481 名前:狭間鉄道444 9[sage] 投稿日:2011/08/21(日) 22:48:54.96 ID:L1tcUqiD [10/13]
ご主人様は傷ついているように見えないのですが、絞り出すような叫び声を上げています。
パーティを組んだガーディアンズの情報は見えるようにできていますが、生命力は
減っていません。
しかし、よく見てみると減っているのは生命力ではなく生命力の最大値でした。
ものすごい勢いでレベルも下がっていっています。
「やめてぇ…ご主人様を傷つけないでぇ…!」
声をかろうじて出し、ご主人様を引き寄せようとしましたが、体に触れるとひどく冷たく、
皮膚は皺だらけになって髪も白くなっていっていました。
じきに叫び声は聞こえなくなり、からからになった骸が残されて、そこから立ち上がる
ようにして新しい黒い柱が出現しました。
『に・げ・ろ』
ご主人様が最後に口だけで伝えてくれたのを見ましたが、どこに逃げればいいんですか。
黒い柱がご主人様の体から出てきて、私のほうに這い寄ってくるのはなんなんですか。
私どうしたらいいんですか。
理解不能、理解不能、理解不能…
「ぁああ…あ…ああ…ぁ」
「もしもし、自分ス。二人マレビトが迷い込んだんスけどね、ちょいと捕まっちまった
みてえでして。なんとかできやせんか…掃除中スか。すいやせん、忙しいときに。
拙いスけど自分らができるかぎり始末させていただきやす」
「すまねえなぁ、元には戻してやれそうにねえわ。これで我慢してくれや、嬢ちゃん」
482 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/21(日) 22:54:19.36 ID:xg93v8NF
主 「これは支援せざるを得ない」
GH450 『さるさんに全力でフォイエですね!』
主 「何か違う・・・」
483 名前:狭間鉄道444 10[sage] 投稿日:2011/08/21(日) 23:02:13.18 ID:L1tcUqiD
気がついたらベッドの上でした。
その後の私は…
誰も信じてくれないかもしれませんが、どうしても残しておきたいので記録します。
私のご主人様は、この人じゃありません。それを言っておかしくなったのかと検査も受け
させられましたが正常だったでしょう?
私はGH444X-009です。時を止められなくなっていても、ちゃんと今お世話になっている
部屋の人との過去があっても、ガーディアンズ登録名簿で調べてもらってそんな人は
いないと言われても…私のご主人様はあの人なんです。
たぶん、ここは私のいたグラール太陽系ではないんでしょう。私のいたグラールは、
補助は4種類でかけるもので、シフタやデバンドなどという名前ではありませんでしたし、
検査のときに見たヒューガ・ライトさんもあんな肌の色の悪い人ではありませんでした。
今お世話になっている人はとても優しいです。だから邪険にすることなんてできません。
でも、こう書かずにはいられません。日に日に前の記憶が薄れていっていて、残すよう
何重にもロックをかけているはずなのに、データそのものが作られていなかったことに
なっていっているのです。長らく一緒に暮らしたのに、もうご主人様の顔を思い出せない。
私は、こ
「何してんの?」
「あっ、ご主人様。なんか変な記録が残ってたから整理して消してたんですよ。
終わったらもうすぐご飯作りますから、待っててくださいね~!」
「なんかひさしぶりにご主人様って呼んでもらえたなあ。やっと記憶エラーが直った
みたいだ。よし、全快祝いに今日はいいご飯食べさせてやるか!」
484 名前:狭間鉄道444 11[sage] 投稿日:2011/08/21(日) 23:07:13.50 ID:L1tcUqiD
[12/13]
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
こんなガーディアンズの話は聞いたことがない、本当にあったことなのかって?
