ドラえもん・のび太のポケモンストーリー@wiki

ビギナー その4

最終更新:

nobita_in_pokemon

- view
メンバー限定 登録/ログイン
ジャイアンがポケモンを探している頃─

@しずか

しずか「マリル!水鉄砲!」
しずかのマリルの攻撃が、野生のポチエナを倒した。
しずか「お疲れ様、マリル。」
しずかは、マリルをモンスターボールに戻した。このマリルは、トウカの森に入る直前にゲットしたポケモンだった。

しずか"マリルのレベルもだいぶ上がったし、カナズミジムはいけそうね。"

しずかは、カナズミジムへ向かった。
ジムの中に入ると、入口のところにジムの認定トレーナーの名前がずらりと並んでいた。
そしてその一番下に、リーフの名前があった。
しずか"リーフちゃん早いわね…私も次に続かなきゃ!"
しずかは意を決して中を進み、ジムリーダーに勝負を挑んだ。

ツツジ「初めまして、ツツジです。よろしくお願いしますね。」
しずか「私はしずかです、よろしく。それじゃあ…」
ツツジ「バトルを始めましょうか!」

こうして始まったしずかのジム戦は、しずかの圧勝だった。
イシツブテ二体は、多少のダメージを受けながらもマリルの水鉄砲で押さえた。
そして動きの鈍いノズパスには、マリルの丸くなるから転がるの攻撃を止める事は出来なかったのだった。



ジム戦後、ジム内

結果はしずかの圧勝。結局マリル一体でツツジを完封したのだった。

ツツジ「見事なバトルでした。丸くなるから転がるのコンボ攻撃も素晴らしかったですよ。それと…これをどうぞ。」

そう言ったツツジは、しずかに二つの物を手渡した。
ツツジ「ストーンバッチと、居合い斬りの秘伝マシンです。これで、細い木なら切り倒して先に進めるようになります。」
しずか「ありがとうございます!それから…」

しずかは、自分達がロケット団の情報を探していることをツツジに話して、何か手掛かりを手に入れたらポケナビに連絡をするように頼んだ。
(先にジムをクリアしていたリーフにも、ツツジは同じ事を頼まれていた。)


こうして初のジム戦を終えたしずかは、カナズミジムを後にした。
しずか"マリルだけで充分だったわね…この子もレベル上げしたかったんだけど。"
しずかは三つ目のモンスターボールを手に、ポケモンセンターへ向かった。

しずかの状況
手持ち:ラッキー・マリル・???
カナズミジムクリア。
リーフの状況
手持ち:???
カナズミジムクリア。



@ドラえもん

しずかがジム戦で見事な勝利を納めてだいぶ経った頃、ドラえもんはカナズミのトレーナーズスクールでポケモンの事を簡単に学んでいた。
ドラえもん「先生、ここはこれでいいんですか?」
先生「うーむ…正解です!君も随分上達しましたね。これをあげましょう。」
先生がそう言って取り出したのは、先制のツメだった。
ドラえもんは内心寒いと思いながらツメを貰い、スクールを後にした。

ドラえもん「ヒトデマンにツメも持たせたし…そろそろジムに挑戦してみようかな。」

ドラえもんがジムに入ると、目の前では正にジム戦が行われている最中だった。

ドラえもんは挑戦側に立っている人物を見て驚いた。
ドラえもん「あれは…のび太くんじゃないか!」

ドラえもんの目の前で激しいバトルをバトルをしていたのは、コトキで別れたのび太だったのだ。


のび太「キノココ!吸い取るだ!」
たくましく成長したのび太は、ドラえもんの目の前でイシツブテを二体簡単に撃破する。

ツツジ「なかなかやりますね…しかし、止めますよ!ノズパス!」
ツツジは最後に、重量感溢れるノズパスを繰り出してきた。



のび太「岩タイプならすぐにやっつけてやる!キノココ!吸い取るだ!」
ツツジ「そう上手くはいきませんよ!岩石封じ!」
のび太のキノココがノズパスに飛び付こうとしたが、ノズパスの攻撃によって大ダメージを受けてしまう。

のび太「キノココ!頑張れ!」
しかし、のび太のキノココは立ち上がるのがやっとだった。
ツツジ「よく耐えましたね…けどこれで終わりです!体当たり!」
イメージに反するスピードで、ノズパスがキノココに激突する。キノココはステージの岩に叩き付けられ、戦闘不能になった。
のび太「く…戻ってくれ、キノココ。」
のび太は悔しそうにキノココをボールに戻した。

