「DPその2 その6」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

DPその2 その6」(2007/02/24 (土) 16:54:28) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

[[前へ>DPその2 その5]] ドラえもんとのびたは山男の車に揺られている。 山「見ろ、吹雪がすごいだろ?俺も車無しでは滅多に通らねえ。」 車の窓には絶えず氷の粒が当たっている。 だが暖房のついている車の中の二人には関係の無いことだった。 のび「ねえねえ、さっきチャーレムをを倒したからエレキッドがエレブーに進化したよ!」 ドラ「へえー、まあぼくのリーシャンには及ばないね。」 のび「でもこれでぼくのポケモンの方が強くなったんじゃない?」 ドラ「そんなことないよ。ぼくはハクタイでブイゼルを交換したから、 タイプのバランスの取れてるいいチームになってるなってるはずだよ。」 まあ、親バカ同士の会話といったところか、 のびたもドラえもんもいい意味で譲らない。 やがて、車がキッサキシティのジムの前で停止した。 山「お前ら見てたらジムに挑戦するって事すぐに分かったぜ。頑張れよ。」 山男はそれだけ言うとアクセル全開で走り去った。 ---- のび「ドラえもん、どうするの?」 ドラ「う~ん、ジムに挑戦までは考えてなかったなあ・・・行ってみようか?」 のび「そうだね!頑張ってドラえもん!」 ドラ「あれ?ハクタイシティではぼくが先に戦ったよね、じゃあ今度は・・・」 のびたくんが先に戦ってよ、と言うつもりがのびたが一瞬で割り込んできた。 のび「そんなこと言わないでさあ~、ドラえもんが先に戦ってよ。お願い!」 のびたが頻繁に見せるこのおねだりの表情は、ドラえもんも見慣れていた。 と言うより見飽きていたが、ドラえもんはいつもその気にならずにはいられないのだった。 ドラ「仕方ないなあ、今回だけだよ!いいね!」 のび「うん、うん、今回だけ!」 のびたの愛らしくない顔に折れたドラえもんはドキドキしながらジムに入っていった。 のび「さて!ぼくは・・・誰かにポケモンを送ってもらうか!」 のびたは他人のふんどしで相撲を取るつもりだった。 ポケモンを送ってもらうには、ポケモンセンターの二階のトレードセンターに入らなくてはならない。 そこで、まずポケッチの通信機能でポケモン交換の手続きをし、 同じ時間にトレードセンターに入ることで手っ取り早く交換したかったのだ。 のび「ドラえもんは今ジム戦・・・ジャイアン・・・は論外。後はしずかちゃんとスネオか。」 しずかちゃんなら育てるのが上手いかな、と思い、まずは電話をかける。 だが、しずかの電話は圏外だった。 ---- のび「ゲエー!スネオかよ!あいつはある意味ジャイアンより交渉が難しいんじゃないか・・・ だけど、スネオのポケモンなら頼りになるな。性格を選んでたりしてそうだし。」 電話をかけると、スネオはどこかでポケモン育成に励んでいるらしかった。 スネ「まあ、ぼくは今にもっと強くてすごいポケモンを手に入れる予定だよ。 今だってクレセ・・・おっと、まだ言わないほうがいいかな?」 一通りスネオの自慢話を聞くと、スネオは快くポリゴンを貸してくれるそうだ。 彼がパルパークで送ったポケモンの6匹目はこいつだった。 スネオ(実はダイパでポリゴン2の進化形が出るらしいから 個体値と性格をGBAで粘っといたのさ! のびた、しっかり育てとけよ・・・くくくくく) のび「で、ぼくは何を送ればいいの?何でも好きなポケモンを言ってよ!」 持って無いくせに気前の良いやつめ・・・ スネオは顔をしかめたがポケッチ越しののびたには見えていない。 スネ「交換じゃなくていいよ。ぼくがポリゴン送るから。」 のび「うん・・・でも、トレードセンターでは交換しか認められてないよ。」 スネ「大丈夫だ。それっ!」 スネオが一言かけると、のびたのポケッチからポリゴン入りのボールが出てきた。 