「パパドラ その5」(2007/05/27 (日) 11:12:24) の最新版変更点
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僕は火の粉を撒き散らすドンメルからひたすら逃げ回った。
そのとき何処からか声が聞こえた。
「ニョロボン、水鉄砲!」
「ニョロ!」
ニョロボンの水鉄砲がドンメルに命中し、
ドンメルはその場に倒れる。
ニョロボンのトレーナーと思われる少女が僕に声をかけてきた。
「君、大丈夫?」
「あ、ああ大丈夫だ。ありがとう・・・」
僕は彼女に礼を言う。
さっきドンメルから逃げるとき、懐中電灯を
落としてしまったので、顔はよく見えないが、
声からして多分僕と同い年かちょっと上くらいの年齢だろう。
「ところでそのドンメル、ゲットするなら今が絶好のチャンスだよ。」
「え?そのドンメルは君が弱らせたんだろう?僕が捕まえてもいいのかい?」
「いいって、いいって!炎タイプはアタシの専門じゃないし!」
「そうかい?じゃあありがたくゲットするよ。」
僕はドンメルに向かってモンスターボールを投げた。
ドンメルはあっけなくモンスターボールの中に入ってしまった。
----
「ところで君、こんな時間にこんな所で何してんの?」
彼女はもっともな質問を僕にしてきた。
まぁ・・・そりゃ小学生がこんな時間にこんな所に居たら、
誰でも疑問に思うよな。
だけど僕は逆に彼女に質問をした。
「そういう君こそこんな時間にここで何してるんだい?夜襲でもして
ここら辺にいるトレーナーから賞金を稼ぐつもりかい?」
「違うわよ。まぁ話せば長くなるんだけど・・・」
「そうかい。じゃあ近くに僕のテントがあるからそこで
話でもしないかい?」
「分かったわ。」
僕は彼女を自分のテントに案内する。
一応言っとくけど下心なんて全くなかった。この時は・・・
テントの前ではユンゲラーが待っていた。
ユンゲラーは僕が女の子と歩いているのを見るや否や
「いやー、スネ夫さんもスミに置けないッスね~」的な目で
こっちを見てきた。
ユンゲラーよ、そういう目で僕を見るのはやめてくれ。
僕は彼女をテントの中に案内する。
----
テントの中にはキャンドルランプがあるので外よりは明るい。
おかげで僕はようやくまともに彼女の顔を見ることができた。
金髪でトレーナー(ポケモントレーナーじゃないよ)にスカートという
女の子らしい格好で結構可愛い。僕のタイプだ。
それに・・・何処かで見たことあるような顔だ。
「あっ、自己紹介がまだだったね。アタシはコゴミ。」
コゴミ・・・そうか思い出したぞ。
確かエメラルドではフロンティアブレーンの1人だったな。
ゲームとは違う服装だったから気づかなかった。
でも何でその彼女がこんな所に・・・
僕がしばらく黙っているとコゴミは僕に質問をしてきた。
「ねぇ、ところで君の名前は何て言うの?」
「僕はスネ夫だ。」
「へぇ、スネ夫・・・アハハ、変な名前!」
コゴミは腹を抱えてゲラゲラと笑った。
「人の名前でバカ笑いするのはやめろよ。これでも僕は
この名前を気に入っているんだから・・・」
「アハハ、ごめん。ねぇ、それよりさ君は何でこんな所でテント
張っているの?すぐ近くに大都会キンセツシティがあるのに・・・」
----
「そ、それは・・・」
何故こんな所でテントを張っているのかというと、
出木杉達に会いたくないからだが、
そんな話をコゴミにするのは何なので僕は言葉に迷っていた。
コゴミはそんな僕の様子を見てこう言った。
「・・・何かその様子じゃ言えない理由でもあるみたいね・・・
ま、いいわ。それよりアタシが何でここにいるかと言うと・・・」
コゴミは何故自分がここに居るのかを僕に話してくれた。
コゴミ達フロンティアブレーンは、この地方で起こっている
異変を各町に散らばって調査しているらしい。
次にコゴミは自分のポケモンを僕に見せてくれた。
ブラッキー、ヘラクロス、キノガッサ、ゴースト、ニョロボン、ヌケニン・・・
何かゲームと手持ちのポケモンが違う気もするが、
まぁ今さら気にすることでもないだろう。
「ねぇ、スネ夫のポケモンも見せてよ。」
「ああ、いいよ。」
僕も自分のポケモンをコゴミに見せる。
ユンゲラーにオオスバメ、それにさっき捕まえたドンメルだ。
「へぇ、ユンゲラーにオオスバメにドンメルか・・・そうだ!
アタシのゴーストとスネ夫のユンゲラー、交換しない?」
----
「それはつまり交換でお互いのポケモンを進化させるって事かい?」
「そういう事!じゃあ早速交換しましょう!」
僕とコゴミはユンゲラーとゴーストを交換した。
ユンゲラーとゴーストはフーディンとゲンガーにそれぞれ進化した。
そして再び交換をし、フーディンとゲンガーはそれぞれの親の
もとに戻った。
「コゴミ、ありがとう。おかげで僕のユンゲラーもフーディンに進化
できたよ。」
「いいのよ。こっちもゴーストをゲンガーに進化させる事ができたからね。
それにしても、何だか眠くなってきたわ・・・今からポケモンセンターに
戻るのも面倒臭いし・・・ねぇ、ここで寝てもいい?」
「ええ!?」
年頃の女の子が突然そんなこと言い出すもんだから
僕は驚いた。だけど断る理由がないので、僕は
「まぁ、こんな狭いテントでよければ・・・」
と言った。
「ありがと。じゃあ楽な格好に着替えよっと。」
そう言うとコゴミはスカートを脱ぎ始めた。
----
僕の事は全く気にしてないのか、続いてトレーナーも
脱ぎ、下着姿になったコゴミは自分のバッグの中から
Tシャツを取り出し、そのTシャツを着た。
「じゃっ、おやすみ!」
そう言うとコゴミはすぐに寝てしまった。
のび太並に寝付くのが早いな。
さて、僕も寝るか。
おっと、その前にさっき驚いた時に
濡らしてしまったパンツを履き替えないと・・・
──そして次の朝・・・
「ん~っ!よく寝たぁ~!」
「そうかい、それは良かった・・・」
「どうしたの、スネ夫?目に隈ができてるよ。」
「ああ、昨日は全然寝てないんだ・・・」
「どうして?もしかして怖い夢でも見て、寝れなくなったの?
