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ビギナー その6 - (2007/01/22 (月) 17:30:45) のソース

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@のび太 
のび太「うわぁ…ここがえんとつやまかぁ~」 
のび太は目の前にある大きな山を見上げる。 

あれから一週間、のび太達四人はカイナで別れていた。 
元から各々で行動する予定だったし、僅かながら手掛かりも見つかった為だ。 

のび太はキンセツジムも突破し、これからフエンへ向かおうとしていた。 

"何々…次のロープウェイの出発は15分後か。ゆっくり待とう。" 
のび太が到着する数分前に登りのロープウェイが出たようで、
のび太は少し足止めを食らって待合所のベンチに腰掛ける。 
不意に、隣りに居た山男に声をかけられた。 

山男「やぁ少年。今は暇かい?」 
笑顔で尋ねる山男。 
のび太「え?はい…暇ですけど。バトル…しましょうか?」 
のび太は山男の言いたい事がなんとなくわかっていた。 
山男「ハッハッハ!話が早いな!始めようじゃないか。」 

二人は待合所の外に出る。互いに距離をとるなりバトルは始まった。 
山男「行くぞ!イシツブテ!」 
山男が繰り出したのはイシツブテだ。のび太はそれを確認し、
ボールからキノココから進化したキノガッサを繰り出した。 

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のび太「キノ!ギガドレイン!」 
のび太のキノ─キノガッサがイシツブテからエネルギーを吸い取り、
イシツブテを倒した。 
山男「ハッハッ!まだまだ、次はコイツだ!」 
山男はイシツブテを戻すと、すぐにゴローンを繰り出した。 
山男「ゴローン!丸くなって転がれ!」 
ゴローンは体を丸めて辺りを転がり出した。その勢いはどんどん増していくが、
のび太はキノに命令を出さない。 

山男「攻撃しないでいいのか?ゴローン、突撃だ!」 
山男の命令でゴローンがキノに向かって転がってくる。 

のび太「まだだよ…もっと引きつけて。」 
そして、ゴローンがキノの目前まで迫ってきたその時─ 
のび太「今だ!横に回り込んでマッハパンチ!」 

ゴローンの突撃を綺麗に回避したキノは、
ゴローンの回転の軸になっている部分に強烈なパンチを打ち込んだ。 
山男「ぬおっ、ゴローン!」 
バランスの崩れたゴローンは側にあった壁に激突する。 
のび太「たたみかけるんだ!マッハパンチ!」 
そこに一気に間合いを詰めてきたキノの一発がヒットした。 

山男「戦闘不能か…ハッハッ!私の負けだな!」 
勝負に負けた山男は、実に爽やかに去って行った。 

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のび太「お疲れ様、キノ。」 
のび太はキノの体力を傷薬で回復させてボールに戻した。 

以前よりポケモンのレベルが上がっただけじゃなく、のび太自身も強くなっていた。 
のび太"ポケモンの力を引き出すのは、トレーナーの僕なんだよな。" 

のび太は、カイナでみんな別れる直前にリーフから教わった事を思い出す。 
少しでも早く強くなりたくて、リーフにいろいろな事を聞いた。
これもその時に教わった事の一つだ。 
のび太"ゲームならただ技を選べばよかったけど…本物のバトルはずっと厳しいな…" 
のび太はそんな事を考えながらロープウェイ乗り場に入り、
えんとつやまの頂上へ向かうロープウェイに乗り込んだ。 

ぐんぐんと山を登るロープウェイ。少し離れたキンセツシティが火山灰で
よく見えなくなってきた。 
ホウエンにある大きな活火山・えんとつやま。
その山に何か大きな大地のエネルギーを感じる人も多い。 

アナウンスが入る。 
アナ『間もなくえんとつやま、頂上でございます。
ご利用ありがとうございました。』 
そしてアナウンスの後すぐに、のび太はえんとつやま頂上に降り立った。 

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@ドラえもん 

ドラえもん"ここから先はヒドい砂嵐だな…" 

ドラえもんは111番道路に居た。ここは一年中砂嵐のヒドい砂漠らしい。 

ドラえもん"こりゃあ突っ切って行くのは無理そうだ…ってアレ…はなんだ?" 
ドラえもんは砂嵐の中に何かを見つけ、目を凝らす。 
ドラえもん"ポケモン…かな?" 
目を凝らした向こう、砂嵐の中に居たのはボロボロに傷ついて倒れている
ポケモンが居た。 

