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ドラAAモン その2」(2007/02/08 (木) 21:29:46) の最新版変更点

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[[前へ>ダイパなストーリー その1]] 「うおーす!ポケモンをくださーい!」 豪快な掛け声と共にジャイアンが研究所に入ってきた。 「まったく、近頃の若者とロボット達は礼儀というものを知らんのかね。 …まぁいい、さっさと選べ。」 頑固なナナカマドはいらいらとしていた。 「うおー!すげー!これがポケモンかー!」 …ジャイアンはナナカマドの愚痴ももろともしていないようだ。 「静かにしろ!ここは研究所だぞ!」 そろそろナナカマドも切れてきたようだ。 (どれ・・・どうやらのび太はナエトルをとったようだな。ならば・・・) 「おっさーん。このぽけもんくれー。」 ある程度考えた上でジャイアンはポケモンを選んだ。それは・・・ 「ヒコザルか。・・・だが、私はおっさんではない、ナナカマドだ。」 ナナカマドは冷静に切れている。なにやら尋常ではないオーラが発せられていた。 「ヒコザル!よろしくな!」 …ジャイアンは気づいていないようだ。 そのとき! バリッ という爽快な音が響いた。 見るとジャイアンの顔に引っかき傷がある。どうやらヒコザルが引っかいたようだ。 「おお、少年、大丈夫k」 「うがぁーーー!まてぇこの野郎ぉーーー!捕まえてぶち殺してやっからなぁーーー!」 ジャイアンの怒りは爆発した。さすがのヒコザルもおじけついて、 一目散に逃げ出した。 「逃がさないぜぇ!どこまでも追いかけてやる!」 ジャイアンもすぐにヒコザルを追いかけていった。 「・・・大事にしろよ、少年。」 ※補足。のび太たちがジャイアンに貸した(奪われた)もので 無事に帰ってきたものはありません。 「ええっ、本当か、ナレーター!」 ナレーターに突っ込まないでください、博士。 ---- 「失礼します。」 今度はスネオがやってきた。媚びているのかどうかは分からないが、 丁寧な言葉遣いだ。 「ほう、近頃の少年もまだまだ捨てたものじゃないのぉ。 さぁ、ポケモンを選ぶがいい。」 先ほどの事もあり、スネオの丁寧な言葉遣いにナナカマドは感心している。 「(作戦成功っと。さて、)では改めて・・・ってあれ、 ポケモンが一匹しかいませんね。」 やはりあれは媚びていただけであった。そして、机の上には ポッチャマしか残っていなかった。 「ああ。先ほど眼鏡の少年と傲慢な少年がもらっていったよ。それがどうした?」 ナナカマドが不思議そうな顔でスネオを見た。 「あ、いえ、特に何でもありませんよ。 (くそっ、僕の2匹一緒に取っちゃえ作戦が台無しだ!ジャイアンめ!)」 ※本来はドラえもんも取るはずだったのでそもそも作戦は成功しません。 「では、ポッチャマをもらいます。いいですか、博士。」 自分の気持ちを隠しながらスネオは言った。 「ああ、いいよ。だが、そいつはちょっと性格に難があってな・・・。」 ナナカマドがそういった瞬間、ポッチャマはスネオめがけて体当たりをした。 「ぐへぇっ!何をするんだ、こいつ!」 そしてポッチャマの体当たりはスネオに直撃した。 「ああ、そいつはちょいと意地っ張りでな・・・人の命令を素直に聞かないのじゃ。」 冷静に解説するナナカマド。それよりスネオを助けろ。 「へ、へぇ、そうなんだ・・・と、とにかく!こいつはもらっていきます! …こら、鳴くな!」 いざこざがありながらもスネオはポッチャマを手に入れた。 ---- 「・・・大丈夫かな、あの少年といい傲慢な少年といいとんがり少年といい。」 「「失礼します、博士。」」 最後に静香と出木杉が共に研究所に入ってきた。その言葉遣いはとても丁寧である。 