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「ドラポケバトル大会 その1」(2007/08/14 (火) 03:05:47) の最新版変更点
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「あ~暇だ……」
ベッドに寝転がりながら、買って来た漫画雑誌に手を置く。
俺の名前は……赤髪ということにしておいてくれ。本名は当然別にある。
夏休みに入って以降、毎日暇を持て余していた。
育成したいポケモンを一通り育て終えたしな……やることが無い。
なにか面白いことはねーかな……
……あるわけないか。面白いことは自分から探さなきゃ見つかるわけが無い。
さて漫画の続きを―――
突然天上から手紙が落ちてくる。なんだこれは?
封を切り、中身を出してみる。中からは一枚の手紙と妙な錠剤が入っていた。
差出人は……ドラーモン?
ドラーモンとは未来人で俺の知り合い。なんだかよく分からんが凄い人だ。
手紙にはなんて書いてあるんだ?
『その錠剤を飲め』
とだけ書いてあった。また未来の道具かな?
うーん……毒薬なんてことは有り得ないし、退屈しのぎの飲んでみるか。
コップに水を注ぎ、錠剤と共に飲み込む。
うっ……気持ち悪りぃ……車酔いになった時みたいだがその比じゃ無い。
もう……駄目だ。
薬を飲んだ直後、唐突な頭痛が襲いだし、俺はベッドに倒れこんでしまった。
----
………うっ……
俺は一体なにを……?
そうだ、変な錠剤を飲んで……
体を起こし上げたとき、俺は周りの光景を見回す。
そこは俺の部屋では無く、薄暗い部屋であった。
「な、なんじゃこりゃーー!?」
眠っている間にどこかに拉致された? いやそんなことは無い。
おそらくあの錠剤の効力でどこかにワープしたのか?
「どうなってるんだよ、これ!?」
「ローゼン見てたのに……」
よく見ると周りに数人……いや何人も居る。そしてそれは皆俺の知り合い。
ギンガやミュウ、新カントーたちだ。
「大丈夫かよ……? なんかヤバいんじゃないのか?」
「ナンテコッタイ/(^o^)\」
皆戸惑いを隠せない。俺だって何がなんだか分からない。
会場のうるささに耳を塞いだとき、部屋の一箇所が照らされる。
皆の視線がその光に集まる。
そこに居たのは――――ドラーモン。
----
「あんたは……ドラーモン!?」
そこに居たのは俺に手紙を送りつけた張本人。ドラーモンだ。
「どうなってるんだよ、これ!?」
「とっとと俺たちを元の場所に返せ!」
口々に皆文句を言う。俺も何か言ってやろうか?
「落ち着け、元の場所……いや時間に一生返さないわけじゃない」
元の時間……どういうことだ!? まさかここは……
「そう、今の言葉の通りここは君達が元々居た時間帯じゃない。未来の世界だ」
「「「な、なんだってー!?」
「君達を未来に送ったのはこの『招待錠』の力だ。これは……まぁ簡単に言えば
飲んだ人間は、その人間意志に関係なく指定された場所に連れて行く道具だ
通常は時空間は超えれないが……まあいいや」
なるほど……その道具のせいで俺はこんな場所に連れてかれたのか。
「そして、ここに集まった人間全員にはある共通点がある
それは全員が『ドラポケの作者』だということだ」
確かに……ギンガにミュウに新カントー、全員がドラポケ作者だ。
「なんのために僕らをここに集めたのか説明してもらおうか」
「分かっているさ……諸君に今から『ドラポケバトル大会』を始めてもらう!」
----
「ドラポケバトル大会だとっ……ってなにそれ?」
「それは後ほど……えーとこの道具を使えば大丈夫かな?」
ドラーモンが怪しい道具を取り出し、スイッチを押す。
すると、突然その道具が輝きだした。
―――な、なにが起こったんだ?
目を開ける。そして俺は自分の目を疑った。
なんとそこにはたくさんのポケモン達が居た。
ここで完全に部屋が照らされる。
「驚いたかい? 君らにはこのポケモン達を使って今からポケモン勝負をしてもらう、これがルールだ」
1:これからトーナメントを行い、最後まで勝ちのこった者を優勝とする
2:優勝者は決勝でドラーモンと戦う、勝てば22世紀の道具で願いを一つ叶えてもらえる
3:バトルは4vs4のダブルバトル
4:ポケモンは作中に登場したポケモンなら何でも使って良い
逆に出ていないポケモンは不可。伝説もアリ
5:参加者には未来の道具が各自二つずつ支給される。
それは試合中いつでも使って良いし、ポケモンに持たせるのも可
6:勝てば相手と道具が三つになるまで交換できる
7:大会が終わるまで21世紀には帰れない
「そしてこれが君らに支給される道具だ、皆バラバラだよ」
突然ポケットが重くなる。突っ込んでみると何かが入っていた。
「今から一時間くらいしたら一回戦をスタートさせる。それまで各自準備をしていてくれたまえ」
----
ふぅ……最初はわけ分からなかったが、段々と落ち着いてきた。
今はバトルに向けて作戦を練っている最中だ。
どうやら俺の一回戦の相手は引きこもり。ゲームが得意と聞いている。
心して掛からないとな……
ちなみに俺に渡された道具は、変なバッジと謎のリモコンだ。
「なにやってるんだ、赤髪?」
顔を上げる。そこに居たのはギンガだ。
こいつとはなんと漫画やアニメの趣味が完全に一致していて、色々とよく話す仲である。
「あぁ……どうやって戦えばいいか考えてたんだよ」
「お前もか…俺の相手は新カントーだ」
新カントー……詳しくは知らないが中々の強敵らしい。
「こっちもこっちで悩みどころだな……」
周りを見渡すと、やはり皆次の作戦を頭を抱えていた。
どうやら、ここに居る人間は皆悶々としているようだ……
----
「ふぅ……悩んでても仕方ないか」
「そうだな、それより今週のローゼン見たか?」
「俺見てた最中だったんだよな……ショックだ」
「俺は既に見てあるがなwwww」
この後、他愛の無い会話が続いた。主にローゼンの話だ。
その時にチラリとギンガの持っている道具を見る。それは時計とメーターだった。両方とも用途不明。
「銀様は俺の嫁。ところでさ……ドラーモンについてどう思う?」
ギンガがそう吹っかける。
「あの人は昔からよく分からない人だったが……今回みたいなイベントは初めてだな」
「ああ…あの人の企みがまるで分からない。お前は何かあるか?」
「ドラーモンの企みか……俺も全然だな、底が全く掴めない」
未来に作者達を集めてバトル……なにが目的だ。単なる娯楽か?
