ロードモナーク とことん戦闘伝説
データ
- 日本ファルコム:2008年8月19日配信
- 日本ファルコム:1994年発売
- ジャンル:リアルタイムシミュレーション
- プレイ人数:1人
- コントローラ:リモコン・GC・クラコン
- 紹介ページ
概要
日本ファルコムの「ドラゴンスレイヤー」シリーズの第7弾だが
他のシリーズ作品(ザナドゥ、ロマンシア、ソーサリアン等)のような
「キングドラゴン」や聖剣「ドラゴンスレイヤー」といったテンプレ要素がない。
他のシリーズ作品(ザナドゥ、ロマンシア、ソーサリアン等)のような
「キングドラゴン」や聖剣「ドラゴンスレイヤー」といったテンプレ要素がない。
そもそもは1991年、PC-9800シリーズ用として「ロードモナーク」が発売されたのを皮切りに、
マイナーチェンジを施されてリリースされたのがこの「とことん戦闘伝説」である。
ゲーム内容は、いわゆるRTS(リアルタイムストラテジー)。
プレイヤーは一国、あるいは一勢力の主となり、マップ上に存在する敵国を領土を広げながら滅ぼし、マップの統一を狙うのがゲームの目的。
RTSというとルールが複雑で、いわゆる「通」好みのジャンルと初心者からは
敬遠されてしまいがちだが、本シリーズは「陣取りシミュレーション」と銘打たれ、
ジャンル初心者にも比較的取っ付きやすいシステムが特徴。
マイナーチェンジを施されてリリースされたのがこの「とことん戦闘伝説」である。
ゲーム内容は、いわゆるRTS(リアルタイムストラテジー)。
プレイヤーは一国、あるいは一勢力の主となり、マップ上に存在する敵国を領土を広げながら滅ぼし、マップの統一を狙うのがゲームの目的。
RTSというとルールが複雑で、いわゆる「通」好みのジャンルと初心者からは
敬遠されてしまいがちだが、本シリーズは「陣取りシミュレーション」と銘打たれ、
ジャンル初心者にも比較的取っ付きやすいシステムが特徴。
ゲーム機の移植はSFC、PS版も存在するが、この「とことん戦闘伝説」はメガドラ版。
他機種に存在しない特殊な仕掛けのあるマップが登場する。
他機種に存在しない特殊な仕掛けのあるマップが登場する。
ゲームシステム
領土内の自陣からわらわらと湧いてくる兵士たちに逐一指示を与えながら、時にはプレイヤーユニット(以降キングと呼称)自らが敵と戦い、領土を広げていく。
領土を広げるには兵士に「じんをはる」コマンドを出し、小額のお金を消費するだけ。
お金を得る方法は、キングが本拠地(城)にとどまっているだけで良い。得られるお金の多寡は「税率の変更」で操作でき、最小0%、最大30%まで動かせる。
「なら、いつも最大値の30%にしておけばいいんじゃないの? 0%にして得することってあるの?」
と、ここで思った人も多いはず。実は、税率を高くすればするほど、自軍の兵士はやる気を無くし、行動が鈍ってしまうのだ。他勢力への攻撃頻度も、領地拡大の速度も目に見えて低下する。しかし、それを嫌って税率を低くしすぎると、今度は前述の「じんをはる」に割けるお金が足りなくなり、領地が広がらない。
敵とお金と兵士とどう付き合うか? ゲームの根幹はずばりこれである。
領土を広げるには兵士に「じんをはる」コマンドを出し、小額のお金を消費するだけ。
お金を得る方法は、キングが本拠地(城)にとどまっているだけで良い。得られるお金の多寡は「税率の変更」で操作でき、最小0%、最大30%まで動かせる。
「なら、いつも最大値の30%にしておけばいいんじゃないの? 0%にして得することってあるの?」
と、ここで思った人も多いはず。実は、税率を高くすればするほど、自軍の兵士はやる気を無くし、行動が鈍ってしまうのだ。他勢力への攻撃頻度も、領地拡大の速度も目に見えて低下する。しかし、それを嫌って税率を低くしすぎると、今度は前述の「じんをはる」に割けるお金が足りなくなり、領地が広がらない。
敵とお金と兵士とどう付き合うか? ゲームの根幹はずばりこれである。
兵士について
兵士は残りのHPに応じて「S」、「M」、「L」と3つの等級に分かれる。
このゲームで最も重要な働きをする彼らの仕事の一部を紹介。
このゲームで最も重要な働きをする彼らの仕事の一部を紹介。
- 開墾する
森や荒れ地を「じんをはる」が実行できる平地に戻す。
- 橋をかける
お金を消費し、川や湖、谷など、通行できない場所に橋をかけ、通行を可能にする。
地形「壊れた橋」に対しては、安い額で修理が可能。
