・
僕は自分が見たスネ夫の死体の状況や警察から聞いた話などを告げた。
(ちなみに、死体が消えたことは混乱を招かないために伏せておいた)
だが、僕が本当に話すべきことはこんな事ではない。
「・・・それともう1つ、警察には話してないことがあるんだけど・・・」
僕はこの事を話すかどうか、かなり悩んだ。
だが、覚悟を決めて全て打ち明けることにした。
僕の先程までとは違う空気を感じ取ったのか、皆何が来ても驚かないように身構えている。
 そして僕はスネ夫から聞いた話を打ち明けた・・・この中の誰か1人が、ロケット団信者に加担しているという事を・・・・・・



 僕から衝撃的な話を聞いた途端、さっきまで静かだった皆が騒ぎ出した。
だが、そこにドラえもんが追い討ちをかける。
「ちょっと待って!ということは、スネ夫を殺した犯人はその裏切り者・・・つまり僕らの中にいるって事じゃないか!」
その一言によって騒ぎは更に加速する。
「ば、馬鹿な!冗談だろ!」
「この中にスネ夫さんを殺した犯人がいるなんて、私信じられない・・・」
「もう嫌だよ!僕、帰りたい!」
その騒ぎを再び収めたのもまたドラえもんだった。
「落ち着いて、皆!それより、これからどうするかを考えないと・・・」
しばらくして騒ぎは収まり、これからのことについて議論することになった。

 議論の司会はドラえもんが務めた。
「ではこれからどうしたいか、1人1人意見を言って。」
真っ先に口を開いたのはジャイアンだった。
「俺はもう帰りてぇ!こんな所はもうコリゴリだ!」
その意見に静香とのび太も同意する
「私もよ。もう・・・嫌・・・」
「僕も!まさかスネ夫が殺されるなんて・・・」
当然の意見だ、僕も勿論そう思う・・・でも・・・・・・
「そうか・・・出木杉、君はどう思う?」
ドラえもんが僕に意見を求めてきた。
「やっぱり、僕も帰りたい・・・それが一番だと思うよ。でも・・・」
「でも・・・何だい?」
「・・・もしこのまま帰っちゃうと、スネ夫君はもう帰ってこないんだよ。」
 それを聞いた皆は黙り込んでしまった。
「覚えてるかい?この世界で最初にチャンピオンになることが出来た人は、願いを叶えることができるんだ。
それを使えば、スネ夫君を生きかえらせる事が出来るんだ。」
そう、だから僕たちは戦わなければいけないのだ、彼のために・・・



 全員の意見が出終わったところで、ドラえもんが意見をまとめに入った。
「たしかに僕も帰るのが一番だと思うけど、出木杉がスネ夫を生きかえらせる方法を教えてくれた。
だから僕は、スネ夫のために戦いたい!
……皆は、どう思う?」
皆、先程はすぐに帰りたいと騒いだのだが、今はかなり悩んでいるようだ。
現実世界に帰れば、信者とも縁が切れるので裏切り者に命を狙われる事はないだろう。
だがそのかわり、スネ夫は永遠に帰ってこない。
なんと言う事だろう!彼らは若干10歳にして、自分の命と友人の命を天秤にかけさされているのだ。
そして悲しいことに、僕も同じ事態に直面しているのでる。

 永遠に続くかと思われた長い沈黙・・・それをかき消したのはジャイアンの大声だった。
「俺はここに残るぜ!裏切り者になんか殺されず、スネ夫を生き返らせてやる!」
それに続いたのは僕だった。
「僕も残るよ!スネ夫君の死に一番深く関わったのは僕だし、かれを生きかえらせる術を考えたのも僕なんだ!ここで逃げる訳にはいかないさ。」
僕たち2人の勇気に見せられ、静香とのび太も決意を固める。
「私も残るわ。正直、この中にスネ夫さんを殺した人物がいるだなんて信じられないけど・・・」
「ぼ、僕もだ!一人だけ逃げるなんて事は出来ないよ!」
全員の瞳に固い決意が宿る。
それを見たドラえもんは感動の声を上げる。
「全員が友人のために命を賭けて戦うなんて・・・本当に君たちは素晴らしいよ!
 じゃあ、再び冒険に出かけようか!
 ただし、これからは信者に今まで以上に警戒する事。
 それから、何かあったらすぐ皆に連絡すること・・・分かった。」
全員が深く頷き、ポケモンセンターを出て行った。
再び冒険のたびが始まったのだ。
ただ変わったことは、スネ夫がいないこと、そしてこれからは仲間を疑わなければならないことだ・・・