「これはまたいい少年少女だ。・・・だが、あいにく初心者用のポケモンは 何も無くてね。ちょっと待ってくれたまえ。」 そういうとナナカマドは自分のトランクをあさり始めた。 「ほれ、これじゃ。好きなポケモンを選ぶがいい。」 ナナカマドがそういうと、トランクのモンスターボールから それぞれムックル、コリンク、ビッパが出てきた。 「きゃあ、かわいい!私、このポケモンにするわ!いい?出木杉さん。」 静香は真っ先にムックルに飛びついた。 どうやら強さにこだわったわけではなさそうだ。 「うん。いいよ、静香ちゃん。(本当はストーリー進行のため 取りたかったんだけどな・・・。)」 本当は自分もほしかったが出木杉は素直に静香ちゃんに譲った。 「さて、じゃあ僕はこのポケモンにするか。(ビッパは雑魚だしな・・・)」 いろいろ考えている出木杉はコリンクを選んだ。もちろん強さを選んだ結果だ。 「「では、いってきます。」」 そういって出木杉と静香は研究所を出て行った。 「うむ、気をつけてな。・・・はぁ、すべての子供があのように 礼儀正しければいいのだがなぁ。」 ナナカマドは愚痴をこぼしていた。 ---- 「ね、ねずみ・・・チーズ・・・カメラ・・・ねずみいぃぃぃぃ!」 どんな寝言なのかは知らないが、ドラえもんが目を覚ました。 「ぶふーーーーぅ!」 ナナカマドは突然のことに驚き、飲んでいたコーヒーを吹いたが、 すぐさま取り戻した。 「おお、おきたか、・・・えーっと、ドラえもんだったっけか? ポケモンのことじゃが、君が気絶している間にいろんな少年達が ポケモンをとっていっての、 今はこいつしか残っておらんのじゃ。とりあえず受け取ってくれ。」 ~やったー!ドラえもんはビッパを手に入れた!~ 「・・・・・・」 突然のことにドラえもんは唖然としていた。 「あ、じゃあ失礼しました。」 とりあえず、ドラえもんは草むらにてビッパの強さを確かめることにした。 「さぁビッパ、いくんだ!」 モンスターボールからビッパが繰り出された。 野生のビッパのたいあたり!急所に当たった!ドラえもんのビッパは倒れた! ドラえもんの手持ちには戦えるポケモンはいない! ドラえもんの目の前が真っ暗になった。 研究所にて。 「きみ・・・だいじょうぶかね?」 「さぁ・・・分かりません。」 ドラえもんの旅は前途多難であった。 ---- 「・・・さて、ようやく研究所も静かになったか。」 ドラえもんたちが研究所を発ったあと、ナナカマドは一段落していた。 「まったく、今日は疲れたわい。・・・さて、私はこぉひぃぶれぃくでもするか・・・。」 ナナカマドはこぉひぃぶれぃくをしようとした。 「ナナカマド博士ー。元気ですかー?」 が、すぐに来客が訪れた。 「うう・・・今度は誰だね・・・って、君は!」 とてつもなく面倒そうな声から一転して、まじめスタイルに入った。 「あらあら、いったいどうしたんですか、そんなに疲れて。」 ナナカマドの様子に来客は少し驚いたようだ。 「いやな、ポケモンをもらいにきたという少年達が一気に来てな・・・ さすがに疲れたのじゃ。」 ナナカマドはため息をつきながら話す。 「そんな事いいながら子供達の相手もちゃんとしてるんですか。 相変わらず子供が好きなんですね。」 来客が笑みを交えながら話す。とても萌え・・・いや、かわいらしい。 ---- 「そ、そんなわけ・・・ところで、今日はどうしてここに?」 顔を赤めながらナナカマドは来客に尋ねた。 「ああ、チャンピョンの座も取られちゃったし、暇でね。 ちょっと近くに来てたからよりにきたのよ。」 チャンピョンの座を取られても四天王ではあるはず。仕事放棄である。 「・・・仕事は大丈夫なのかね、君。まぁいい、茶でもいるか?」 いくない。 「いえ、いいです。ちょっとその少年達を見てきます。あとあの青狸・・・」 来客は軽く断った。 「青狸?」 「あ、いえいえ、なんでもないです。