地形「壊れた橋」に対しては、安い額で修理が可能。
- 橋を壊す
橋を壊し、通行を遮断する。
- 柵を作る
障害物となる柵を建造する。
- じんを壊す
敵陣に踏み込み、領土を壊す。
- 封印する
魔物が次々と生み出される洞窟を封印し、無害にする。
これらコマンドの大部分はHPを消費し、HPが0になると兵士は消滅してしまう。
また、CPUももちろんこれらコマンドを駆使してくる。
これらコマンドの大部分はHPを消費し、HPが0になると兵士は消滅してしまう。
また、CPUももちろんこれらコマンドを駆使してくる。
キングについて
キングは、兵士が実行できるコマンドの大部分を実行できない。
しかし、兵士に比べて数十倍にも及ぶ体力を生かし、敵の領地に踏み込み、
敵陣を破壊していくのが主な役割になる。
ずっとキングを本拠地に居座らせていた場合、税収の心配は無いものの、
敵勢力も順調に発展してしまい、結果、敵の増長を許してしまうことになる。
これを阻害するためには、キングが自ら剣を取り、敵と戦わなくてはならないのだ。
敵陣を壊せば、敵は壊された陣の復興に注力せざるを得なくなり、
領地拡大の手を緩めざるを得なくなる。時には、他勢力への攻撃を中断しなくてはならなくもなるだろう。
ここで注意。キングにももちろんHPが設定されており、0になってしまえばゲームオーバーであること。
キングが本拠地から離れてしまうと、税収が一切得られないこと(税率が最大でも)の二点。
HPは本拠地に留まっていればすぐに回復するので、
残金と相談しつつ押すか引くかを判断していこう。
しかし、兵士に比べて数十倍にも及ぶ体力を生かし、敵の領地に踏み込み、
敵陣を破壊していくのが主な役割になる。
ずっとキングを本拠地に居座らせていた場合、税収の心配は無いものの、
敵勢力も順調に発展してしまい、結果、敵の増長を許してしまうことになる。
これを阻害するためには、キングが自ら剣を取り、敵と戦わなくてはならないのだ。
敵陣を壊せば、敵は壊された陣の復興に注力せざるを得なくなり、
領地拡大の手を緩めざるを得なくなる。時には、他勢力への攻撃を中断しなくてはならなくもなるだろう。
ここで注意。キングにももちろんHPが設定されており、0になってしまえばゲームオーバーであること。
キングが本拠地から離れてしまうと、税収が一切得られないこと(税率が最大でも)の二点。
HPは本拠地に留まっていればすぐに回復するので、
残金と相談しつつ押すか引くかを判断していこう。
・・・結局、難しいゲームなんじゃないの?
ここまで読んで「うん、やっぱり難しそうだ」と思った方にご朗報。
別に上記のような細かい指示や戦略を考えなくとも、実は兵士は勝手に動く。
「オート」と初期設定されている兵士がそれで、基本的に彼らはプレイヤーが求めている行動を
期待通りに行ってくれる。荒れ地があれば開墾するし、その後にはしっかり陣を張ってくれるのだ。
調整が難しい税率も、「おすすめ」の値がリアルタイムで更新され、オート設定にしておけば
自動でおすすめの値を維持してくれる。
これらをCPUに委任しておけば、プレイヤーはキングにだけ気を払っていればいい。
別に上記のような細かい指示や戦略を考えなくとも、実は兵士は勝手に動く。
「オート」と初期設定されている兵士がそれで、基本的に彼らはプレイヤーが求めている行動を
期待通りに行ってくれる。荒れ地があれば開墾するし、その後にはしっかり陣を張ってくれるのだ。
調整が難しい税率も、「おすすめ」の値がリアルタイムで更新され、オート設定にしておけば
自動でおすすめの値を維持してくれる。
これらをCPUに委任しておけば、プレイヤーはキングにだけ気を払っていればいい。
ストーリーモードとノーマル/アンドバンスドモード
ストーリーモードは、ゲームのチュートリアルを兼ねた比較的低難度のモード。
アニメ調の登場人物による、ファンタジー世界を舞台にした軽いノリのシナリオで
楽しくゲームに慣れることができる。
ただし、完全なお気楽モードとはいかず。中盤以降は難易度がどんどん高くなり。ストーリーもシリアス寄りになっていく。
刻一刻と増殖していく悪魔の森や、定期的に飛来してはお金を奪って去っていくドラゴン等、豊富なギミックはシリーズ熟練者すらも唸らせる。
ただ、オリジナルでは見られないアニメ絵の多用に、抵抗感を感じる人も少なからずいた模様。
(とはいえイースⅡ以降のファルコム作品は、アニメ絵のビジュアルシーンが売りの1つになっていたが・・・)