ドラえもん"頑張れ…のび太くん!"
ツツジ「さぁ…次のポケモンをどうぞ。」
のび太「よし…わかったぞ、頼んだ!イーブイ!」
のび太は、何か閃いたようだった。

ツツジ「珍しいですね…でも、負けません!ノズパス、岩石封じ!」
のび太「イーブイ!砂かけだ!」
ノズパスが攻撃するより早く、イーブイが砂かけでノズパスの命中率を下げる。
前の見えなくなったノズパスの攻撃は、イーブイに当たらなかった。



ツツジ「く…まだまだ!もう一度岩石封じよ!」
イーブイの居た場所に、大量の岩石が降り注ぐ。

ドラえもんは自分のバトルではないのに慌てている。
ドラえもん"大変だ!直撃してるぞ…"

ツツジ「勝負ありましたね…あなたのイーブイは岩に埋もれています…」
のび太「へへっ…それはどうかな?」
のび太は不敵に笑う。ツツジは尋ねた。
ツツジ「一体どういう事ですか…」
のび太「こういう事さ…イーブイ!今だ!」
急にノズパスの下から、イーブイが現れてノズパスに一撃を与える。
ツツジ「な…穴を掘るですか!」
ノズパスは、効果抜群の一撃で倒れた。
のび太「このイーブイの遺伝技さ…それに、気付かなかった?」
のび太は、倒れたノズパスを指差す。ツツジはなんの事だかわかっていない。

のび太「ノズパスはイーブイより素早い…それなのに、イーブイの先手を取れていなかった!」
ツツジ「まさか…キノココの胞子ですか!」

体当たりの一撃でキノココの胞子を受けていたノズパスは、麻痺状態だった。動きの鈍ったノズパスの先手をとったイーブイは、穴を掘るで地面に潜んでいたのだった。

のび太「僕の…勝ちだ!」



ツツジは、少し残念そうにノズパスをボールに戻す。そしてのび太に歩み寄った。
ツツジ「完敗です…バッチと、居合い斬りの秘伝マシンをどうぞ。」
のび太「やった…バッチだ!ありがとうございました!」

のび太がバッチを受け取ったのを見て、ドラえもんもたまらず飛び出した。
ドラえもん「やったねのび太くん!」
のび太は急に飛び出してきたドラえもんに少し驚いたが、ドラえもんはそんな事も構わずのび太に抱き付いた。

ドラえもん「あんなにグズでノロマで冴えなかったのび太くんが…立派になって…ぼかぁ、ぼかぁ嬉しいよぉ~!」
のび太「言い過ぎだよドラえもん…あれ…イーブイの様子がおかしいぞ?」
ドラえもん「え…本当だ!」
ツツジ「進化…ですね。」
イーブイを眩い光が包み、光の中からエメラルドカラーのエーフィが現れた。
のび太「やった…エーフィだ!」
ドラえもん「のび太くん…よかったね!」
のび太「うん!これからもよろしくな、エーフィ!」
エーフィは、のび太の顔に頬擦りした。


のび太の状態
手持ち:エーフィ・キノココ
カナズミジムクリア。
ドラえもんの状態
手持ち:ヒトデマン
ジム戦まだ。



目の前で勝利を勝ち取ったのび太に続こうと、ドラえもんもツツジに話しかける。
ドラえもん「あの…僕もジム戦したいんですけど!」
しかしツツジが返して来た返事は、ドラえもんにとって少しばかり残念な返事だった。

ツツジ「ごめんなさい…今のバトルで、戦えるポケモンがいないんです。もうしばらくしてからまた来て下さいね。」
ツツジは申し訳なさそうにそう言って、奥の部屋に入って行った。


ドラえもん「そんなぁ…」
ドラえもんは残念そうにうなだれる。
のび太「しょうがないじゃないかドラえもん。その間レベル上げでもしなよ。」
ドラえもん「うん…」

のび太とドラえもんがそんな会話をしながらポケモンセンターを目指して歩いていると、ドラえもんは突然前から走ってきた人間とぶつかった。

ドラえもん「うわぁ!」
ドラえもんは勢い余って後ろに倒れてしまった。
倒れているドラえもんの足下を、のび太には見覚えのある人物が必死で走って追いかけてった。

のび太"あれは…森に居た人!その前にいたのは…マグマ団か!"

のび太「ドラえもん!あの人達を追いかけよう!」



のび太は倒れたドラえもんを引き起こし、二人でさっきの男性を追いかけた。

116番道路の近くまで走って来たところで、さっきの男性が息をきらして立っているのを見つけた。

のび太「スーツのおじさん!一体どうしたんですか?」
スーツ「あぁ、君はあの時の!実は…マグマ団にさっきも狙われた書類を奪われたんだ…そうだ!君、マグマ団から書類を取り返してくれ!」
のび太「わかりました!行こう、ドラえもん。」
ドラえもん「うん…」
のび太とドラえもんは、マグマ団を追って116番道路を進んで行った。

