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序章
ブォォオオオオォオーー

船の汽笛が鳴っている
サントアンヌ号出航2時間前の合図である

サントアンヌ号
現在クチバシティの港にとまっている豪華客船の名称だ
この後そのサントアンヌ号で激闘が繰り広げられることになるとは夢にも思うまい

キョーコ・リーラの一人旅が今始まろうとしていた―



キョーコは船の前にいた。
そう―
実は船の前にいた警備員はキョーコ(男装)だったのだ

もちろん最初の担当は違ったが内緒で頼み込んで代わってもらったのだ
当然ただで休みがもらえるショージは大喜びで了承した

後にショージはそれを後悔することになるのだが

―キョーコはまだ納得していなかった
(まだよタケシ君。まだなの。残念ながら私の中では限りなく青に近い灰色よ、そうこの海のようにね)
もう、青でいい

(ふふっ。今日の私は詩人ね)
キョーコは今の喩にご満悦な様子だ
            • (ハッ、いけない!)
危うく当初の目的を忘れるところだった。
落ち着いて再びキョーコは考えを巡らせた

(あの時のタケシ君の眼はまだ諦めていなかったわ。きっとまた何かするつもりよ
そうよ、自分を信じるの。平和を守るためよ。勘違いならそれでいいじゃない!
友達にバカにされたことなんて忘れなさいキョーコ。同僚を見返してやるのよキョーコ)

色々あったに違いない

そんな事をキョーコが考えていると
見覚えのある人影が―
(タケシ!)

※キョーコは容疑者と判断した時点でその人を呼び捨てにします



ビンゴ

キョーコは自分の動悸を抑えることができなかった
めったに当たらない勘が当たったのだ

(落ち着きなさいキョーコ、焦ってはダメ)
キョーコは必死に平静を装った
見たところタケシは数人の仲間と青いポケモンを連れているようだ
(どういうつもり、タケシ?事によってはイタズラじゃ済まないわよ。何をしてくる気なの。いえ、何が起きても私は冷静に対処してみせる、ミスなんてしないわ)

そう、キョーコはミスなんてしなかった

ただギャラドスが現れて―
市民を安全な場所へ誘導しただけだ
まったく警察官の鏡である



しまった―

気付いた時にはもう遅い
タケシとその一行の姿が見えない
恐らく今の混乱に乗じて船に乗り込まれてしまったのだろう

コダック「コッこっコッコダーッくくくくくクハックハッダッダッダコダーッハー」
キョーコ「笑うな、コダック!」
注意するキョーコを尻目にコダックは笑い転げていた

キョーコ「…ふっ、なかなかやるじゃない。第1Roundは私の負けね、素直に負けを認めるわ」

勝手に挑んで勝手に負けた
「でもね。」
キョーコは言った
「あなた達はもう袋の鼠なのよ!いえ、船の鼠と言った方がいいかしら。絶対に逃がさないわよ」

キョーコは笑い転げているコダックを引っ張り、サントアンヌ号に乗り込んだ―

詩人キョーコの戦いが始まった



聞き込みを行ったところ、すぐに目撃情報が集まった
特に青い奴はとても目立つようだ
しかし問題はそこではない
内容である
危険な行動をする奴を一番警戒をしなければならない
案の定その中で
ガタイの良いオレンジの服を着た少年に調理場を荒らされたらしい
という報告があった
(タケシ!)それを聞いた瞬間キョーコは唇を噛んだ

キョーコ「なんて大胆不敵な男なの。だいたい調理場なんて荒らしてどうするのよ」
―ただの腹ごしらえです

(いや、待つのよキョーコ。こんな見逃しやすい所にこそヒントはあるの)
―ただの腹ごしらえだって

キョーコはしばらく考え…閃いた!


「餓死させる気なのね!」
(なんて卑劣な…お客さん、いえ人の命をそんな遣り方で奪おうとするなんて
しかも食料ではなく器材の方を狙うとは!)

キョーコは荒らされたの意味の捉え方を間違ってしまったのだ

(ふぅ。危うく大量の犠牲者が出るところだったわ。もしこの私、キョーコ・リーラがいなければね!
タケシ!あなたの計画は水の泡よ)
そうと決まればこうしてはいられない

キョーコは調理場に向かった!



かなりの距離を走って―
(あそこが調理場ね)
バンッ
キョーコは調理場のドアを開けた!