     現在の状況
       ヤマブキシティ
    手持ち リザードLV29、サーナイトLV31、ポリゴンLV20
    所持金 4700円
    バッジ 4個

     出木杉メモ
  名前     手持ち
  のび太    ヤルキモノ、キノガッサ、ディグダ(クチバシティ時)
  ドラえもん  フシギソウ、ピジョン、ビリリダマ(タマムシシティ時)
  静香     カメール、ピカチュウ(クチバシティ時)
  ジャイアン  エビワラー、ニドキング(シオンタウン時)



 先程話し合った通り、僕たちは一刻も早くこのゲームをクリアしなければならない。
となると、まず今やるべきことはバッジを集めることだ。
今いるヤマブキシティにもジムがあるので、とりあえずそこから攻略して行こう。
僕は次の目標を定めると、早速ヤマブキシティの北東・・・ジムの方角へと向かった。
だがそこには格闘道場しかなかった。
ここも10年の間になにかあったのかも知れない・・・とりあえずその辺りの通行人に聞いてみた。
通行人によると、ヤマブキジムのジムリーダーだったエスパー使いナツメは、段々自分の超能力が弱まってきていることを理由にジムリーダーを引退したそうだ。
そして、その後この格闘道場がヤマブキの新たなジムとされ、前のジムは取り壊しになったそうだ。
格闘タイプならサーナイトで楽勝・・・僕は自分の幸運を喜びながらジムへ入った。

 ジムに入ると、いきなり10人ほどの格闘家が建物内の左右に移動して頭を下げ、僕を迎え入れてくれた。
そしてその奥にはジムリーダーと思われる威厳ある格闘家が正座していた。
彼は立ち上がると、早速自己紹介をしてきた。
「私がここの道場主、つまりジムリーダーのタケノリという者だ。
お主、どうやら挑戦者のようだな・・・なら早速、ジム戦を始めようか。」
彼はモンスターボールを取り出してきた。
僕はまだ心の準備ができていなかったが、そんな事を言ってられる雰囲気ではない。
戸惑いながらもサーナイトのボールを握り締め、戦いの場へ身を投じた。



 こちらのサーナイトに対して、敵が出してきたのはエビワラーだった。
相性では完全に僕が有利、速攻で片付けてやる!
「サーナイト、サイコ・・・じゃなくて念力。」
そういえば、僕のサーナイトが使えるエスパータイプの技は念力しかなかったのだ。
攻撃はヒットしたのだが、特防の高いエビワラーにはあまり効いてないようだ。
「今度は私の番だな、メガトンパンチ!」
タケノリが叫ぶとともに、エビワラーの強力なパンチがサーナイトに炸裂した。
なかなかくらったような気がしたけど・・・どれくらいくらったのかな?
ポケモン図鑑でダメージを確認した僕は目を疑った。
先程のパンチ一発で体力の8割以上を持っていかれたのだ。
たしかジャイアンから聞いた話では、エビワラーには“鉄の拳”という強力な特性があるそうなのだが、それにしてもこのダメージは大きすぎる。
考えることは1つ、圧倒的なレベルの差だ。
僕は、ゲームでヤマブキのジムリーダーだったナツメのフーディンは43レベルだったことを思い出した。
この男、タケノリのポケモンもその程度のレベルなら、僕が勝てる確率はきわめて低い。
とりあえず、まずはこのエビワラーを倒さなければ・・・
素早さはサーナイトのほうが速いので、うまくいけば次の念力で倒せるかもしれない。
だが、タケノリが放った一言は僕の希望を残酷に打ちのめした
「エビワラー、マッハパンチ。」
先制攻撃をくらい、サーナイトは倒れて動かなくなった。

