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モンスターワールドIV

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モンスターワールドIV




データ

  • セガ:2008年1月15日配信
  • ウェストン(開発)/セガ(販売):1994年4月1日発売
  • ジャンル:ARPG
  • プレイ人数:1人
  • コントローラ:GC・クラコン・リモコン
  • 使用ブロック数:28
  • セーブ可能数:2



概要

本作品は長らく続いていた「モンスターワールド」シリーズの最終作品。
本来なら冠タイトルである『ワンダーボーイVIモンスターワールドIV』という、半角アルファベットだとどっちがどっちか分からない表記になるはずだが、ついにBOYを捨てる時が来てしまったのだろうか。
いやそんなメーカー違いのネタとは関係なく、単に主人公がシリーズ初の女キャラでワンダー「ボーイ」じゃなかったって話だ。

緑髪の女戦士アーシャを操り、様々な迷宮や洞窟などを駆け巡って世界を救うという実に王道的な流れだが、その道のりはまさに文字通り山あり谷あり迷路有り。
途中で仲間に加わるペペログゥという謎の生物と協力しつつ、様々な罠や敵を越えてゆくアーシャは、果たして世界を救う事が出来るのだろうか。

敵キャラや街の人の台詞、音楽などに、かつてのシリーズを遊んだ人ならつい嬉しくなってしまう小ネタも満載されており、シリーズの集大成に相応しい名作となっている。
シリーズの音楽を熟知されている方は、是非魔法のランプの曲でニヤリとして欲しいところだ。


アクションRPG史上に輝く傑作

本作品は、多くのプレイヤーが「アクションRPGの最高傑作の一つ」等と評価するほどの完成度の高さを誇るゲームである。
その面白さは十数年の時を経た現在に於いても色褪せる事は無く、バーチャルコンソールで初めて遊んだプレイヤーからも高い評価を得てきた。

かくいう筆者もVCで初めてこのゲームを知った新参者だが、このゲームをリアルタイムで遊べなかった事に対して、悔念の意さえ沸き起こる。
これほどのゲームをVCで発売されるまで知らなかった事、これほどのゲームをオンタイムに友人と語り合えなかった事が、実に残念だ。それほどの傑作だと思う。

特に筆者がこのゲームに感心させられたのは、このゲームはアクションRPGであるにもかかわらず「プレイヤー性能(主人公の能力ではなく、プレイヤー本人のゲームの上手さ)」によるハマリが極端に少ないという点。ゲーム内の仕掛けがプレイヤー自身を上手に指導し、特にトレーニングを強いること無くいつの間にか上手くなるように仕向けてある。それは決して「難易度が低い」という単純な理由ではない。ストーリーに沿って遊んでいるだけで、このゲーム自体が上手になっていくように出来ているという事だ。

今までのシリーズのように、最終面やその付近でいきなりプレイヤー性能に委ねた連続ジャンプを完璧に決めなければ延々とハマる…というような、無茶な難易度の跳ね上げがない。
動作を指に覚えさせるのではなく、動作が指に馴染んだ頃に丁度クリア出来る様になっているのである。これは、こうして文字でさらっと語って済ませられるようなことではない、本当はとんでもない事だったりする。

例えば、相棒ペペログゥの扱いも最初は本当にうざったい。出会ってすぐのダンジョン等では「素直に二段ジャンプさせろよ!」と思うこともしきりである。
それでもそのまま続けていくと、だんだん思い通りに動かせるようになっている自分に気付く、と同時にアーシャの為に甲斐甲斐しく飛び回るペペログゥに愛着が湧くようになる。
その内に、自分が操っているのはアーシャではなくペペログゥのような気がしてきて、ペペログゥが主人公に見えてきたらもう末期だ。勿論良い意味で。

徐々にゲームに慣れていける絶妙な難易度上昇を常に安定して保ちながらも、主人公のステータス成長を見越した上で、敵の強さも上げていかなければならない…そんなアクションRPGのゲーム性の中で、上手なバランスをとる事がどれほど難しい事なのか、何となくでもお分かり頂けたら、ここまで駄文を連ねた甲斐があるというもの。