では、さようなら。」 あわてて来客は研究所を出て行った。 「何をするんだか・・・あ、転んだ。」 あくまでも冷静に対応するナナカマドであった。 ---- そんな会話を繰り広げる少し前、のび太は研究所近辺の草むらでレベル上げをしていた。 「よーし、ナエトルよくやったぞ!またレベルが上がったね!」 のび太はなかなか筋がよかった。 「・・・でも待って、そろそろ疲れた・・・」 だが、決定的な運動力の不足が問題である。 「さて、僕もナエトルも疲れたし、そろそろポケモンセンターに戻るかぁ。」 明らかに前者が理由である。 「おうのび太!こんなところでなにやってんだ?」 すると、目の前に巨大な黄色いものが立ちはだかった。そう、それは・・・ 「ジ、ジャイアン!そっちこそ、いったい何を・・・?」 のび太がおどおどしながらジャイアンにたずねる。 「俺はさっきまでポケモンセンターで休んでたんだ。 で、今からこいつのレベルを上げようとしていたんだ。」 のび太はジャイアンがやることを大体予想することが出来た。 「へ、へぇ、そうなんだ・・・じゃあ、僕はここで。」 のび太は逃げ出した! 「ちょっと待てよ、俺のレベル上げに付き合えよ!」 しかし回り込まれてしまった! 「・・・まさか。」 「俺のヒコザルのレベル上げの形見にしてもらうわー!」 形見ではない、糧だ。 ---- 「さぁいけ、ヒコザル!」 ジャイアンはなりふり構わずポケモンを繰り出した。 「えええっ!僕はまだうんともすんともいってないよ。」 のび太はさらに焦りだす。 「なに言っているんだ、ポケモンの世界では視線があったらバトルが基本ルールだぜ!」 確かにそうだが、お互いの同意も必要であるはず。 「・・・仕方ない、か。いけっ、ナエトル!」 のび太はジャイアンの弁論に押し負け、仕方なくポケモンを出した。 「うしし、この対戦で勝ったやつと戦うとするか。 一対一対一だとのび太には勝てるだろうけど、ジャイアンには勝てないしな。 この世の中、頭がいいほうが勝つんだよ!あはは、僕って頭いい!・・・ あ、髪の毛が木に刺さった。」 確かにその頭の武器(とんがり)はいい。 「さあて、お前は草タイプ、どう考えてもお前に負ける気がしないぜ!」 ジャイアンは思いっきりのび太を甘く見ている。 「うるさい!ここはポケモンの世界だ!いつもの僕とは違うぞ!」 ごもっともである。 「ペットは飼い主に似るって言うしな。どうせ、そのひ弱そうなポケモンも 同じようなもんだろ。」 ジャイアンはのび太のポケモンを侮辱する。 「言ったな!僕を侮辱するならまだしも、僕のナエトルを侮辱するのは許せない! 行くぞ!ナエトル!」 のび太は本気になった。・・・しかしその本気ものび太クオリティ。 ---- 「そんな事いっても、所詮のび太はのび太、何もかわらねぇよ。ヒコザル、ひっかくだ!」 ジャイアンの言うことは的を射ている。 「ナエトル!からにこもれ!(・・・ところでこれってどういう効果なんだろ。)」 あくまでポケモン初心者ののび太、技の効果やタイプ関係などは良く分からない。 「俺が速攻で決めてやる!ひたすら引っかくの連打だ!」 ジャイアンは無鉄砲にヒコザルに命令する。この作戦、実に消防。 「ひ、ひたすらからにこもれ!(え、HPでも回復するのかな、これ。)」 のび太の予想はひたすら外れる。 「おらおら、どうした!守ってばかりじゃバトルには勝てないぜ!」 ジャイアンはひたすら猛攻する。 「まだまだ!ひたすらからにこもるだ!(え、これってダメージでも無効化するのかな。)」 ジャイアンの言葉にヒントを得ながらも、ストライクゾーンぎりぎりのボールののび太の予想。 「そろそろ終わりだ!引っかけ!」 ヒコザルのひっかくが猛烈にナエトルにあたる。さすがに体力の限界が近づいてきた。 「あわわわわ・・・ナエトル!ど、どうしよう!(からにこもるの効果って なんだってんだよー!)」 