さあね。私がそうだと言っても、あなたにわかるよう証明することはできないわ。
まれにだけどよくあることだとでも言っておきましょうか。
実際に起こったら常識にとらわれたままではどうにもならないでしょうけど、
そうなったらそうなったでそこで新しいルールに沿って幸せに暮らしていけばいい、
それだけの話よ。
ただひとつだけ付け加えるなら…
「それ」は見えていないだけで、どこにでもあるものだということくらいかしら。
さあ、話はおしまい。
私も出かけるし、いつまでもこんな本来生きている人が来ないマヨヒガみたいな
場所にいてもいいことはないわ。帰ったほうがいいかもよ。
そして、あなたもよくわからないものを見かけたら、気をつけてね。
帰りにそういうものを見たりしないなんて、誰にも保証できないんだから。
-END-
485 返信:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/21(日) 23:30:16.02 ID:L1tcUqiD
>>478>>482
支援ありがとうございます。おかげでさるさんは1回出ただけですみました。
時空の狭間を行く列車というのもありがちな気がしますが、平行世界や時間空間に
関することを先の作品を書いていたので、ここではあまり見ないホラーとして書いてみました。
できあがってみるとあまり怖くないような気がしますし、案外難しかったです…
486 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/22(月) 02:38:00.73 ID:u00EUzXl
>>485を先に読んで「あ、そんなに怖くないのか」とか思ってよんだら怖くてビビったw
プロトタイプ話は俺もホラーで考えてて、参考にきさらぎだのマレビトだの読んでたせいもあるかもだが
話の導入も終わらせ方も何よりちくしょう怖かったぞの意味を込めてGJ
487 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/08/22(月) 02:48:50.22
ID:nb6nIf6x
新参者で御座います
>>469
お手を煩わせてしまい、申し訳ありませんでした。
それと、スキヤキ本編を書くに当って先ず一番最初に登場人部の把握の為に、
各卓の其々のキャラ&PMの簡単な紹介を兼ねた配置表を作ってあります。
投下済みの開始前にて記載しなかったのは、その配置表を次に投下予定分の
ネタとして使っている為です。
数話先までの流れで話を組むキャンペーン形式の話の作り方がどうにも癖に
なっているもので・・・。
そのせいで、その話の中ではハッキリとせずに後々の数話先で判明する伏線
などもありますし・・・。
キャラの接点が見出せずに、この度スキヤキに誘えなかった事、
失礼致しました。
>>471
光と闇の概念もそうですが、寧ろ悩んだのがアナザーサイド?編の時点と、
スキヤキ本編開始前の共に光の主の姿として出すのもどうかと、結果的に殆ど
光の主よりもGH432の主としての形とさせて頂きました。
そしてこの事は、この後の投下分でも如何書こうか?という現在進行形の課題でも
あります・・・。
>>485
投下乙です。
こうして読んでみると確かにホラー物は如何に引き込んで恐怖を感じさせる
かというのが凄く難しそうですね・・・。
恐らく自分は書けないと思います・・・。 以前に投下した「願い事」にて
ダークな雰囲気と評して頂いた事はありましたが、その辺りが限界かと。
タイトルを見て、最初に銀河鉄道999のガラスのクレアの時の話を
思い出しました。
そして、美ス男で使おうとしたネタとPMの型番のみ被りました・・・。
一度やってみたかったシュチエーション+この前の試作機ネタに触発されて、
そこにとある映画のシーンを流用して、と考えていた矢先にナイスタイミング
でした。
GH444な理由はネタバレ以外ですと、元々美ス男のPMがGH444
だったという事なんですが。 440→444→440という・・・。
書くにしても、今現在でスキヤキ編が終ってから3話目位なので当分先に
なりますが。
488 名前:469[sage] 投稿日:2011/08/22(月) 08:50:26.19 ID:nCUOEZnH
>>487
>キャラ紹介
そうだったか。いらん事してしまったな。
邪魔になるようなら自然消滅前に消すので言って下さいな。
キャラの接点に関しては、本人達も言ってる通り、
誰とも接点がないので当然の結果です。
お気になさらず~
489 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/22(月) 20:46:17.49 ID:nCUOEZnH [2/2]
>>485
投稿乙です!
怖い話が嫌いな俺には、どうやらこれ以上踏み込んではいけないようだ・・・
ぶっちゃけ誰も証明出来ないわな。
何せ、自分がいた世界と今の世界との違和感そのものが
最終的には無かった事になるみたいだから。
490 名前: 忍法帖【Lv=10,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/08/22(月) 22:12:11.50 ID:f7zKTIga
[1/2]
>>468
投下乙です。
いよいよ本編開始ですね。早速準備に駆り出されててワロタw
ウチの子クセが無いから書きにくいでしょうに・・・w
自分の創造した子が他人様のお話しで動いてるのは面白いですね。
続き、楽しみにしてます!