アハハ!」
全く、そっちはすぐ寝ちゃったからこっちの気なんて知らないだろう。
狭いテントの中でTシャツ1枚の女の子と一緒に寝るなんて経験、
今までなかったからな。
凄い緊張していたので結局昨日は一睡もできなかったのだ。
「ねぇ、スネ夫はこれから何処に行くの?」
「僕はこれから『ほのおのぬけみち』を通ってフエンタウンまで
行くけど・・・」
「じゃあさ、アタシと一緒に旅しようよ!」
「え!?」
いきなりそんな事言ってくるもんだから僕は驚いた。
全くこいつは何回僕を驚かせれば気が済むんだ。
「だってスネ夫はこれから各地のジムに挑戦するんでしょ?
アタシもこれからホウエンのあちこちで起こっている異変を
調査しないといけないし・・・それなら一緒に旅したほうが
絶対いいと思うの。ね?」
ど、どうする!?
どうすんのよ、僕!
続く!?
----
【ジャイアンサイド】
全国10万人の俺のファンのみんな、お待たせ!
俺はジャイアン、ガキ大将だ。
俺はたった今ジム戦を終えた。
多少苦戦したが俺のポケモンが頑張ってくれたおかげで
3つ目のバッジを手に入れることができたぜ!
だがそんな俺の頭を悩ませる奴が約一匹・・・
「おいお前、さっきから何で着いて来るんだよ。」
今俺の足元にはプラスルがいる。
別にゲットしたわけじゃない。
話はジム戦に挑戦する数時間前に遡る・・・
「よし!全員28レベルになったな。そろそろジム戦に挑むと
するか。」
110番道路で俺は自分のポケモンのレベルアップのため、
野生のポケモンと戦っていた。
丁度その時、ドラえもんが声をかけてきた。
「やあ、ジャイアン。」
「何だ、ドラえもんか。」
----
「何だとは何だ。」
「俺はお前みたいな雑魚には興味がないんだよ。」
「雑魚だと!?そこまで言うんなら僕と勝負しようじゃないか。」
「面白れぇ!ジム戦前の軽い準備体操代わりにやってやるよ!」
俺とドラえもんは同時にモンスターボールを構えた。
その時何処からか悲鳴が聞こえた。
「プラーッ!」
「何だ今の声!?」
「行ってみよう!」
「ああ!」
俺とドラえもんは勝負を中断し、
悲鳴のした方へ向かった。
すると野生のプラスルが野生のラクライ達に囲まれていた。
「あいつら、プラスルをいじめているのか!」
「そのようだね、許せない奴らだ。」
「俺が止めてやる!」
俺はラクライ達に向かってこう叫んだ。
「やいお前ら!寄ってたかって弱いものいじめなんて
するんじゃねぇ!」
----
ドラえもんが『いつも弱いものいじめをしているのは君じゃないか』的な目で
こっちを見てきたが、そんな事を気にしてはいられない。
野生のラクライ達が一斉に俺に襲い掛かってきた。
「ハリテヤマ!相手をしてやれ!」
「ハリ!」
ハリテヤマの突っ張り攻撃をくらったラクライ達は全員倒れた。
「さすが俺のハリテヤマだ!よくやったぞ。おいお前、もう大丈夫だぞ。」
俺はプラスルに声をかけた。
するとプラスルは俺に飛びついてきた。
「お、おいなんだよお前・・・」
「そのプラスル、ジャイアンの事が気に入ったんじゃない?
ゲットしてあげれば?」
「ええ!?俺がこいつをゲットかよ・・・」
以上で回想終わりだ。
その後もこいつはノコノコと俺の後を着いてきた。
俺がジム戦をやっている最中もずっと俺の事を応援していた。
あのときは凄い恥ずかしかった。
ジムのトレーナーの連中が凄い冷めた目で俺の事を
見てきたからな。
おかげでジム戦に集中できなかったぜ。
----
「大体なぁ、ガキ大将の俺様がお前みたいなポケモンを
手持ちに入れたら俺のイメージが壊れるじゃないか。
第一マスコット要員はマリルリで足りている。
これ以上マスコットキャラを増やすつもりはねぇんだよ。
お前なんか何処にでも行きやがれ!」
その言葉を聞いたプラスルは泣き出し、そのまま何処かへ
行ってしまった。
「ふん。勝手にしやがれってんだ。」
俺はプラスルの後を追わずにキンセツシティを後にし、111番道路へと向かった。
「ここが111番道路か・・・確か砂漠地帯はゴーゴーゴーグルを
手に入れるまで進めないんだよな。フエンタウンに行くには遠回りするしか
ないってことか・・・まぁいい、みんな気張って行こうぜ!」
俺はモンスターボールからドガースとマリルリとハリテヤマを繰り出し、
一緒に歩いた。
ちょっと変なポケモン、可愛いポケモン、かっこいいポケモン、うん。
俺の手持ちは今のままで充分だ。
可愛いポケモンは2匹もいらない。
そんな事を思いながら歩いていると俺は何かにぶつかった。
「痛てて・・・なんだこいつは・・・」
俺がぶつかったのは巨大なマンタインだった。
----
「な、何でマンタインがこんなところに!?ホウエン地方には
いないはずだが・・・しかも何だって水道じゃなくて草むらに!?」
そういえば『いしのどうくつ』で出木杉が言ってたな・・・
この世界は必ずしもゲームに忠実じゃないと、
だからっていくら何でも111番道路でマンタインはないだろ、
常識的に考えて・・・
そんな事を思っているとマンタインは俺めがけて
バブル光線を発射してきた。
「わわ!いきなり何しやがる!ドガース、スモッグだ!」
ドガースはマンタインにスモッグを命中させるが、
あまり効果はなかった。
「マ~ン!」
マンタインはサイケ光線を発射した。
それをくらったドガースは戦闘不能となった。
「くっ、ドガース・・・ハリテヤマ、ドガースの仇を取るんだ!