のび太はあわてていた。が、このときのび太は自分のポケットが もっこりしていることに気がつく。 決して真ん中のポケットではない。 「ん?これは確か・・・誰かにもらった傷薬ってやつか。・・・よし、 ナエトルに使ってみよう。」 偶然のび太は傷薬を発見し、偶然正しい使い方をした。 ナエトルの体力はみるみる回復していく。 「な!?傷薬だと!しまった、もらうのを忘れていた! 」 ジャイアンも予想外だったようだ。 「・・・よし、形勢逆転だ!ナエトル、体当たりだ!」 のび太の反撃が開始した。 ---- …数ターン後。 「ちっくしょー!何だってんだよ!ダメージが少しも与えられねー!」 ジャイアンはのび太の偶然なる篭り戦法に困惑していた。 形勢は逆転していた。今度はヒコザルが追い詰められていた。 「さぁ、とどめの体当たりだ!」 ナエトルの体当たりがヒコザルの急所に当たった。 ジャイアンのヒコザルは倒れた。 「な、馬鹿な・・・おれが、のび太に・・・」 ジャイアンは愕然とした。そして無言のままポケモンセンターに駆け込んでいった。 「や、やった・・・やったぞ!ジャイアンに勝った!」 のび太は喜んだ。逆転サヨナラ満塁ホームランを打ったごとく喜んだ。 「・・・あ、ポケモンセンターに行かないとな。・・・あれ、あそこにいるのは?」 のび太の視線の先には、髪の毛が木に刺さって困っているスネオが見えた。 「ああもお!さすがにワックスをかけすぎたか!」 スネオの髪はざっくりと刺さっている。 「この・・・ぬえぃ!・・・やった!抜けたぞ!・・・あ、のび太。」 スネオの髪は抜けたが、この窮地は抜けられないようだ。 「スネオ、この世界では視線があったらバトルだったよね。」 のび太がにっこりとスネオに話しかける。 「・・・まさか・・・」 ギャアーーーーーーーーーー! 「よし!スネオにも勝ったぞ!先に行こう、ナエトル。」 スネオがなきながらポケモンセンターに駆け込むさまを見て、 のび太は満足そうに先に行くのであった。 [[次へ>ダイパなストーリー その3]] ----
[[前へ>ドラAAモン その1]] 「うおーす!ポケモンをくださーい!」 豪快な掛け声と共にジャイアンが研究所に入ってきた。 「まったく、近頃の若者とロボット達は礼儀というものを知らんのかね。 …まぁいい、さっさと選べ。」 頑固なナナカマドはいらいらとしていた。 「うおー!すげー!これがポケモンかー!」 …ジャイアンはナナカマドの愚痴ももろともしていないようだ。 「静かにしろ!ここは研究所だぞ!」 そろそろナナカマドも切れてきたようだ。 (どれ・・・どうやらのび太はナエトルをとったようだな。ならば・・・) 「おっさーん。このぽけもんくれー。」 ある程度考えた上でジャイアンはポケモンを選んだ。それは・・・ 「ヒコザルか。・・・だが、私はおっさんではない、ナナカマドだ。」 ナナカマドは冷静に切れている。なにやら尋常ではないオーラが発せられていた。 「ヒコザル!よろしくな!」 …ジャイアンは気づいていないようだ。 そのとき! バリッ という爽快な音が響いた。 見るとジャイアンの顔に引っかき傷がある。どうやらヒコザルが引っかいたようだ。 「おお、少年、大丈夫k」 「うがぁーーー!まてぇこの野郎ぉーーー!捕まえてぶち殺してやっからなぁーーー!」 ジャイアンの怒りは爆発した。さすがのヒコザルもおじけついて、 一目散に逃げ出した。 「逃がさないぜぇ!どこまでも追いかけてやる!」 ジャイアンもすぐにヒコザルを追いかけていった。 「・・・大事にしろよ、少年。」 ※補足。のび太たちがジャイアンに貸した(奪われた)もので 無事に帰ってきたものはありません。 「ええっ、本当か、ナレーター!」 ナレーターに突っ込まないでください、博士。 ---- 「失礼します。」 今度はスネオがやってきた。媚びているのかどうかは分からないが、 丁寧な言葉遣いだ。 