奥まで行ってみても、マグマ団の姿はなかった。
そこに居たトレーナーに聞いてみると、カナシダトンネルの中に入って行ったらしい。二人はトンネルの中へ入る事にした。

トンネルの内部には、モヤがかかっていて視界がハッキリしなかった。

しばらく進むと、大きな岩に行く手を阻まれて立ち往生しているマグマ団が居た。

マグマ団「くそっ!行き止まりかよ!」
そして振り返ったマグマ団は、ドラえもん達に気付いた。

マグマ団「おいお前ら!そこをどけ!」
ドラえもん「やだね!奪った物を返すまで通すもんか!」



マグマ団員「くそっ!どけってんだよー!」
マグマ団員は、何か焦ったようにドンメルを繰り出してきた。

マグマ団員「力ずくでもどいてもらうぞ、火の粉だ!」
ドラえもん「ヒトデマン、頼むぞ!水鉄砲だ!」
ドンメルの火の粉がドラえもんに向かって飛んでくるが、ドラえもんの繰り出したヒトデマンの水鉄砲で火の粉は消えてしまい、相殺仕切れなかった水流がドンメルに直撃する。
マグマ団員「ちくしょう!もう一度火の粉だ!」
団員は体力もあまり残っていないドンメルに、無理矢理攻撃させる。
ドラえもん「高速スピンでかき消すんだ!」
飛んできた火の粉の勢いは弱く、ヒトデマンの高速スピンで攻撃はかき消される。
ドラえもん「そのまま体当たり!」
ヒトデマンが高速で回転しながらドンメルに激突する。水鉄砲で弱っていたドンメルはその一撃で戦闘不能になった。

マグマ団員「くそっ、役立たずめ!」
団員は倒れたドンメルを蹴飛ばし、ボールに戻しもせずドラえもんを突き飛ばして逃げて行った。

ドラえもん「あっ、待てぇ!」
ドラえもんがそう言って追いかけようとした時、後ろにいたのび太が団員に体当たりした。



のび太「ここは通さないぞ!」
団員「ぐっ…うっとうしい!どけっ!」
のび太は必死にしがみついたが、大人の力には敵わず団員には逃げられてしまった。

ドラえもん「のび太くん!大丈夫かい?」
突き飛ばされて倒れていたのび太にドラえもんが駆け寄る。
のび太「うん…大丈夫だったけど、逃げられちゃった…ってアレ?!」
ドラえもん「どうしたんだい…ってああっ!」
ドラえもん達の少し先に、先ほどまで団員が持っていた包みが落ちていた。
のび太「取っ組み合いの拍子に落ちたんだ!」
ドラえもん「スゴいじゃないかのび太くん!」
のび太「あぁ、おじさんに渡しに行こう!」
ドラえもん「そうだね…あっ!ちょっと待って」
のび太「どうしたの?」

ドラえもんは、マグマ団に置いて行かれたドンメルに駆け寄る。
ドラえもん「君…一緒に来るかい?」
ドラえもんがドンメルに尋ねると、ドンメルはドラえもんに擦り寄ってきた。
のび太「よかったねドラえもん。新しい仲間が出来て!」
ドラえもん「ドンメル、これからよろしくね。」

こうしてドラえもんに仲間が増えたのだった。


ドラえもんの状況
手持ち:ヒトデマン・ドンメル
カナシダトンネル内。



のび太とドラえもんはマグマ団を撃退すると、荷物を持ってカナシダトンネルを抜けた。
しかし、ドラえもんの頭の中にはある一つの疑問が浮かんでいた。
ドラえもん"おかしい…なんでこんな…"
ドラえもんが足を止めていると、のび太に早くと急かされたので今は考えるのを止めた。

そして二人は奪い返した荷物をスーツの男性に渡す。
スーツ「よかった…ありがとう!これは大事な書類なんだ。そうだ!僕に着いて来てくれ。」
スーツの男性はそう言って二人をある場所に連れて来た。


ドラえもん「これは…」
のび太「大きな建物だね…」
二人の目の前には、大型のショッピングセンターのような建物が建っていた。
スーツ「ここが僕の勤める会社…デボンコーポレーションさ!」
スーツの男性は自慢げに言った。
スーツ「そういえば…名前を名乗っていなかったね。私はマツウラ、君達は?」
のび太「僕、のび太です!」
ドラえもん「僕ドラえもんです。」
名前を名乗った二人に、マツウラは驚いた。
マツウラ「なんと!君がのび太くんだったのか。社長が会いたがっていたんだ、私に着いて来てくれ。」