だがそれならなぜ優勝者の願いを叶えるなんて……
うーん……分からない。
『これより一回戦を開始する、ギンガ選手、新カントー選手はバトル場に―――』
「どうやらお前の出番だな、やるからには勝利してこい」
「あぁ…分かってるさ」
ギンガは立ち上がり、バトル場へと歩いていった。
----
第一回戦 ギンガvs新カントー
ギンガ視点
「知ってると思うけど改めて挨拶しておくよ、僕は新カントー物語、天才だ!」
自分で自分のことを真面目に天才だと言う奴初めて見たな
「む、無反応……ハハハ。圧倒的な力でぶっ倒してあげるよ」
「フン……やれるものならやってみるんだな」
目の前には広いバトル場。そして対峙するのは新カントー。
随分と自信があるようだ。ならその自信を見せてもらおうか。
『それではバトル開始ィ――』
「行け、クロバット、ロトム!」「ハハハハハ、リザードン、ペルシアン!」
姿を現す四体のポケモン。これがポケモンバトルか……
補助技は豊富なペルシアン。クロバットで挑発を使えば対処は簡単だ。
リザードンは突破力が高く厄介だ、電磁波で動きを鈍くさせよう。
ペルシアンが猫騙しを使ってくるかもしれないが
精神力の特性を持ったペルシアンと、ゴーストタイプのロトムには効果が薄い。
心配する必要は無い、勝負だ!
----
「クロバット、挑発―――」
最速クロバットよりも早くペルシアンが動く。ペルシアンはクロバットに猫騙しを仕掛けようとしている。
大口叩いてた割には無知すぎるな。クロバットの特性を忘れているとは。
思わず頬の筋肉が緩む。しかし、次の瞬間想像もできない出来事が起こった。
なんと、猫騙しの一撃でクロバットが戦闘不能になってしまったのである。
「馬鹿な、どんな細工をしたんだ!?」
「特別に教えてあげるよ、僕はペルシアンに『グレートアップ液』を使用した
これを使ってペルシアンの攻撃力を上げたんだ」
早速道具を使用してきたか……
そして、リザードンの火炎放射がロトムを襲い
それを耐えたロトムがリザードンに電磁波を浴びせた。
「アハハハハハハ、グレートアップ液の効果は一定時間続く
そして、攻撃力はラムパルドを圧倒的に上回っているんだよ!
こいつで君のポケモンを全滅させてやるよ」
新カントーがそう宣言する。そこで俺は笑みを浮かべた。
----
「行け、ルカリオ!」
クロバットの代わりにルカリオを出す。
「鋼タイプで対抗する気かい? 無駄だよ、圧倒的な攻撃力の前に平伏せ! 切裂く!」
ペルシアンはルカリオに飛び掛ろうとする。今だ!
「ウルトラストップウオッチ!時よ止まれ~~ッ!」
配布された道具の一つ、ウルトラストップウォッチを発動させる。
こいつは時間を止めることのできる道具だ。
そして、俺はルカリオにインファイトを命じる。
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!」
ペルシアンに浴びせられる無数の拳。
「そして時は動き出す」
ペルシアンは地面に墜落した。
その後、ロトムの10万ボルトがリザードンに命中し、HPを大きく削る。
だがリザードンは麻痺しながらも、火炎放射を使用しロトムを沈めた。
----
俺はロトムに変わってラグラージを、新カントーはエーフィを繰り出した。
「エーフィ、ラグラージにサイコキネシスだ!」
ここでルカリオを狙ってくると思ったが、ラグラージを狙った。
護るでも警戒したのか?残念だが俺が使用したのは護るじゃない。
「エーフィに噛み砕くだ、ルカリオ!」
新カントーが苦い顔をする。ルカリオの攻撃でエーフィは瀕死寸前というところまで追いやられたからだ。
そして、ラグラージには岩雪崩を指示した。
これは二体を同時に狙うことができる技。
虫の息だった二体は両方とも戦闘不能になった。
「これでお前のポケモンは残り一体、俺の勝ちだな」
「アハハハハ、そんなもの最後までやってみなきゃ分からないよ!」
新カントーが最後のモンスターボールを投げる。そこから姿を現したのは
黄色い電気鼠――ピカチュウ。
----
ピカチュウ……小さな体だが侮れない。
ひょっとしたら、俺の二体のポケモンを攻略されてしまうかもしれないからだ。
まずルカリオは素早さに補正をかけていない。
そうなると、このターン最初に動くのは新カントーのピカチュウだ。
だがラグラージの地震、ルカリオのインファイト、どちらでも紙耐久のピカチュウを一撃で葬れる。
しかし、それは相手も同じ。ピカチュウの草結び、10万ボルトでこちらのポケモンも戦闘不能間違い無しだ。
絶対的優位とは言え、読みを間違えたら確実にやられる。
ここは二体で同時攻撃、一体がやられても、もう一体で攻撃すれば勝利だ。
「ルカリオはインファイト、ラグラージは地震だ!」
二体のポケモンは体勢を整え、ピカチュウに攻撃を仕掛けようとする。
「アハハハハハ、そう来ると思ったよ、護るだ!」
「なんだとっ!?」
ピカチュウの周りが青い防御壁で包まれる。
これで二体の攻撃は失敗、そして地震の影響でルカリオは瀕死になってしまった。
「フフフ、これで僕の勝ちだね。次のターンでラグラージは草結びでお終いだ
仮にリンドの実を持っていたとしても、エーフィのサイコキネシスの蓄積ダメージがあるからね」
新カントーが髪を掻き揚げながらこちらを見る。
「僕の夢はね……『時間』だよ、やりたいことがたくさんあるけど、時間が無い
……だから僕は優勝してたくさんの時間を貰うんだ!