「ほう、近頃の少年もまだまだ捨てたものじゃないのぉ。 さぁ、ポケモンを選ぶがいい。」 先ほどの事もあり、スネオの丁寧な言葉遣いにナナカマドは感心している。 「(作戦成功っと。さて、)では改めて・・・ってあれ、 ポケモンが一匹しかいませんね。」 やはりあれは媚びていただけであった。そして、机の上には ポッチャマしか残っていなかった。 「ああ。先ほど眼鏡の少年と傲慢な少年がもらっていったよ。それがどうした?」 ナナカマドが不思議そうな顔でスネオを見た。 「あ、いえ、特に何でもありませんよ。 (くそっ、僕の2匹一緒に取っちゃえ作戦が台無しだ!ジャイアンめ!)」 ※本来はドラえもんも取るはずだったのでそもそも作戦は成功しません。 「では、ポッチャマをもらいます。いいですか、博士。」 自分の気持ちを隠しながらスネオは言った。 「ああ、いいよ。だが、そいつはちょっと性格に難があってな・・・。」 ナナカマドがそういった瞬間、ポッチャマはスネオめがけて体当たりをした。 「ぐへぇっ!何をするんだ、こいつ!」 そしてポッチャマの体当たりはスネオに直撃した。 「ああ、そいつはちょいと意地っ張りでな・・・人の命令を素直に聞かないのじゃ。」 冷静に解説するナナカマド。それよりスネオを助けろ。 「へ、へぇ、そうなんだ・・・と、とにかく!こいつはもらっていきます! …こら、鳴くな!」 いざこざがありながらもスネオはポッチャマを手に入れた。 ---- 「・・・大丈夫かな、あの少年といい傲慢な少年といいとんがり少年といい。」 「「失礼します、博士。」」 最後に静香と出木杉が共に研究所に入ってきた。その言葉遣いはとても丁寧である。 「これはまたいい少年少女だ。・・・だが、あいにく初心者用のポケモンは 何も無くてね。ちょっと待ってくれたまえ。」 そういうとナナカマドは自分のトランクをあさり始めた。 「ほれ、これじゃ。好きなポケモンを選ぶがいい。」 ナナカマドがそういうと、トランクのモンスターボールから それぞれムックル、コリンク、ビッパが出てきた。 「きゃあ、かわいい!私、このポケモンにするわ!いい?出木杉さん。」 静香は真っ先にムックルに飛びついた。 どうやら強さにこだわったわけではなさそうだ。 「うん。いいよ、静香ちゃん。(本当はストーリー進行のため 取りたかったんだけどな・・・。)」 本当は自分もほしかったが出木杉は素直に静香ちゃんに譲った。 「さて、じゃあ僕はこのポケモンにするか。(ビッパは雑魚だしな・・・)」 いろいろ考えている出木杉はコリンクを選んだ。もちろん強さを選んだ結果だ。 「「では、いってきます。」」 そういって出木杉と静香は研究所を出て行った。 「うむ、気をつけてな。・・・はぁ、すべての子供があのように 礼儀正しければいいのだがなぁ。」 ナナカマドは愚痴をこぼしていた。 ---- 「ね、ねずみ・・・チーズ・・・カメラ・・・ねずみいぃぃぃぃ!」 どんな寝言なのかは知らないが、ドラえもんが目を覚ました。 「ぶふーーーーぅ!」 ナナカマドは突然のことに驚き、飲んでいたコーヒーを吹いたが、 すぐさま取り戻した。 「おお、おきたか、・・・えーっと、ドラえもんだったっけか? ポケモンのことじゃが、君が気絶している間にいろんな少年達が ポケモンをとっていっての、 今はこいつしか残っておらんのじゃ。とりあえず受け取ってくれ。」 ~やったー!ドラえもんはビッパを手に入れた!~ 「・・・・・・」 突然のことにドラえもんは唖然としていた。 「あ、じゃあ失礼しました。」 とりあえず、ドラえもんは草むらにてビッパの強さを確かめることにした。 「さぁビッパ、いくんだ!」 モンスターボールからビッパが繰り出された。 野生のビッパのたいあたり!急所に当たった!ドラえもんのビッパは倒れた! ドラえもんの手持ちには戦えるポケモンはいない! ドラえもんの目の前が真っ暗になった。 