ドラえもん「大変だ!助けなきゃ!」 
ドラえもんは傷ついたポケモンを見ていてもたっても居られず、
目を開けるのも困難な砂嵐の中に飛び込む。 
激しい砂嵐の中やっとの思いでポケモンの元へ辿り着くと、
そこに居たのはサンドだった。 

ドラえもん"とりあえず…ボールに入れて運ぼう。" 
ドラえもんはサンドを捕まえる。サンドはヒドく弱っていたので
すぐにボールに入った。 
それから砂漠を大変な思いで脱出したドラえもんは、
ボールを持ってキンセツのポケモンセンターを目指して走って行った。 

現在の状況 
@のび太▼手持ち:エーフィ・キノガッサ 
えんとつやま頂上 
@ドラえもん▼手持ち:ヒトデマン・ドンメル・サンド 
111番道路 

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@しずか 
しずか「やっと町が見えてきたわ…」 
しずかは火山灰の降る113番道路を抜けて、ハジツゲタウンの手前まで来ている。 

111番道路から炎の抜け道や113番道路と、長い間バトルを繰り返していたので
しずかもポケモンも疲れていた。 
しかし、戦力は上がった。ラッキーもハピナスに進化したし、
マリルはマリルリに、ラルトスはキルリアになっている。 

しずか"ハジツゲのポケモンセンターで今日は休みましょう…
灰で体も汚れちゃったし、みんなの回復も必要だわ…" 
こうしてハジツゲに到着したしずかは、真っ先にポケモンセンターへ向かった。 

受付にポケモンを預けて、フロアのソファに腰掛けるしずか。 
「トレーナーの方ですね?」 
急に後ろから誰かに話しかけられる。しずかが振り向くと、
そこには若い女性が立っていた。 

しずか「え?はい、そうですけど…何か?」 
女性「いえ、トレーナーの方を見るといろいろと思う事がありまして…」 
女性はしずかに優しく話す。 
しずか「そうなんですか。」 
女性「私の家、114番道路にあるんです。近くに来る事があったら、
よかったら寄って下さい。」 

女性は名前を名乗る事なく、そう言ってセンターを出ていった。 

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しずか"あの人…名前言ってないのに、来てって…マヌケな人ね…" 

しずかが若い女性を見送ってしばらく… 

ジョーイ「ありがとうございました!」 
そう言ってしずかに回復を終えたポケモンを差し出すジョーイ。 
しずかはボールを受け取って二階へ上がり、今日の部屋に入った。 
壁にかけられた時計を見ると、短針は六時を差している。
しずかがキンセツを出発したのは今朝八時、それから今までずっと歩き通しだった。
だいぶゆっくりと進んでいた為でもある。 
しずか"晩ご飯にはまだ少し早いわね…" 
しずかは疲れと汚れを落とす為、シャワーを浴びる事にした。 

熱いシャワーで、113番道路を通ってきた時についた灰や汚れを落としたしずかは、
夕食も終えて部屋に入った。 
しずか"明日は…どうしようかしら。" 
ベットの中で明日の予定について考えてみるしずか。
ふと、さっきの女性の事を思い出した。 

しずか"いろいろな所を周っても損は無いでしょうし、明日はあの人の家探しに
行ってみて、それからフエンタウンを目指す事にしよう…" 
長い道のりを歩き続け、疲れていたしずかはそのまま目を閉じ、
夢の中へ沈んでいった。 

現在の状況 
@しずか 
手持ち:ハピナス・マリルリ・キルリア 
ハジツゲタウン 

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一方── 


リーフ「んー!これ美味しい!」 
テッセン「そうかい!ジャンジャン食べな。」 
リーフ「遠慮なくいただきまふ!」 
テッセン"言いながら食ってるじゃないか…" 
¨リーフちゃん、食いしん坊なんです(作者のなかでは、ね)。¨ 

@リーフ 
リーフ「あー、美味しかった!ご馳走様でした!」 
両手を合わせて食卓に礼をするリーフ。目の前には
軽く三人分はあったであろう空になった皿が山積みされていた。 
テッセン「いつもよく食べるのぉ!ご馳走し甲斐があるってもんだ。ワッハッハ!」 
テッセンは大きく笑う。 

この頃リーフは、キンセツにとどまっていた。 
東西南北の町に通じる中間地点に位置するキンセツは、
情報を集めるのに向いている町である。 
そのためリーフは、テッセンに勝利した後もこの町にとどまり
情報収集と修行に精を出していたのだった。 