スネ「ポリゴンは電子空間を移動できる。トレードセンターなんて使う必要無いのさ!」 そう言ってスネオは電話を切った。 ---- ドラ「ペラップ!ちょうはつだ!」 ドラえもんのペラップがスズナのニューラを挑発する。 スズ「あれ?攻撃して欲しいの?じゃあ遠慮しないよ、メタルクロー!」 ドラ「(来た!!)オウムがえしだ!」 ドラえもんが交換で手に入れたペラップはニューラの攻撃にカウンターで同じ技を繰り出す。 効果抜群の技を受けたニューラは思わぬ反撃に戸惑う。 そこをさらにペラップは攻める。 スズ「ニューラの『メタルクロー』は自分自身にも効果抜群の技。 飛行タイプに共通の【防御力が低い】という弱点を突いたかと思えば・・・やるわね」 ドラ「さあ!主砲を出せ!」 ドラえもんのこの言葉に対し、スズナは腰のボールを幾つか選ぶようなそぶりを見せた。 どうやら、次はどのポケモンで様子見しようかと思ってるようだ。 ドラえもんにとってはは面白くない。 ドラ「どうした!主砲で勝負するのが怖いのか!」 今度はドラえもん自身が挑発する。効果はあっただろうか。 スズナは顔を上げる。 ---- スズ「いろいろ迷ったけど、やっぱりあなたには強いポケモンは勿体ないわ。 ・・・・・・ごめんね。」 スズナは本当に申し訳なさそうな顔をした。 スズ「もう少し修行してから来てね・・・ユキカブリ。」 出てきたのはムー○ンのような顔のポケモン。 ドラえもんはひるまなかった。このポケモンは見たことがある・・・・ スズ「いばる・・・・・」 大人しそうなユキカブリがえらそうな態度を取った。 ペラップはいらいらして前が見えなくなったが、これでいいんだ。 攻撃が上がるのはもちろん、ちどりあしの特性を持つペラップにとっては こんらんもいい状態と言える。 ドラ「つつく!」 ペラップがふらふらとユキカブリに向かっていった。 そして、くちばしで一撃を加える。 ドラえもんはほっとした。いばるは罠というわけじゃなかったんだ・・・ しかし、その安心は長く続かなかった。 スズ「ゆきなだれ!」 ---- ジム前でドラえもんの勝利を待っていたのびた。 だが、ジムの扉が開かれ、のびたは度肝を抜かれた。 のび「ドラえもん!」 ドラえもんがスズナに付き添われ、凍えながらジムから出て来たのだ。 スズ「ごめんちょっとそこどいて。こうなっちゃったのはあたしの責任だから・・・」 のび「あ・・・あなたがジムリーダーですか?ドラえもんはどうしてそんな・・・」 スズナは俯いた。 スズ「ごめんなさい。あたし、いつもジム戦になると気合いが入りすぎちゃうの。」 のびたは首をひねった。 のび「気合いが入りすぎちゃって・・・それでどうしてドラえもんが凍っちゃったんですか?」 スズナはポケモンセンターにドラえもんを連れて行き、いすに座らせた。 そしてのびたに向き合った。 スズ「本当にごめんなさい。あたしのユキカブリがこの人も技に巻き込んじゃったの。 見たところ、あなたも挑戦者みたいだから注意しとくけど、 あたしはポケモン勝負が始まるとつい熱くなっちゃって、 挑戦者が凍り付くなんて珍しいことじゃないのよ。 ・・・・・・それでも挑戦する?」 スズナはわざと答えを誘っているように見えた。 だが鈍感のびたは気付かない。だから彼はちゃんとこの一言を言うことが出来た。 のび「挑戦します。準備してください。」 ---- バトルフィールドは氷の上だった。 中央が凹んでいて、所々に雪球が置いてある。 スズ「怖気づいて挑戦取りやめにすると思ったけど、 結構肝が座ってるのね。そういうの嫌いじゃないわ。 ・・・・・・・いくわよ!」 スズナは勢いよくボールを投げ、フィールドの真ん中にマンムーを繰り出した。 のび「マンムー?よく分からないけど新しいポケモンだよね? とりあえずカラナクシ!」 ウミウシ対マンモス。勝負は見えたかに思えた。 だがそれを覆すのがのびたクオリティ。 のび「どろばくだん!」 密度の濃い泥の塊がマンムーにぶつかる。 