研究所にて。 「きみ・・・だいじょうぶかね?」 「さぁ・・・分かりません。」 ドラえもんの旅は前途多難であった。 ---- 「・・・さて、ようやく研究所も静かになったか。」 ドラえもんたちが研究所を発ったあと、ナナカマドは一段落していた。 「まったく、今日は疲れたわい。・・・さて、私はこぉひぃぶれぃくでもするか・・・。」 ナナカマドはこぉひぃぶれぃくをしようとした。 「ナナカマド博士ー。元気ですかー?」 が、すぐに来客が訪れた。 「うう・・・今度は誰だね・・・って、君は!」 とてつもなく面倒そうな声から一転して、まじめスタイルに入った。 「あらあら、いったいどうしたんですか、そんなに疲れて。」 ナナカマドの様子に来客は少し驚いたようだ。 「いやな、ポケモンをもらいにきたという少年達が一気に来てな・・・ さすがに疲れたのじゃ。」 ナナカマドはため息をつきながら話す。 「そんな事いいながら子供達の相手もちゃんとしてるんですか。 相変わらず子供が好きなんですね。」 来客が笑みを交えながら話す。とても萌え・・・いや、かわいらしい。 ---- 「そ、そんなわけ・・・ところで、今日はどうしてここに?」 顔を赤めながらナナカマドは来客に尋ねた。 「ああ、チャンピョンの座も取られちゃったし、暇でね。 ちょっと近くに来てたからよりにきたのよ。」 チャンピョンの座を取られても四天王ではあるはず。仕事放棄である。 「・・・仕事は大丈夫なのかね、君。まぁいい、茶でもいるか?」 いくない。 「いえ、いいです。ちょっとその少年達を見てきます。あとあの青狸・・・」 来客は軽く断った。 「青狸?」 「あ、いえいえ、なんでもないです。では、さようなら。」 あわてて来客は研究所を出て行った。 「何をするんだか・・・あ、転んだ。」 あくまでも冷静に対応するナナカマドであった。 ---- そんな会話を繰り広げる少し前、のび太は研究所近辺の草むらでレベル上げをしていた。 「よーし、ナエトルよくやったぞ!またレベルが上がったね!」 のび太はなかなか筋がよかった。 「・・・でも待って、そろそろ疲れた・・・」 だが、決定的な運動力の不足が問題である。 「さて、僕もナエトルも疲れたし、そろそろポケモンセンターに戻るかぁ。」 明らかに前者が理由である。 「おうのび太!こんなところでなにやってんだ?」 すると、目の前に巨大な黄色いものが立ちはだかった。そう、それは・・・ 「ジ、ジャイアン!そっちこそ、いったい何を・・・?」 のび太がおどおどしながらジャイアンにたずねる。 「俺はさっきまでポケモンセンターで休んでたんだ。 で、今からこいつのレベルを上げようとしていたんだ。」 のび太はジャイアンがやることを大体予想することが出来た。 「へ、へぇ、そうなんだ・・・じゃあ、僕はここで。」 のび太は逃げ出した! 「ちょっと待てよ、俺のレベル上げに付き合えよ!」 しかし回り込まれてしまった! 「・・・まさか。」 「俺のヒコザルのレベル上げの形見にしてもらうわー!」 形見ではない、糧だ。 ---- 「さぁいけ、ヒコザル!」 ジャイアンはなりふり構わずポケモンを繰り出した。 「えええっ!僕はまだうんともすんともいってないよ。」 のび太はさらに焦りだす。 「なに言っているんだ、ポケモンの世界では視線があったらバトルが基本ルールだぜ!」 確かにそうだが、お互いの同意も必要であるはず。 「・・・仕方ない、か。いけっ、ナエトル!」 のび太はジャイアンの弁論に押し負け、仕方なくポケモンを出した。 「うしし、この対戦で勝ったやつと戦うとするか。 一対一対一だとのび太には勝てるだろうけど、ジャイアンには勝てないしな。 この世の中、頭がいいほうが勝つんだよ!あはは、僕って頭いい!・・・ あ、髪の毛が木に刺さった。」 確かにその頭の武器(とんがり)はいい。 「さあて、お前は草タイプ、どう考えてもお前に負ける気がしないぜ!」 