ゲームは苦行や勉強ではなく娯楽だ。楽しく遊んでいる内に上手になるというのなら、それが一番素晴らしいゲームだと筆者は思うが、如何だろう。


生き生きと動くキャラクター

本作品の魅力は優れたゲームバランスだけに留まらない、キャラクターが実に生き生きとしているのだ。
特に主人公アーシャの動作は本当によく作られている。それは滑らかな描画パターンとか、リアルな動きとかそういう物理的な優劣の話ではない。

宝箱からアイテムを取り出す時だが、アーシャは頭上に掲げてアイテムを見るポーズをとる。その一つの行為に対して宝箱を開けるときも、1.開ける、2.中を確認する、3.取り出して放り投げる、4.アイテムの方を見て確認、と、わざわざ分けてある。また全く同じ動作を「水汲み」で行う場合だと「4.」の動作がなくコチラを見てにっこり笑う。宝箱ではないのだから、中身を確認する必要が無いという事なのだろうが、普通に考えれば実に無駄なパターンだ。
それ以外にもゲームのプレイ自体には全く必要無いキャラパターンを、これでもかというぐらい見せてくれる。アーシャは実によく喜び、よく悲しむ。

それらの演出自体、ゲームというルールの中では特に必要無い事なのかも知れない。
しかしたとえ必要無かったとしても、プレイヤーはそんなアーシャの表情から何らかの感情を汲み取り、キャラが「生きている」という事を実感させられる。

当時、アーシャが宝箱を開けるときの尻を振る動きに多くのプレイヤーが魅了され虜になったという。

アーシャの仕草がもっと無味乾燥なものだったとしたら、果たして多くの人々を惹き付けられただろうか…。


小細工無用の王道ストーリー

もう散々褒めまくったが、もう少しだけお付き合い下さいまし。
本作品は起承転結が実に綺麗に並んでおり、分かりやすいストーリーになっている。
意味の分からない固有の単語がバンバン出る事も無いので、プレイヤーが置いてけぼりになる事もない。

「たすけて…」と呼ぶ声に始まり沈黙の塔で戦士の試練を終え、そして呼び声の主が誰だったのかと考える暇も無くラパダーナの街へ。
城に赴いて女王から戦士と認められ、それと共に世界の危機を告げられる。
それとは別に、初めて見る街では不思議な動物がペットとして飼われており、自分もちょっと欲しいな~とか思ってしまったり…。
文章だけでなく視覚的にも色々な情報は手に入るが、決して謎解きであちこちの横道に入ることは無く、出来る事を出来る範囲でこなしていくとちゃんと前に進めるようになっている。
そして断片的に目にしていた情報が少しずつ収束し…。
これ以上を語るのは野暮な事、実際にゲームで確認して戴きたい。
「転」から「結」に至る展開は、小細工の無い王道ならではの心地良さを感じさせる。

いい加減にしろという声が聞こえてきそうなので終わります、すみません。

是非、実際に遊んで楽しさを実感していただきたい。
素晴らしいゲームが、此処に在ります。


裏技

サウンドテスト
  • タイトルのコンティニューとニューゲームを選ぶ画面で↑↓↑↓←←→→。
    なんかどっかで見たようなコマンドだがもちろん偶然である。

デバッグ用の商人
  • ラパダーナの城壁に入ってすぐの右上から、城の庭に出られる場所がある。
    (そのまま右に行けば街の家の裏手にも回れる)
    ニューゲームから始めセーブとハート回復の買い物を一切せずに城の庭まで行き、左から二つ目の茂みを調べると、デバッグ用の商人が隠れている。
    話しかけると勝手にお金が9999増えて、そのまま買い物も出来る。売っている物は「伝説の剣」「伝説の楯」「デバッグの鎧」の3つ。ただしあからさまなバランスブレイカーなので、初プレイでのご使用はオススメしない。

7777ゴールドゲット
  • 手持ちのお金を777ゴールド丁度にすると一度だけお金が7777ゴールドに増える。

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