>>485
投下乙です。
怪談苦手なのに、ついつい読んでしまう・・・orz
しっかり怪談してて面白かったですよ。
>>488
キャラ纏め乙でした。
まだログ読みが進んでなくてイマイチ分かり辛い方も居たので把握しやすかったですよ。
しかし、座席表がネタになってるとは私も思いませんでした。ドンマイw
ところで、確かに私は特に名乗ってないし、話しのタイトルも毎回違うので呼ばれ方は
決まってないですねぇ・・・。
駄作の書き手が自分から名乗るのもおこがましい気がしてしまって、誰かから自然に
○○の人みたいに呼ばれるようになるまではとか思ってたりしましたが・・・w
491 名前: 忍法帖【Lv=10,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/08/22(月) 22:39:33.25
ID:f7zKTIga
さて、他人様の作品に干渉するのは失礼だとは思いつつスキヤキと聞いては黙って居られないので
少々のチャチャをお許し頂きたい。
450「ただいま戻りました~。」
ラピ「ああ、ラズリィおかえりなさい。(ペッタンペッタンゴロゴロ)」
450「ご主人様、その生地は・・・パンでも作ってるのですか?」
ラピ「いいえ、美ス男さんからスキヤキパーティに招待があったでしょう?(ゴロゴロ)」
450「そう言えば、明後日でしたっけ?」
ラピ「うん、それでね、スキヤキと言えばシメはうどんでしょう!!(ピシャーン)」
450「うどん・・・ですか?(今ご主人様の背後に一瞬稲妻が・・・)」
ラピ「誰が何と言おうとも、これだけは譲れないわっ!!(ピカーン)」
450「ヒィ!!Σ(゚д゚ノ)ノ」
ラピ「・・・と言う事で、まあ、そのうどんを作ってるのよ。
私の第2の故郷、ウドン県の名に懸けて、これだけは絶対持って行くわよ(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ)」
450「((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル」
ラピ「とりあえず、今日はこの状態で生地を寝かせておいて、明日仕上げて味見もするからね。」
450「味見!!」
ラピ「そうねぇ、明日の味見は釜揚げで食べてみましょうか。うどん本来の味が良く分かるし、
生のたまごに大根おろしを添えて、しょうゆをかけて食べてもおいしいわよ?」
450「ジュルリ・・・」
ラピ「ラズリィ、ヨダレ!ヨダレ!!」
450「Σ(゚q゚ )」
一応、私はうどん県民ではありませんのであしからず・・・w
とは言え、うどんを食べたいと思ったら迷わずうどん県まで足を運んだりします。(マテ
492 名前: 忍法帖【Lv=9,xxxP】 [『GH450の人』 sage] 投稿日:2011/08/23(火) 01:41:52.58
ID:KKlbtBGN
今更ながら、そういや昔はメル欄に作者名入れてたなと思い出した。
携帯からしか書き込み出来ないから使い勝手を忘れていたよ。
>>491
スキヤキの締めにうどん!最高ですな。
俺もうどん好きだぜ!流石にうどん県までは行けないがw
>作者呼び名の件
個人的に○○の人と呼ばれないのは多分キャラ名が確定しているからかなと思っている。
わざわざ○○の人って呼ばなくてもラピスさんで通じてしまうからな。
名無しのまま書き続けてくれた作者様も沢山いるから、
このまま名乗らなくても、誰かに呼び名をつけてもらうのを待つのも好きなようにすればいいんじゃないかな?
ちなみに、俺は駄文投稿でスレ保守程度しかやっていなかったけど、勝手に名乗っているw
もし、こう呼ばれたいってのがあるなら遠慮せず名乗っちまえ!
493 名前: 忍法帖【Lv=1,xxxP】 [sage] 投稿日:2011/08/24(水) 02:08:58.57 ID:u5JZHoHC
[1/3]
確認しておくか
まあまだ埋まらないよな?
494 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/08/24(水) 02:36:07.59 ID:xc9WAL4J
[1/3]
新参者で御座います。
>>488
自然消滅するのでしたら、お手を煩わさずにそのままで構いませんよ。
キャラの接点の件、了解しました。
>>490
いやぁ、何と言ってもスキヤキ本編の中で後々にどれだけ用意したかは
書きますが、量が量故にスキヤキ知ってそうな方にお声がかかった訳ですな。
確かにどちらかというと書いていて書き難い方でしたが、理由としては癖が
無いからというより初めて書いた所為ですね。
「寡黙なキャスト」の中で一度書いた方々や、何度か書いている女帝並びに、
元不死身、エミリアなどの方が書き易いのは何度か書いているからです。
ええ、自分が書いている時と違った面を見るのは結構楽しいんですよね。
自分のキャラはこういう風に見えているのか、とかこういう認識なんだ、等の
把握にもなりますし。
名乗りたい名前があれば、名乗るのもいいかと。
特に自分などはその筆頭ですし・・。
本来は名乗るのもおこがましい新参者ですが、自分も投下の度にころころと
題名が変わっていたのでそれでは解り難いかと、名乗った訳でして。
今なら、名乗らなくても美ス男氏と呼ばれるかもしれませんが。
Eメール欄にラピス&ラズリィと書くとか、好きな名乗りを書くのもいいですし、
何方かに呼ばれる名にするも、そのまま名乗らずでも、これといった決まりが
ある訳でもないので、各作者様方の好きでいいかと。
>>491
投下乙です。
締めにうどん投入、了解しました。
締めの所まで書くのはまだまだ先ですので、問題ないです。
スキヤキうどん、いいですねぇ。 自分も好きです。
どちらかと言うと締めでおじやは北寄り、うどんは西寄りなんでしょうか?
