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石の洞窟内部─
のび太とリーフは薄暗い洞窟の中を進む。時折、黒い影が頭上を横切る。

のび太「気味悪いところだね…」
のび太はかなり怯えながらリーフの少し後ろを歩いている。
左手でリーフのシャツをしっかり掴みながら。

リーフ「んー、でも地下はもっと暗いから。
そのためにフラッシュがあるんだよ?大丈夫大丈夫。」
ビクビクしているのび太をリーフが諭す。
しばらく歩き続けたところで、とうとう光のない暗闇に入った。
リーフ「そろそろ明かりが要るね、出ておいで。」
モンスターボールから何かを出すリーフ。
そのポケモンにリーフがフラッシュをさせると、そのポケモンが眩い光を放つ。
のび太「わー、これなら怖くないや!そのポケモンは…」
二人の前をちょこちょこ歩きながら光を放っているのは、タネボーだった。
リーフ「可愛いでしょ!秘伝技も使えるし、いいポケモンだよ。」
タネボーに続いて歩いて行くと、またフラッシュを使わなくてもいい程の
明るさの所へ辿り着いた。

リーフ「ほら、あそこに誰かいるよ!」
そう言って洞窟の少し開けた所を指差すリーフ。
そこには確かに、ダイゴであろう青年が立っていた。



ダイゴと思われる青年の元へ駆けて行くリーフ。

リーフ「すいません、ダイゴさん…ですか?」
青年はリーフに呼び掛けられそれまでしていた作業を止める。
青年「あぁ…僕はダイゴだ。君達は一体?」
その青年はダイゴだった。返事をしながら二人の元へ歩み寄ってくる。
リーフ「私たち、ツワブキ社長からの使いで来たんです。」
ダイゴ「父さんの?」
のび太「はい…これをダイゴさんに渡すようにと。」
のび太はダイゴにツワブキ社長から預かった手紙を手渡した。

ダイゴ「…そうなのか…あ、君達─」
ありがとう、ダイゴがそう二人に礼を言おうとしたが、
それは思わぬ邪魔者によって妨害される。

?「その手紙…渡してもらおうか。」
??「キャハハハハ!もらおうか!」
乱入して来たのは胸のところに大きなRのプリントの入った黒装束の二人組─
リーフは、その黒装束に見覚えがあった。

リーフ「この人達…ロケット団だ…」
のび太は、リーフの一言に驚く。
のび太"こいつらが…ロケット団か。"
のび太は二人組をまじまじと見た。



大柄で無愛想な男と、正反対に小柄でさっきからケタケタと笑っている女。

女「キャハハハハ!ダイゴさん、ソ・レ!渡して貰うわよ!」
女はダイゴの持っている手紙を指差す。
ダイゴ「この手紙の何が目的か知らないが…嫌だと言ったら?」
ダイゴはそう言って女を睨み付ける。その鋭い目に全く怯まず
ケタケタと笑い続ける女。
女「キャハハハハ!そうね、力ずくでも奪っちゃうよ!」
女は笑いながらモンスターボールを投げる。その中から現れたのはニューラだった。
ニューラは軽い身のこなしで女の周りをピョンピョンと飛び跳ねる。
無口な男が、静かに口を開いた。
男「あまり手間取るなよ…アヤノ。」
アヤノ「キャハ!わかってるわよゲン!すぐに決めてあげるんだから!」

のび太"アヤノと…ゲン…"
のび太は、二人が互いにそう言ったのを聞いた。
どうやらそれがこの二人組の名前らしい。

ダイゴ「くっ…しまった…」
ダイゴは何故かモンスターボールを握りながらも投げない。
疑問に思ったリーフがダイゴに聞く。
リーフ「どうしてポケモンを出さないんですか!」
ダイゴ「出さないんじゃないんだ…」
ダイゴは苦笑いしながら答えた。



ダイゴ「今の僕の手持ちは…大型過ぎてこんな狭い場所じゃあ戦えないんだよ…」

そんな事はお構い無しに、アヤノのニューラはダイゴに向かって
鋭いツメを振り下ろす。
ダイゴ「くっ!…」
ダイゴは身を屈めその一撃から逃れようとしたが、
攻撃がダイゴに当たる事はなかった。