ねこだまs・・・」
俺がハリテヤマにねこだましを指示する前に
マンタインはハリテヤマめがけてサイケ光線を発射してきた。
ドガースに続きハリテヤマも戦闘不能となった。
----
「ハ、ハリテヤマ・・・こうなったらマリルリ、転がるだ!」
マリルリの転がるはマンタインにヒットしたが、
マンタインの体力はまだ半分以上残っていた。
「バカな!?」
「マ~ン!!」
マンタインは種マシンガンをマリルリに発射した。
マリルリはかろうじて耐えたがもう体力はほとんどない。
やばいぞ、さっきドラえもんに会った時聞いた話によると
この世界で手持ちが全滅するとゲームオーバーになり、
現実世界とゲームの世界の狭間の世界に飛ばされてしまうらしい。
このままだと俺はその世界に飛ばされてしまう・・・
俺が消滅を覚悟したそのとき!
「プラーッ!」
プラスルがやってきてマンタインに電光石火をヒットさせた。
「お、お前何でここに・・・」
「プラッ!」
プラスルは俺の鞄の中からさっきジム戦に勝ったときにテッセンさんから
もらった『でんげきは』の技マシンを取り出した。
「『でんげきは』の技マシン・・・そうか、水・飛行タイプのマンタインに
電気技は大ダメージを与えられる・・・よし、やるぞ!」
----
俺はプラスルに技マシンを使い『でんげきは』を覚えさせる。
「プラスル、決めてやれ!でんげきはだ!」
プラスルのでんげきはをくらったマンタインはその場に倒れた。
「お前、やるじゃないか!さっきはごめんな。お前は可愛くて強い
最高のポケモンだよ。よし、特別にお前を第2のマスコット要員に
してやるぜ!」
俺は空のモンスターボールを取り出し、そのボールの中に
プラスルを入れる。
「よし、ついでにあのマンタインもゲットするか・・・」
俺がマンタインをゲットしようとしたちょうどその時、
別のモンスターボールがマンタインに当たる。
マンタインは俺以外の奴にゲットされてしまった。
「な、何だ!?」
「何と珍しい・・・こんな所にマンタインが・・・」
今投げたモンスターボールの持ち主が現れた。
なんと老人だった。
しかもその老人、老人のくせにオシャレな格好をしている。
「やい爺さん!そのマンタインは俺が弱らせたんだぞ!
それを横取りとは良い度胸してるじゃねぇか!」
俺は老人にガツンとかましてやった。
----
するとその老人はいきなり笑い始めた。
「ぐわっはっは、そうか。お前さんがゲットしようと
してたポケモンか。悪いことをしたのう・・・お詫びと
言ってはなんだがこいつをやるからこのマンタインは
ワシにくれ。」
そう言うと老人は俺にポケモンの入ったモンスターボールを
渡してくれた。
なんとそのモンスターボールの中にはラプラスが入っていた。
「ラプラスじゃねぇか!いいのかよ!?こんな珍しいポケモンを・・・」
「いいんじゃよ。それにしてもお前さんのポケモン、随分と
弱っておるのぅ・・・どれ、手当てしてやろう。」
老人は木の実を取り出し、俺のポケモン達にそれを食べさせた。
それを食べた俺のポケモン達はたちまち元気になった。
色々と気のきく爺さんだな。
「何か色々ありがとな。」
「いいんじゃよ。元々は君の獲物のマンタインを勝手に捕まえた
ワシが悪いわけじゃし・・・おっと、紹介が遅れたな。
ワシの名前はウコンじゃ。」
「あっ!もしかしてあんたはパレスガーディアンのウンコか!?」
----
「ウコンじゃ。ワシの事を知っているのか・・・それなら話は早いな。
いかにも。ワシはパレスガーディアンのウコンじゃ。」
やっぱりか。
ゲームよりオシャレな格好をしていたから気づかなかったが、
確かにこの人はパレスガーディアンのウンコ・・・いやウコンだ。
ゲームでは散々やられたなぁ・・・
俺がしばらく黙っているとウコン爺さんが口を開いた。
「ワシらフロンティアブレーンはな・・・この地方で最近起こっている
異変を調査してるんじゃよ。」
「そうなのか・・・」
「この野生のマンタインみたいに本来ホウエン地方には
いないはずのポケモンが最近各地で出没しているんじゃ。
そういったポケモン達の捕獲と彼らが出没している原因を
突き止めるのがワシらの目的じゃ。」
「ってことはウコン爺さん以外のフロンティアブレーンも各地に
いるってことか!?」
「いかにも。リラは今フエンタウンに、ジンダイはシダケタウン、
ヒースはミナモシティ、コゴミは112番道路、アザミはルネシティに
居る。ダツラとだけ連絡がつかないんじゃが・・・まぁあいつの事じゃから
きっとどこかで酒でも飲んで酔っ払っているんじゃろ。
さて、この辺りの事はリラやコゴミに任せるとして、ワシはヒワマキシティに
行くとするかの。」
ウコン爺さんはモンスターボールからクロバットを繰り出した。
「おっと、忘れるとこじゃったわい。一つお前さんに忠告しておく。」
「な、何だ?」
「己の実力を過信していると痛い目に会うぞ。それじゃあな。」
ウコン爺さんはクロバットに乗り、飛び去っていった。
己の実力を過信していると痛い目に会う?