二人はマツウラに言われるままに着いて行った。

のび太「スゴい…中も広いね」
一階のフロントを抜ける長い廊下を横切り、二階へと続く階段を上がる。
ドラえもん「うわぁ…なんだここは…」
ドラえもんが見ていたのは、厚いガラスで隔てられた研究室のようなところで、中には白衣の研究員が作業をしている部屋がいくつもあった。
マツウラ「ここは研究セクション…君達の生活に必要な物や、新型のモンスターボールを開発したりしているんだよ。」
マツウラが歩きながらいろいろな説明をしてくれる。
そしてフロアを抜けて三階へと上がると、廊下の突き当たりの部屋の前まで来た。
マツウラ「社長、失礼します。」
高級そうな革のソファに、のび太が船で会ったツワブキが座っていた。
ツワブキ「やぁのび太君、久しぶりだね。マツウラから話は聞いたよ。書類を取り返してくれたんだって?それも二度も。」
のび太「はい…まぁ、成り行きですけど…」
のび太は慣れない雰囲気に緊張しながら返した。
ツワブキ「これで君に三度も助けられた事になるな。何か御礼をさせてくれ。」
そう言ってツワブキはマツウラを側によこし、何かを命じた。



マツウラは、何かを取りに社長室を出て行った。
マツウラを待っている間、二人はツワブキと喋っていた。
ドラえもん「とても大きな会社ですねぇ。」
ツワブキ「始めは小さな小さな会社だったんだよ。それが今ではホウエンの中心企業だね。カントーで言うシルフカンパニーと言ったところか。」
のび太「でも…それだけ大きな会社だと、さっきみたいに…変な連中に狙われたりしないんですか?」
ツワブキ「あぁ、マグマ団の事か…確かに危険だね。しかし我が社はマツウラを始め優秀な社員が多いから、ある程度安心して居られるよ。」
ドラえもん「へぇ…そうなんだ。」
話を聞いていると、マツウラは社長秘書らしい。船にも一緒に乗っていたそうだ。
ツワブキ「しかし最近は物騒になってきたな…マグマ団やアクア団だけじゃなく、ロケット団までホウエンに現れるなんて…」
ツワブキの口から出た言葉に、二人は驚いた。
のび太「ロケット団を見たんですか!?」
ドラえもん「どこでですか!?」
突然身を乗り出してきた二人に、ツワブキは少し驚く。
ツワブキ「いや…私が見たわけじゃないんだ。話を聞いただけなんだよ。」
のび太「その話…聞かせてくれませんか。」



のび太とドラえもんに促され、ツワブキは話しだした。
ツワブキ「詳しい話は知らないが、フエンやシダケ、キンセツにミナモと…あちこちでロケット団らしき奴等を見たという情報が報告されているんだ…」
ドラえもん「本当にあちこちだね…」
のび太「教えてくれて、ありがとうございます。」
ツワブキ「そうだ、君達のポケナビを貸してくれ。互いに登録しておこう。何か情報が掴めたら連絡するよ。」

そしてエントリーコールに登録を終えると、マツウラが帰って来た。
マツウラ「社長、持ってきました。」
ツワブキ「あぁ、ご苦労。」
ツワブキはマツウラが持ってきたモノを二人の前に差し出した。
ツワブキ「これは、学習装置と我が社の新製品ねタイマーボールだ。受け取ってくれ。」
二人は装置とボールをもらい、簡単な説明を受けた。
のび太「それじゃあ僕たちそろそろ…」
ドラえもん「いろいろとありがとうございました。」
二人がそう言って立ち上がると、ツワブキが尋ねた。
ツワブキ「いいんだよ。君達はこれからどこへ行くんだい?」
ドラえもん「ここのジム戦に勝ったら、ムロタウンへ行くんです。」



ツワブキ「そうか、ジムを周っているのか。ムロに行くなら、一つ頼まれてくれないか?」
のび太「なんですか?」
ツワブキからの相談に、のび太が答える。
ツワブキ「これを…ムロタウンにいる、ダイゴという男に渡して欲しいんだ。」

ドラえもん"やっぱり…おかしい?"
のび太「わかりました。」
のび太は、ドラえもんの疑問をよそに差し出された手紙を受け取った。


ドラえもん「いろいろありがとうございました。」
のび太「ありがとうございました!」
マツウラ「こちらこそ、助かったよ。ありがとう。」
二人はマツウラにフロントまで送ってもらい、デボンコーポレーションを後にした。

のび太「この後どうする?」
二人は、一旦ポケモンセンターに向かって歩いている。
ドラえもん「僕はジム戦をしてくるよ。そろそろ大丈夫だろうし。」
のび太「そうだね、じゃあ僕はポケモンセンターで待ってるよ。ご飯も食べてないしさ。ドラえもんのジム戦が終わったら、トウカの森を抜けて連絡船に乗ろう。」
ドラえもん「そうしようか。」

