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「波乗りバグ アレンジ」(2007/07/17 (火) 23:23:12) の最新版変更点
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のび太「はぁ……ドラえもん……帰ってきてくれよ……」
のび太は空き地の土管に座っていた。
今の季節は冬、朝からずっと土管に居座るのび太の行動は近所でも評判だった。
もちろん悪い意味で……
半年前の事件以来のび太はずっと此処にいる。
『親友のドラえもんが帰ってきてくれる』と信じて
その半年前の事件とは……
半年前
のび太達はジャイアンのあの一言でポケモンの世界に来ていた。
「ポケモンの世界をリアルで体験したいなぁ」
その場に居た僕らはすかさず賛成し、ドラえもんに頼んだのだ。
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ドラえもんとのび太は兎に角仲が良く、いつも一緒に行動していた。
だけど…今思うとそのお陰でこんな結果になったんだと思う……
のび太「よし! そろそろ四天王に行こう」
僕達のポケモンは充分にレベルが上がり、四天王にも挑戦できる程になっていた。
ドラえもん「そうだね……でも君のポケモン達じゃ後半が辛くなりそうじゃない?」
のび太「ふっふっふー 僕には秘策があるのさ その名も『ゴヨウ潰し』!」
ドラえもんは少し馬鹿にした様に言った。
ドラえもん「ん? きみ悪タイプもってないよね?」
のび太「いいからついてきな!」
ドラえもんは何が何だか分からないようだった。
ドラえもん「?」
ドラえもんはのび太に連れられてポケモンリーグに来ていた。
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リョウの部屋
リョウ「よーこそ……って何やってんの君達」
リョウを他所にのび太とドラえもんは会話を続けた。
ドラえもん「のび太君……扉に向かって何をするんだい?」
のび太「まぁ見てなって……ドククラゲ!なみのり」
ドラえもん「出来るわけ… ってええ!?」
ドラえもんの考えは見事に外れた。
何とのび太のドククラゲは扉に浮いているのだ。
リョウ「ちょwwwwなみのりwwwwwwバグ厨乙wwwww」
またもリョウを無視し、のび太は話を続ける。
のび太「君もこいよ!ダークライを捕まえるぞ」
ドラえもんはのび太の「ダークライ」と言う言葉に少し疑問を持ったがすぐに答えた。
ドラえもん「よし!行ってみようビーダル!」
こうして僕達は真っ暗闇の中に進んでいくのである。
のび太「えーと… 東に200歩 南に127歩…」
のび太は必死にメモを読んでいる。
ドラえもん「真っ暗だね…」
ドラえもんが一言言うと同時にのび太が叫んだ。
のびた「ここで探検セットだ!」
ドラえもん「……え」
のび太「いいから逝くぞ!」
ドラえもん「え!僕まだ逝きたくないぃぃぃぃいいい!
のび太は嫌がるドラえもんを抱き抱えて探検セットを使った。
ひゅうううううん
んうううううゅひ
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のび太「よし!ここから左に…ん?…う、動けない…」
ドラえもん「まるで…見えない壁があるようだ…」
のび太達は見えない壁に四方を囲まれ、動けない状態になった。
のび太は舌打ちした後、ドラえもんに手を伸ばした。
のび太「失敗か…じゃあ穴抜けのヒモで…ドラえもん、出して」
ドラえもん「僕もってないよ」
のび太「……………予想GOYだよ……」
こうしてのび太とドラえもんは『四方八方動けぬの術』にはまってしまったのだ。
ちょうどその時だった。
ヒラリ
のび太のポケットから紙切れが落ちた。
【アルセウス入手法!】
ドラえもん「ま……まさか…」
ドラえもんの顔は恐怖そのものに変わっていた。
のび太「ハハハ…そのまさかさ!この間見つけたサイトに載ってたから試してみたかったんだ!