「警察です」
(今、私輝いてる)
―ここで使うのは間違いです

数秒ほどして我に返ったキョーコが辺りを見回すとそこにタケシの姿は無い
(ち、逃げられた後か!)
代わりにシェフ達が驚いた目でこっちを見ている

キョーコは気にせず続けた
「被害状況は!?」

すると―
思いもよらない答えが返ってきた



我に返ったようにシェフの一人が答えた

シェフA「え?あ、えと、確か唐揚げ3つとモンタロス牛のステーキが4切れほど無くなってしまいました。」
キョーコ「他には!?」
シェフA「いえ、それだけですけど。」

キョーコは驚いた
(何ですって!狙いは器材じゃなかった?いったいどういうことなの)

シェフB「多分つまみ食いをしただけじゃないかとー。」
(その考えが素人なの。)
そう、キョーコは騙されない
(考えるの、なぜタケシが私をここに呼んだのかを)

そして―
キョーコが何かに気付いた!

(しまった。これは罠ね!私をここにおびき寄せている間に船を狙う気だわ!あのゴリラめ、こしゃくな真似をー)
キョーコは唇を噛んだ

口内炎で痛かった!

となると―

「船長が危ない!」
キョーコは急いで船長の下へと向かった

偶然にも
キョーコの目的地と一味の目的地が重なったのだった



うぅヴ…ああ…うヴ…うぇえ
―船長は酔っていた

とにかく酔っていた!

ただただ酔っていた!!

「俺何で船に乗ってんだろ…おぅあ」

船長だからです

この男、普段酔い止めを服用している時は操舵技術や対応力、リーダーシップ等どれをとっても超一流の船乗りである
しかし、今日のように酔い止めを忘れてしまうと…停船していても酔う、究極の船酔い人間に化けてしまうのだ

今はひたすら部下に頼んだ酔い止めを待っているところである

「早くー。おっちゃん酔い死んじゃうよぅ」


死ね。     …失礼
船長が狂いかけていたその時―

あの集団がやって来たのである



(これはいったいどういうことだ?)
船長は薄れゆく意識の中で考えていた

突然3人(+ドラーモン)が入って来たかと思うと、部屋を荒らし出したのだ!

(いや、おい…ちょっと。ありえんだろ)


はい、ありえたー


毎週金曜に四次元ポケットなんて物を使いまくっているこいつらには、法なんて関係なかった

船長は声を振り絞った

「なんなんだ君達・・」(おえっぷ)

スネ夫「うるさい!嘔吐ジジイ!」

一喝

制止する気力もなく好き放題されていた船長だったが―
(い、いかん!)


船長がそこに視線を向けた!



悪魔のような集団に好き放題されていた船長だったが
そこを探索されそうになると目の色が変わった!

(やめてくれ!)

秘伝マシンのある机付近をのびたが探し始めた―

しかし、船長にはそんな事はどーでもよかった
というよりそれどころじゃなかった

船長が視線を送っていたのは―


ベットの下を探索しようとしていたスネ夫だった!
(い、いかん!そこには…そこにはー)


スネ夫に船長のバイブル
【ジョーイでウハウハ】が見つかりそうになったその時―


「あったよ!皆」
秘伝マシンをのび太さんが見つけて下さった



キョーコは走った!
死ぬほど走った!!
うーーんと走った!!!
本来ならもうとっくに船長室に着いているはずだったのだが…

途中で迷子になって泣いていたユミちゃんを見つけてしまったのだ
まったく警察官の鏡である

(あそこが船長室ね!)

キョーコはまたバンッとやりたかったがドアは開けっ放しである
(ちっ)
少し残念に思いながら船長室に入るとそこにはタケシsの姿は無く―


【ジョーイでウハウハ】を大事そうに抱えていた船長がいた


パタン
キョーコは静かにドアを閉めた彡



キョーコは一味を追った!
あの後すぐに他の警官から無線で連絡が入ったのだ
その情報によると、どーやらタケシたちは出入口に向かっているらしい―
とのことだった

(急ぐのキョーコ。あいつらを逃がしてはダメよ。今はタケシたちを捕まえることに集中しなさい!
船長室でのことは忘れるのよ、キョーコ)

まだ顔は赤い


キョーコは少し混乱しながら走っていたが…

(タケシs―)
ついに一味の後ろ姿を捉えると、もやもやは吹き飛んだ!
(これは…追い付ける!?)
出航時間も迫っていてタイミング的にはギリギリだ
しかし、追い付ければ中でも外でも関係ない

キョーコがスピードを上げたところで―

出航のカウントダウンが始まった



(サントアンヌ号出航10秒前です)
    10
キョーコは走っている!
     9
最後の曲がり角で―
     8
ドラーモンに手が届きそうになった!

     7
そこへ「コダーック」キョーコのコダックが飛び出してきた!
     6
ずてーーーん。キョーコは転んだ
     5秒前
キョーコは転んでいる。コダックは指を差して笑っている
     4
キョーコは転んでいる。
     3
一味がサントアンヌ号から抜け出した!キョーコは転んでいる
     2
コダックは海に飛び込んだ。キョーコは転んでいる。
    1
コダックが手を振っている。キョーコは泣いている。
    0
(サントアンヌ号出航します)


キョーコの一人旅が始まった―