一応、「ブタインフルエンザウイルスHA (H1)遺伝子特異的 real time RT-PCR法(
quantitative RT-PCR)
による遺伝子検査」の理解に、必要な事項をまとめました。
PCR (polymerase chain reaction:ポリメラーゼ連鎖反応)
ポリメラーゼを用いて、微量の目標 DNA を100万倍まで増幅させる方法。
(この PCR 法 に貢献した キャリー・マリスが1993年にノーベル賞!)
(反応過程)
①まず二本鎖DNAを変性
②アニーリング
プライマーと呼ばれる目的DNAの上流と下流領域の特定部位のみ反応する塩基が、鋳型DNAに結合
③耐熱性ポリメラーゼ反応
上記プライマーが鋳型DNAと相補的な塩基を持つ塩基が順次結合する重合反応。
RT-PCR
微量なメッセンジャーRNA(mRNA)の発現を逆転写酵素reverse transcriptase: RTを用いて検出。
(反応過程)
①RTを用いてRNAを鋳型としたDNAの合成反応(逆転写反応)をあらかじめ行う。
②そのDNAを鋳型としてPCRする。
Real-time PCR
- 定量PCR(Q-PCR)のひとつ。
- ポリメラーゼ連鎖反応 (PCR) による増幅を経時的(リアルタイム)に測定することで、増幅率に基づいて鋳型となるDNAの定量を行なう。
(定量方法)
①二本鎖DNAに特異的に挿入(インターカレート)して蛍光を発する色素 (SYBR green) を用いる方法
- あらゆる配列に対して同じ試薬を用いることができ汎用性が高い。
- プライマー二量体のような非特異的な二本鎖DNAも計測してしまう欠点があり。
②増幅するDNA配列に特異的なオリゴヌクレオチドに蛍光色素を結合させたプローブを用いる方法。
- 特異的な配列をもつ蛍光プローブを作成する必要がある
- 任意の配列を特異的に定量できる利点あり。
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最終更新:2010年02月15日 16:34