 この後の戦いはあまりにも一方的だった。
リザードはメガトンパンチ一発でやられ、最後に残ったレベル20のポリゴンなど問題外だ。
結局僕は敵の1匹目、エビワラーの体力を半分も削れないまま負けてしまったのだ。
落ち込む僕の心にタケノリが止めを刺す。
「その程度の力で私に挑もうとは、なめられたものだ。
 もっと力を磨いてから再び来るがよい。」
僕は俯いたまま、無言でジムを後にした。



 とりあえずさっきの挑戦で分かったことは1つ、もっとポケモンのレベルを上げなければいけないということだ。
この調子ならセキチクのジムでも間違いなく惨敗だろう。
僕はシオンタウンからセキチクシティの間にある13~15番道路をレベル上げの場所に選んだ。
あそこは沢山トレーナーがいて、おまけにそのトレーナーたちは僕と同じくらいのレベルなのだ。
うまくいけば、一日で7、8レベル上げられるかもしれない。
僕は早速レベル上げに向かった。
だがその途中に思わぬ出来事に遭遇した。
シオンタウンに行く途中の8番道路で、何者かが僕に付いて来ていたのだ。
もしかして信者かも・・・僕は警戒しながら勇気を出して後ろを向いた。
「・・・お前は・・・サンダース?」
そこにいたのは野生のサンダース・・・いや、サンダースが野性のポケモンとして出現するわけない。
これはおそらく、僕が死体を見つける前にボールから出したスネ夫のサンダースだ。
このサンダースを見ているとスネ夫の事を思い出す、だから見ているのは寂しかった。
僕はサンダースから離れようと走り出した、だが、サンダースはどこまでも着いてきた。
しばらくすると逃げることを諦め、思い切ってサンダースに訪ねてみた。
「お前、僕と一緒に来たいのか?」
サンダースは無言で頷いた。
僕はサンダースをボールに納め、手持ちに加える事を決めた。
スネ夫が死んだ事実から目を逸らしてはいけない・・・こいつを彼の形見だと思って共にがんばろう。

 その後はシオンタウンで一休みした後、13~15番道路でひたすらレベル上げに励んだ。
一日中ずっとトレーナーと戦っていたので、手持ちのレベルをかなり上げることに成功した。
そして翌日、僕は再びヤマブキジムの門をくぐった。



 昨日惨敗した僕が再び現れたので、ジムリーダーのタケノリは驚いていた。
でも本当に驚くのはまだまだこれからだ。
「また来たか・・・まさか昨日と同じような展開を繰り返す訳では無いだろうな。」
「勿論、そのつもりですよ。」
タケノリの問いに笑顔で返す。
さっそく戦いが始まった、お互いの1匹目は昨日と同じくサーナイトとエビワラーだ。
「昨日との違いを見せてあげますよ・・・サーナイト、サイコキネシスだ。」
昨日の特訓で、サーナイトは念力の倍近い威力を持つ新技、サイコキネシスを覚えた。
おかげでエビワラーの体力を一気にレッドゾーンまで追い込むことが出来た。
「ほう、なかなかやるな・・・メガトンパンチだ。」
昨日と全く同じ展開だ・・・変わったところを挙げるとすれば、サーナイトのダメージがかなり減ったことだ。
「ここは少しでも体力を減らしておこう、マッハパンチ!」
先制攻撃マッハパンチが再びサーナイトを襲う。
だが、その攻撃はバリアのような物で弾かれてしまった。
「“守る”だよ。僕は二度も同じ手を食うほど甘くはないよ。」
そして次のサイコキネシスでエビワラーは倒れた。
さて、このサーナイトで一体どこまでいけることやら・・・