アニメ調の登場人物による、ファンタジー世界を舞台にした軽いノリのシナリオで
楽しくゲームに慣れることができる。
ただし、完全なお気楽モードとはいかず。中盤以降は難易度がどんどん高くなり。ストーリーもシリアス寄りになっていく。
刻一刻と増殖していく悪魔の森や、定期的に飛来してはお金を奪って去っていくドラゴン等、豊富なギミックはシリーズ熟練者すらも唸らせる。
ただ、オリジナルでは見られないアニメ絵の多用に、抵抗感を感じる人も少なからずいた模様。
(とはいえイースⅡ以降のファルコム作品は、アニメ絵のビジュアルシーンが売りの1つになっていたが・・・)
ノーマル/アドバンスドモードでは、PC版の「ロードモナーク」及び「アドバンスドロードモナーク」の全マップが収録され。
ストーリーモードとは対称的に、純粋に各ステージに挑める。
ストーリーモードと違い、各ステージをある程度は自由に選択してゲームを進められるものの。
クリア状況によって増減し、次のマップに繰り越される制限日数がある為。出来るだけ効率的なプレイが求められる。
ストーリーモードとは対称的に、純粋に各ステージに挑める。
ストーリーモードと違い、各ステージをある程度は自由に選択してゲームを進められるものの。
クリア状況によって増減し、次のマップに繰り越される制限日数がある為。出来るだけ効率的なプレイが求められる。
総評
チュートリアルが充実しているおかげで、RTSに不慣れなプレイヤーでも問題なく楽しめる本作。
敵の本拠地の近くに橋をかけて奇襲をかけたり、柵を設けて魔物を誘導し、
彼らに他勢力と戦ってもらったりと、戦略シミュレーションとしての楽しさも健在。
反面、近年の骨太RTSに慣れ親しんだプレイヤーにとってはややボリューム不足に感じる可能性大。
またゲームの性質上仕方のないことだが、チマチマとした指示、
行動を繰り返してナンボのゲームの上、ゲーム全体の速度も控えめなので、
せっかちな人には軽いストレスに感じられることも。
後のシリーズでは、ゲームの速度を自由に変更できるよう改善されている。
敵の本拠地の近くに橋をかけて奇襲をかけたり、柵を設けて魔物を誘導し、
彼らに他勢力と戦ってもらったりと、戦略シミュレーションとしての楽しさも健在。
反面、近年の骨太RTSに慣れ親しんだプレイヤーにとってはややボリューム不足に感じる可能性大。
またゲームの性質上仕方のないことだが、チマチマとした指示、
行動を繰り返してナンボのゲームの上、ゲーム全体の速度も控えめなので、
せっかちな人には軽いストレスに感じられることも。
後のシリーズでは、ゲームの速度を自由に変更できるよう改善されている。
20年近く昔のゲームであるが、洗練されたゲームシステムと遊びやすさは高水準。
現在でも十分にやり込める、良質の「陣取りシミュレーション」と断言できる良作。
現在でも十分にやり込める、良質の「陣取りシミュレーション」と断言できる良作。
- VCで配信されているソフト
世界観やシステムに関連性は一切無いが
一応、「ドラゴンスレイヤー」シリーズ作品として配信されているソフトを紹介。
一応、「ドラゴンスレイヤー」シリーズ作品として配信されているソフトを紹介。
- 風の伝説ザナドゥ(PCE)
- 風の伝説ザナドゥII(PCE)
- ファザナドゥ(FC)
- 現在入手できる中でお勧めソフト
現在、公式サイトで「ロードモナークオンライン ダウンロードバージョン」が無料で誰にでも入手可能。
「オンライン」を冠しているがオンライン要素は無いが、有志が制作したオリジナルマップが豊富にありかなり遊べる。
ただWindowsXP以降に公式には対応しておらず、セーブフォルダが自動で作られないので、初回プレイ時は注意。
(ダウンロードしたフォルダ内にSAVEフォルダを手動で作成すればセーブ可能となる)
「オンライン」を冠しているがオンライン要素は無いが、有志が制作したオリジナルマップが豊富にありかなり遊べる。
ただWindowsXP以降に公式には対応しておらず、セーブフォルダが自動で作られないので、初回プレイ時は注意。
(ダウンロードしたフォルダ内にSAVEフォルダを手動で作成すればセーブ可能となる)
Windows用の製品版も各種ダウンロードサイトで配信中。
PS版「ロードモナーク 新・ガイア王国記」もゲームアーカイブス化されている。こちらもストーリーモードがあるが特殊な仕掛けは無い。メガドラ版ほどではないがマップも多く安価で、おすすめ。