「リーフちゃん!」
ダイゴが顔をあげると目の前では、リーフのハッサムが両腕でニューラの
振り下ろされそうな手を止めていた。
リーフ「それなら…私が戦います!」
そして、リーフがダイゴを庇うようにハッサムと並んでアヤノのニューラと対峙する。
アヤノ「キャハハ!可愛いお嬢ちゃんね、邪魔する気なの?」
アヤノはリーフを馬鹿にしたように笑った。
リーフ「えぇ…それに、あなた達には聞きたい事が山程あるの。」
冷静な言葉とは逆に、リーフの表情には胸に秘めた怒りが
漏れているようにすら感じる。
しかし、アヤノはそんなリーフをまたも馬鹿にした。
アヤノ「キャハ!そうね…あんたが私に勝てたら、なんだって教えてあげる!」

ニューラが一旦ハッサムから離れ間合いをとっている。
リーフ「行くよ…」
リーフも、そしてハッサムも戦闘体制に入った。



アヤノ「キャハハ!おいで!先に攻撃させたげる!」
リーフを挑発するアヤノ。その表情からは余裕が感じられる。
リーフ「甘くみないで!メタルクロー!」
クロスさせた両腕を、猛スピードでニューラに向かって振り下ろすハッサム。
しかし、攻撃がヒットしたのはニューラの後ろにあった岩だった。
リーフ「…っ!避けられた!」
音をたてて岩が砕ける。その後ろからニューラがスッと姿を現した。
マユミ「キャハハ!スキだらけね!騙し討ちよ!」
攻撃直後でガードの間に合わないハッサムの後ろからニューラの攻撃が直撃した。
その一撃でハッサムは壁に向かって飛ばされる。
リーフ「ハッサム!立て直して!」
リーフの命令で咄嗟に羽を羽ばたかせ体制を整えたハッサム。
しかしその目前には、すでに攻撃体制の整ったニューラが迫ってきていた。
リーフ"─速い!それに─パワーもある…"
リーフ「影分身…」
アヤノ「キャハ!遅いわね!」
ハッサムが分身を作り出すより早く、ニューラの鋭いツメはハッサムを
しっかり捕らえていた。



アヤノ「乱れ引っ掻き!」
ニューラのツメが、堅いハッサムの皮膚に幾重にも重ねて鋭い傷跡をつける。
その猛攻の前にハッサムは崩れ落ちそうになりながらも、どうにか立ち続けていた。

リーフ"あのニューラ…強すぎる!"
多少のレベルの差ならリーフはひっくり返せると思っていたが、
想像以上に強いニューラの前に手も足も出ない。
リーフ"一体どうしたら…"
リーフは必死に答えを探したが、答えが見つかる事はなかった。

アヤノ「ボーッとしてていいのかな?キャハ!そろそろ決めるわよ!
長く遊び過ぎちゃった!」
立ち尽くすハッサムに向かって走りながら片手を振り上げるニューラ。
その手の周りには、冷気が渦を巻いている。
アヤノ「冷凍パンチ!」
ハッサムのボディを真っ直ぐ捕らえた一撃が、ハッサムを戦闘不能にした。
リーフ「ハッサム!」
自分の目の前で力尽きて倒れているハッサムに駆け寄るリーフ。

しかしニューラは、その様子に目もくれずにダイゴに体当たりして、
後方に何度も宙返りしてアヤノの元へ戻った。
アヤノ「キャハハハハ!それじゃ、目的は果たしたわ!」
アヤノはニューラの泥棒で手に入れた手紙を服の胸部にしまった。