そのためにも僕はこんなところでは負けられない、これで終わりだ、草結び!」
ピカチュウの草結びがそのラグラージの巨体に命中する。
新カントーはそれに満足そうに笑みを浮かべる。勝った、と。
しかし……
「何?」
----
ここで信じられない事が起こった。
そんなハズは……そんなハズは無いのに…ラグラージはダメージをほとんど受けていなかった。
新カントーは一気に顔面蒼白する。
「ど、どういうことだよ!? 草結びが命中すれば絶対に倒せるはずじゃ……」
「ククク……ハハハハハハハハ、ここで配布された道具『ふんわりズッシリメーター』を使わせてもらった
こいつは体重を自由自在に変化させることのできる道具だ。草結びの威力はそのポケモンの体重に依存する
ラグラージの体重を極限まで軽くさせてもらったよ」
新カントーは口をあんぐりと開ける。
「これで終わりだ……地震!」
体重の元に戻ったラグラージが地震を発生させる。
轟音と共にピカチュウは地震へと呑み込まれて行った――
一回戦 ギンガvs新カントー 勝者 ギンガ
「俺の勝ちだな、ところでお前に聞きたいことがある
なぜお前は二つ目の道具を使わなかったんだ? あれを使えば勝利できてたかもしれないのに…」
新カントーは無言で懐中電灯のような物を取り出す。
すると、突然風の様な物がゴウゴウと流れ出した。
「こいつは『タイムライト』……時間の流れが見れて時間の大切さが知れる。ただそれだけの機械だ」
……俺は無言で新カントーの所持していた『グレートアップ液』を取り上げた。
さっさと控え室に戻ろうか……
項垂れる新カントーを背にし、俺は歩いていった。その時新カントーが一言呟く。
「時間は……大切にね」
----
「やったな、ギンガ!」
「当然だ……俺は叶えたい願いがあるからな」
「どんな願いなんだ? 言ってみろよ」
「……そのうちな」
ギンガはそう言うと、近くの椅子に腰をかけた。
その後も時間が流れ、何試合かが終わった。
その中には笑う者や泣く者……怒る者が居た。
そして、ついに俺の試合。相手は引きこもりだ。
「勝って来いよ、赤髪!」
「……分かってるさ」
口では自信たっぷりな事を言うが、実際はかなり緊張してる。
震えそうな足を抑え、俺はバトルフィールドへと上がった。
三回戦 赤髪vs引きこもり
「君がオレの対戦相手か、負けないYO\(^o^)/」
テンション高ぇ……全く緊張してないみたいだ。
「そんな軽い気持ちで俺に勝てるか!」
「それはやってみなきゃ分からないYO\(^o^)/」
顔文字うるせぇ、こいつには絶対負けない。
「行くぜ!」
「バトルするよー\(^o^)/」
----
俺が出したのはサンダースとカイリュー。引きこもりもサンダース、そしてガブリアスだった。
ガブリアスは地震で来るか――?だが大丈夫、こちらには『護る』がある。
「サンダース、護るだ!」
俺の指示を受け、サンダースは青い防御壁を繰り出す。
そして相手のサンダースが動く。10万ボルトでも撃って来るか?
「目覚めるパワー(氷、威力70)だYO\(^o^)/」
め、目覚めるパワーだとっ!? 廃人御用達のあれかっ!?
目覚めるパワー(氷、威力70)が命中したカイリューは音を立てて撃沈する。
「オレのサンダースは廃人のび太仕様だYO\(^o^)/」
しまった、引きこもりののび太はエンテイすら使いこなす廃人だった。
その後、ガブリアスが地震を使用する。
「残念だったな! サンダースは護るを使っている
だからダメージを受けるのはお前のサンダースだけだ!」
俺が威勢よく叫んだところで、プロペラ音が耳に入ってくる。
なんとサンダースが空を飛んでいた。尻にはプロペラが……
「君のサンダースにダメージを与えられなかったのが残念だったけど
オレのサンダースは『タケコプター』を使って、地震を回避したYO\(^o^)/」
結局、地震は誰にも命中することは無かった。
----
どうやら、少なからずポケモン達はその作品の影響を受けているらしいな。
引きこもりのサンダースがめざパ氷を使えたのも、
『廃人のび太が育てたサンダース』という設定を受けているからだろう。
しかも恐ろしい事に『タケコプター』でサンダースは浮遊している。故に弱点は……無い。
とりあえず、ガブリアスだけでも潰しておこう。
俺は新たにゲンガーを出し、さらにサンダースを戻してギャラドスを繰り出す。
ギャラドスの威嚇で、敵の二体のポケモンの攻撃力はダウンする。
「10万ボルトだYO\(^o^)/」
ゲンガーに電撃が迫る。だが俺は『護る』を使用させて攻撃を弾いた。
ガブリアスが地震を使うが、誰にもダメージを与えることはできない……
次のターン、サンダースの10万ボルトがギャラドスを襲うが『ソクノの実』で半減する。
そして、次に動くのがゲンガー。催眠術でサンダースを眠らせた。
今度は、ガブリアスがドラゴンクローでゲンガーを攻撃する。
だが威嚇の効果があったせいか、瀕死には至らなかった。
最後にギャラドスが龍の舞を使い、能力を上昇させた。
----
次の番、最初に動くのは龍の舞で素早さが上昇したギャラドス。
氷の牙でガブリアスは一撃死した。
サンダースは心地よさそうに眠っている。まだ動きそうに無い。
そしてゲンガーのシャドーボールが、サンダースのHPをある程度削った。
「ナンテコッタイ/(^o^)\」
引きこもりはガブリアスに変わって、ドータクンを繰り出す。
これは……新旧厨ポケ対決じゃないか。
「オレのドータクンは
まず特性は「浮遊」、理由は大体の人が考えてることと思うがダメージを「半減」するだけの