だが、もともと先手は狙ってなかったという感じでマンムーはゆっくり動き始めた。 スズ「全然効いてないみたいね。つららばり!」 マンムーが天井に無数のつららを作り、地響きで一気に落とす。 これは行動範囲を制限するために出したようで、 カラナクシ本体というよりは周りにつららが降ってきた。 ---- スズ「とっしんよ!」 マンムーがつららを跳ね飛ばしながら迫ってきた。 のびたは慌てず、あえてカラナクシに引き付けてから攻撃した。 のび「めざめるパワーだ。」 カラナクシのめざめるパワーがマンムーを襲った。 次の瞬間とっしんを受けたカラナクシは倒れる。 のびたは技を受けたマンムーを良く見て、こう言い放った。 のび「ぼくはそのマンムーのタイプが分かったぞ! ズバリ、氷とじめんだな!」 しばらくその場は凍りついた。 勿論、のびたの巧妙な作戦に驚いたからではない。 のびたの行動が余りにも的外れだったからだ。 スズ「そんなことを調べるためにカラナクシを犠牲にしたの?」 のび「そうだよ。このためにあえてマンムーを引き付けてめざめるパワーを当てたんだ。 こおりタイプの技が普通に効いて、そのポケモンの容姿に合ったタイプといえば、 地面タイプしかないからね。」 ---- スズナは複雑な気持ちだった。 タイプを見極めるのはいいけど、そのためにわざわざカラナクシを犠牲にする理由はないし、 めざめるパワーは別に離れていても当たるはず。 それにもしマンムーの特性が『あついしぼう』だったらどうするつもりなのだろう。 スズナは氷のフィールドの反対側に立っているトレーナーを見やった。 このトレーナー・・・頭が少々弱いみたいね。 のび「次はエレブーだ、けたぐり!」 エレブーは氷の床を利用して素早くマンムーに近づき、足を払った。 やかましい音をたてて巨体が倒れる。 のび「まずは一匹倒したよ。」 スズ「なかなかだったね。それに次のポケモンは弱点を探す手間が省けるはず。」 スズナはドラえもん戦の時に見せたポケモンを選ぶ動作をせず、次のポケモンを出した。 のび「ユキノオー・・・・・・」 そこには吹雪の中にたたずむ雪男のようなポケモンがいた。 出てきた瞬間にあられが降ってきたのはこのポケモンの特性、ゆきふらし。 このフィールドは既にユキノオーの支配下に置かれたのだった。 ---- のび「何だか、ジャイアンを思い出すなあ・・・」 部屋の中心に直立するユキノオーをのびたはそう形容した。 そうなると、それに立ち向かうエレブーは・・・・・ のび「ぼくだね。」 身の程が分かっていない発言もここなら堂々と出来る、というわけだ。 のびたが妄想を膨らます間にもあられは降り続く。 そしてそれはエレブーの体力を奪っていく。 スズ「はっぱカッターをあられに紛れて飛ばして!」 スズナが動いた。 だがのびたは動じず、バッジが欲しいという欲のままにエレブーに指示を出した。 のび「もう一回けたぐりだ!」 エレブーが指示通りユキノオーにスライディングし、 ジャイアンもといユキノオーはものの見事に転倒した。 のび「エレブーもはっぱカッターが当たっちゃったね。」 そう言うと、のびたはエレブーを戻した。 これでいいんだ。のびたは自分の残りの手持ち入りのボールを見ながら考えた。 ぼくはまだ二匹手持ちが残ってるし、一匹はスネオから貰ったポリゴンだ。 スネオもGBAのソフトから送ったとか言ってたし、そんなに弱くは・・・・・ のびたは驚愕した。 ボールの中のポリゴンはどう見ても赤ちゃん級のステータス。 スネオを信用していたが、送ってきたのはのびたをおとしいれるための雑魚ポケモンだったようだ。 ---- のび「気付かなかった。どうしよう・・・・・エイパムだけで勝てるかな・・・・・」 慎重にユキノオーを見やる。今こそ本当にジャイアンに向き合ったときの心情だった。 やるしかない・・・・のびたはジム戦をポリゴンに任せるつもりだったが、 自分の本当のパートナーと共闘する決意が今やっと出来た。 のび「い・・・行くぞお!!」 大げさに腕を振り回し、エイパムを駆り出した。 