どういうことだ・・・
それにしてもプラスルとラプラスを同時にゲットって、
何だか名前が似ててややこしいな・・・
----
【出木杉サイド】
「なかなかやるね・・・」
「そっちもね。」
キンセツシティのジム戦を終えた僕としずかちゃんは、
ポケモンセンターの裏にあるバトルフィールドで、
かつてのポケモンバトルの再戦をしていた。
試合のルールは3対3の入れ替えなしで、
試合はまず僕のクロバットがしずかちゃんの1番手ペリッパーを
倒したんだけど、2番手のマイナンに僕のクロバットは倒された。
だが僕もハガネールを出し、応戦。
ハガネールの叩きつけるをくらったマイナンは戦闘不能。
しかしそのハガネールもしずかちゃんの3番手ワカシャモにやられ
戦闘不能となってしまった。
「僕の3番手はこいつだ!行け、エルレイド!」
僕はモンスターボールからエルレイドを繰り出す。
「エルレイドか・・・タイプ相性的にはこっちの方が不利ね・・・
だけど私は負けないわ!」
「僕だって負けないさ!エルレイド、サイコカッターだ!」
エルレイドからサイコカッターが放たれる。
「ワカシャモ、ジャンプして避けるのよ!」
ワカシャモはジャンプしてエルレイドの攻撃をかわす。
----
「やるねぇ、エルレイドの攻撃をジャンプしてかわすなんて・・・」
「それだけじゃないわ!ワカシャモ、回転して急降下!」
ワカシャモは回転して急降下しながらエルレイドに突っ込む。
「何!?」
「つつくよ!」
ワカシャモのつつくがエルレイドに命中し、エルレイドは戦闘不能となった。
「ジャンプして回転することでつつくの威力を上げたのか・・・
見事だよ、しずかちゃん。」
「出木杉さんも凄かったわ。エルレイドのサイコカッターをまともに
くらってたらこっちが負けてたわ・・・」
「また勝負しよう。その時は僕が勝つよ。」
僕はしずかちゃんと別れ、キンセツシティを後にした。
----
【のび助サイド】
「う、う~ん・・・」
目を覚ますとそこはキンセツシティのポケモンセンターの一室・・・
隣にはダツラさんが寝ていた。
そういえば昨晩はダツラさんと色々語り合ったんだっけ・・・
僕はふと時計を見る。
時刻はすでに12時を過ぎていた。
「いけない!もう12時じゃないか!急いでジムに行かなきゃ・・・」
僕は慌ててポケモンセンターを出る準備をした。
「ん・・・一体何だ・・・」
「あっ、ダツラさん。起きたんですね。」
「ああ。それにしても一体どうしたんだ?やけに騒がしいじゃないか。」
「ええ。今日ジム戦がある事をすっかり忘れてたんですよ。
テッセンさんは1日に3人しか挑戦者を受け付けない人なんで、
早く行かないと間に合わないんです。では僕はこれで失礼します。」
「あ、ちょっと待ってくれ!」
ポケモンセンターを出ようとした僕をダツラさんは止める。
「良かったら、これを持っていってくれ。」
「これは・・・」
ダツラさんが僕に手渡した者、それは・・・
----
【スネ夫サイド】
僕は冷静に考えてみた。
可愛い女の子が一緒に旅しないかと誘ってるんだ。
断る理由なんてないじゃないか。
それに彼女はフロンティアブレーンの1人だから、
足手まといになる事はないだろう。
「いいよ。君と一緒に旅しても。」
と僕は行った。
「決まりね!じゃ、行きましょう!」
こうして僕の旅にコゴミが同行することになった。
----
【のび助サイド】
ダツラさんからある道具を貰ってから30分後・・・
僕はキンセツシティのジムリーダーテッセンさんと
ポケモンバトルをしていた。
序盤は僕のドクケイルが頑張ってくれたおかげで、
なんとかビリリダマとコイルを倒すことができたが、
相手の3番手レアコイルにドクケイルとジュプトルは
倒されてしまった。
「残りはお前だけか・・・頼むぞ、ココドラ!」
僕はモンスターボールからココドラを繰り出す。
「ココドラ、泥かけだ!」
ココドラの泥かけがレアコイルにヒットする。
「なるほど・・・泥かけで命中率を下げ、攻撃を
当たらないようにするつもりじゃな・・・じゃが、
これならどうじゃ!?レアコイル、『でんげきは』じゃ!」
ココドラはレアコイルの『でんげきは』をモロにくらってしまった。
「ココドラ!」
「わっはっは!どうじゃ、『でんげきは』は命中率に関係なく、
確実に攻撃を当てる事ができるんじゃよ。」
(そんな厄介な技があったのか・・・)
----
できればこの技はあんまり使いたくなかったんだが、
ジムリーダー相手に出し惜しみするをしてちゃいけないな・・・
僕はココドラにある技を指示した。
「ココドラ、地震だ!」
「なんじゃと!?」
フィールドの地面が揺れ、その技をまともにくらったレアコイルは
戦闘不能となった。
「中々やるの・・・ワシの最後のポケモンはこいつじゃ!
行け、ライボルト!」
「もう1発地震だ!」
ココドラは再び地面を揺らす。
それをくらったライボルトはあっけなく倒れた。
「あれ・・・勝っちゃった・・・」
「わはは!地面技を使われちゃかなわんのぉ!このバッジは、
お主にやろう!」
「ありがとうございます。」
僕がジムを後にすると、ジムの前ではダツラさんが待っていた。
「おう、ジム戦どうだった?」
「バッチリです。」
僕はダイナモバッジをダツラさんに見せる。
----
「やるじゃねぇか。」
「ダツラさんがくれた技マシンのおかげです。」
そう、僕はポケモンセンターから出るとき、ダツラさんから
地震の技マシンを貰い、それをジム戦直前にココドラに
覚えさせたのだ。
「じゃあこれでお別れですね。何か色々ありがとうございました。」
僕はダツラさんに別れの挨拶を告げ、
キンセツシティを後にしようとしたのだが・・・
「何言ってやがる。俺もアンタの旅に着いて行くぜ。」
「そ、それはつまりどういう事ですか!?」
「分かんないのかよ。俺はアンタが気に入ったから、
アンタに着いて行くと言ってるんだ。」
「ええ!?」
「何だよ、いけないのか?」
「いいえ、別にいけないってわけじゃないですけど・・・」
「よし、決まりだな。よろしくな、のび助。」
「え、ええ・・・」
こうして僕の旅にダツラさんが同行することになった。
----
のび助 ジュプトル♀LV27
ドクケイル♂LV27
ココドラ♂LV26
ホイッスル所持
ダツラ 手持ち不明
ドラえもん サンドパン♂LV28
グラエナ♀LV26
イシツブテ♂LV24
しずか ワカシャモ♂LV30
ペリッパー♀LV27
ヤミラミ♀LV26
マイナン♂LV25