テッセン「ところでリーフちゃん。何か新しい情報は手に入ったかい?」 
テッセンが切り出すと、リーフは飲んでいた飲み物のコップを置いた。 
リーフ「えぇ、まぁいろいろと…」 
リーフは、どこか不敵な感じを含んだ笑みを浮かべる。 
そして、リーフは立ち上がった。 

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リーフ「あたし…そろそろ出発しますね!」 
自分の荷物をまとめながらリーフが言った。 
テッセン「そうか…頑張るんだぞ。」 
テッセンは、荷物をまとめ終えたリーフにそう言って何かを差し出した。 
リーフ「…これは?」 
差し出された物を受け取ったリーフが尋ねる。 
テッセン「これは"ゴーゴーゴーグル"といって、雨の中でも砂嵐の中でも
前を見通す事が出来るんじゃ。 
111番道路にある砂漠の中でもへっちゃらだぞ!更には…
サングラスにもなるんじゃ!」 
最後のサングラス機能には少し必要性を感じなかったリーフだったが、
便利な物には違いないので有り難く受け取った。 

リーフ「それじゃ…お世話になりました。」 
テッセンに礼を言うリーフ。 
テッセン「何か情報があったらポケナビに連絡しよう。気をつけてな…」 
テッセンはそう言って、リーフに手を差し出した。リーフはその手を握り返し、
テッセンと別れた。 

ふとリーフは、ポケモンセンターの前を通り掛かった時、
センターの中に見覚えのある姿を見つける。 
リーフはセンターの中に入って行った。 

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リーフ「ドーラちゃん!まだこのへん居たんだね。何してるの?」 
ドラえもん「あ…リーフちゃんじゃないか。」 
リーフがセンターの外から見つけたのは、ドラえもんだった。 
ドラえもんは突然のリーフの登場に少し驚きながらも、
隣りに腰掛けるリーフに話す。 

ドラえもん「この先の砂漠で傷ついて倒れてるサンドを見つけてさ…
急いでここまで運んで来たんだ。」 
リーフ「へぇ…それで疲れた顔してるんだね。」 
ドラえもん「うん…僕の足じゃ自転車にも乗れないし、ずっと走りっ放しでさ…」 
リーフ「そっかぁ…あっ!それなら良いものがあるよ!」 
リーフは思い出したようにカバンを探りだす。そして中から折り畳まれた
キックボードのような物を取り出した。 
リーフ「これ、カラクリさんから貰ったんだ。キックボードに
電気エンジンをつけてあって、漕がなくても進む事が出来るんだって!」 
そう言ってリーフはそれをドラえもんに渡した。 
ドラえもん「ありがたいけど…リーフちゃんは大丈夫なの?」 
ドラえもんは遠慮がちに言う。 
リーフ「大丈夫だよ!あたしは自転車もあるし、立派な二本の足があるもん!」 

¨リーフちゃんはたくましいんです。俺の妄想では。¨ 

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リーフはすらりと伸びた足をポンポンと叩いてみせた。 

ドラえもん「それじゃあ貰うよ!ありがとうリーフちゃん。」 
ドラえもんは、リーフからキックボードを受け取った。 
更にリーフは、ドラえもんにゴーゴーゴーグルを手渡す。 
ドラえもん「これは何なの?」 
ゴーグルを受け取ったドラえもんがリーフに尋ねた。 
リーフ「これはね(説明略)っていうとても便利な道具なんだって!
テッセンさんから三つも貰ったから、一つあげるね。」 
ドラえもん「そんなものがあったのか!ありがとうリーフちゃん!」 
改めて自分に礼を言ってくるドラえもんに、リーフは少し照れる。
そして照れ隠しをするようにドラえもんに別れを言って、
ポケモンセンターを出たのだった。 

リーフは自転車を漕ぎ続けてキンセツを抜ける。 
風を切る感じを楽しみながらサイクリング感覚で、えんとつやまを目指して
111番道路と112番道路を進んでいた。 
リーフ"とりあえず…砂漠の探険はそのうちにしておこう。" 

そして途中で勝負を挑んでくるトレーナーを難なく退けてきたリーフは、
えんとつやまのふもとに辿り着いた。 

現在の状況 
@リーフ 
手持ち:ハッサム・タネボー・??? 
えんとつやま・ふもと。 

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