讃岐を語らずして、うどんを語るべからず?
餅は喉、うどんは歯で味わうもの、とそんな言い方もありましたねぇ。
495 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/08/24(水) 02:42:18.84
ID:xc9WAL4J
>>493
自分がレスした時点で残り459Kでした。
長編1本投下後に新スレ立てるという所でしょうか。
もしくは長編確定の時点で次スレに投下するとか。
現状ですと自分がその筆頭になりそうですが・・・。
496 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/24(水) 03:13:22.47 ID:u5JZHoHC
>>495
長編の人はまだ投下しちゃって大丈夫じゃないかな
不安なら前半のみとかでも
そして短編用意してくる
497 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/08/24(水) 03:45:21.79
ID:xc9WAL4J
>>496
了解です。
自分の投下は次スレにします。 なんせ予め区切ってある時点で約20K
以上なもので・・・。
という訳で短編楽しみにしていますね。
そして、その間に少しでも書かないと・・・。
498 名前: 忍法帖【Lv=10,xxxPT】 [『GH450の人』 sage] 投稿日:2011/08/24(水) 08:33:25.93
ID:NtvinWuD
>>494
ゴメンナサイ。よく調べたらウプしたロダ、自然消滅しないぽかったよ。
新参者さんもスキヤキ本編でキャラ紹介をするとの事ですし、
進行の妨げになるのは嫌なので消しました。
お目汚し失礼しましたm(_ _)m
499 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/24(水) 09:26:46.42 ID:1pP+pPaZ
>>468
箱の450が454となっているのを見て
そろそろデバイス食わせて450に戻そうかなあと思ったり。紛らわしいしなあ。
面倒でしたらそのまま450扱いしてもらってもかまわんですw
それにしてもまー、スキヤキさんは出演キャラ多いですなあ。頑張ってください。
箱はあれだなー、みんなによそったりしてて自分は全然食べれ無さそうなイメージがあるのだけど
無事肉にありつけるのだろうかw
500 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/24(水) 17:08:53.63 ID:iMSBpiTL
天敵?の440もいるしなw
501 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/24(水) 20:10:47.94 ID:u5JZHoHC
箱はスキヤキに肉が入ってる事を知らなかったしな…
502 自分:!ninnja[sage] 投稿日:2011/08/24(水) 22:31:26.51 ID:4QnD+oHC
箱「……なんでお肉が入ってるの?」
503 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 00:52:02.13 ID:j/yVRZOR
>>485
怖い話が苦手なのでやっと読み終わりました。
夏らしい怖い話。「開けてくれ」とか「地獄列車」とか電車でホラーは似合います。
あと何故か「時空因果律制御機構タングラム」が頭を過ぎったのは内緒です。
504 返信: 忍法帖【Lv=11,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/08/25(木) 01:31:36.07 ID:5JtUUhc+
[1/13]
>>494
うどんの出番を楽しみにお待ちしております(ぁ
>>499
箱の454が450って呼ばれるのは、きっと450が名前だからだよと思っていましたが・・・
何か450に戻っちゃうのは、それはそれで寂しいですねぇ。
>>502
志村ー!
名前欄!!名前欄!!
さて、私も試作型ネタに便乗してみようかと言う事で、読み切り短編を
1本仕上げてみたので、次レスから透過していきますね。
悲しくて切ないお話です。ティッシュとかご用意下さい。
505 名前:私の使命 1[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 01:36:13.42 ID:5JtUUhc+ [2/13]
とあるガーディアンズの一室。
食卓には豪華な食事が並び、まるで何かの記念日かのような状態だったがその席についている
2人――――正確には1人と1体だが――――の表情は重く、特に1人の方であるニューマンの
男性の顔は今にも泣き出しそうな表情をしていた。
「ご主人様、明日のミッションが終わればお別れですね――――」
「・・・・」
「あっと言う間でしたが、こんな私に優しくしてくれて、本当にありがとうございました。
私が居なくなっても、ちゃんとお部屋のお掃除とかしてくださいね。
――――それに、早く良い人見つけてくださいね?」
「そんな、僕は―――――」
「ご主人様、大好きです。
明日のミッション、絶対に成功させましょうね!」
「うん、わかったよ―――」
私はパートナーマシナリー、型番GHXX-41X-038-TYPEβ。
今から6ヶ月ほど前、初期型試作機の稼動実験が成功し、そのデータを基に調整が加えられた
実用試験用に生産された試作タイプの後期型の100体の内の1体だ。
今、私の目の前に居るニューマンの男性は、実用試験の為に派遣されたガーディアンズ隊員の方で
実用試験期間の私のご主人様だ。