ジャイアン ドガース♂LV29
マリルリ♂LV29
ハリテヤマ♂LV29
プラスル♀LV15
ラプラス♂LV25
出木杉 ヌマクロー♂LV32
エルレイド♂LV31
クロバット♀LV30
ハガネール♂LV32
スネ夫 フーディン♂LV31
オオスバメ♂LV31
ドンメル♂LV17
コゴミ ヘラクロス♂LV50
ブラッキー♀LV50
ヌケニンLV50
キノガッサ♂LV50
ゲンガー♂LV50
ニョロボン♂LV30
ウコン クロバット♂LV50他不明
[[次へ>パパドラ その6]]
----
[[前へ>パパドラ その4]]
僕は火の粉を撒き散らすドンメルからひたすら逃げ回った。
そのとき何処からか声が聞こえた。
「ニョロボン、水鉄砲!」
「ニョロ!」
ニョロボンの水鉄砲がドンメルに命中し、
ドンメルはその場に倒れる。
ニョロボンのトレーナーと思われる少女が僕に声をかけてきた。
「君、大丈夫?」
「あ、ああ大丈夫だ。ありがとう・・・」
僕は彼女に礼を言う。
さっきドンメルから逃げるとき、懐中電灯を
落としてしまったので、顔はよく見えないが、
声からして多分僕と同い年かちょっと上くらいの年齢だろう。
「ところでそのドンメル、ゲットするなら今が絶好のチャンスだよ。」
「え?そのドンメルは君が弱らせたんだろう?僕が捕まえてもいいのかい?」
「いいって、いいって!炎タイプはアタシの専門じゃないし!」
「そうかい?じゃあありがたくゲットするよ。」
僕はドンメルに向かってモンスターボールを投げた。
ドンメルはあっけなくモンスターボールの中に入ってしまった。
----
「ところで君、こんな時間にこんな所で何してんの?」
彼女はもっともな質問を僕にしてきた。
まぁ・・・そりゃ小学生がこんな時間にこんな所に居たら、
誰でも疑問に思うよな。
だけど僕は逆に彼女に質問をした。
「そういう君こそこんな時間にここで何してるんだい?夜襲でもして
ここら辺にいるトレーナーから賞金を稼ぐつもりかい?」
「違うわよ。まぁ話せば長くなるんだけど・・・」
「そうかい。じゃあ近くに僕のテントがあるからそこで
話でもしないかい?」
「分かったわ。」
僕は彼女を自分のテントに案内する。
一応言っとくけど下心なんて全くなかった。この時は・・・
テントの前ではユンゲラーが待っていた。
ユンゲラーは僕が女の子と歩いているのを見るや否や
「いやー、スネ夫さんもスミに置けないッスね~」的な目で
こっちを見てきた。
ユンゲラーよ、そういう目で僕を見るのはやめてくれ。
僕は彼女をテントの中に案内する。
----
テントの中にはキャンドルランプがあるので外よりは明るい。
おかげで僕はようやくまともに彼女の顔を見ることができた。
金髪でトレーナー(ポケモントレーナーじゃないよ)にスカートという
女の子らしい格好で結構可愛い。僕のタイプだ。
それに・・・何処かで見たことあるような顔だ。
「あっ、自己紹介がまだだったね。アタシはコゴミ。」
コゴミ・・・そうか思い出したぞ。
確かエメラルドではフロンティアブレーンの1人だったな。
ゲームとは違う服装だったから気づかなかった。
でも何でその彼女がこんな所に・・・
僕がしばらく黙っているとコゴミは僕に質問をしてきた。
「ねぇ、ところで君の名前は何て言うの?」
「僕はスネ夫だ。」
「へぇ、スネ夫・・・アハハ、変な名前!」
コゴミは腹を抱えてゲラゲラと笑った。
「人の名前でバカ笑いするのはやめろよ。これでも僕は
この名前を気に入っているんだから・・・」
「アハハ、ごめん。ねぇ、それよりさ君は何でこんな所でテント
張っているの?すぐ近くに大都会キンセツシティがあるのに・・・」
----
「そ、それは・・・」
何故こんな所でテントを張っているのかというと、
出木杉達に会いたくないからだが、
そんな話をコゴミにするのは何なので僕は言葉に迷っていた。
コゴミはそんな僕の様子を見てこう言った。
「・・・何かその様子じゃ言えない理由でもあるみたいね・・・
ま、いいわ。それよりアタシが何でここにいるかと言うと・・・」
コゴミは何故自分がここに居るのかを僕に話してくれた。
コゴミ達フロンティアブレーンは、この地方で起こっている
異変を各町に散らばって調査しているらしい。
次にコゴミは自分のポケモンを僕に見せてくれた。
ブラッキー、ヘラクロス、キノガッサ、ゴースト、ニョロボン、ヌケニン・・・
何かゲームと手持ちのポケモンが違う気もするが、
まぁ今さら気にすることでもないだろう。
「ねぇ、スネ夫のポケモンも見せてよ。」
「ああ、いいよ。」
僕も自分のポケモンをコゴミに見せる。
ユンゲラーにオオスバメ、それにさっき捕まえたドンメルだ。
「へぇ、ユンゲラーにオオスバメにドンメルか・・・そうだ!
アタシのゴーストとスネ夫のユンゲラー、交換しない?」
----
「それはつまり交換でお互いのポケモンを進化させるって事かい?」
「そういう事!じゃあ早速交換しましょう!」
僕とコゴミはユンゲラーとゴーストを交換した。
ユンゲラーとゴーストはフーディンとゲンガーにそれぞれ進化した。
そして再び交換をし、フーディンとゲンガーはそれぞれの親の
もとに戻った。
「コゴミ、ありがとう。おかげで僕のユンゲラーもフーディンに進化
できたよ。」
「いいのよ。こっちもゴーストをゲンガーに進化させる事ができたからね。
それにしても、何だか眠くなってきたわ・・・今からポケモンセンターに
戻るのも面倒臭いし・・・ねぇ、ここで寝てもいい?」
「ええ!?」
年頃の女の子が突然そんなこと言い出すもんだから
僕は驚いた。だけど断る理由がないので、僕は
「まぁ、こんな狭いテントでよければ・・・」
と言った。
「ありがと。じゃあ楽な格好に着替えよっと。」
そう言うとコゴミはスカートを脱ぎ始めた。
----
僕の事は全く気にしてないのか、続いてトレーナーも
脱ぎ、下着姿になったコゴミは自分のバッグの中から
Tシャツを取り出し、そのTシャツを着た。
「じゃっ、おやすみ!」
そう言うとコゴミはすぐに寝てしまった。
のび太並に寝付くのが早いな。
さて、僕も寝るか。
おっと、その前にさっき驚いた時に
濡らしてしまったパンツを履き替えないと・・・
──そして次の朝・・・
「ん~っ!よく寝たぁ~!」
「そうかい、それは良かった・・・」
「どうしたの、スネ夫?目に隈ができてるよ。」
「ああ、昨日は全然寝てないんだ・・・」
「どうして?もしかして怖い夢でも見て、寝れなくなったの?