 次にタケノリが出して来たのはサワムラーだった。
だがこれもエビワラーと同じく、一度攻撃を加えると倒されてしまった。
しかしサーナイトの体力も限界に近づいていて、次のカポエラーの電光石火で倒されてしまった。
サーナイトは結局2体のポケモンを倒したことになる・・・まずまずの結果だ。
次はこいつがいるのだから・・・
僕が自信を持って繰り出したのはリザードン、昨日進化したばかりの僕のパートナーだ。
「今度は飛行タイプか・・・厄介な奴が来たな。」
タケノリはちょっと焦っている、昨日からの僕の実力の急激な向上に戸惑っているのだろう。
「早速行くよ!リザードン、翼で撃つ。」
効果抜群の攻撃を受けたカポエラーはかなりのダメージを受けている。
「クッ、リベンジだ!」
リベンジは敵の攻撃を受けると威力が2倍になる技だが、リザードンには相性が悪いのであまりダメージを与えられない。
そして、次の翼で撃つでカポエラーは倒れた。

 敵のポケモンはもういないはず・・・勝利という美酒に酔う僕、だがタケノリの一言が僕を再び現実へ引きずり込む。
「喜ぶのはまだ早い・・・私にはまだ切り札が残っているのだから・・・」
まさか、奴の手持ちはバルキー系だけじゃあ・・・嘘だと言ってくれ!
僕の必死の祈りも虚しく、敵は格闘タイプ最強のポケモンであるカイリキーを繰り出した。
落ち着け、敵は最後の一体、こちらはまだ3体残っている。
おまけにリザードンはまだ半分以上体力を残している・・・うまくいけばこいつだけでカイリキーを倒せるかもしれない。
早速使ったリザードンの翼で撃つはカイリキーにそこそこのダメージを与えた。
これはいけそうだ!という僕の喜びを、最大の弱点である岩タイプのストーンエッジをくらって一撃で倒れるリザードンの姿が打ち砕いた。



 さて、これでこちらの残りポケモンは2体。
おそらく一撃でやられるであろうポリゴンと、ノーマル技+電気技+スネ夫が覚えさせていたシャドーボールしか使えないので弱点を攻めれないサンダースだ。
サンダースがやられて負けが確定するのが怖かった僕は先にポリゴンを繰り出した。
一撃でやられるを覚悟していたのだが、タケノリはビルドアップを使うと言う予想外の行動に出た。
まさか、弱いポリゴンが出ている間に能力を上げ、サンダースを一撃で葬る気か!
敵が2回ビルドアップをし、ポリゴンが2回サイケ光線をくらわせた後、遂に敵は能力UPをやめてポリゴンを倒した。
今僕が勝つ方法は1つしかない、だいぶ体力が減ったであろうカイリキーの攻撃をくらう前に、一撃で奴を倒すのだ。

僕は最後の希望を託したサンダースを繰り出し、祈るように10万ボルト(これもスネ夫が技マシンで覚えさせていた)を命じた。
……だが、カイリキーは倒れなかった。
タケノリは勝ち誇った顔で言った。
「残念だったな・・・お主の努力は認めるが、この勝負は私に軍配が上がったようだ。
 さあ、これで終わりだ。リベンジ!」
しっかりと命中率100パーセントの技を選んできたか・・・最後まで油断しない男だ。
僕は負けを確信して俯いた、だが顔を上げると、そこには元気なサンダースと倒れて動かないカイリキーの姿があった。
状況が理解できない僕にタケノリが説明をしてくれた。
「どうやらポリゴンのサイケ光線で混乱していて、それが原因で自分を攻撃して倒れたようだ。
 ポリゴンの攻撃を甘く見ていた私の負けだな。」
タケノリはそう言うとバッジと気合パンチの技マシンを僕に渡してくれた。
僕は上機嫌でジムを出ると、この戦いの功労者であるポリゴンを進化させてやるためにシルフで無料配布されているアップグレードを貰い、その辺のトレーナーの協力で進化させてもらった。



     現在の状況
       ヤマブキシティ
    手持ち リザードンLV36、サーナイトLV35、ポリゴン2LV30、サンダースLV34
    バッジ 5個

     出木杉メモ
  名前     手持ち
  のび太    ヤルキモノ、キノガッサ、ディグダ(クチバシティ時)
  ドラえもん  フシギソウ、ピジョン、ビリリダマ(タマムシシティ時)
  静香     カメール、ピカチュウ(クチバシティ時)
  ジャイアン  エビワラー、ニドキング(シオンタウン時)

