Parathyroid Hormone フォルテオについて

・ ヒト副甲状腺ホルモン(PTH)は間欠投与により骨形成促進作用を発揮。
・ テリパラチド(遺伝子組換え)は、遺伝子組換えPTH(1-34)製剤であり、PTHの活性部分であるN 端側34 個のアミノ酸で構成。
・ テリパラチドは、1 日1 回皮下投与により骨形成を促進し、骨折の危険性の高い骨粗鬆症患者における骨密度(BMD)を速やかに
   増加させ、骨微細構造を再構築する→ 骨折抑制効果を発揮。
・ 海外では、テリパラチド第Ⅲ相試験の実施中にラットがん原性試験において骨肉腫を含む骨腫瘍性病変所見が認められたため、
   進行中であったすべての臨床試験を自主的に中止。
・ その後、サルにおける長期投与試験及び中止した臨床試験の追跡調査を実施し、FDAとの議論を重ねた結果、
    ラットで発生した骨肉腫がヒトにおいても発症する可能性は低いとされ、中止した臨床試験成績を用いて承認申請を行った。
・ 日本では、第Ⅰ相試験である日本人と外国人の薬物動態試験、第Ⅱ相試験である閉経後骨粗鬆症患者を対象とした
    用量反応試験、 及びブリッジング試験である第Ⅲ相試験を実施し、これらの試験結果並びに
    海外のブリッジング対象試験との比較結果から、
    「骨折の危険性の高い骨粗鬆症におけるテリパラチドの有効性・安全性が確認され」、2010 年7 月に承認された。

(米国)
・ 2002 年11 月、骨折の危険性の高い閉経後骨粗鬆症女性の治療
   及び原発性又は性腺機能低下による骨粗鬆症を有する男性の骨量増加を適応として承認。
   実施された臨床試験のテリパラチドの最大投与期間を考慮し、24 ヵ月を超えるテリパラチドの使用を推奨しないこととされている。
・ 2009 年7 月、「ステロイド性骨粗鬆症」の効能追加申請

(欧州)
・ 2003 年6 月、「骨折の危険性の高い閉経後骨粗鬆症女性の治療」
   承認時の投与期間上限は18 ヵ月と設定された。
・ 2007 年6 月、「骨折の危険性の高い骨粗鬆症男性」
・ 2008 年4 月、「ステロイド性骨粗鬆症」
・ 2009 年2 月、その後に実施された臨床試験のデータを基に、投与期間上限を24 ヵ月に延長。

最終更新:2010年10月21日 14:20