ファザナドゥ



データ

  • ハドソン:2010年10月05日配信
  • ハドソン:1987年11月16日発売
  • ジャンル:ACT・RPG
  • プレイ人数:1人
  • コントローラ:リモコン・GC・クラコン
  • 使用ブロック数:
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  • 紹介ページ

概要

サイドビューのアクションロールプレイングゲーム。
中世ヨーロッパの雰囲気をベースにした独特のグラフィック&世界観、完成度の高いBGM、
「RPGの謎解き」と「アクションゲームの爽快感」の融合が特徴となっている。
当時ハドソンが展開していたRPG導入キャンペーン「○超シリーズ」第2弾(実際の発売順では3作目)である。

コレジャナイザナドゥ…?

日本ファルコムよりPC8801等で発売され大人気だった名作「ザナドゥ」の関連作品という扱いではあるが、

ぶ っ ち ゃ け 全 く 関 係 あ り ま せ ん

一部の要素(複数の鍵、称号システムなど)に多少オリジナルを意識している所はあるが
世界観からグラフィックの雰囲気からBGMからゲームシステムから何から全く異なる。
その為「ザナドゥ」の移植を期待していたPCゲームファンに叩かれ、その影響もあって近年になるまで長らく「クソゲー」のレッテルを貼られてしまっていた。
現在では本家と切り離して評価する方向に変わりつつあり、そこで本作そのものの再評価がされ始めている。

ハドソンは以前「バンゲリングベイ」の移植において、ユーザー層の違いによってゲームシステムの面白さを理解してもらえなかったという経験を持っており、
本作の製作時にもその時の失敗が念頭にあったであろう事は想像に難くない。
実際、当時の書籍(『名人はキミだ!』等)でも「RPGをPC版のまま移植する事」への葛藤がいくつか見られる。
(そう考えれば「ドラゴンクエスト」がヒットした事はハドソンにとって非常に悔しかったんだろうなぁ…と。結局本作よりも先に「桃太郎伝説」が出たという事実がそれを物語っている。)
同じように移植時に改変を加えたパターンとしてはサラダの国のトマト姫が挙げられる。

じゃあそもそも「ザナドゥ」の版権取った意味って何よ?という話にもなるのだがw
本作が縁でハドソンとファルコムに繋がりができ、イースI・IIドラゴンスレイヤー英雄伝説?風の伝説ザナドゥへ繋がっていくと考えると
無駄だったという訳でも無さそうで。

暗く重く湿っぽく、それでいて魅力的な世界観

本作の世界設定は独特で、「世界樹」と呼ばれる巨大な樹の中に世界が広がっているというもの。
水の豊富な地上から登っていき、雲の中を突き抜けて大きく広がる枝へ向かっていくというストーリーの流れは非常に寓話的で、本格的に「ファンタジーもの」をやろうとする意志を感じさせる。
また、ベースとなっているのは中世ヨーロッパのゴシックな世界観。そのせいか作風はひたすらに暗く重く湿っぽい。
街中の人々から発せられる台詞は希望あふれる明るいものではなく、逆に現状に対する嘆き、憤り、諦めが多い。
またモンスターもカッコいいどころかグロテスクなものが多く存在し、その狂気をプレイヤーにぶつけてくる。
ややホラーにも感じるこの雰囲気は、人によっては非常に魅力的に映るのではないだろうか。まして当時のファミコン作品にこんなものは殆ど無いと言っても良い。

また「ボンバーマン」シリーズで知られる竹間ジュン氏によるBGMも評価が高い。
アラブ音楽に詳しい(現在は演奏家として活躍)氏による異国情緒溢れる曲調は非常に個性的。
パスワード入力画面や教会でのBGMは和音を上手く使って荘厳な世界を演出し、
逆にタイトル画面や戦闘フィールドでのBGMは耳に残る軽快かつ勇壮なものとなっている。
このBGMがグラフィックの暗い雰囲気と「良い意味でのミスマッチ」を起こし非常にカッコいい。
氏は後に邪聖剣ネクロマンサーで再び同じような路線に挑戦し名曲を残している。

ACTが先かRPGが先か

本作は前述の通り本家「ザナドゥ」とはかなり趣の異なる作風。
むしろゲームシステム面では「ワンダーボーイ モンスターランド」あたりの影響を強く受けていると思われる。
後にハドソンは「ビックリマンワールド」でモンスターランドそのものを移植する事になるが、本作がその叩き台となった可能性もあるのではないだろうか。

あくまで主体はサイドビューのアクションゲームであり、そこにRPG的なアイテム、謎解きが絡んでくると言った構成。
そのため経験値等「プレイヤーキャラそのものの成長」の扱いは二次的なもの(パスワード再開時の所持金、移動速度くらい)に留まっている。攻撃力や防御力の上昇は主に装備品に依存しており、HPの上限が変わらない事に関しては「回復アイテムを買い込んでおけ」という男らしい解決手段を要求される。
……あれ?こうして挙げていくと「モンスターハンター」に近くないか?w
当時ファミコンで傑作を出し続けていたハドソンだけあって操作レスポンスは軽快。大型ボスをジャンプ&突きでザクザク切り刻んでいく爽快感は流石としか言いようがない。

一つ難点を挙げるとするならマップ構成の複雑さだろうか。
移動が画面切り替え方式である事も大きいが、
ジャンプで飛び移りながら移動する局面が比較的多い上に「ダメージを受けるとノックバックする」為、
「苦労して岩場を飛び越え目的地に辿り着く直前に敵の攻撃を受けマップ下部へ落下。再び振り出しに戻る」
「ボス敵をあと一歩まで追い詰めたが誤って画面外へ。戻ったらボスの体力が全快していた」
のような状況が時折発生するのがマジムカツク
そのようなシステム面の問題もありダンジョンの構造は意外に複雑。個人的には「アクションゲームだから」と怠けずマッピングをしておく事をオススメする。

まあやってみてよ

総合すると本作は「RPG要素の濃いアクションゲーム」であり、
アイテムや経験値のリソース管理を軸にしたゲームバランスを持つ本家ザナドゥとは異なる魅力を持った作品である事がわかるのではないだろうか。
食わず嫌いせずに一度やってみて欲しい。好きか嫌いかを判断するのはそれからでも遅くない。

他作品との関連


  • VC配信が期待されるソフト
    • ザナドゥ(MSX版)(MSX:ROMカセット)
    • ザナドゥ(MSX2版)(MSX:3.5'FD)