耐熱よりも「無効化」する浮遊の方が断然お得だからだYO。
そして技は、一.神通力 二.ラスターカノン 三.地震 四.岩雪崩
まず一の神通力だけど、サイコキネシスの方が威力高いがこれを選ばなかった理由はもちろん
神通力のPPの多さが魅力だからだYO。二のラスターカノンは覚えられそうな鋼タイプの強力技が
これ位しかないから、まさか素早さの遅いドータクンにジャイロボールを覚えさせる人はいないYO
そして三と四は言うまでもなく唯一の弱点である炎潰しの為。まあほとんどの場合地震だけでもOK
だけど、相手がファイヤーかリザードンの場合だと地震が効かないので岩雪崩でその代わりに
岩雪崩の4倍ダメージで沈めてやろう、ってことで。逆に岩雪崩で効果抜群にならない炎タイプ
(ヒードラン等……もっともこいつを使う人は少ないと思うが)には地震で。
これで死角無し!ある意味で最強のポケモンだYO! どうだYO\(^o^)/! 赤髪ぃ!!!」
こ……こいつは俺のドータクンのガイドライン。スペース取り過ぎだ。
まさにレスの無駄使い……
----
さっきのはおそらく嘘だ。現に小説中でもネタにされていた。
ならドータクンの特性は『耐熱』ギャラドスの地震で……
……いや、普通なら特性は『浮遊』にするだろう。ここは滝登りでサンダースを撃破だ。
俺はギャラドスに滝登りの指示を出し、眠りこけているサンダースを瀕死にさせる。
ゲンガーには再びシャドーボールを命じる。ある程度のダメージはあったようだ。
「じゃあ行くYO\(^o^)/ 岩雪崩!」
どこからか岩が大量に降ってくる。
ギャラドスは戦闘不能になってしまったが、ゲンガーは何とか回避したようだ。
俺は再びサンダースを場に出す。もう後が無い。
引きこもりは……何を出すんだ?
「オレの最後はこいつだYO! カモン! P A R U K I A !」
俺の目前に現れる伝説のポケモン。伝説は卑怯だろ……
----
********
これでオレの勝ちは決定したYO。拘り眼鏡を持ったPARUKIAなら
赤髪のどちらのポケモンも粉砕できるYO……
だが怖いのはゲンガーの道連れ、これを使われたら残るのは手負いのドータクンだけ
岩雪崩、護る、封印、大爆発。これがドータクンの技だYO
護られない限りは引き分けに持ち込そうだが、勝ち目は無くなる。
ここは護るを封印し、亜空切断だYO\(^o^)/
最初に動いたのは赤髪のサンダース。10万ボルトがドータクンを襲う。
そして次に動いたのも赤髪のゲンガー。なんとまたドータクンを狙った。
これでドータクンは崩れ落ちる。だが問題ない。
「亜 空 切 断 だ YO \(^o^)/」
サンダースの居るところの空間が捻じ曲げられ、切裂かれる。
これでついにサンダースが戦闘不能になる。
「ワハハハハハハハハハ、見たか、赤髪ぃ!」
----
残ったのはゲンガー一匹、催眠術がある分、赤髪が有利と思うが
実際は違うYO、オレは『飲んだら眠くならない薬』をPARUKIAに投与した。
これでPARUKIAは『不眠』の特性を得た。これでオレの勝ちだYO\(^o^)/
この時赤髪の方を見たが、なぜか不適に笑っていた……
「えぇい、亜 空 切 断 だ YOOOOOOOOOOOOOO\(^o^)/」
再び空間が捻じ曲げられ、切裂かれる。
その攻撃をゲンガーが耐えられるはずも無く、戦闘不能となった。
「やったーーー、オレの勝ちだYO\(^o^)/」
そう叫んだ時、PARUKIAに異変を感じる。
なんとPAは倒れてしまった。まさか―――道連れ!?
あの笑みの正体はこれだったのか……油断したYO……
こうして、勝負は予想外の『引き分け』という結果になった。
引き分けになった時の処置を考えてなかったのか、ドラーモンが降りてくる。
どうやらこの場でドラーモンが勝敗を下すようだYO。
公式戦では、相打ちに巻き込んだほうの敗北となっている。
オレの勝利は確定してるYO
「えぇーと……この勝負、勝者は―――赤髪!」
----
「ナ、ナンテコッタイイイイイイイイイイイイイイ/(^o^)\」
嘘だYO! 明らかにおかしいYO!
「公式戦では最後の一匹ずつで道連れを使った者は敗北、今の判定はおかしいYO!」
嘘だ、嘘だ、嘘だ。今の判定はおかしい。
「もう決めたことだ、引きこもり、君の負けだよ」
「八百長だYO! 判定をやり直せYO!」
怒りを感じる。なぜだYO!? この判定は―――
「やれやれ、なんでこうなったか説明してあげよう」
赤髪が近寄ってくる。
「さっきの勝負……公式戦なら俺が負けていた。公式戦ならね」
そう言い、バッジを見せてくる。
「俺の支給品の「ひい木」を使わせて貰った…残念だったな
確かに八百長だが道具の効果だ。俺の方が一枚上手だったんだよ!」
「人生オワタ\(^o^)/」
赤髪は呆然とするオレから、タケコプターを奪い去って行った。
三回戦 赤髪vs引きこもり 勝者 赤髪
[[次へ>ドラポケバトル大会 その2]]
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「あ~暇だ……」
ベッドに寝転がりながら、買って来た漫画雑誌に手を置く。
俺の名前は……赤髪ということにしておいてくれ。本名は当然別にある。
夏休みに入って以降、毎日暇を持て余していた。
育成したいポケモンを一通り育て終えたしな……やることが無い。
なにか面白いことはねーかな……
……あるわけないか。面白いことは自分から探さなきゃ見つかるわけが無い。
さて漫画の続きを―――
突然天上から手紙が落ちてくる。なんだこれは?
