familywise error rate と Bonferroni 補正

Bonferroni 補正 の復習 ♪

その前に、

familywise error rate

複数回繰り返された検定全体において帰無仮説が棄却される可能性

  • 有意水準α = 0.05 の検定を繰り返す事は、さいころを繰り返し振るのと確率論的には同じ。
  • 検定を繰り返せば繰り返すほど、偶然棄却される帰無仮説が増える。

  • 有意水準α = 0.05の検定を20回繰り返すと、
1回でも帰無仮説が棄却される可能性は、familywise error rate=0.642

  • 100回繰り返すと、familywise error rate=0.994

多重比較を行う場合(=検定を繰り返す)、各々の検定の有意水準 α <0.05 未満にしなければ、
familywise error rate <0.05 にできない。

Familywise Error Rateを調整する方法

 (1)F統計量やt統計量等の統計量に基づいた方法
    F統計量を用いたFisher's least significant difference (Fisher's LSD)法、
   t統計量を用いた Tukey's honestly significant difference (Tukey's HSD)法、
   t統計量を用いてcontrol群と非コントロール群の比較のみを行う Dunnet法

 (2) Bonferroni法やHolm法
   統計量に依存しないため、どのような検定に対しても利用可で、汎用性が高い。

Bonferroni法

検定総数がNの場合、それぞれの検定の有意水準をαからα/Nに変更する。
検定総数が20ならば、20個の検定全てにおいて、有意水準を0.05/20 = 0.0025に変更。
非常に保守的なfamilywise error rateの調整法。
βエラーの可能性が高い。

  「p値 > α/N」となった帰無仮説は、棄却が保留されると考えるのが妥当。

ヾ(*'-'*)
最終更新:2010年02月05日 00:14