先日の“第3回stedent
CASPワークショップin
kobe”に合わせて、京都のEBMあおい
メンバーとADVANSE trialを読みました。
同じシナリオを使ってのトレーニングです。
2008年にACCORD
trialと同時期に出て、話題になった文献です。
The ADVANCE
collaborative group: Intensive blood glucose control and vascular outcomes in
patients with type 2 diabetes. N Engl J Med. 2008; 358:
2560-72.
糖尿病治療に対して、インスリン使用などを含めて血糖、HbA1cをしっかり下げる強化療法療の効果をみたstudyという意味では、
同じようなstudyなのですが、対象患者層もoutcomeも介入も少し違うんですね。
さて、それが原因で結果が異なるのかは???
私のメモはこちら。
ADVANSE trialのサイトはこちら。
個人的に読んだACCORD trialのメモはこちら。
The action to
control cardiovascular risk in diabetes study group: Effects of intensive
glucose lowering in type 2 diabetes. N Engl J Med. 2008; 358:
2545-59.
ACCORDのサイトはこちら。
Study
Protocol
ACCORD Key Slides
有害事象についての根拠が妥当か否かの判断のための指針として、EBMの提唱者であるSackettらは以下の4点を挙げています。
以下に添って考え直す必要がありますね。
1.明確に定義された患者群であり,治療への曝露以外はすべての重要な面で差異がない。
2.治療への曝露と臨床的結果が同じ方法で両群間で測定されている。
3.研究対象患者の追跡が完全で,悪い影響が現れるほど十分に長期間である。
4.結果が「因果関係の診断基準」を満足している。
・曝露が結果の発生に先行している。
・用量—反応関係がある。
・介入終了後に有害事象が減少している。
・関連が複数の研究で一貫している。
・関連が生物学的に意味がある。
今月末は、もう1本
強化療法のシステマティックレビューを読む予定です。
現段階では、以上の知見を基に、実臨床では患者の病態に合わせた個別治療を行うことが重要なのかもしれませんね。
・ 病態に合わせて、血糖コントロールの治療目標を個別に設定する
・ 血圧や脂質、喫煙など心血管疾患のリスクを総合的に管理する
・ 病診連携やチーム医療など患者の診療体制を工夫する
・ 患者を教育し、自己管理を行えるようエンパワーメントを高める
・どのようなときに治療の強度を弱めるか事前に確認しておく
最後に、どちらも2×2ファクトリアルデザイン 。
概要が以下に書かれていました。
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtnews/2010/M43160931/
www.umin.ac.jp/ctr/Reference/Reference2.ppt