全国薬剤師協議会

2009/10/24 第46回全国薬剤師協議会の覚書です。

特別講演は、バイタルサインではおなじみの高村先生のご講演と血圧測定実習の2部構成。

    「診療所・中小病院薬剤師の臨床センスUPに向けて
                      ~薬学的診断法とバイタルサインからのアプローチ~」
                 九州保健福祉大学・薬学部・薬学科 臨床薬学第二講座 教授  
                                                        高村 徳人 先生

実は、過去に薬学会と母校のシンポジウムで前半の講演を聴くのは3回目。
全く同じ内容でした。

先生のご持論は、
「医療は技術力。薬剤師医療の最大のネックは技術不足。薬剤師は薬術で貢献しよう!」だそうです。
お薬を渡したその後を考えようというご提案です。

確かに、保険薬剤師として10数年前に就いた時、
薬歴を書く時に、お薬を渡してからその先を気にするという、
今では当たり前にしていることができていない自分に、驚いたことをふと、思い出しました^^;

薬術の一つとして「フィジカルアセスメントやバイタルサイン」を習得しては?・・・
というのが先生のご提案です。

実習の一つとして、水銀血圧計と聴診器を使って行いました。
私まで血圧計が回ってこず・・・さわれず仕舞いで残念^^;
聴診器の使い方だけ覚えてきました。

うちのナースに教えてもらおう!!!

副作用 check をバイタルサインで行おう・・・と日病薬もおっしゃっていました。
元の病態を知って、かつ、副作用病態をあらかじめ知識も持って、副作用診断を・・・
ということなのでしょう。

大変なハードルの高さです。
病態を知って適切に薬剤を使うという情報すら、中々把握できていない Tanto 。

薬剤師の現状も未来も、努力次第で大きく変わっていくということなのでしょうね。

懇親会の時に、高村先生と薬学部教育について、お酒を交わしつつ、以下の内容で盛り上がりました。

非臨床のエビデンスを出されている基礎分野の研究室が発言力をもつ薬学のアカデミック。

治療方針といえば、臨床データ(RCT、メタアナ)、つまり人でのエビデンスが重要とされていて、
基礎分野で出すエビデンスは、非臨床であり人でないエビデンス。

臨床試験データの裏側を支えるという意味では、重要だけど、基礎データは可能性しかいえないエビデンス。
推奨に至るエビデンスは妥当性の高い臨床試験データだけなのです。

薬学のアカデミックがこの事実を踏まえて変わらないと、一番大切なデータが何かを気付かない(知らない)薬剤師
しか養成できないという事実なんです。

高村先生がおっしゃるには、現場から声を上げてほしいとのこと。
確かにアカデミックの雰囲気は、全く臨床を寄せ付けない。

結局、現場の薬剤師もアカデミックも肝心なことが抜けているのが、現状なのでしょう。
パラダイムシフトを早くしないと・・・薬剤師の立場は下がる一方。

(おまけ)

雨の崇福寺 です。


黄檗宗のお寺が長崎にもあるのですね♪

ヾ(*'-'*)

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最終更新:2009年11月09日 10:53