アハハ!」
全く、そっちはすぐ寝ちゃったからこっちの気なんて知らないだろう。
狭いテントの中でTシャツ1枚の女の子と一緒に寝るなんて経験、
今までなかったからな。
凄い緊張していたので結局昨日は一睡もできなかったのだ。
「ねぇ、スネ夫はこれから何処に行くの?」
「僕はこれから『ほのおのぬけみち』を通ってフエンタウンまで
行くけど・・・」
「じゃあさ、アタシと一緒に旅しようよ!」
「え!?」
いきなりそんな事言ってくるもんだから僕は驚いた。
全くこいつは何回僕を驚かせれば気が済むんだ。
「だってスネ夫はこれから各地のジムに挑戦するんでしょ?
アタシもこれからホウエンのあちこちで起こっている異変を
調査しないといけないし・・・それなら一緒に旅したほうが
絶対いいと思うの。ね?」
ど、どうする!?
どうすんのよ、僕!
続く!?
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【ジャイアンサイド】
全国10万人の俺のファンのみんな、お待たせ!
俺はジャイアン、ガキ大将だ。
俺はたった今ジム戦を終えた。
多少苦戦したが俺のポケモンが頑張ってくれたおかげで
3つ目のバッジを手に入れることができたぜ!
だがそんな俺の頭を悩ませる奴が約一匹・・・
「おいお前、さっきから何で着いて来るんだよ。」
今俺の足元にはプラスルがいる。
別にゲットしたわけじゃない。
話はジム戦に挑戦する数時間前に遡る・・・
「よし!全員28レベルになったな。そろそろジム戦に挑むと
するか。」
110番道路で俺は自分のポケモンのレベルアップのため、
野生のポケモンと戦っていた。
丁度その時、ドラえもんが声をかけてきた。
「やあ、ジャイアン。」
「何だ、ドラえもんか。」
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「何だとは何だ。」
「俺はお前みたいな雑魚には興味がないんだよ。」
「雑魚だと!?そこまで言うんなら僕と勝負しようじゃないか。」
「面白れぇ!ジム戦前の軽い準備体操代わりにやってやるよ!」
俺とドラえもんは同時にモンスターボールを構えた。
その時何処からか悲鳴が聞こえた。
「プラーッ!」
「何だ今の声!?」
「行ってみよう!」
「ああ!」
俺とドラえもんは勝負を中断し、
悲鳴のした方へ向かった。
すると野生のプラスルが野生のラクライ達に囲まれていた。
「あいつら、プラスルをいじめているのか!」
「そのようだね、許せない奴らだ。」
「俺が止めてやる!」
俺はラクライ達に向かってこう叫んだ。
「やいお前ら!寄ってたかって弱いものいじめなんて
するんじゃねぇ!」
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ドラえもんが『いつも弱いものいじめをしているのは君じゃないか』的な目で
こっちを見てきたが、そんな事を気にしてはいられない。
野生のラクライ達が一斉に俺に襲い掛かってきた。
「ハリテヤマ!相手をしてやれ!」
「ハリ!」
ハリテヤマの突っ張り攻撃をくらったラクライ達は全員倒れた。
「さすが俺のハリテヤマだ!よくやったぞ。おいお前、もう大丈夫だぞ。」
俺はプラスルに声をかけた。
するとプラスルは俺に飛びついてきた。
「お、おいなんだよお前・・・」
「そのプラスル、ジャイアンの事が気に入ったんじゃない?
ゲットしてあげれば?」
「ええ!?俺がこいつをゲットかよ・・・」
以上で回想終わりだ。
その後もこいつはノコノコと俺の後を着いてきた。
俺がジム戦をやっている最中もずっと俺の事を応援していた。
あのときは凄い恥ずかしかった。
ジムのトレーナーの連中が凄い冷めた目で俺の事を
見てきたからな。
おかげでジム戦に集中できなかったぜ。
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「大体なぁ、ガキ大将の俺様がお前みたいなポケモンを
手持ちに入れたら俺のイメージが壊れるじゃないか。
第一マスコット要員はマリルリで足りている。
これ以上マスコットキャラを増やすつもりはねぇんだよ。
お前なんか何処にでも行きやがれ!」
その言葉を聞いたプラスルは泣き出し、そのまま何処かへ
行ってしまった。
「ふん。勝手にしやがれってんだ。」
俺はプラスルの後を追わずにキンセツシティを後にし、111番道路へと向かった。
「ここが111番道路か・・・確か砂漠地帯はゴーゴーゴーグルを
手に入れるまで進めないんだよな。フエンタウンに行くには遠回りするしか
ないってことか・・・まぁいい、みんな気張って行こうぜ!」
俺はモンスターボールからドガースとマリルリとハリテヤマを繰り出し、
一緒に歩いた。
ちょっと変なポケモン、可愛いポケモン、かっこいいポケモン、うん。
俺の手持ちは今のままで充分だ。
可愛いポケモンは2匹もいらない。
そんな事を思いながら歩いていると俺は何かにぶつかった。
「痛てて・・・なんだこいつは・・・」
俺がぶつかったのは巨大なマンタインだった。
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「な、何でマンタインがこんなところに!?ホウエン地方には
いないはずだが・・・しかも何だって水道じゃなくて草むらに!?」
そういえば『いしのどうくつ』で出木杉が言ってたな・・・
この世界は必ずしもゲームに忠実じゃないと、
だからっていくら何でも111番道路でマンタインはないだろ、
常識的に考えて・・・
そんな事を思っているとマンタインは俺めがけて
バブル光線を発射してきた。
「わわ!いきなり何しやがる!ドガース、スモッグだ!」
ドガースはマンタインにスモッグを命中させるが、
あまり効果はなかった。
「マ~ン!」
マンタインはサイケ光線を発射した。
それをくらったドガースは戦闘不能となった。
「くっ、ドガース・・・ハリテヤマ、ドガースの仇を取るんだ!