  • 以降、所持金表記廃止(必要性が無いため)



 ヤマブキジムの戦いに勝利し、一休み・・・と行きたい所だが、そんな余裕は無い。
僕は早速、次のジムがあるセキチクシティに向かうことにした。
あそこのジムリーダーの実力はヤマブキのジムリーダーとほとんど変わらないはずだから、レベル上げをする必要は無いだろう。
僕は再びシオンタウンを経由してセキチクシティ向かおうとした。
だがシオンタウンのポケモンセンターに着いた瞬間、どっと疲れが押し寄せて来た。
思えばこの世界に来てから、僕は殆どろくに休んでない上に、死体を見たショックなどよる精神的疲労にも苦しめられた。
昨夜もレベル上げで殆ど寝てない僕は、まだ午後6時だというのにセンターの宿泊施設で熟睡してしまった。

 外のポッポが鳴く声で、僕は慌てて目を覚ました。
急いで時計を見てみると、そこにはAM06:00と示されていた。
何と、僕は半日も寝ていたことになる。
慌ててセンターの食堂に朝食を済ましに行った、一刻も早くここを出発しなければ!
しかし食堂のトレーナーたちは皆、建物の中にあるテレビの前に群がっている。
そのただ事ではない様子が気になり、僕も群集を掻き分けてテレビの前に言ってみた。
モニターに映ったニュースキャスターが読み上げた内容は、まさに衝撃的なものだった。
「えー、先程の内容をもう一度読み上げます。
 今日の午前2時から3時ごろにかけて大規模な停電が発生し、カントー地方の全ての電力がストップしました。
 更に同時刻頃、10番道路の発電所の職員及び警備員合わせて6人が何者かによって殺害されました。
 恐らく何者かが発電所を乗っ取り、全国の電気をストップさせたものと思われます。
 警察ではこれを複数のロケット団信者による犯罪の可能性が高いと見て操作しています。」
昨日僕が寝ている間にこんな事が・・・
僕の知っている今までの信者の反抗は、お月見山で暴れていた事、のび太を誘拐した事、タマムシシティのゲームセンターを乗っ取ったことだ。
どれも悪質な犯行だが、今回はそのレベルが違う。
目的こそ不明だが、何せ人を殺害し、全国を巻き込んだ騒動を起こしたのだから・・・
僕は朝食を食べることも忘れてセンターを飛び出した。
一刻も早くバッジを集めなければならないと感じたからだ。



 猛スピードでセキチクシティに着いた僕は早速ジム戦をする為、ポケモンセンターで回復を済ませた。
いよいよジム戦・・・と行きたい所だが、この先の計画をまず立てることにした。
バッジを取ったら早速グレン島へ行って次のバッジを、そしてトキワで最後のバッジを・・・ん?グレン島・・・
僕は思い出した・・・七つ目のバッジあるグレン島に行くには波乗りが必要なことを。
僕は波乗りができるポケモン、そして波乗りの秘伝マシンすらも持ってないのだ。
とりあえずジム戦は後回しにして、サファリパークに行ってみることにした。
狙うは波乗りの秘伝マシン、そして波乗りを使えて強いポケモンだ。

 500円を払って入園し、サファリボール30個とエサ、石を受け取った。
まずは波乗りの秘伝マシンを取りたかったので、僕は野生のポケモンには目もくれず奥にあるキャンペーン小屋へ向かった。(実は途中で一度、ケンタロスに逃げられたのだが・・・)
息を切らして小屋に入ってきた僕を見て中の職員は驚いていた。
「時間制限があるからってそんなに焦らなくても・・・はい、これが秘伝マシンです。」
「ありがとうございます。では・・・」
僕は職員に一言お礼の言葉を述べると、すぐに小屋を出て行った。
次は波乗りを使えるポケモンを捕まえなければ!
ここに来る前に民家で貰っておいたいい釣竿を握り締め、湖の前で釣りを開始する。
狙うのは陸地からでもその存在が確認出来る巨大な水ポケモン、ギャラドスだ。
はたして、僕にあの巨大なポケモンを釣り上げる事が出来るかどうか・・・
2分ほど待つと、ついにギャラドスが釣竿にかかった!
ここから長い格闘が続き、最初は強力だったギャラドスの力が弱まってくる。
いける!そう確信した僕がギャラドスを釣り上げようとしたまさにその瞬間だった、あのアナウンスが聞こえたのは・・・