聞いた話しでは、希望者の中から書類審査を経て、さらに抽選で選ばれた100名の内の一人で、
私がここに派遣されたのは偶然の産物に過ぎない。
「ご主人―――いいえ、レンフィールド様。そのような顔をされては私まで悲しくなってしまいます。」
「ごめんよ、ミコト。」
ご主人様の表情が、いつもの柔らかくて優しい表情に戻った。
私の個体識別名称は「ミコト」。本来、試験機体なので個体名称は無かったのだが、ご主人様が型番では
呼びたくないと考えてくださった名前だ。
私の性質上、色々な実地データを収集する事が目的の為、PMに付随する全ての機能がセットされてあり、
それらのデータを収集する為、ご主人様とは色々なミッションへ出かけ、色々な物を食べ、色んな話しをし、
そして触れ合ってきた。
しかし、それも明日のミッションで終わる。
予定していた期間の満了と、予定していた実地試験内容が完了するのだ。
506 名前:私の使命 2[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 01:37:37.60 ID:5JtUUhc+
実地試験が終われば私はGRMへ回収され、機体の最終の状態チェックが行われ、役目が終わり処分される。
この事は、GRM社とご主人様との実地試験に伴うPM試験機体配備契約書にも記載されており、試験終了後
GRM社に回収される事以外と言えば、故意によるPMの破壊行為と定期的なレポートの提出以外には特に
制約は無い。
ご主人様と過ごした6ヶ月の思い出が、次々と蘇ってくる。
もし、私が試験機体ではなく、実用化された後にご主人様と出会っていれば、ずっと一緒に居られたのかなと
言う考えが頭を過ぎる。
しかし、それをいくら望んだところで手に入る訳でもなく、私に出来る事は最後のミッションをご主人様と
成功させ、笑顔でお別れする事くらいだ。
「さあ、レンフィールド様。明日もお早いですから、今日はもう休みましょう。」
「――――そうだね。」
「私も片付けを済ませたらすぐ参りますから、先にお休みになられていて下さい。」
「僕も――――いや、わかったよ。」
私は手早く片付けを済ませると寝巻きに着替え、ご主人様の眠るベッドへと向かった。
「レンフィールド様、貴方がご主人様で私は幸せでした。大好きです。今までありがとうございました―――」
私はそう小さく呟くと、微かな寝息を立てるご主人様に顔を近付け、触れるか触れないかの微かな口付けを交わし
布団に潜り込んだ。
507 名前:私の使命 3[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 01:38:20.36 ID:5JtUUhc+
朝―――――
OSに表示された起床アラームで目覚める。
ご主人様はまだすやすやと眠っているので、起こさないようにそっと布団を抜け出し、朝食の支度を始める。
大体用意が終わった頃を見計らって、眠っているご主人様を起こしに行く。
「おはようございます、ご主人様。そろそろ起きてご支度してください。」
「・・・ああ、おはよう、ミコト。」
「もうすぐ食事の準備が出来ますから、顔を洗ってきてください。」
「わかった、すぐ行くよ。」
洗面所に向かうご主人様を見送り、残りの支度を手早く済ませる。
丁度準備が終わったと同時に、ご主人様も食卓についた。
そして、手早く食事を済ませ、支度をし、今日のミッション予定地であるパルムへと向かった。
現地へと到着すると、そこには既にガーディアンズのキャンプが設営され、数人のガーディアンズ職員の姿も見えた。
今日のミッションは未調査レリクスの内部調査だ。
手順としてはガーディアンズの機動警護隊員が先行して、内部に住み着いている原生生物を駆除し、安全を確保してから
研究者チームが内部へ入り調査を行う事になっている。
受付で手続きを済ませると、既に何人かが先行で駆除に当たっているらしい事を聞いた。
「ミコト、僕達もすぐ向かおうか。」
「分かりましたご主人様。何が住み着いているか分かりませんから、十分注意してくださいね。」
「うん、わかってるよ。ミコトも怪我しないようにね。」
「ご主人様こそ、私がお守りしますから、怪我をなされないようにしてくださいね。」
ご主人様の戦闘タイプはマスターフォース。法撃を主とし、遠距離戦を得意とする代わりに近接戦には滅法弱い。
逆に私は近接戦特化の仕様になっている為、戦闘はいつも私がエネミーを引き付け、ご主人様がそれをテクニックで
撃破するスタイルだ。
消耗品をチェックし、レリクスへと足を踏み入れる。
浅層部は既に先行部隊によって駆除されており、静かなものだった。
暫く進むと道が二手に分かれ、それぞれにガーディアンズの文様が刻まれている。これは先行部隊がどちらに進んだのかを
記したものだ。通信障害のある地域や、通信機の使えない作戦等で使われる方法だ。
ご主人様はそれを見ると、文様の数が少ない方へと進路を取った。
3回目の分岐路に差し掛かると、ついにガーディアンズの文様が刻まれていないルートがあった。
ご主人様はそちらの分岐路へ文様を刻むと愛用のロッドを構え奥に進む。
508 名前:私の使命 4[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 01:39:13.75 ID:5JtUUhc+
ここからはいつ襲われてもおかしくないエリアだ。
私は先行するご主人様を追い越し、前に出る。
幾つ目かの角を曲がると、少し開けたホールに出た。
レーダーで生体反応をチェックする。
瓦礫の向こうに2体。
「ご主人様、瓦礫の向こうに2体居ます。誘き寄せますので迎撃お願いします。」
「わかった。気をつけて――――」
私は瓦礫に注意深く歩み寄り、足元にあった瓦礫のくずを拾い、投げ込む。
―――――ゴァァァ!!