責めるなら今の内だぞ!」
のび太もこの状況下のため、少しおかしくなっていた。
ドラえもん「……そんな事言っても仕方が無いよ……此処からの脱出法を考えよう」
のび太「……」
のび太の頭じゃ無理な事だった。
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ドラえもんは一人で悩み続ける。
30分ほどした時ドラえもんは何かに気づいたようだった。
ドラえもん「四次元空間同士なら……いけるかもしれない!」
のび太「ハハハ……もういいさ…僕達は此処で死ぬ運命何だ……」
のび太はすっかり落ち込んでいた。
ドラえもん「此処から出られるかもしれない!」
ドラえもんは右拳(無いけど)を握り締めながら言った。
その途端のび太の顔が明るくなる。
のび太「え?…い…今何て?」
ドラえもん「この場所から出られるよ!」
のび太「や…ったぁ」
のび太は嬉しさのあまり力が抜けたようだ。
ドラえもんはのび太に脱出方法を伝えた。
ドラえもん「さあ……この四次元ポケットに…」
ドラえもんは自分のポケットを広げ、言った。
のび太「分かった…でもちゃんと帰ってきてよ……」
ドラえもん「分かってるさ…僕達親友だろ?約束は絶対守るさ」
のび太はドラえもんのポケットに頭を突っ込んでいった。
それと同時にのび太は覚悟していた。
ドラえもんと2度と会えなくなるかもしれない事を……。
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のび太「ポケットの中って…こんなに暗いんだ…所々に道具が落ちてる…」
のび太はドラえもんに言われた通りに動いた
のび太「まず来た道の逆方向にすすむ…」
そしてのび太は歩き始めた。
ふらふらとした足取りだ。
のび太「最後に西に200歩と、ん? 扉だ!此処で波乗りだったな」
のび太はドククラゲを出し波乗りを使った。
前に進んでいくと段々と明るくなっていく。
すぽんっ
変な音と共に僕は明るい部屋に出た。
リョウ「お…生還者発見…だがもう1人はいないようだね……これで341人目か」
のび太「や……やったー出れたぁあ!!」
のび太は外に出れたことがあまりにも嬉しく、リョウの言葉には耳も貸さなかった。
こうしてのび太は無事殿堂入りして、元の世界に戻ったのだった。
しかし―――――
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最終回
のび太が殿堂入りし、他のメンバーも無事もとの世界へ帰ってきた。
ジャイアン「まさかのび太が優勝だとはな……」
スネオ「ホント、予想GOYだよね~」
空き地で僕達は話し合っていた。
のび太「うん……でもドラえもんがまだ帰ってこないんだ……」
しずか「きっと…まだむこうで楽しんでるのよ」
しずかちゃんの言葉が何故か安心感をくれた。
のび太「……そうだよね!」
のび太は待ちつづけた
スタート地点の空き地で
ドラえもんが帰ってくるのを待っていた
一週間、二週間、遂には一ヶ月
雨の日も風の日雪の日も雷の日もずっと朝5時に起き空き地の土管に座って待っていた。
こうして半年が過ぎた…
しずか「のび太さん……まだドラちゃん待ってるの?」
しずかは心配するようにのび太に言った。
のび太「帰ってくるさ……きっと…」
ジャイアン「お前、受験勉強しないでいいのか?もうすぐ俺たち中学生だぜ?」
のび太「ドラえもんのほうが大事だから」
スネオ「もうだめだよコイツ ほっとこうぜ」
ジャイアン「そうだな」
ジャイアン達はそれっきり僕の前には姿を現さなくなった。
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のび太はそれでも待ち続けた。
もうずっと後悔している。
僕のせいだ…僕があんな馬鹿なことするから…。
のび太「はぁ…今日もだめか…」
もう日が暮れる……カラスが僕の真上を飛んでいった。
のびたが土管に背を向けたその時だった。
「のび太君!」
のび太「!」
背後から懐かしい声が聞こえてきた……このダミ声は……!
のび太「ドラえもん!」
僕は叫びながら振り向いた。
そこに立っていたのは……ちょっと痩せた気もするドラえもんの姿だった。
ドラえもん「約束はちゃんと守ったから……ドラ焼きでもおごってよ」
ドラえもんはいつも口調で僕に話しかける。
のび太「ドラえもん………残念だけど僕の貯金は今80円さ」
ニッと笑って見せる。
今にも泣きそうな声だった。
ドラえもん「ジョークだよ……今は君と会えた事の幸せでお腹一杯だからね」
ドラえもんはもう食べれない…と言う仕草をした。
しかし……
ぐ~
ドラえもんのお腹が鳴った。
のび太「アハハハハハ!言ってることとまったく違うよドラえもん!」
僕は涙まで流して笑った。
もちろん笑いから来る涙じゃなかった。
のび太「じゃ……家に帰って夕飯食べよう!」
まだ頬には塩水が残っている。
僕は無理に笑う振りをし、涙を流しながらドラえもんと一緒に家に帰った。
完
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