「いまからここは我々、ロケット団が支配した。
 園内にいる奴ら!死にたくなければさっさと出て来い!」
僕はビックリして思わず竿を放してしまい、竿はギャラドスに水中へと引きずり込まれていった。
いや、大事なのは竿のことなどではない、信者がここを乗っ取ったということだ。
よく見ると、周りの客や職員、そしてポケモンまでもが慌てながら避難している。
そして彼らの前に立っていたのは、ロケット団の制服を着た長身の男、セイジだった。
逃げ惑う群集の中、1人だけその場に立ち尽くしている僕にセイジはすぐ気付いたようだ。
「き、貴様はあのタマムシの時の・・・」
タマムシの時、ドラえもんが歯が立たなかったというセイジ、恐らくかなりの強敵だろう。
だが、僕は逃げる気は無い。
これ以上信者の悪行を見逃すわけには行かないから・・・

 僕がボールを構えて戦闘態勢に移ろうとしたその時、僕の名を呼ぶ二つの声があった。
「出木杉!」
「出木杉さん!」
声の主は僕と共に旅立った仲間、のび太と静香だった。
恐らくこの2人もポケモンを取りにここへ来ていたのだろう。
「い、いったいどういうことなの?」
今、のび太の疑問に答えている暇は無い。
「説明している暇はない。君たちも協力してくれないか?」
一瞬ためらう様子を見せたが、2人とも首を縦に振ってくれた。
「・・・3対1はさすがにキツイな・・・おい、お前ら!」
セイジに呼ばれた2人の男が出てきた、2人ともかなりゴツイ男だ。
「そこにいる2人のガキと別のエリアで相手をしてやれ。そこにいる奴は俺がやる!」
セイジが僕を指差しながら言う。
命令されたゴツイ2人組はのび太と静香を連れて何処かへ行ってしまった。
そして、このエリアには僕とセイジだけが残った。
「貴様、俺と戦う気か?」
セイジの問いに僕は無言で頷く。
「なら、無駄話は嫌いだからさっさと始めようか。」
セイジは早速モンスターボールを取り出してきた。
僕もモンスターボールを1つ選び、その場に投げる。
すっかり野生のポケモンが逃げ切ってしまったフィールドにサンダースとガラガラが姿を現した。



 両者がポケモンを出してから動かない・・・最初に仕掛けたのは僕だ。
「サンダース、影分身だ。」
僕の命令を聞いたサンダースの姿が増え始める。
相手が地面タイプなので自慢の電気技が使えない上、敵の攻撃は効果抜群なのでかなりのダメージを受けてしまう。
相性が不利な敵にサンダースが勝つためには、自慢のスピードで敵を翻弄するのが一番だ。
僕の予想通り、鈍足のガラガラはサンダースにまったく付いてこられないし、攻撃も全て分身に当ててしまっている。
「いいぞサンダース、もっと回避率を上げろ!」
「ホネブーメランだ・・・何度外れても繰り返せ。」
敵は懲りずにホネブーメランで攻撃しているが、今のサンダースに当てるのはかなり至難の業だ。
もう回避率は限界まで上昇した、そろそろ攻撃に転じよう。
敵のホネブーメランが外れたところで、僕はサンダースにシャドーボールを命じた。
だがシャドーボールが命中すると同時に、サンダースにも敵のホネブーメランが命中した。
「何故だ?ホネブーメランは完璧に回避したはず・・・」
僕の疑問にセイジは冷静に答えた。
「ホネブーメランは2回攻撃だ。貴様は一発目を避けた時点でもう攻撃は来ないと誤解したのだろう。」
「こんな馬鹿みたいなミスを犯すなんて・・・行くぞサンダース、もう一度仕切りなおしだ!」
だがサンダースは倒れたまま立ち上がらない・・・嫌な胸騒ぎがしたので図鑑を見てみた。
案の定、そこには瀕死状態と記載されていた。
たった一発のホネブーメランで倒されるとは、なんと言う攻撃力だ・・・まあ、その理由は見当が付くのだが。
「この異常な攻撃力の高さから察するに、太い骨でも持たせているのかい?」
セイジは何も言わなかったが、恐らく間違いないだろう。
だが、原因が分かったところで何かしらの対策を立てることも出来ない。
結局ガラガラはサーナイトの力押しで同士討ちとなって倒れた。
最初の一匹に2匹の犠牲を払うことになるとは・・・やはりこの男、かなり強い。