瓦礫の向こうから何かの鳴き声と共に2体の影が躍り出る。
私は咄嗟に後方へとジャンプし、間合いを取り、影の主を確認する。ポラヴォーラが3体。
ハンゾウを構え、掛け声と共に威嚇しながら後方へ下がる。
直後、空中から発生した石つぶてがポラヴォーラに降り注ぐ。
と同時に私も飛び掛り斬り付ける。
ゴァァァァァァァァ!!
獣の咆哮が響き渡り、ズン、と重い音と共に辺りが再び静寂に包まれる。
もっと苦戦するかと思っていたが、エネミーLVが思いの外低かったようで戦闘はあっさりと終わった。
「――――意外と弱かったね。」
「そうですね。でもご主人様、油断はいけませんよ?」
「うん、分かってるよ。ミコ――――――!!」
ご主人様の言葉が途切れ、驚愕の表情が浮かぶ。
私は何事かと思い慌てて後ろを振り返ると、そこに見えたのはスヴァルタスが2体――――――
よりによってこんなものが2体同時に出てくるとは。
黙ってやられるわけには行かないので、武器を構え距離を詰め、注意を引き付ける。
一瞬ご主人様に視線を向けると、既にテクニックの詠唱に入っていた。
1体のスヴァルタスが腕を振り下ろし、衝撃波が私へと迫る。
しかし、それを警戒していた私は左へとステップし難なくかわす。
スヴァルタスと対峙するのは初めてではなかった。
以前に一度、その時は1体だけだったのだが、ご主人様と激闘の末倒した事があった。
その時にスヴァルタスの戦闘パターンを分析しておいたのが幸いしたようだ。
509 名前:私の使命 5[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 01:39:57.38 ID:5JtUUhc+ [6/13]
2体目が腕を振り上げると同時に、空中に全ての光を吸い込む、闇の力場が発生する。
ご主人様のテクニックが発動したのだ。
腕を振り上げたスヴァルタスはのけぞったが、ダメージを受けながらも腕を振り下ろし、衝撃波を放ってくる。
タイミングを合わせ、右にステップし衝撃波をやり過ごす。
スヴァルタスの怪力で直接殴られれば、私はおろか、耐久力の低いご主人様はひとたまりも無いだろう。
とにかく私が注意を引き付け、衝撃波をかわしつつ、ご主人様のテクニックで相手の体力を削るしか方法は
無かった。
それは、3度目の衝撃波をかわしたと思った直後だった。
「がはっ・・・・!!」
ズザァァァ―――――!!
ご主人様の叫び声と共に、ご主人様の体が私の真横まで吹き飛ばされてきた。
慌てて後ろを振り返ると、そこには3体目のスヴァルタス。
―――――3体なんて勝てない―――――――!!
「・・・・ミコト・・・逃げろ・・・・・・」
「ご主人様!ご主人様!!しっかりしてください!!