そしてポケモンセンターに着いた二人はポケモンを回復させ、ドラえもんはジム戦を行いに出て行った。



@スネオ
ドラえもんがジムに挑戦しようとしている頃─

スネオはカナズミ周辺のトレーナーと片っ端から戦っていた。
スネオ「ロコン、電光石火!」
ロコンはジグザグマに高速で体当たりし、ジグザグマをすっ飛ばした。
トレ「あぁっ!ジグザグマ!くそぉ…負けちゃった。」
スネオ「やりぃ!僕ってやっぱ天才だなぁ!…お?」
バトルを終えると、急にボールが光りだした。
スネオ「やった!やっと進化するぞ~。」

そう言ってスネオがボールから出したのは、進化したてのユンゲラーだった。
のび太と別れて森を抜けてすぐに、スネオはケーシィの捕獲・育成に精を出していた。
スネオ「長かったなぁ…捕まえてから今までずっと戦って、やっと進化か。これで戦えるぞぉ!ツツジだって楽チンだね!」

スネオは、意気揚々とポケモンセンターへ向かった。
センターに着いてポケモンを預け食事を取ろうと二階へ上がると、何人かいた客の中にのび太を見つけた。

スネオはのび太に近寄って話しかけた。
スネオ「よぉのび太。」
のび太「あっ、スネオじゃないか!よく会うね。」



スネオ「確かにな。お前もこれからジム戦か?悪いけど僕が先に…」
行かせて貰うぜ、スネオはそう言おうとした。
のび太「違うよ。ジム戦は着いてすぐ終わらせて、今はジム戦をやってるドラえもんを待ってるんだ!」

スネオは、のび太から帰ってきたまさかの一言に驚きを隠せなかった。
スネオ「え!のび太が勝ったのかよ!?」
のび太「うん!かなり苦戦したけどね…」
スネオは悔しかった。いつもノロマだとばかり思っていたのび太に先を越されたのがプライドに触ったのだった。

スネオは目の前のメガネを張り倒してやりたいような気持ちを冷静に押さえながら食事をとっていた。
するとそこに、ジム戦を終えたドラえもんがやってきた。

ドラえもん「のび太くーん!勝ったよ!あ…スネオもいたのか。」
のび太「おかえりドラえもん!」
スネオ「僕はオマケかい…ははん。」
スネオはちょっと傷ついた。

ドラえもんは、ヒトデマンの力押しで勝ったらしい。
スネオはその話を聞きながら食事を終えると、立ち上がった。
スネオ「じゃあ、僕も行ってくるよ!」
ドラえもん「あ、スネオ待って!」



スネオは急に呼び止められて、内心イライラした。
スネオ"なんだってんだよこのタヌキめ。"

ドラえもん「あのさ、今日のジム戦は僕で終わりだってさ。もうジム閉めるって言ってたよ。」
スネオ「…………」
のび太「じゃあ、僕たちこれからムロに行く定期船に乗るから!」
ドラえもん「頑張ってね、スネオ!」
二人は立ち上がり、スネオに手を振ってポケモンセンターを出て行った。
スネオ"泣かないもんね。ぐすん"
スネオは涙を堪えて、ちょっとだけ怒りと悲しみをこめて無言でイスを蹴った。
スネオ"小指…打っちゃったよママン。"

スネオの状況
手持ち:ロコン・ユンゲラー
カナズミのポケモンセンターに宿泊決定(ちなみにジャイアンも居ます)。
ついでにみんなの状況─
@のび太
手持ち:エーフィ・キノココ∀ムロに向かう連絡船へ
@ドラえもん
手持ち:ヒトデマン・ドンメル∀のび太と一緒
@スネオ
手持ち:ロコン・ユンゲラー∀上にあります。
@ジャイアン
手持ち:ヨーギラス・???∀スネオと一緒
@しずか
手持ち:ラッキー・マリル・???∀どこにいる?
@リーフ
手持ち:???∀どこにいる(そしてなかなか出番ない)?



@しずか
のび太達がトウカの森を抜けて定期船の方へ向かっている時、しずかはハギの小屋でくつろいでいた。

しずか"定期で船が出ているなんて、便利ね。"
しずかは壁に張られた時刻表に目をやる。今はトウカ、ムロ、カイナと三ヵ所を結ぶ定期船を待っているのだ。

それから40分程して、そろそろ船も着こうかという頃、待合所となっている小屋に知った顔が入って来る。
しずか「あっ、のび太さん、それにドラちゃん!」
のび太「あっ、しずかちゃん!」
ドラえもん「しずかちゃんも船待ってるんだ。」
しずか「えぇ、のび太さん達もジム戦をクリアしたのね。」
のび太「うん!僕らが一番のりかな?」
しずか「あら?のび太さん見てないの?」
ドラえもん「リーフちゃんは僕らの中で一番早くジム戦をクリアしてるよ。認定トレーナーの名前見てなかったの?」
のび太「見てなかった…」
やはり、現役トレーナーには敵わない。
三人がなんとなく思った時、桟橋に船が着いた。