封を切り、中身を出してみる。中からは一枚の手紙と妙な錠剤が入っていた。
差出人は……ドラーモン?
ドラーモンとは未来人で俺の知り合い。なんだかよく分からんが凄い人だ。
手紙にはなんて書いてあるんだ?
『その錠剤を飲め』
とだけ書いてあった。また未来の道具かな?
うーん……毒薬なんてことは有り得ないし、退屈しのぎの飲んでみるか。
コップに水を注ぎ、錠剤と共に飲み込む。
うっ……気持ち悪りぃ……車酔いになった時みたいだがその比じゃ無い。
もう……駄目だ。
薬を飲んだ直後、唐突な頭痛が襲いだし、俺はベッドに倒れこんでしまった。
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………うっ……
俺は一体なにを……?
そうだ、変な錠剤を飲んで……
体を起こし上げたとき、俺は周りの光景を見回す。
そこは俺の部屋では無く、薄暗い部屋であった。
「な、なんじゃこりゃーー!?」
眠っている間にどこかに拉致された? いやそんなことは無い。
おそらくあの錠剤の効力でどこかにワープしたのか?
「どうなってるんだよ、これ!?」
「ローゼン見てたのに……」
よく見ると周りに数人……いや何人も居る。そしてそれは皆俺の知り合い。
ギンガやミュウ、新カントーたちだ。
「大丈夫かよ……? なんかヤバいんじゃないのか?」
「ナンテコッタイ/(^o^)\」
皆戸惑いを隠せない。俺だって何がなんだか分からない。
会場のうるささに耳を塞いだとき、部屋の一箇所が照らされる。
皆の視線がその光に集まる。
そこに居たのは――――ドラーモン。
----
「あんたは……ドラーモン!?」
そこに居たのは俺に手紙を送りつけた張本人。ドラーモンだ。
「どうなってるんだよ、これ!?」
「とっとと俺たちを元の場所に返せ!」
口々に皆文句を言う。俺も何か言ってやろうか?
「落ち着け、元の場所……いや時間に一生返さないわけじゃない」
元の時間……どういうことだ!? まさかここは……
「そう、今の言葉の通りここは君達が元々居た時間帯じゃない。未来の世界だ」
「「「な、なんだってー!?」
「君達を未来に送ったのはこの『招待錠』の力だ。これは……まぁ簡単に言えば
飲んだ人間は、その人間意志に関係なく指定された場所に連れて行く道具だ
通常は時空間は超えれないが……まあいいや」
なるほど……その道具のせいで俺はこんな場所に連れてかれたのか。
「そして、ここに集まった人間全員にはある共通点がある
それは全員が『ドラポケの作者』だということだ」
確かに……ギンガにミュウに新カントー、全員がドラポケ作者だ。
「なんのために僕らをここに集めたのか説明してもらおうか」
「分かっているさ……諸君に今から『ドラポケバトル大会』を始めてもらう!」
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「ドラポケバトル大会だとっ……ってなにそれ?」
「それは後ほど……えーとこの道具を使えば大丈夫かな?」
ドラーモンが怪しい道具を取り出し、スイッチを押す。
すると、突然その道具が輝きだした。
―――な、なにが起こったんだ?
目を開ける。そして俺は自分の目を疑った。
なんとそこにはたくさんのポケモン達が居た。
ここで完全に部屋が照らされる。
「驚いたかい? 君らにはこのポケモン達を使って今からポケモン勝負をしてもらう、これがルールだ」
1:これからトーナメントを行い、最後まで勝ちのこった者を優勝とする
2:優勝者は決勝でドラーモンと戦う、勝てば22世紀の道具で願いを一つ叶えてもらえる
3:バトルは4vs4のダブルバトル
4:ポケモンは作中に登場したポケモンなら何でも使って良い
逆に出ていないポケモンは不可。伝説もアリ
5:参加者には未来の道具が各自二つずつ支給される。
それは試合中いつでも使って良いし、ポケモンに持たせるのも可
6:勝てば相手と道具が三つになるまで交換できる
7:大会が終わるまで21世紀には帰れない
「そしてこれが君らに支給される道具だ、皆バラバラだよ」
突然ポケットが重くなる。突っ込んでみると何かが入っていた。
「今から一時間くらいしたら一回戦をスタートさせる。それまで各自準備をしていてくれたまえ」
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ふぅ……最初はわけ分からなかったが、段々と落ち着いてきた。
今はバトルに向けて作戦を練っている最中だ。
どうやら俺の一回戦の相手は引きこもり。ゲームが得意と聞いている。
心して掛からないとな……
ちなみに俺に渡された道具は、変なバッジと謎のリモコンだ。
「なにやってるんだ、赤髪?」
顔を上げる。そこに居たのはギンガだ。
こいつとはなんと漫画やアニメの趣味が完全に一致していて、色々とよく話す仲である。
「あぁ……どうやって戦えばいいか考えてたんだよ」
「お前もか…俺の相手は新カントーだ」
新カントー……詳しくは知らないが中々の強敵らしい。
「こっちもこっちで悩みどころだな……」
周りを見渡すと、やはり皆次の作戦を頭を抱えていた。
どうやら、ここに居る人間は皆悶々としているようだ……
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「ふぅ……悩んでても仕方ないか」
「そうだな、それより今週のローゼン見たか?」
「俺見てた最中だったんだよな……ショックだ」
「俺は既に見てあるがなwwww」
この後、他愛の無い会話が続いた。主にローゼンの話だ。
その時にチラリとギンガの持っている道具を見る。それは時計とメーターだった。両方とも用途不明。
「銀様は俺の嫁。ところでさ……ドラーモンについてどう思う?」
ギンガがそう吹っかける。
「あの人は昔からよく分からない人だったが……今回みたいなイベントは初めてだな」
「ああ…あの人の企みがまるで分からない。お前は何かあるか?」
「ドラーモンの企みか……俺も全然だな、底が全く掴めない」
未来に作者達を集めてバトル……なにが目的だ。単なる娯楽か?