ご主人様を、レンフィールド様を置いて逃げるなんて私には出来ません!!」
慌ててご主人様に駆け寄り、ご主人様の手を握る。
「だめだ・・・ミコト・・後ろ・・・・・!!」
直後、私の体に重い衝撃が走ると同時に吹き飛ばされる。
一瞬OSがシャットダウンしそうになるが、懸命に堪える。
OSには赤い文字で左椀部の全損と右足首の損傷が表示されていた。
「・・・・逃げるんだ・・・ミコト・・・・・・・!!」
ご主人様の声が微かに聞こえる。
朦朧とした意識を振り払い、視線を上げるとスヴァルタス3体に囲まれ、域も絶え絶えなご主人様の姿が
視界に入る。
「ご主人様ァァァァァッ!!!」
―――――振り上げられるスヴァルタスの腕。
私の叫びも空しく、無慈悲に振り下ろされる腕。
「ゴフッ・・・・!!」
ご主人様が血の混じった声にならない声を上げる。
510 名前:私の使命 6[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 01:40:46.89 ID:5JtUUhc+ [7/13]
「嫌ァァァァァァァァァァァァ!!!!」
状況を把握した瞬間、OSの最善面に表示される緊急事態の表示。
私はパートナーマシナリー。
この命に代えてでもご主人様を守る義務がある。
でも、もし、義務でなかったとしても、きっと私はご主人様を守ると言う選択をしただろう。
緊急事態発生。主人の生命存続の危険。
OSのメニューリストにリミッター操作の項目が追加され、赤字で表示される。
私は迷う事無くメニューを開く。
私のご主人様を、最愛の人を亡くすわけには行かない―――――
私はスクラップが決まっている体だ。私が力尽きようとも、タイミングが少し早くなるだけに過ぎない。
―――――フォトンリアクターリミット:オフ
―――――フォトンジェネレーターリミット:オフ
―――――駆動系制御リミット:オフ
―――――各種センサー感度リミット:オフ
次々と、全ての項目のリミッターを解除し、出力を最大まで引き上げる。
OSの画面の隅に、限界駆動時間が表示され、カウントダウンが始まる。
リミッターを一つ解除する度に限界時間が短縮され、全てのリミット解除が完了した時点で、その数値は
192となっていた。
私に与えられた時間は192秒。この間にも既にカウントは進んでおり、実質は3分と言った所だろう。
全損した左腕と破損した右足首からフォトンが溢れ出す。
スヴァルタスの注意はこちらに向いていた。
ゆっくりと歩を進めてくる3体。
私は残った右手にハンゾウを構え、自分の体から溢れるフォトンをハンゾウのフォトンリアクターに送り込む。
リアクターが悲鳴のようなわななきを上げ、フォトンの刃が膨れ上がる。
このハンゾウも私の体同様、数分と持たないだろう。
不安定な右足首を庇いながら駆け出し、一気に距離を詰める。
急な限界運動で躯体が急激に熱を持つが、それを無視して一番近いスヴァルタスに切り込む。
グォォォォォ!!
スヴァルタスは咆哮を上げると膝を着いた。
流石に片手で操るハンゾウでは、出力リミッターを切って最大まで引き上げているとは言え、仕留めるには
至らなかったらしい。
しかし、私にはそんな事を気にしている余裕は無かった。
返す刀でさらに切り込む。
511 名前:私の使命 7[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 01:42:53.31 ID:5JtUUhc+ [8/13]
グォォォォォ・・・・ズン!!
2撃目までは耐えられなかったようで、1体が沈んだ。
すぐに姿勢を制御し、2体目に飛び掛る。
強烈な一撃を浴びせ、バックステップで振り下ろされてくる腕をかわす。
そのままハンゾウをまっすぐ構え、体ごと突進する。
ドンッ!!
フォトンが爆発する音と共に、2体目が崩れ落ちる。
残り限界駆動時間は147秒―――――
刹那、重い衝撃が体に走り、吹き飛ばされる。
視界の端に映る、腕を振り下ろしたスヴァルタスの姿。
スヴァルタスの攻撃をまともに受けてしまったようだ。
―――――胴体左側ほぼ全損
―――――右足首断裂
―――――左大腿部欠損
次々にOSに表示される躯体の破損状況――――
今の一撃で躯体は限界に達そうとしていた。
OSの端に映る002の数字――――
限界を覚悟し、ありったけのフォトンを注ぎ込み最後の1体に切りかかる。
ドゴォン!!
強烈な爆発音と共にスヴァルタスの頭部とハンゾウの刀身が四散する。
同時に、私も躯体が限界を迎え、体ごと崩れ落ちた。
意識を失いそうになるが、気力を振り絞り、辛うじて動く右腕を動かし、這いずりながら
ご主人様の傍へと向かう。
「ご主人・・・様・・・・?」
声をかけるが、ピクリとも反応が無い。
――――――私は―――ご主人様をお守りする事が出来なかった―――――――――
感情回路が絶望に包まれる。
512 名前:私の使命 8[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 01:44:40.71 ID:5JtUUhc+ [9/13]
「・・・・ぅ・・・・ぅぅ・・・・・・・」
「ご主人・・・様・・・・!!」
助けを呼ばなければ―――――
しかし、先程から通信を行おうと試みるものの、返って来るのはノイズばかりだ。
救難信号も出し続けているが、恐らく通信同様届いていないだろう。
もう、消えそうな意識を維持する事すら限界を迎えようとしていた。
「・・・ご主人・・・・・様・・・私が・・・私が必ず・・・お助・・け・・・・・・します・・・」
しかし、現実は無情なもので私の視界はブラックアウトし、意識は遠のいていった。
――
―――――
――――――――――!!