ジャイアンは思いっきりのび太を甘く見ている。 「うるさい!ここはポケモンの世界だ!いつもの僕とは違うぞ!」 ごもっともである。 「ペットは飼い主に似るって言うしな。どうせ、そのひ弱そうなポケモンも 同じようなもんだろ。」 ジャイアンはのび太のポケモンを侮辱する。 「言ったな!僕を侮辱するならまだしも、僕のナエトルを侮辱するのは許せない! 行くぞ!ナエトル!」 のび太は本気になった。・・・しかしその本気ものび太クオリティ。 ---- 「そんな事いっても、所詮のび太はのび太、何もかわらねぇよ。ヒコザル、ひっかくだ!」 ジャイアンの言うことは的を射ている。 「ナエトル!からにこもれ!(・・・ところでこれってどういう効果なんだろ。)」 あくまでポケモン初心者ののび太、技の効果やタイプ関係などは良く分からない。 「俺が速攻で決めてやる!ひたすら引っかくの連打だ!」 ジャイアンは無鉄砲にヒコザルに命令する。この作戦、実に消防。 「ひ、ひたすらからにこもれ!(え、HPでも回復するのかな、これ。)」 のび太の予想はひたすら外れる。 「おらおら、どうした!守ってばかりじゃバトルには勝てないぜ!」 ジャイアンはひたすら猛攻する。 「まだまだ!ひたすらからにこもるだ!(え、これってダメージでも無効化するのかな。)」 ジャイアンの言葉にヒントを得ながらも、ストライクゾーンぎりぎりのボールののび太の予想。 「そろそろ終わりだ!引っかけ!」 ヒコザルのひっかくが猛烈にナエトルにあたる。さすがに体力の限界が近づいてきた。 「あわわわわ・・・ナエトル!ど、どうしよう!(からにこもるの効果って なんだってんだよー!)」 のび太はあわてていた。が、このときのび太は自分のポケットが もっこりしていることに気がつく。 決して真ん中のポケットではない。 「ん?これは確か・・・誰かにもらった傷薬ってやつか。・・・よし、 ナエトルに使ってみよう。」 偶然のび太は傷薬を発見し、偶然正しい使い方をした。 ナエトルの体力はみるみる回復していく。 「な!?傷薬だと!しまった、もらうのを忘れていた! 」 ジャイアンも予想外だったようだ。 「・・・よし、形勢逆転だ!ナエトル、体当たりだ!」 のび太の反撃が開始した。 ---- …数ターン後。 「ちっくしょー!何だってんだよ!ダメージが少しも与えられねー!」 ジャイアンはのび太の偶然なる篭り戦法に困惑していた。 形勢は逆転していた。今度はヒコザルが追い詰められていた。 「さぁ、とどめの体当たりだ!」 ナエトルの体当たりがヒコザルの急所に当たった。 ジャイアンのヒコザルは倒れた。 「な、馬鹿な・・・おれが、のび太に・・・」 ジャイアンは愕然とした。そして無言のままポケモンセンターに駆け込んでいった。 「や、やった・・・やったぞ!ジャイアンに勝った!」 のび太は喜んだ。逆転サヨナラ満塁ホームランを打ったごとく喜んだ。 「・・・あ、ポケモンセンターに行かないとな。・・・あれ、あそこにいるのは?」 のび太の視線の先には、髪の毛が木に刺さって困っているスネオが見えた。 「ああもお!さすがにワックスをかけすぎたか!」 スネオの髪はざっくりと刺さっている。 「この・・・ぬえぃ!・・・やった!抜けたぞ!・・・あ、のび太。」 スネオの髪は抜けたが、この窮地は抜けられないようだ。 「スネオ、この世界では視線があったらバトルだったよね。」 のび太がにっこりとスネオに話しかける。 「・・・まさか・・・」 ギャアーーーーーーーーーー! 「よし!スネオにも勝ったぞ!先に行こう、ナエトル。」 スネオがなきながらポケモンセンターに駆け込むさまを見て、 のび太は満足そうに先に行くのであった。 [[次へ>ドラAAモン その3]] ----

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