 次の僕のポケモンはポリゴン2、敵はガルーラだ。
残念なことにレベルの差が大きかったようで、ポリゴン2はあっさり倒されてしまった。
僕は遂に最後の一匹まで追い詰められてしまったのだ。
だがまだ闘志は燃え尽きていない、切り札リザードンに全ての希望を託す。
「敵はノーマルタイプか、なら瓦割りだ!」
タマムシデパートの技マシンで覚えさせた格闘技、瓦割りで確実に体力を削る。
「悪いがもう終わらせてもらうぞ、岩雪崩だ。」
敵はリザードンがもっとも苦手とする岩タイプの技を使ってきた。
あれをくらったら確実に終わっていた・・・だが、運よく岩雪崩は外れてくれた。
神も僕に味方しているようだ、そして次の瓦割りでガルーラを撃破した。

「まさか久しぶりに俺を追い詰めたのがこんな餓鬼とは・・・ベトベトン、出て来い。」
追い詰められた、と言う割にはその顔は楽しそうだ。
この状況で勝負を楽しんでいられるとは、それだけこのベトベトンに自信があるという事か。
「リザードン、火炎放射だ。」
リザードンの口から激しい炎が放たれる。
いくら耐久力に定評のあるベトベトンでも、これはかなり堪えるはずだ。
「・・・どくどくだ。」
リザードンは猛毒状態になってしまった・・・が、そんな事はどうでもいい。
毒によるダメージが強まる前に勝負を終わらせてしまえばいいのだから。
2度目の火炎放射をくらったベトベトンが次に取った行動は、なんと小さくなるだった。
どうやら攻撃してくる気はないようだ・・・この勝負、もらった。
だがその考えが甘かった、小さくなるを繰り返すベトベトンに火炎放射が全く当たらないのだ。
遂にベトベトンは肉眼で確認するのが不可能な大きさになってしまった。
おまけにリザードンの体力も毒によってかなり削られている。
急いで攻撃をしなければ負ける、しかし肝心の攻撃を当てることが出来ない・・・僕は見事に敵の術中にはまってしまったようだ。
リザードンが倒れるまでの少ない時間が僕を焦らせる・・・落ち着け、落ち着くんだ!
目に見えないほど小さい敵に攻撃を当てる方法は・・・1つだけある。
成功するかは分からないが、やるだけの価値はあるだろう。
残されたわずかな時間で、僕は最後の賭けに出た。
「リザードン、周辺の地面に火炎放射だ!」