アヤノ「キャハ!終わったよ!」
その言葉にそれまで動かなかったゲンが、手に持っていたボールから
マタドガスを繰り出す。
ゲン「マタドガス、煙幕…」

ゲンがマタドガスに煙幕を命じようとすると、マタドガスが少しばかり
ダメージを受けていた。

ゲンがダメージを与えた正体を確認する。その先にいたのは─
のび太「に、逃げるな!ロケット団!」
エーフィを繰り出していたのび太だった。

マユミ「キャハハ!何このコ?ゲンと戦うつもりなの?」
のび太「タイプじゃこっちが有利だ!エーフィ、念力!」
ゲン「ふん…やるのか…」
マタドガスに向かって再度エーフィが念力を放つ。
しかし、効果は抜群ながらもダメージは小さいようだ。
のび太"くっ…"
ゲン「マタドガス、ヘドロ爆弾だ。」
マタドガスの口から吐き出された黒い塊がエーフィの至近距離で爆発し、
エーフィがヘドロにまみれた。立ち上がる体力も残っていないようだ。

のび太「エーフィ!」
その様子を見てゲンが言った。
ゲン「これで満足だろ、小僧…マタドガス、煙幕だ。」
マタドガスの口から、黒い煙が吹き出す。
煙で何も見えない中、アヤノの高笑いが洞窟の中に響いていた─



煙幕がゆっくりと晴れてくる。
さっきまであの二人が居た場所には、誰も残っていなかった。

リーフ"逃げられた…"
悔しそうに唇を噛むリーフ。追っていたロケット団を目の前にしながらも、
捕まえられなかった。
リーフ"あたしは…まだまだ弱いなぁ…"
そう思いながら、リーフはハァと溜め息をつく。

のび太「……」
そして、自分の力不足を感じていたのはのび太も同じだった。
のび太"何も出来なかったや…"

そんな傷心の二人にダイゴが話しかける。
ダイゴ「手紙は盗られたけど…内容は覚えてあるし、
そこまで大変な書類といったワケじゃなかったから大丈夫だよ。」
ダイゴはそう言って、二人に二つの技マシンを渡した。
ダイゴ「これは御礼の気持ちだよ。それじゃ、僕は先を急ぐからこれで…
気をつけてね。」

そして洞窟を出て行ったダイゴ。そして二人も穴抜けのヒモを使って
洞窟を出たのだった。

現在の状況
@のび太
手持ち:エーフィ・キノココ
@リーフ
手持ち:ハッサム・タネボー・???
共にムロ・石の洞窟出口。




のび太とリーフがムロのポケモンセンターへ向かっている頃、
すでにドラえもんはジム戦を終えてポケモンセンターで二人を待っていた。

ドラえもん「遅いなぁ、のび太くん達…」
しずか「でも…ドラちゃんのジム戦も早く終わったんだし、
少し遅れてるだけじゃない?」

二人がそんな会話をしていると、入口から誰かが入ってくる。

ドラえもん「のび太くん!」
しずか「リーフちゃん、二人とも遅かったじゃない…何かあったの?」

入って来たのはのび太とリーフだった。
ひどく疲れた様子の二人は、受付にポケモンを預けてドラえもん達の前の
ソファに腰掛ける。

のび太「いろいろあったんだよ…」
リーフ「ほんと…疲れちゃった。」
洞窟であったことをドラえもん達に話す二人。その話を聞いた
ドラえもん達は驚いていた。

それからしばらく経ち、定期船の時間もあり四人は
ポケモンセンターを出て船着き場に向かう。

船着き場
ドラえもん「ほらみんな、船が着いたよ!」
ドラえもんからの報告で三人は立ち上がり、桟橋へ向かう。
トウカから来た人達が降りるのを待っていると、その中には
ジャイアンとスネオの姿があった。



船着き場に降りたジャイアン達も、四人に気付いて近寄ってきた。
スネオ「やぁみんな!ジム戦、終わったのかい?―って…アレ?」

ノリよく話しかけてきたスネオを華麗にスルーして船に乗り込むのび太とリーフ。
スネオは―ちょっぴり傷ついた。
スネオ"無視ですか―"
そんな傷心スネオに、ドラえもんとしずかが話しかける。

ドラえもん「あの二人、いろいろあってね…」
しずか「だからちょっとナーバスになってるの。ごめんなさいね、スネオさん。」
スネオ「あ、なんだ…あはは、よかった!」
スネオ"ぼかぁ嫌われてなかったんだ!よかったよママーン!"