しずか「船が着いたみたいよ!行きましょう。」
ドラえもん「うん!」
そして三人は、ムロに向かう定期船に乗り込んだ。



船に揺られる事数十分、三人はムロタウンへと上陸した。

のび太「ここがムロタウンかぁ。小さな町だねぇ。」
のび太はそう言って辺りを見渡す。
ドラえもん「とりあえず、今日はジム戦は置いといてポケモンセンターで休もう。」
しずか「そうね、時間も少し遅いし。」

こうして三人はとりあえずポケモンセンターに部屋を取りに行った。

ジョーイ「三名様ですね。四人部屋で相部屋することになりますがよろしいですか?」
どうやら他に空いている部屋はないらしく、三人は了承する。

案内された部屋で三人がくつろいでいると、部屋のドアが急に開いた。もう一人の人物が入ってきたのだろう。
その人物を見て、三人は驚いた。

のび太「リーフちゃん!」
ドラえもん「もう一人って、リーフちゃんだったのか!」
三人と再会したリーフも、嬉しそうに会話に参加する。
リーフ「やっぱり子供のトレーナー何人かってのび太くん達の事だったんだぁ!よかったぁ、知らない人ばっかでも嫌だったし。」
リーフも荷物を置き、しずかの隣りに腰掛ける。
それから三人は、それぞれ今まであった事を話した。



しずか「私は、ジム戦を終わってからはカナズミの町を周って、それからポケモンを少し鍛えてたの。」
しずかはカナズミで見た建物の話などをした。
ドラえもん「リーフちゃんは何してたの?一番にジム戦をクリアしたみたいだけど。」
ドラえもんがリーフに話題を振ると、リーフも話し始めた。
リーフ「あたしは、カナズミで情報を探したりしたけど何もなかったから午後の一番早い定期船に乗って来たの。
それからは洞窟でレベル上げしてたよ。のび太くん達は?」

それからのび太とドラえもんは、カナズミであった事をリーフ達に話した。
その話を聞き終えたリーフは、じっと考え込んでいる。

しばらく黙りこくった後、リーフは急に立ち上がった。
リーフ「あたし…お風呂入ってくるね。」
呟くようにそう言って部屋を出て行くリーフ。三人はそれを静かに見ていた。

のび太"リーフちゃん…"
ドラえもん「まぁ、僕たちも休もう。明日はジム戦もあるんだしさ。」
しずか「そうね。リーフちゃんが戻ったら私達も入って休みましょう。」
のび太「うん…」

こうしてその後、四人はムロで一夜を明かす。



そして翌朝──

@ジャイアン
カナズミで夜を越したジャイアンは、気持ち良く朝を迎えた。
ジャイアン「よっしゃ…それじゃ早速ジム戦に行くか!」
ジャイアンは腹ごしらえもそこそこに、ポケモンセンターを後にする。

ジャイアン「たーのもぉぉー!」
ツツジ「あら…元気な方ですね。ジム戦ですか?」
ジャイアン「おぅ!頼むぜ!」

そしてジャイアンのジム戦が始まった。
ツツジ「行きます、イシツブテ!」
ジャイアン「やっちまぇ!ドゴーム!」
ジャイアンが繰り出したのはドゴーム(ゲームでも気に入ってました)。スネオと同じように丸一日を費やして進化させていた。
ジャイアン「ドゴーム、騒ぐんだ!」
ジャイアンの命令を受けて、ドゴームがけたたましい大声で叫んで暴れだす。
ツツジ「凄い声ですね…イシツブテ、体当たり!」
イシツブテがドゴームに向かってくると、ドゴームは急に静かになり体を丸くした。ツツジとイシツブテは予期せぬ行動に動きを鈍らせる。
ツツジ「一体何を…」
ジャイアン「今だ!驚かせ!」
ドゴームがイシツブテを両手で掴み、大声を出して驚かせる。イシツブテは怯んでしまった。



ツツジ「そんな!イシツブテ、攻撃しなさい!」
ジャイアン「反撃が遅いぜ!ぶん投げて超音波だ!」
ステージ上に投げられたイシツブテに超音波がヒットする。
ツツジ「イシツブテ!しっかりして…」
しかしイシツブテは超音波の影響で思うように動けず、ステージの岩にぶつかったりして勝手にダメージを受けている。
ジャイアン「はたいてトドメだ!」
イシツブテがドゴームの攻撃で瀕死になる。ジャイアンのドゴームは無傷だ。
ジャイアンは勢いでイシツブテ二体を軽く撃破する。
ツツジ"このドゴーム…強い。進化してるという事は20は行ってるわね…"