ねこだまs・・・」
俺がハリテヤマにねこだましを指示する前に
マンタインはハリテヤマめがけてサイケ光線を発射してきた。
ドガースに続きハリテヤマも戦闘不能となった。
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「ハ、ハリテヤマ・・・こうなったらマリルリ、転がるだ!」
マリルリの転がるはマンタインにヒットしたが、
マンタインの体力はまだ半分以上残っていた。
「バカな!?」
「マ~ン!!」
マンタインは種マシンガンをマリルリに発射した。
マリルリはかろうじて耐えたがもう体力はほとんどない。
やばいぞ、さっきドラえもんに会った時聞いた話によると
この世界で手持ちが全滅するとゲームオーバーになり、
現実世界とゲームの世界の狭間の世界に飛ばされてしまうらしい。
このままだと俺はその世界に飛ばされてしまう・・・
俺が消滅を覚悟したそのとき!
「プラーッ!」
プラスルがやってきてマンタインに電光石火をヒットさせた。
「お、お前何でここに・・・」
「プラッ!」
プラスルは俺の鞄の中からさっきジム戦に勝ったときにテッセンさんから
もらった『でんげきは』の技マシンを取り出した。
「『でんげきは』の技マシン・・・そうか、水・飛行タイプのマンタインに
電気技は大ダメージを与えられる・・・よし、やるぞ!」
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俺はプラスルに技マシンを使い『でんげきは』を覚えさせる。
「プラスル、決めてやれ!でんげきはだ!」
プラスルのでんげきはをくらったマンタインはその場に倒れた。
「お前、やるじゃないか!さっきはごめんな。お前は可愛くて強い
最高のポケモンだよ。よし、特別にお前を第2のマスコット要員に
してやるぜ!」
俺は空のモンスターボールを取り出し、そのボールの中に
プラスルを入れる。
「よし、ついでにあのマンタインもゲットするか・・・」
俺がマンタインをゲットしようとしたちょうどその時、
別のモンスターボールがマンタインに当たる。
マンタインは俺以外の奴にゲットされてしまった。
「な、何だ!?」
「何と珍しい・・・こんな所にマンタインが・・・」
今投げたモンスターボールの持ち主が現れた。
なんと老人だった。
しかもその老人、老人のくせにオシャレな格好をしている。
「やい爺さん!そのマンタインは俺が弱らせたんだぞ!
それを横取りとは良い度胸してるじゃねぇか!」
俺は老人にガツンとかましてやった。
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するとその老人はいきなり笑い始めた。
「ぐわっはっは、そうか。お前さんがゲットしようと
してたポケモンか。悪いことをしたのう・・・お詫びと
言ってはなんだがこいつをやるからこのマンタインは
ワシにくれ。」
そう言うと老人は俺にポケモンの入ったモンスターボールを
渡してくれた。
なんとそのモンスターボールの中にはラプラスが入っていた。
「ラプラスじゃねぇか!いいのかよ!?こんな珍しいポケモンを・・・」
「いいんじゃよ。それにしてもお前さんのポケモン、随分と
弱っておるのぅ・・・どれ、手当てしてやろう。」
老人は木の実を取り出し、俺のポケモン達にそれを食べさせた。
それを食べた俺のポケモン達はたちまち元気になった。
色々と気のきく爺さんだな。
「何か色々ありがとな。」
「いいんじゃよ。元々は君の獲物のマンタインを勝手に捕まえた
ワシが悪いわけじゃし・・・おっと、紹介が遅れたな。
ワシの名前はウコンじゃ。」
「あっ!もしかしてあんたはパレスガーディアンのウンコか!?」
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「ウコンじゃ。ワシの事を知っているのか・・・それなら話は早いな。
いかにも。ワシはパレスガーディアンのウコンじゃ。」
やっぱりか。
ゲームよりオシャレな格好をしていたから気づかなかったが、
確かにこの人はパレスガーディアンのウンコ・・・いやウコンだ。
ゲームでは散々やられたなぁ・・・
俺がしばらく黙っているとウコン爺さんが口を開いた。
「ワシらフロンティアブレーンはな・・・この地方で最近起こっている
異変を調査してるんじゃよ。」
「そうなのか・・・」
「この野生のマンタインみたいに本来ホウエン地方には
いないはずのポケモンが最近各地で出没しているんじゃ。
そういったポケモン達の捕獲と彼らが出没している原因を
突き止めるのがワシらの目的じゃ。」
「ってことはウコン爺さん以外のフロンティアブレーンも各地に
いるってことか!?」
「いかにも。リラは今フエンタウンに、ジンダイはシダケタウン、
ヒースはミナモシティ、コゴミは112番道路、アザミはルネシティに
居る。ダツラとだけ連絡がつかないんじゃが・・・まぁあいつの事じゃから
きっとどこかで酒でも飲んで酔っ払っているんじゃろ。
さて、この辺りの事はリラやコゴミに任せるとして、ワシはヒワマキシティに
行くとするかの。」
ウコン爺さんはモンスターボールからクロバットを繰り出した。
「おっと、忘れるとこじゃったわい。一つお前さんに忠告しておく。」
「な、何だ?」
「己の実力を過信していると痛い目に会うぞ。それじゃあな。」
ウコン爺さんはクロバットに乗り、飛び去っていった。
己の実力を過信していると痛い目に会う?
