Dr からの依頼で、PPI の女性化乳房について、調べてみました。
依頼を受けるまで、恥ずかしながら気がついていませんでした＾＾；
重大な副作用にばかり目がいくといけませんね・・・患者さんにとって大切な問題（QOL含む）を見落としてしまうので、
心を新たに、DI に対峙しようと思います。
その上、Male
Gynecomastia は、こんな風になるんですね～＠＠
（spironolactone による gynecomastia）
○ web で集めた情報は、以下
・Gynecomastia during
Omeprazole Therapy
N Engl J Med
1991; 324:635 February 28
・ Inhibitory
action of omeprazole on acid formation in gastric glands and on H+,K+-ATPase
isolated
from human gastric mucosa.
Scand J Gastroenterol. 1986 Apr;21(3):268-72.PMID: 3012768
・Cimetidine-induced
impotence and breast changes in patients with gastric hypersecretory states
.
N Engl J Med1983;
308:883–7.
・A case of gastric fundic
polyps during long-term treatment of reflux esophagitis with
omeprazole
Nippon Shokakibyo Gakkai Zasshi. 2003 Apr;100(4):421-5. Review.
Japanese. No abstract available.
PMID:
12722347
・ 医薬品安全性情報Vol.4
No.05（2006/03/09） からは、WHO が集めたオランダからの報告を掲載していました。
○ 示唆されていること
・ PPI による女性化乳房は、Class effect らしい。
・ PPI
の服用は、性ホルモンへの影響はない。
○ 某メーカーによると
・ オメプラゾールでは、国内で2例症例報告がある。
・ 何れも、服薬中止で女性化乳房は消失。
○Drug-inducedgynecomastia. より
Eckman A, Dobs A.
Expert OpinDrugSaf. 2008 Nov;7(6):691-702.
Review.
PMID: 18983216
gynecomastia の原因は、以下2つ。
①エストロゲンレベルの上昇
②アンドロゲンレベルの低下による相対的なエストロゲンの上昇
PPI は①、H2RAは②に、起因するとされている。
機序としては、エストラジオールの代謝(酸化)を触媒するCYP3A4をPPIが阻害することで、
エストロゲン値が増加するためと推測されている。
一方、cimetidine によるgynecomastia では、cimetidine がandrogen
receptor をblock することにより
生じると言及されている。
ヾ(*'-'*)