意外にレベル上げの上手いジャイアンは、ツツジを圧倒する。
ツツジ「お願い…ノズパス!」
ジャイアン「…戻れ、ドゴーム。」
ジャイアンは未だにほぼダメージのないドゴームを戻す。
ツツジ「一体何故…余裕という事?」
ジャイアン「へへっ、まぁな。行け!ヨーギラス!」
ジャイアンはもう一つのボールからヨーギラスを繰り出した。
ツツジ「ヨーギラス…珍しいポケモンを持ってるんですね。」
ジャイアン「へへっ、羨ましいだろ?コイツで勝負を決めてやるぜ。」



ジャイアン「先手必勝だ!ヨーギラス、穴を掘る!」
ツツジ「また地面タイプですか…」
ヨーギラスは荒れ地をかたどったステージの地下に潜んだ。
ツツジ「しかし…対策ならあります。ノズパス、磁力で引き寄せなさい!」
ノズパスの周りに強力な磁界が発生し、地下にいたヨーギラスを引き寄せる。
ツツジ「そこよ、体当たり!」
ノズパスの重い体の体当たりは、ヨーギラスにのしかかるようにヒットする。
ジャイアン「穴掘り対策は万全ってワケか…」
ツツジ「えぇ、残念でしたね。」
ジャイアン「まぁ、こっからだよこっから。ヨーギラス、もう一度穴を掘る!」
着地したヨーギラスはもう一度地面に潜る。
ツツジ「何度やっても無駄ですよ…引き寄せて!」
またしても同じようにヨーギラスが地面から飛び出す。
ジャイアン「今だヨーギラス、砂嵐!」
ステージ上に砂嵐が発生する。
ツツジ「砂嵐でもノズパスにはダメージはありませんよ?」
激しい砂嵐で、お互いにトレーナーの姿も確認できない程だ。
ジャイアン「へっ、攻撃しなくていいのか?俺は行かせて貰うぜ!ヨーギラスそいつを踏み付けろ!」



ツツジ「言われなくても…ノズパス、引き寄せて体当たりし続けて!」
砂嵐の中から鈍い音が聞こえてきた。そして段々砂嵐が晴れてくると、ステージの上にノズパスの姿はなかった。

ツツジ「えっ…ノズパス、どこなの!?」
ジャイアン「どうやら上手くいったようだな…ステージのあそこ、見てみろよ。」
ジャイアンの指差す方向をツツジが見ると、ステージに穴が空いていた。その穴の中には──
ツツジ「ノズパス!」
ノズパスが見事に入っていた。
ジャイアン「体当たりしてきた時に突き落としたんだよ。さっきの穴を掘るでやわくなった地面に、ヨーギラスとノズパスの重量だ。
簡単におっこちたんだな。」
ノズパスは脱出しようと足掻くが、自分の体重が重りになって出られない。
ジャイアン「そのままどんどん踏み付けろ!」
ヨーギラスはノズパスの上でピョンと飛び跳ねて踏み付け続ける。
そしてその状況から脱出することが出来なかったノズパスは力尽き、ジャイアンが勝利を納めたのだった。

ツツジ「無茶苦茶なバトル…勉強になりましたよ。」
ジャイアン「おうっ!」

こうしてジャイアンもバッチと秘伝マシンをゲットした。



ジャイアンの勝利からしばらく経って──

@スネオ
スネオ"まさかジャイアンが居たとはね…思わず隠れちゃったよ。"
長年の経験からの条件反射で思わず隠れてしまったスネオ、ジャイアンが去ったのを確認してポケモンセンターを出発。

スネオ「ジム戦お願いしたいんですけどー!」
ツツジ「どうぞ…"最近子供のトレーナー増えてるんですね…"」

スネオ"よし…こっちなら楽に行けるぞ…"
こうしてバトルステージに通されたスネオ、その表情は自信に満ち溢れている。

ツツジ「それじゃあ始めましょう、イシツブテ!」
スネオ「ユンゲラー!行けぇ!」
スネオはユンゲラーの念力でイシツブテを軽く倒し、ツツジがノズパスを出す前にユンゲラーを引っ込めた。
スネオ「ロコン!怪しい光だ。」
スネオは新たに繰り出したロコンに怪しい光を命じる。
ツツジ「体当たり!」
重量に似合わずスピードの早いノズパスの攻撃がヒットしたが、ロコンの怪しい光で混乱してしまったようだ。
スネオ「よしロコン、鬼火だ!」
混乱して思うように動けないノズパスを、鬼火が包みこんでノズパスを火傷状態にした。