だがそれならなぜ優勝者の願いを叶えるなんて……
うーん……分からない。
『これより一回戦を開始する、ギンガ選手、新カントー選手はバトル場に―――』
「どうやらお前の出番だな、やるからには勝利してこい」
「あぁ…分かってるさ」
ギンガは立ち上がり、バトル場へと歩いていった。
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第一回戦 ギンガvs新カントー
ギンガ視点
「知ってると思うけど改めて挨拶しておくよ、僕は新カントー物語、天才だ!」
自分で自分のことを真面目に天才だと言う奴初めて見たな
「む、無反応……ハハハ。圧倒的な力でぶっ倒してあげるよ」
「フン……やれるものならやってみるんだな」
目の前には広いバトル場。そして対峙するのは新カントー。
随分と自信があるようだ。ならその自信を見せてもらおうか。
『それではバトル開始ィ――』
「行け、クロバット、ロトム!」「ハハハハハ、リザードン、ペルシアン!」
姿を現す四体のポケモン。これがポケモンバトルか……
補助技は豊富なペルシアン。クロバットで挑発を使えば対処は簡単だ。
リザードンは突破力が高く厄介だ、電磁波で動きを鈍くさせよう。
ペルシアンが猫騙しを使ってくるかもしれないが
精神力の特性を持ったペルシアンと、ゴーストタイプのロトムには効果が薄い。
心配する必要は無い、勝負だ!
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「クロバット、挑発―――」
最速クロバットよりも早くペルシアンが動く。ペルシアンはクロバットに猫騙しを仕掛けようとしている。
大口叩いてた割には無知すぎるな。クロバットの特性を忘れているとは。
思わず頬の筋肉が緩む。しかし、次の瞬間想像もできない出来事が起こった。
なんと、猫騙しの一撃でクロバットが戦闘不能になってしまったのである。
「馬鹿な、どんな細工をしたんだ!?」
「特別に教えてあげるよ、僕はペルシアンに『グレートアップ液』を使用した
これを使ってペルシアンの攻撃力を上げたんだ」
早速道具を使用してきたか……
そして、リザードンの火炎放射がロトムを襲い
それを耐えたロトムがリザードンに電磁波を浴びせた。
「アハハハハハハ、グレートアップ液の効果は一定時間続く
そして、攻撃力はラムパルドを圧倒的に上回っているんだよ!
こいつで君のポケモンを全滅させてやるよ」
新カントーがそう宣言する。そこで俺は笑みを浮かべた。
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「行け、ルカリオ!」
クロバットの代わりにルカリオを出す。
「鋼タイプで対抗する気かい? 無駄だよ、圧倒的な攻撃力の前に平伏せ! 切裂く!」
ペルシアンはルカリオに飛び掛ろうとする。今だ!
「ウルトラストップウオッチ!時よ止まれ~~ッ!」
配布された道具の一つ、ウルトラストップウォッチを発動させる。
こいつは時間を止めることのできる道具だ。
そして、俺はルカリオにインファイトを命じる。
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!」
ペルシアンに浴びせられる無数の拳。
「そして時は動き出す」
ペルシアンは地面に墜落した。
その後、ロトムの10万ボルトがリザードンに命中し、HPを大きく削る。
だがリザードンは麻痺しながらも、火炎放射を使用しロトムを沈めた。
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俺はロトムに変わってラグラージを、新カントーはエーフィを繰り出した。
「エーフィ、ラグラージにサイコキネシスだ!」
ここでルカリオを狙ってくると思ったが、ラグラージを狙った。
護るでも警戒したのか?残念だが俺が使用したのは護るじゃない。
「エーフィに噛み砕くだ、ルカリオ!」
新カントーが苦い顔をする。ルカリオの攻撃でエーフィは瀕死寸前というところまで追いやられたからだ。
そして、ラグラージには岩雪崩を指示した。
これは二体を同時に狙うことができる技。
虫の息だった二体は両方とも戦闘不能になった。
「これでお前のポケモンは残り一体、俺の勝ちだな」
「アハハハハ、そんなもの最後までやってみなきゃ分からないよ!」
新カントーが最後のモンスターボールを投げる。そこから姿を現したのは
黄色い電気鼠――ピカチュウ。
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ピカチュウ……小さな体だが侮れない。
ひょっとしたら、俺の二体のポケモンを攻略されてしまうかもしれないからだ。
まずルカリオは素早さに補正をかけていない。
そうなると、このターン最初に動くのは新カントーのピカチュウだ。
だがラグラージの地震、ルカリオのインファイト、どちらでも紙耐久のピカチュウを一撃で葬れる。
しかし、それは相手も同じ。ピカチュウの草結び、10万ボルトでこちらのポケモンも戦闘不能間違い無しだ。
絶対的優位とは言え、読みを間違えたら確実にやられる。
ここは二体で同時攻撃、一体がやられても、もう一体で攻撃すれば勝利だ。
「ルカリオはインファイト、ラグラージは地震だ!」
二体のポケモンは体勢を整え、ピカチュウに攻撃を仕掛けようとする。
「アハハハハハ、そう来ると思ったよ、護るだ!」
「なんだとっ!?」
ピカチュウの周りが青い防御壁で包まれる。
これで二体の攻撃は失敗、そして地震の影響でルカリオは瀕死になってしまった。
「フフフ、これで僕の勝ちだね。次のターンでラグラージは草結びでお終いだ
仮にリンドの実を持っていたとしても、エーフィのサイコキネシスの蓄積ダメージがあるからね」
新カントーが髪を掻き揚げながらこちらを見る。
「僕の夢はね……『時間』だよ、やりたいことがたくさんあるけど、時間が無い
……だから僕は優勝してたくさんの時間を貰うんだ!