のび「あまいみつをなげつける!!」 エイパムがあまいみつが一杯に入った瓶をユキノオーにぶつけた。 瓶が割れ、中身がユキノオーにこびり付く。 スズ「何がしたいの?こおりのつぶて!」 ユキノオーが一瞬にして氷の塊を作り、すさまじい速度でエイパムにふりかけた。 のび「速い・・・・・もしかして、でんこうせっかみたいに先に攻撃する技なのかな?」 エイパムがのびたに目配せした。 のび「よし、エイパム、とにかく逃げ回れ!」 ---- エイパムがスケートする様に氷の床を縦横無尽に駆け回る。 さながら、ジャイアンに追いかけられているのびたといった所か、 スズ「そのエイパムの特性は【にげあし】ね。」 のび「そ。理由は君ぐらいの人には分かってると思うけど、 道具を『拾うかもしれない』ものひろいより 『必ず』逃げられるにげあしの方が断然お得だからさ。」 スズナは考えを改めた。 この人、頭が弱いなんて思っちゃったけど、進化後のことも考えてるのね。 とすると、自慢げに特性を自慢してきたのも、 エイパムが戦闘中に進化するのを見越してのことなのかしら・・・・ 余計なことを考えてスズナは頭が混乱してきた。 しかし、進化する間も無く、エイパムは壁際に追い込まれた。 のび「エイパム!みだれひっかきでそいつを倒してくれ!君が最後の砦なんだよ。」 のびたの思いを一身に受けたエイパムはユキノオーをひっかきまくる。 反撃したいユキノオー。だが、あまいみつが目に入ったせいで ちょこまかと動くエイパムが見えていなかった。 スズ「ええい、ユキノオー!気合いよ!きあいパンチ!!」 ユキノオーが気合を溜め始めた。 のび「やばいよエイパム!何とかして集中力を乱して!」 きあいパンチは強力な攻撃をもってして止めることが出来る。 ---- だが、エイパムは既にみだれひっかきのPPを切らし、 瞬間的に与えられるダメージが不足している。 のび「何とかするんだ!何でもいいから攻撃しろ!」 のびたから無茶な命令を受け、エイパムはとりあえず尻尾でユキノオーをひっぱたいた。 スズ「ユキノオー、ひるんじゃだめ!きあいパンチを繰り出すのよ!」 ユキノオーはエイパムの尻尾を掴み、腕を振りかぶった。 のび「もうだめだ・・・・・」 のびたが思わず目を伏せようとしたとき、エイパムの体が光り始めた。 紛れも無く進化の光だ。 エイパムの尻尾がもう一本生え、ユキノオーの腕に強烈な一撃を加える。 それは、のびたの無茶な命令により繰り出した新技、 『ダブルアタック』の二発目だった。 ユキノオーが氷にひびを入れて倒れる。 スズ「まさか・・・こんなところで進化するなんて。 それに、進化して早々テクニシャンによる威力倍増のダブルアタックも繰り出して・・・」 スズナはゆっくりとユキノオーをボールに戻した。 スズ「まさか、負けるとは思わなかったわ。 あなたならきっとチャンピオンにだってなれそうね。」 のび「(・・・・テクニシャン?なんのことだろう)ありがとうございます」 スズ「それでは、見事私に勝った証としてこのグレイシャバッジを授けます。」 のびたはようやくバッジを一つ手に入れた。 ---- 今の状況 のびた エテボース カラナクシ エレブー 【ポリゴン】(現在地キッサキシティ)  スネオからポリゴンを借りている。二匹が進化し、個々のポケモンの力は高い。  ちなみに、オーキドの手紙を持っている。 ドラえもん ビーダル ペラップ ロトム リーシャン(現在地キッサキシティ)  愛を求めてリーシャンを捕まえた。ペラップはハクタイシティでブイゼルと交換したらしい。 しずか ハヤシガメ ブニャット 【ダークライ】(現在地こうてつじま)  三匹目の手持ちを探してこうてつ島に来た。 ジャイアン モウカザル カブト ドーミラー 【かなめいし】(現在地テンガン山)  テンガン山の洞窟で迷っている。 スネオ ポッタイシ ムクバード キルリア ミツハニー 【パルパークで送った伝説など】(現在地221番道路)  ポリゴンをのびたに預けた。221番道路から動かずにずっとポケモン育成を続けている。 ----