リザードンの攻撃によって地面が炎上し、草木が1つ残らず燃やし尽くされる。
そして火が消えたとき、そこには通常サイズに戻って倒れているベトベトンの姿があった。
目に見えない敵に攻撃をあてる唯一の方法・・・それは敵がいる可能性がある全ての場所に攻撃をする事だ。
「俺の負けだ。バトルに負けるなんて、いつ以来だろうか・・・」
ベトベトンをボールに戻したセイジは自らの負けを宣言した。
そしてその懐から何かを取り出した、その物体は先端から鈍い光を放っている。
あれは・・・ナイフだ!
まさか、バトルに負けたので力ずくと言う事か?
セイジがナイフを振り上げる、足が震えて動けない僕は思わず目を伏せる。
……あれ、どこも痛くない・・・というか、何も当たっていない?という事は、もしかして・・・
僕が恐る恐る目を開けると、そこには予想通り、自らの体にナイフを突き刺しているセイジの姿があった。
僕は彼が敵と言うことも忘れて駆け寄っていく。
彼は呻きながら辛うじて話し出す。
「助けようだなんて思うな・・・どのみち俺はあの方に殺される、“敗者には死あるのみ”それがあの方の考えだから・・・」
彼はもう死を覚悟しているようだ、僕にはそれを止めることはできなかった。
そして気になることが1つ、彼が言った“あの方”の事だ。
「あの方とはサカキじゃなくて、僕と共に旅立った仲間の事だろう?」
僕の思い切った問いにセイジは首を縦に振った。
「その通りだ・・・あの方のような人物がお前たちと仲間だったなど、俺には信じがたいがな。」
やはりそうか・・・だがそれだと、もう1つ引っかかることがある。
「君たちは何故、“あの方”に従っているんだい?君たちはサカキに惹かれてロケット団に入ったんじゃないのか?」
この後のセイジの答えは衝撃的なものだった。
「サカキ様があの方を正式な後継者と認めたからだ。
 サカキ様が認めた人物こそ、サカキ様の後を継いで俺たちを束ねるに相応しい。」
サカキが裏切り者を後継者として認めた・・・そんな事はあり得ない。
僕たちがこの世界に来た時点ではサカキは既に行方不明となって誰にも何処にいるか分からないのだから。
僕が次の質問をしようとセイジを見たとき、彼はもう息をしていなかった。



 セイジの死体を呆然と眺める僕の耳に、自分の名を呼ぶ声が聞こえた。
声の主は静香、その顔は蒼白だ。
よくない知らせだと一発で分かったので恐る恐る聞いてみると、やはりよくない知らせ、しかも想像をはるかに絶するものだった。
「のび太さんが、信者に誘拐されちゃったの。」
話の経緯はこうだ。
2人は信者に連れられて別エリアに移動した後、早速バトルをする事になった。
苦戦したが2人ともなんとか勝利を収めたのだが、のび太の相手は突然暴れだし、その後のび太を連れて何処かに飛びたって行ったのだという。
まさかのび太がまたもや誘拐されるとは、最悪の事態だ。

しばらくすると、そこにサファリパークの職員達も駆け寄ってきた。
僕たちは事務所に連れて行かれ、先程までの経緯を説明した。
一応、のび太が誘拐されたことは伏せておいた
特にセイジの死体については、説明するのが大変だった。
静香は先程死体に気付いていなかったので(というか、僕が見せないようにしていた)その話を聞いて驚いていた。
一通りの話を終えた後、僕は早速園長達職員一同に頭を下げた。
バトルの最中に園内の草木を焼き払い、ポケモンが住みづらい環境にしてしまった事だ。
だが園長からは意外な返答が帰ってきた。
「構わないよ・・・そんなな事、君たちが信者を追い払ってくれたことに比べれば大したことじゃないよ。
君たちのおかげで被害も少なかったしね。
どうせしばらく閉園にするつもりだから、その間にまた草も生えてくるさ。」
地面を焼き払った罪悪感が、園長の優しい言葉でいっきに軽くなった。
さらに彼は思わぬサプライズプレゼントを用意してくれた。
「これは君たちへのお礼の気持ちだ。
どちらもこの地方では捕まえることが出来ない貴重なポケモンなんだよ。
園長はそう言うと、僕にタマザラシ、静香にロゼリアを渡した。
波乗りが出来るポケモンを探していた僕にとっては、嬉しいサプライズとなった。
僕は何度も園長にお礼を言った後、やはり何度も頭を下げながら事務所を後にした。



     現在の状況
       セキチクシティ
    手持ち リザードンLV38、サーナイトLV36、ポリゴン2LV31、サンダースLV34、タマザラシLV28
    バッジ 5個

     出木杉メモ
  名前     手持ち
  のび太    ヤルキモノ、キノガッサ、ディグダ(クチバシティ時)
  ドラえもん  フシギソウ、ピジョン、ビリリダマ(タマムシシティ時)
  静香     ロゼリア、他不明(セキチクシティ時)
  ジャイアン  エビワラー、ニドキング(シオンタウン時)



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