そのためにも僕はこんなところでは負けられない、これで終わりだ、草結び!」
ピカチュウの草結びがそのラグラージの巨体に命中する。
新カントーはそれに満足そうに笑みを浮かべる。勝った、と。
しかし……
「何?」
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ここで信じられない事が起こった。
そんなハズは……そんなハズは無いのに…ラグラージはダメージをほとんど受けていなかった。
新カントーは一気に顔面蒼白する。
「ど、どういうことだよ!? 草結びが命中すれば絶対に倒せるはずじゃ……」
「ククク……ハハハハハハハハ、ここで配布された道具『ふんわりズッシリメーター』を使わせてもらった
こいつは体重を自由自在に変化させることのできる道具だ。草結びの威力はそのポケモンの体重に依存する
ラグラージの体重を極限まで軽くさせてもらったよ」
新カントーは口をあんぐりと開ける。
「これで終わりだ……地震!」
体重の元に戻ったラグラージが地震を発生させる。
轟音と共にピカチュウは地震へと呑み込まれて行った――
一回戦 ギンガvs新カントー 勝者 ギンガ
「俺の勝ちだな、ところでお前に聞きたいことがある
なぜお前は二つ目の道具を使わなかったんだ? あれを使えば勝利できてたかもしれないのに…」
新カントーは無言で懐中電灯のような物を取り出す。
すると、突然風の様な物がゴウゴウと流れ出した。
「こいつは『タイムライト』……時間の流れが見れて時間の大切さが知れる。ただそれだけの機械だ」
……俺は無言で新カントーの所持していた『グレートアップ液』を取り上げた。
さっさと控え室に戻ろうか……
項垂れる新カントーを背にし、俺は歩いていった。その時新カントーが一言呟く。
「時間は……大切にね」
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「やったな、ギンガ!」
「当然だ……俺は叶えたい願いがあるからな」
「どんな願いなんだ? 言ってみろよ」
「……そのうちな」
ギンガはそう言うと、近くの椅子に腰をかけた。
その後も時間が流れ、何試合かが終わった。
その中には笑う者や泣く者……怒る者が居た。
そして、ついに俺の試合。相手は引きこもりだ。
「勝って来いよ、赤髪!」
「……分かってるさ」
口では自信たっぷりな事を言うが、実際はかなり緊張してる。
震えそうな足を抑え、俺はバトルフィールドへと上がった。
三回戦 赤髪vs引きこもり
「君がオレの対戦相手か、負けないYO\(^o^)/」
テンション高ぇ……全く緊張してないみたいだ。
「そんな軽い気持ちで俺に勝てるか!」
「それはやってみなきゃ分からないYO\(^o^)/」
顔文字うるせぇ、こいつには絶対負けない。
「行くぜ!」
「バトルするよー\(^o^)/」
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俺が出したのはサンダースとカイリュー。引きこもりもサンダース、そしてガブリアスだった。
ガブリアスは地震で来るか――?だが大丈夫、こちらには『護る』がある。
「サンダース、護るだ!」
俺の指示を受け、サンダースは青い防御壁を繰り出す。
そして相手のサンダースが動く。10万ボルトでも撃って来るか?
「目覚めるパワー(氷、威力70)だYO\(^o^)/」
め、目覚めるパワーだとっ!? 廃人御用達のあれかっ!?
目覚めるパワー(氷、威力70)が命中したカイリューは音を立てて撃沈する。
「オレのサンダースは廃人のび太仕様だYO\(^o^)/」
しまった、引きこもりののび太はエンテイすら使いこなす廃人だった。
その後、ガブリアスが地震を使用する。
「残念だったな! サンダースは護るを使っている
だからダメージを受けるのはお前のサンダースだけだ!」
俺が威勢よく叫んだところで、プロペラ音が耳に入ってくる。
なんとサンダースが空を飛んでいた。尻にはプロペラが……
「君のサンダースにダメージを与えられなかったのが残念だったけど
オレのサンダースは『タケコプター』を使って、地震を回避したYO\(^o^)/」
結局、地震は誰にも命中することは無かった。
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どうやら、少なからずポケモン達はその作品の影響を受けているらしいな。
引きこもりのサンダースがめざパ氷を使えたのも、
『廃人のび太が育てたサンダース』という設定を受けているからだろう。
しかも恐ろしい事に『タケコプター』でサンダースは浮遊している。故に弱点は……無い。
とりあえず、ガブリアスだけでも潰しておこう。
俺は新たにゲンガーを出し、さらにサンダースを戻してギャラドスを繰り出す。
ギャラドスの威嚇で、敵の二体のポケモンの攻撃力はダウンする。
「10万ボルトだYO\(^o^)/」
ゲンガーに電撃が迫る。だが俺は『護る』を使用させて攻撃を弾いた。
ガブリアスが地震を使うが、誰にもダメージを与えることはできない……
次のターン、サンダースの10万ボルトがギャラドスを襲うが『ソクノの実』で半減する。
そして、次に動くのがゲンガー。催眠術でサンダースを眠らせた。
今度は、ガブリアスがドラゴンクローでゲンガーを攻撃する。
だが威嚇の効果があったせいか、瀕死には至らなかった。
最後にギャラドスが龍の舞を使い、能力を上昇させた。
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次の番、最初に動くのは龍の舞で素早さが上昇したギャラドス。
氷の牙でガブリアスは一撃死した。
サンダースは心地よさそうに眠っている。まだ動きそうに無い。