[[前へ>DPその2 その5]] ドラえもんとのびたは山男の車に揺られている。 山「見ろ、吹雪がすごいだろ?俺も車無しでは滅多に通らねえ。」 車の窓には絶えず氷の粒が当たっている。 だが暖房のついている車の中の二人には関係の無いことだった。 のび「ねえねえ、さっきチャーレムをを倒したからエレキッドがエレブーに進化したよ!」 ドラ「へえー、まあぼくのリーシャンには及ばないね。」 のび「でもこれでぼくのポケモンの方が強くなったんじゃない?」 ドラ「そんなことないよ。ぼくはハクタイでブイゼルを交換したから、 タイプのバランスの取れてるいいチームになってるなってるはずだよ。」 まあ、親バカ同士の会話といったところか、 のびたもドラえもんもいい意味で譲らない。 やがて、車がキッサキシティのジムの前で停止した。 山「お前ら見てたらジムに挑戦するって事すぐに分かったぜ。頑張れよ。」 山男はそれだけ言うとアクセル全開で走り去った。 ---- のび「ドラえもん、どうするの?」 ドラ「う~ん、ジムに挑戦までは考えてなかったなあ・・・行ってみようか?」 のび「そうだね!頑張ってドラえもん!」 ドラ「あれ?ハクタイシティではぼくが先に戦ったよね、じゃあ今度は・・・」 のびたくんが先に戦ってよ、と言うつもりがのびたが一瞬で割り込んできた。 のび「そんなこと言わないでさあ~、ドラえもんが先に戦ってよ。お願い!」 のびたが頻繁に見せるこのおねだりの表情は、ドラえもんも見慣れていた。 と言うより見飽きていたが、ドラえもんはいつもその気にならずにはいられないのだった。 ドラ「仕方ないなあ、今回だけだよ!いいね!」 のび「うん、うん、今回だけ!」 のびたの愛らしくない顔に折れたドラえもんはドキドキしながらジムに入っていった。 のび「さて!ぼくは・・・誰かにポケモンを送ってもらうか!」 のびたは他人のふんどしで相撲を取るつもりだった。 ポケモンを送ってもらうには、ポケモンセンターの二階のトレードセンターに入らなくてはならない。 そこで、まずポケッチの通信機能でポケモン交換の手続きをし、 同じ時間にトレードセンターに入ることで手っ取り早く交換したかったのだ。 のび「ドラえもんは今ジム戦・・・ジャイアン・・・は論外。後はしずかちゃんとスネオか。」 しずかちゃんなら育てるのが上手いかな、と思い、まずは電話をかける。 だが、しずかの電話は圏外だった。 ---- のび「ゲエー!スネオかよ!あいつはある意味ジャイアンより交渉が難しいんじゃないか・・・ だけど、スネオのポケモンなら頼りになるな。性格を選んでたりしてそうだし。」 電話をかけると、スネオはどこかでポケモン育成に励んでいるらしかった。 スネ「まあ、ぼくは今にもっと強くてすごいポケモンを手に入れる予定だよ。 今だってクレセ・・・おっと、まだ言わないほうがいいかな?」 一通りスネオの自慢話を聞くと、スネオは快くポリゴンを貸してくれるそうだ。 彼がパルパークで送ったポケモンの6匹目はこいつだった。 スネオ(実はダイパでポリゴン2の進化形が出るらしいから 個体値と性格をGBAで粘っといたのさ! のびた、しっかり育てとけよ・・・くくくくく) のび「で、ぼくは何を送ればいいの?何でも好きなポケモンを言ってよ!」 持って無いくせに気前の良いやつめ・・・ スネオは顔をしかめたがポケッチ越しののびたには見えていない。 スネ「交換じゃなくていいよ。ぼくがポリゴン送るから。」 のび「うん・・・でも、トレードセンターでは交換しか認められてないよ。」 スネ「大丈夫だ。それっ!」 スネオが一言かけると、のびたのポケッチからポリゴン入りのボールが出てきた。 スネ「ポリゴンは電子空間を移動できる。トレードセンターなんて使う必要無いのさ!」 そう言ってスネオは電話を切った。 ---- ドラ「ペラップ!ちょうはつだ!」 ドラえもんのペラップがスズナのニューラを挑発する。 スズ「あれ?