どういうことだ・・・
それにしてもプラスルとラプラスを同時にゲットって、
何だか名前が似ててややこしいな・・・
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【出木杉サイド】
「なかなかやるね・・・」
「そっちもね。」
キンセツシティのジム戦を終えた僕としずかちゃんは、
ポケモンセンターの裏にあるバトルフィールドで、
かつてのポケモンバトルの再戦をしていた。
試合のルールは3対3の入れ替えなしで、
試合はまず僕のクロバットがしずかちゃんの1番手ペリッパーを
倒したんだけど、2番手のマイナンに僕のクロバットは倒された。
だが僕もハガネールを出し、応戦。
ハガネールの叩きつけるをくらったマイナンは戦闘不能。
しかしそのハガネールもしずかちゃんの3番手ワカシャモにやられ
戦闘不能となってしまった。
「僕の3番手はこいつだ!行け、エルレイド!」
僕はモンスターボールからエルレイドを繰り出す。
「エルレイドか・・・タイプ相性的にはこっちの方が不利ね・・・
だけど私は負けないわ!」
「僕だって負けないさ!エルレイド、サイコカッターだ!」
エルレイドからサイコカッターが放たれる。
「ワカシャモ、ジャンプして避けるのよ!」
ワカシャモはジャンプしてエルレイドの攻撃をかわす。
----
「やるねぇ、エルレイドの攻撃をジャンプしてかわすなんて・・・」
「それだけじゃないわ!ワカシャモ、回転して急降下!」
ワカシャモは回転して急降下しながらエルレイドに突っ込む。
「何!?」
「つつくよ!」
ワカシャモのつつくがエルレイドに命中し、エルレイドは戦闘不能となった。
「ジャンプして回転することでつつくの威力を上げたのか・・・
見事だよ、しずかちゃん。」
「出木杉さんも凄かったわ。エルレイドのサイコカッターをまともに
くらってたらこっちが負けてたわ・・・」
「また勝負しよう。その時は僕が勝つよ。」
僕はしずかちゃんと別れ、キンセツシティを後にした。
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【のび助サイド】
「う、う~ん・・・」
目を覚ますとそこはキンセツシティのポケモンセンターの一室・・・
隣にはダツラさんが寝ていた。
そういえば昨晩はダツラさんと色々語り合ったんだっけ・・・
僕はふと時計を見る。
時刻はすでに12時を過ぎていた。
「いけない!もう12時じゃないか!急いでジムに行かなきゃ・・・」
僕は慌ててポケモンセンターを出る準備をした。
「ん・・・一体何だ・・・」
「あっ、ダツラさん。起きたんですね。」
「ああ。それにしても一体どうしたんだ?やけに騒がしいじゃないか。」
「ええ。今日ジム戦がある事をすっかり忘れてたんですよ。
テッセンさんは1日に3人しか挑戦者を受け付けない人なんで、
早く行かないと間に合わないんです。では僕はこれで失礼します。」
「あ、ちょっと待ってくれ!」
ポケモンセンターを出ようとした僕をダツラさんは止める。
「良かったら、これを持っていってくれ。」
「これは・・・」
ダツラさんが僕に手渡した者、それは・・・
----
【スネ夫サイド】
僕は冷静に考えてみた。
可愛い女の子が一緒に旅しないかと誘ってるんだ。
断る理由なんてないじゃないか。
それに彼女はフロンティアブレーンの1人だから、
足手まといになる事はないだろう。
「いいよ。君と一緒に旅しても。」
と僕は行った。
「決まりね!じゃ、行きましょう!」
こうして僕の旅にコゴミが同行することになった。
----
【のび助サイド】
ダツラさんからある道具を貰ってから30分後・・・
僕はキンセツシティのジムリーダーテッセンさんと
ポケモンバトルをしていた。
序盤は僕のドクケイルが頑張ってくれたおかげで、
なんとかビリリダマとコイルを倒すことができたが、
相手の3番手レアコイルにドクケイルとジュプトルは
倒されてしまった。
「残りはお前だけか・・・頼むぞ、ココドラ!」
僕はモンスターボールからココドラを繰り出す。
「ココドラ、泥かけだ!」
ココドラの泥かけがレアコイルにヒットする。
「なるほど・・・泥かけで命中率を下げ、攻撃を
当たらないようにするつもりじゃな・・・じゃが、
これならどうじゃ!?レアコイル、『でんげきは』じゃ!」
ココドラはレアコイルの『でんげきは』をモロにくらってしまった。
「ココドラ!」
「わっはっは!どうじゃ、『でんげきは』は命中率に関係なく、
確実に攻撃を当てる事ができるんじゃよ。」
(そんな厄介な技があったのか・・・)
----
できればこの技はあんまり使いたくなかったんだが、
ジムリーダー相手に出し惜しみするをしてちゃいけないな・・・
僕はココドラにある技を指示した。
「ココドラ、地震だ!」
「なんじゃと!?」
フィールドの地面が揺れ、その技をまともにくらったレアコイルは
戦闘不能となった。
「中々やるの・・・ワシの最後のポケモンはこいつじゃ!
行け、ライボルト!」
「もう1発地震だ!」
ココドラは再び地面を揺らす。
それをくらったライボルトはあっけなく倒れた。
「あれ・・・勝っちゃった・・・」
「わはは!地面技を使われちゃかなわんのぉ!このバッジは、
お主にやろう!」
「ありがとうございます。」
僕がジムを後にすると、ジムの前ではダツラさんが待っていた。
「おう、ジム戦どうだった?」
「バッチリです。」
僕はダイナモバッジをダツラさんに見せる。
----
「やるじゃねぇか。」
「ダツラさんがくれた技マシンのおかげです。」
そう、僕はポケモンセンターから出るとき、ダツラさんから
地震の技マシンを貰い、それをジム戦直前にココドラに
覚えさせたのだ。
「じゃあこれでお別れですね。何か色々ありがとうございました。」
僕はダツラさんに別れの挨拶を告げ、
キンセツシティを後にしようとしたのだが・・・
「何言ってやがる。俺もアンタの旅に着いて行くぜ。」
「そ、それはつまりどういう事ですか!?」
「分かんないのかよ。俺はアンタが気に入ったから、
アンタに着いて行くと言ってるんだ。」
「ええ!?」
「何だよ、いけないのか?」
「いいえ、別にいけないってわけじゃないですけど・・・」
「よし、決まりだな。よろしくな、のび助。」
「え、ええ・・・」
こうして僕の旅にダツラさんが同行することになった。
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のび助 ジュプトル♀LV27
ドクケイル♂LV27
ココドラ♂LV26
ホイッスル所持
ダツラ 手持ち不明
ドラえもん サンドパン♂LV28
グラエナ♀LV26
イシツブテ♂LV24
しずか ワカシャモ♂LV30
ペリッパー♀LV27
ヤミラミ♀LV26
マイナン♂LV25
ジャイアン ドガース♂LV29
マリルリ♂LV29
ハリテヤマ♂LV29
プラスル♀LV15
ラプラス♂LV25
出木杉 ヌマクロー♂LV32
エルレイド♂LV31
クロバット♀LV30
ハガネール♂LV32
スネ夫 フーディン♂LV31
オオスバメ♂LV31
ドンメル♂LV17
コゴミ ヘラクロス♂LV50
ブラッキー♀LV50
ヌケニンLV50
キノガッサ♂LV50
ゲンガー♂LV50
ニョロボン♂LV30
ウコン クロバット♂LV50他不明
[[次へ>パパドラ その6]]
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