そしてゲンガーのシャドーボールが、サンダースのHPをある程度削った。
「ナンテコッタイ/(^o^)\」
引きこもりはガブリアスに変わって、ドータクンを繰り出す。
これは……新旧厨ポケ対決じゃないか。
「オレのドータクンは
まず特性は「浮遊」、理由は大体の人が考えてることと思うがダメージを「半減」するだけの
耐熱よりも「無効化」する浮遊の方が断然お得だからだYO。
そして技は、一.神通力 二.ラスターカノン 三.地震 四.岩雪崩
まず一の神通力だけど、サイコキネシスの方が威力高いがこれを選ばなかった理由はもちろん
神通力のPPの多さが魅力だからだYO。二のラスターカノンは覚えられそうな鋼タイプの強力技が
これ位しかないから、まさか素早さの遅いドータクンにジャイロボールを覚えさせる人はいないYO
そして三と四は言うまでもなく唯一の弱点である炎潰しの為。まあほとんどの場合地震だけでもOK
だけど、相手がファイヤーかリザードンの場合だと地震が効かないので岩雪崩でその代わりに
岩雪崩の4倍ダメージで沈めてやろう、ってことで。逆に岩雪崩で効果抜群にならない炎タイプ
(ヒードラン等……もっともこいつを使う人は少ないと思うが)には地震で。
これで死角無し!ある意味で最強のポケモンだYO! どうだYO\(^o^)/! 赤髪ぃ!!!」
こ……こいつは俺のドータクンのガイドライン。スペース取り過ぎだ。
まさにレスの無駄使い……
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さっきのはおそらく嘘だ。現に小説中でもネタにされていた。
ならドータクンの特性は『耐熱』ギャラドスの地震で……
……いや、普通なら特性は『浮遊』にするだろう。ここは滝登りでサンダースを撃破だ。
俺はギャラドスに滝登りの指示を出し、眠りこけているサンダースを瀕死にさせる。
ゲンガーには再びシャドーボールを命じる。ある程度のダメージはあったようだ。
「じゃあ行くYO\(^o^)/ 岩雪崩!」
どこからか岩が大量に降ってくる。
ギャラドスは戦闘不能になってしまったが、ゲンガーは何とか回避したようだ。
俺は再びサンダースを場に出す。もう後が無い。
引きこもりは……何を出すんだ?
「オレの最後はこいつだYO! カモン! P A R U K I A !」
俺の目前に現れる伝説のポケモン。伝説は卑怯だろ……
----
********
これでオレの勝ちは決定したYO。拘り眼鏡を持ったPARUKIAなら
赤髪のどちらのポケモンも粉砕できるYO……
だが怖いのはゲンガーの道連れ、これを使われたら残るのは手負いのドータクンだけ
岩雪崩、護る、封印、大爆発。これがドータクンの技だYO
護られない限りは引き分けに持ち込そうだが、勝ち目は無くなる。
ここは護るを封印し、亜空切断だYO\(^o^)/
最初に動いたのは赤髪のサンダース。10万ボルトがドータクンを襲う。
そして次に動いたのも赤髪のゲンガー。なんとまたドータクンを狙った。
これでドータクンは崩れ落ちる。だが問題ない。
「亜 空 切 断 だ YO \(^o^)/」
サンダースの居るところの空間が捻じ曲げられ、切裂かれる。
これでついにサンダースが戦闘不能になる。
「ワハハハハハハハハハ、見たか、赤髪ぃ!」
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残ったのはゲンガー一匹、催眠術がある分、赤髪が有利と思うが
実際は違うYO、オレは『飲んだら眠くならない薬』をPARUKIAに投与した。
これでPARUKIAは『不眠』の特性を得た。これでオレの勝ちだYO\(^o^)/
この時赤髪の方を見たが、なぜか不適に笑っていた……
「えぇい、亜 空 切 断 だ YOOOOOOOOOOOOOO\(^o^)/」
再び空間が捻じ曲げられ、切裂かれる。
その攻撃をゲンガーが耐えられるはずも無く、戦闘不能となった。
「やったーーー、オレの勝ちだYO\(^o^)/」
そう叫んだ時、PARUKIAに異変を感じる。
なんとPARUKIAは倒れてしまった。まさか―――道連れ!?
あの笑みの正体はこれだったのか……油断したYO……
こうして、勝負は予想外の『引き分け』という結果になった。
引き分けになった時の処置を考えてなかったのか、ドラーモンが降りてくる。
どうやらこの場でドラーモンが勝敗を下すようだYO。
公式戦では、相打ちに巻き込んだほうの敗北となっている。
オレの勝利は確定してるYO
「えぇーと……この勝負、勝者は―――赤髪!」
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「ナ、ナンテコッタイイイイイイイイイイイイイイ/(^o^)\」
嘘だYO! 明らかにおかしいYO!
「公式戦では最後の一匹ずつで道連れを使った者は敗北、今の判定はおかしいYO!」
嘘だ、嘘だ、嘘だ。今の判定はおかしい。
「もう決めたことだ、引きこもり、君の負けだよ」
「八百長だYO! 判定をやり直せYO!」
怒りを感じる。なぜだYO!? この判定は―――
「やれやれ、なんでこうなったか説明してあげよう」
赤髪が近寄ってくる。
「さっきの勝負……公式戦なら俺が負けていた。公式戦ならね」
そう言い、バッジを見せてくる。
「俺の支給品の「ひい木」を使わせて貰った…残念だったな
確かに八百長だが道具の効果だ。俺の方が一枚上手だったんだよ!」
「人生オワタ\(^o^)/」
赤髪は呆然とするオレから、タケコプターを奪い去って行った。
三回戦 赤髪vs引きこもり 勝者 赤髪
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