攻撃して欲しいの?じゃあ遠慮しないよ、メタルクロー!」 ドラ「(来た!!)オウムがえしだ!」 ドラえもんが交換で手に入れたペラップはニューラの攻撃にカウンターで同じ技を繰り出す。 効果抜群の技を受けたニューラは思わぬ反撃に戸惑う。 そこをさらにペラップは攻める。 スズ「ニューラの『メタルクロー』は自分自身にも効果抜群の技。 飛行タイプに共通の【防御力が低い】という弱点を突いたかと思えば・・・やるわね」 ドラ「さあ!主砲を出せ!」 ドラえもんのこの言葉に対し、スズナは腰のボールを幾つか選ぶようなそぶりを見せた。 どうやら、次はどのポケモンで様子見しようかと思ってるようだ。 ドラえもんにとってはは面白くない。 ドラ「どうした!主砲で勝負するのが怖いのか!」 今度はドラえもん自身が挑発する。効果はあっただろうか。 スズナは顔を上げる。 ---- スズ「いろいろ迷ったけど、やっぱりあなたには強いポケモンは勿体ないわ。 ・・・・・・ごめんね。」 スズナは本当に申し訳なさそうな顔をした。 スズ「もう少し修行してから来てね・・・ユキカブリ。」 出てきたのはムー○ンのような顔のポケモン。 ドラえもんはひるまなかった。このポケモンは見たことがある・・・・ スズ「いばる・・・・・」 大人しそうなユキカブリがえらそうな態度を取った。 ペラップはいらいらして前が見えなくなったが、これでいいんだ。 攻撃が上がるのはもちろん、ちどりあしの特性を持つペラップにとっては こんらんもいい状態と言える。 ドラ「つつく!」 ペラップがふらふらとユキカブリに向かっていった。 そして、くちばしで一撃を加える。 ドラえもんはほっとした。いばるは罠というわけじゃなかったんだ・・・ しかし、その安心は長く続かなかった。 スズ「ゆきなだれ!」 ---- ジム前でドラえもんの勝利を待っていたのびた。 だが、ジムの扉が開かれ、のびたは度肝を抜かれた。 のび「ドラえもん!」 ドラえもんがスズナに付き添われ、凍えながらジムから出て来たのだ。 スズ「ごめんちょっとそこどいて。こうなっちゃったのはあたしの責任だから・・・」 のび「あ・・・あなたがジムリーダーですか?ドラえもんはどうしてそんな・・・」 スズナは俯いた。 スズ「ごめんなさい。あたし、いつもジム戦になると気合いが入りすぎちゃうの。」 のびたは首をひねった。 のび「気合いが入りすぎちゃって・・・それでどうしてドラえもんが凍っちゃったんですか?」 スズナはポケモンセンターにドラえもんを連れて行き、いすに座らせた。 そしてのびたに向き合った。 スズ「本当にごめんなさい。あたしのユキカブリがこの人も技に巻き込んじゃったの。 見たところ、あなたも挑戦者みたいだから注意しとくけど、 あたしはポケモン勝負が始まるとつい熱くなっちゃって、 挑戦者が凍り付くなんて珍しいことじゃないのよ。 ・・・・・・それでも挑戦する?」 スズナはわざと答えを誘っているように見えた。 だが鈍感のびたは気付かない。だから彼はちゃんとこの一言を言うことが出来た。 のび「挑戦します。準備してください。」 ---- バトルフィールドは氷の上だった。 中央が凹んでいて、所々に雪球が置いてある。 スズ「怖気づいて挑戦取りやめにすると思ったけど、 結構肝が座ってるのね。そういうの嫌いじゃないわ。 ・・・・・・・いくわよ!」 スズナは勢いよくボールを投げ、フィールドの真ん中にマンムーを繰り出した。 のび「マンムー?よく分からないけど新しいポケモンだよね? とりあえずカラナクシ!」 ウミウシ対マンモス。勝負は見えたかに思えた。 だがそれを覆すのがのびたクオリティ。 のび「どろばくだん!」 密度の濃い泥の塊がマンムーにぶつかる。 だが、もともと先手は狙ってなかったという感じでマンムーはゆっくり動き始めた。 スズ「全然効いてないみたいね。つららばり!」 マンムーが天井に無数のつららを作り、地響きで一気に落とす。 これは行動範囲を制限するために出したようで、 カラナクシ本体というよりは周りにつららが降ってきた。 ---- スズ「とっしんよ!」 マンムーがつららを跳ね飛ばしながら迫ってきた。 のびたは慌てず、あえてカラナクシに引き付けてから攻撃した。 のび「めざめるパワーだ。」 カラナクシのめざめるパワーがマンムーを襲った。 次の瞬間とっしんを受けたカラナクシは倒れる。 のびたは技を受けたマンムーを良く見て、こう言い放った。 のび「ぼくはそのマンムーのタイプが分かったぞ! ズバリ、氷とじめんだな!」 しばらくその場は凍りついた。 勿論、のびたの巧妙な作戦に驚いたからではない。 のびたの行動が余りにも的外れだったからだ。 スズ「そんなことを調べるためにカラナクシを犠牲にしたの?」 のび「そうだよ。このためにあえてマンムーを引き付けてめざめるパワーを当てたんだ。 こおりタイプの技が普通に効いて、そのポケモンの容姿に合ったタイプといえば、 地面タイプしかないからね。」 ---- スズナは複雑な気持ちだった。 タイプを見極めるのはいいけど、そのためにわざわざカラナクシを犠牲にする理由はないし、 めざめるパワーは別に離れていても当たるはず。 それにもしマンムーの特性が『あついしぼう』だったらどうするつもりなのだろう。 スズナは氷のフィールドの反対側に立っているトレーナーを見やった。 このトレーナー・・・頭が少々弱いみたいね。 のび「次はエレブーだ、けたぐり!」 エレブーは氷の床を利用して素早くマンムーに近づき、足を払った。 やかましい音をたてて巨体が倒れる。 のび「まずは一匹倒したよ。」 スズ「なかなかだったね。それに次のポケモンは弱点を探す手間が省けるはず。」 スズナはドラえもん戦の時に見せたポケモンを選ぶ動作をせず、次のポケモンを出した。 のび「ユキノオー・・・・・・」 そこには吹雪の中にたたずむ雪男のようなポケモンがいた。 出てきた瞬間にあられが降ってきたのはこのポケモンの特性、ゆきふらし。 このフィールドは既にユキノオーの支配下に置かれたのだった。 ---- のび「何だか、ジャイアンを思い出すなあ・・・」 部屋の中心に直立するユキノオーをのびたはそう形容した。 そうなると、それに立ち向かうエレブーは・・・・・ のび「ぼくだね。」 身の程が分かっていない発言もここなら堂々と出来る、というわけだ。 のびたが妄想を膨らます間にもあられは降り続く。 そしてそれはエレブーの体力を奪っていく。 スズ「はっぱカッターをあられに紛れて飛ばして!」 スズナが動いた。 だがのびたは動じず、バッジが欲しいという欲のままにエレブーに指示を出した。 のび「もう一回けたぐりだ!」 エレブーが指示通りユキノオーにスライディングし、 ジャイアンもといユキノオーはものの見事に転倒した。 のび「エレブーもはっぱカッターが当たっちゃったね。」 そう言うと、のびたはエレブーを戻した。 これでいいんだ。のびたは自分の残りの手持ち入りのボールを見ながら考えた。 ぼくはまだ二匹手持ちが残ってるし、一匹はスネオから貰ったポリゴンだ。 スネオもGBAのソフトから送ったとか言ってたし、そんなに弱くは・・・・・ のびたは驚愕した。 ボールの中のポリゴンはどう見ても赤ちゃん級のステータス。 スネオを信用していたが、送ってきたのはのびたをおとしいれるための雑魚ポケモンだったようだ。 ---- のび「気付かなかった。どうしよう・・・・・エイパムだけで勝てるかな・・・・・」 慎重にユキノオーを見やる。今こそ本当にジャイアンに向き合ったときの心情だった。 やるしかない・・・・のびたはジム戦をポリゴンに任せるつもりだったが、 自分の本当のパートナーと共闘する決意が今やっと出来た。 のび「い・・・行くぞお!!」 大げさに腕を振り回し、エイパムを駆り出した。 のび「あまいみつをなげつける!!」 エイパムがあまいみつが一杯に入った瓶をユキノオーにぶつけた。 瓶が割れ、中身がユキノオーにこびり付く。 スズ「何がしたいの?こおりのつぶて!」 ユキノオーが一瞬にして氷の塊を作り、すさまじい速度でエイパムにふりかけた。 