それからドラえもんは、ジャイアン達にそれまでの事を話した。

ジャイアン「ふぅん…お前らも大変なんだな、頑張れよ!
俺らもすぐ追いつくからよ。」
別れを告げてドラえもん達も船に乗り込む。

そして四人を乗せた定期船は、ムロを離れカイナへと向かった。



@ジャイアン

のび太達を見送ったジャイアン達も、ポケモンセンターで宿をとる事にした。

スネオ「ねぇジャイアン!僕、ちょっと用事あるから行くね!」
そう言って部屋を出て行くスネオを、ジャイアンは『ん』とだけ返事をし
素っ気なく見送った。

誰もいなくなった室内。ジャイアンは一人呟く。
『どうやら面倒な事になっているようだ…先を急がないと。』
ジャイアンは窓から見える月を見た。他の五人とは違う、一つの想いを胸に秘めて。
ジャイアン「…頑張ろうぜ。」


それからしばらくして、どこからか帰って来たスネオが部屋に入って来た。

スネオ「ねぇ見てよ、ジャイアン!」
そう言ってスネオは一つのボールを出した。中にはポケモンが入っている。
スネオ「えへへ…大好きなポケモンでさ!絶対に捕まえたかったんだよ…
あっ!取っちゃダメだからね!」
自慢げに捕まえたポケモンを見せるスネオに、ジャイアンは静かに言った。

ジャイアン「なぁスネオ、お前に…話しておきたい事がある。」
今までとはどこか違ったジャイアンの雰囲気に、スネオは息を飲んだ――。

二人の現在状況
※ムロ。ただならぬ雰囲気???



その少し前、のび太達を乗せた定期船はカイナシティへと辿り着いていた。
落ち込んでいたのび太とリーフも、吹っ切れたような表情を見せている。

リーフ「ここに来るのも二度目だねぇ。夕方の港町ってのもいいもんだね!」
のび太「うん!市場からの食べ物の香りがたまらないや!」
のび太とリーフは市場の方から漂ってくる美味しそうな香りに鼻を効かせる。

その様子を少し後ろから見ていたドラえもんとしずかは、
元気になった二人を見て安心した。
ドラえもん「よし!お腹もすいたし、ポケモンセンターに行って
晩ご飯にしようか!」
ドラえもんの提案に、のび太とリーフは『賛成!』と元気に返事をして
ポケモンセンターへ駆けて行く。
しずか「ドラちゃん、私達も行きましょう!」
ドラえもん「うん!」
そしてその後を追って、ドラえもんとしずかも夕暮れの港町を駆け抜けて行った。

四人の現在状況
@のび太▼手持ち:エーフィ・キノココ
@ドラえもん▼手持ち:ヒトデマン・ドンメル
@しずか▼ラッキー・マリル・ラルトス
@リーフ▼ハッサム・タネボー・??
※四人揃ってカイナシティ到着。



ホウエンのどこか─

???「そうか…上手くいったか…よくやった。」

暗い部屋で通信を行なっていた人物は、静かに通信機器の電源を切った。
『アイツも…よほど私に会いたいらしいな…』
その人物はフッと軽く鼻を鳴らし、側にあったダーツの矢のような物を手に持つ。
そしてソファに腰掛け横にあった壁を一瞥する。

壁に貼られた一枚の写真。
その写真に写っている人物の額に、謎の人物の放った矢が突き刺さった。
???『私を止められるなら止めてみろ…リーフよ…』


そんな人物を、本人に気付かれもせずにその部屋に潜んで見ている男がいた。

『さぁ…面白くなってきたぞ…。君達に止める事が出来るかい?』
そこに居たのは、紛れもなくニット帽の男だった。

すでに、事態は動き出している。


カイナシティ─
リーフ「やっはひまもままみまもめー!」
のび太「リーフちゃん食べ過ぎ!何言ってるかわかんないよ!」

笑いながら満足そうに海の幸を食べる四人。
四人はこの時、これから先に待っている苦難を知るよしもなかった─