ツツジ「状態異常にして戦うタイプですか…」
スネオ「まぁね…でもそれだけじゃないぞ。戻れロコン!」
スネオはロコンを戻し、ユンゲラーを再度ステージに送り込んだ。
ツツジ「ノズパス、体当たりして!」
言う事を聞けたノズパスがユンゲラーに体当たりしようとすると、ユンゲラーは姿を消した。
突然の事態をノズパスは理解出来ていない。
ツツジ「しまった!後ろを取られた…」
ユンゲラーはノズパスの背後に姿を現す。
スネオ「ノズパスは"こっち"には向けない!ユンゲラー、金縛りで動きを止めろ!」
ユンゲラーがスプーンをかざすと、ノズパスは身動きとれなくなった。
ツツジ「くっ!」
スネオ「念力で倒れるまでやっちゃえ!」
ヤケドのダメージと念力のダメージでノズパスは倒れる。

ツツジ「ノズパスの背後…南を取られちゃ敵いませんね、更に金縛りとは…」
スネオ「ノズパスは北を向く…それを知ってからはこの戦法はすぐに思い付いたよ。」

スネオは、ノズパスの習性を上手く利用して勝利を勝ち取ったのだった。

スネオの状況
手持ち:ロコン・ユンゲラー
ジャイアンの状況
手持ち:ヨーギラス・ドゴーム
共にカナズミジムクリア。



ジャイアンとスネオがカナズミのジムをクリアしている頃、ムロでは─
のび太「キノココ、痺れ粉!」
トウキ「マクノシタ!ビルドアップだ!」
のび太のジム戦が行われていた。対するジムリーダーはイケメン格闘家トウキ、すでにトウキに残されたポケモンはマクノシタ一体となっている。

のび太「体当たりで決めちゃえ!」
キノココの体当たりがマクノシタにダメージを与える、が体当たりを受けたままマクノシタはキノココを掴んで離さない。
トウキ「よくやったマクノシタ!そのまま当て身投げだ!」
トウキの合図と共にビルドアップで肉体の強化されたマクノシタが、掴まえたキノココを後ろに叩き付ける。
トウキ「これでそいつは戦闘不能だな!さぁ、もう一度アイツで来いよ!」
キノココをボールに戻したのび太に、トウキが挑発するように言う。
のび太「言われなくても…行くぞ!」
のび太が繰り出したのはエーフィ(ちなみにワンリキーはエーフィで倒していた)。自身もやる気に満ちている。
トウキ「押し切るんだ!突っ張り!」
猛烈な勢いで突っ込んでくるマクノシタ、しかしその勢いはエーフィの手前で相殺された。



トウキ「ちっ、止められたか!」
見えない力でマクノシタを押さえ付けていたのは、もちろんエーフィだ。
のび太「よし!念力を強めるんだ!」
エーフィが強くマクノシタを睨むようにすると、マクノシタの顔が苦痛に歪む。そして─
トウキ「マクノシタ!」
少し耐えた後、崩れるように倒れたのだった。
トウキ「戻れ…マクノシタ。」
ボールにマクノシタを戻し、お手上げだ といった感じでトウキは溜め息をつく。
トウキ「やれやれ…これで三連敗か。今日は厄日かな?」

ジム戦を終えて、トウキからバッチと秘伝マシン"フラッシュ"を手に入れたのび太。
リーフ「おめでとうのび太くん!」
しずか「これで…後はドラちゃんだけね!」
リーフとしずかはすでにジム戦をクリアしていた。リーフはコトキの時点で進化させていたというハッサム一体で文字通りの完封だった。
そしてしずかはラッキーこそ相性の関係で倒されたものの、ジックリと育てていたという新戦力、ラルトスとマリルで勝利を納めた。

こうして、四人の中でジム戦を終えていないのはドラえもんだけとなっている。



のび太のジム戦が終わり、トウキも休憩を挟まないといけないので四人はポケモンセンターに来ていた。

リーフ「のび太くんのポケモンも回復終わったみたいだね。」
二つのモンスターボールを持ってのび太がリーフ達の元へ歩いてきた。

のび太「終わったよ!リーフちゃん、行こうか?」
リーフ「そうだね、行こうか!頑張ってねドラちゃん。」
のび太「しっかりね、ドラえもん!」
ドラえもん「うん、頑張るよ。」
しずか「のび太さん達も、お使い頑張ってね。」

四人は二手に別れる事になっていた。
のび太とリーフは、石の洞窟にいると思われるダイゴの所へ。ドラえもんはジム戦、しずかはその付き添いという振り分けである。
そして四人は別れ、のび太とリーフは海岸線を歩いて石の洞窟を目指した。

のび太「ねぇリーフちゃん…洞窟まだなの?」
リーフは昨日で一度洞窟に行っていたので道案内をしてくれている。
リーフ「そろそろだと…あ、見えてきたよ!」
二人の数十メートル先に洞窟の入口が見えた。
二人は走って洞窟の中へ入って行った。

後ろから、黒い影が二人を追うように洞窟へ入って行くのに気付いた者は居なかった。
記事メニュー
目安箱バナー