のび「速い・・・・・もしかして、でんこうせっかみたいに先に攻撃する技なのかな?」 エイパムがのびたに目配せした。 のび「よし、エイパム、とにかく逃げ回れ!」 ---- エイパムがスケートする様に氷の床を縦横無尽に駆け回る。 さながら、ジャイアンに追いかけられているのびたといった所か、 スズ「そのエイパムの特性は【にげあし】ね。」 のび「そ。理由は君ぐらいの人には分かってると思うけど、 道具を『拾うかもしれない』ものひろいより 『必ず』逃げられるにげあしの方が断然お得だからさ。」 スズナは考えを改めた。 この人、頭が弱いなんて思っちゃったけど、進化後のことも考えてるのね。 とすると、自慢げに特性を自慢してきたのも、 エイパムが戦闘中に進化するのを見越してのことなのかしら・・・・ 余計なことを考えてスズナは頭が混乱してきた。 しかし、進化する間も無く、エイパムは壁際に追い込まれた。 のび「エイパム!みだれひっかきでそいつを倒してくれ!君が最後の砦なんだよ。」 のびたの思いを一身に受けたエイパムはユキノオーをひっかきまくる。 反撃したいユキノオー。だが、あまいみつが目に入ったせいで ちょこまかと動くエイパムが見えていなかった。 スズ「ええい、ユキノオー!気合いよ!きあいパンチ!!」 ユキノオーが気合を溜め始めた。 のび「やばいよエイパム!何とかして集中力を乱して!」 きあいパンチは強力な攻撃をもってして止めることが出来る。 ---- だが、エイパムは既にみだれひっかきのPPを切らし、 瞬間的に与えられるダメージが不足している。 のび「何とかするんだ!何でもいいから攻撃しろ!」 のびたから無茶な命令を受け、エイパムはとりあえず尻尾でユキノオーをひっぱたいた。 スズ「ユキノオー、ひるんじゃだめ!きあいパンチを繰り出すのよ!」 ユキノオーはエイパムの尻尾を掴み、腕を振りかぶった。 のび「もうだめだ・・・・・」 のびたが思わず目を伏せようとしたとき、エイパムの体が光り始めた。 紛れも無く進化の光だ。 エイパムの尻尾がもう一本生え、ユキノオーの腕に強烈な一撃を加える。 それは、のびたの無茶な命令により繰り出した新技、 『ダブルアタック』の二発目だった。 ユキノオーが氷にひびを入れて倒れる。 スズ「まさか・・・こんなところで進化するなんて。 それに、進化して早々テクニシャンによる威力倍増のダブルアタックも繰り出して・・・」 スズナはゆっくりとユキノオーをボールに戻した。 スズ「まさか、負けるとは思わなかったわ。 あなたならきっとチャンピオンにだってなれそうね。」 のび「(・・・・テクニシャン?なんのことだろう)ありがとうございます」 スズ「それでは、見事私に勝った証としてこのグレイシャバッジを授けます。」 のびたはようやくバッジを一つ手に入れた。 ---- 今の状況 のびた エテボース カラナクシ エレブー 【ポリゴン】(現在地キッサキシティ)  スネオからポリゴンを借りている。二匹が進化し、個々のポケモンの力は高い。  ちなみに、オーキドの手紙を持っている。 ドラえもん ビーダル ペラップ ロトム リーシャン(現在地キッサキシティ)  愛を求めてリーシャンを捕まえた。ペラップはハクタイシティでブイゼルと交換したらしい。 しずか ハヤシガメ ブニャット 【ダークライ】(現在地こうてつじま)  三匹目の手持ちを探してこうてつ島に来た。 ジャイアン モウカザル カブト ドーミラー 【かなめいし】(現在地テンガン山)  テンガン山の洞窟で迷っている。 スネオ ポッタイシ ムクバード キルリア ミツハニー 【パルパークで送った伝説など】(現在地221番道路)  ポリゴンをのびたに預けた。221番道路から動かずにずっとポケモン育成を続けている。 [[次へ>DPその2 その7]] ----

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
記事メニュー
目安箱バナー