「ここ・・・は・・・?」
視界に映る真っ白な天井。
僕はレリクスの調査をしていた筈なのに―――――
体を起こそうとすると、全身に激痛が走る。
「ぐっ・・・・」
「あら、気がついたのね。だめよ、無理しちゃ。」
「マヤ・・・さんか・・・」
「あなた、レリクスの調査で瀕死の重傷だったのよ。
1週間もずっと意識が無かったんだから、助かっただけでも奇跡だったのよ。」
そうだ―――――思い出した
ミコトと一緒にスヴァルタスと戦って―――――!!
「ミコト!!ミコトは!?」
「ミコト・・・?」
「僕の―――僕と一緒に居たPMだ!!」
「・・・」
513 名前:私の使命 9[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 01:46:03.13 ID:5JtUUhc+ [10/13]
マヤさんは僕の問いかけに対し、無言で視線を落とすと俯いた。
「あなたが発見されたのは、レリクスの浅層部だったの。
壊れる寸前だったPMの試験機体が貴方を上に乗せて、救難信号を出しながら、片方しかない腕で
必死に前へ進んでたわ。
そして、微かな音声で、ご主人様を助けてくださいって繰り返していたの。」
「・・・・・」
「発見された貴方はすぐに救護班に回収されて、ここに運ばれたわ。
貴方の発見がもう少し遅れていたら、きっと助からなかったわ。
勿論、同時に貴方を助けて出してくれたPMも回収されたわ。
でも、貴方を助け出してくれたPMは・・・既に意識が無かったの。
無意識のまま、貴方を乗せて出口に向かってたのよ・・・・。」
「・・・もう、彼女は・・・・・ミコトは居ないのか・・・・。」
「躯体はボロボロで、動いている事さえ不思議なくらいの状態だったわ。
一応、GRMに回収された事は分かっているけど、その後どうなっているかまでは・・・。」
僕は―――――
僕は、彼女に何一つしてやれなかった―――――
守ってあげる事も、笑顔で見送ってあげる事も、そして、僕の気持ちを伝えてあげる事すらも―――――――
気がつくと目から溢れた雫が頬を伝っていた。
GRMに回収された彼女は役目を終え、最後のデータを回収された後に廃棄処分されただろう。
もし、僕がニューマンでなければ―――――
もし、僕がニューマンでなければ、スヴァルタスの一撃に耐え、彼女を守る事が出来たのかもしれない。
自分と言う存在における、全てが悔やまれた。
考えれば考えるほど、心が闇に覆われていった。
パシュッ――――――
腕に軽い衝撃が走った。
「もう少し、眠って居た方がいいわ。」
睡眠薬か――――
僕はマヤさんの言葉から腕に走った衝撃の正体を知る頃には眠りに落ちていた。
514 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 01:48:14.09 ID:M2Qy7HC7
支援いるかな
515 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/08/25(木) 02:05:30.97 ID:+KVqYBzC
[1/2]
新参者で御座います。
>>498
いえいえ、お気になさらず。
>>499
こちらとしてはGH454のままで構わないですよ。
何故ならすでにそれす・・・。
スキヤキ書いていて、過去スレなどで話題に出ても誰も書かなかった理由が
解った気がします・・・。
何て言うかスキヤキは戦場だぜ、ヒャッハー!と言いたくなれます・・・。
書く羽目になったのも、ここまで人数増やしたのも自業自得ですが・・・。
そして、箱がスキヤキの肉を食べる事が出来るのか、出来ないのか?
もう少々お待ちください。
>>504
はたして、締めでうどんがどうなるかはちょっと時間がかかりそうです・・・。
なんせ、締めまでは・・・
516 名前:私の使命 10[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 02:07:26.16 ID:5JtUUhc+ [11/13]
「まだ少し辛いと思うけど、もう自室で療養してもらって大丈夫よ。」
「わかりました。そうさせてください。」
「色々辛い事もあったみたいだけど、私で良かったら相談に乗るから何時でも言ってね。」
「はい、お心遣いありがとうございます。お世話になりました。」
「調子が悪い時はすぐ来て頂戴ね。」
あれからさらに1週間が過ぎようとしていた。
僕はマヤさんに見送られ、部屋を退出すると自室へと向かった。
ピッ、プシュー
静かな部屋が、ミコトがもう居ない事を余計に意識させる。
ふと、ヴィジホンの着信ランプが点滅している事に気がつく。
なんだろう?と思い履歴を見てみると、GRM社からのメールが2通来ていた。
1通目には試験稼動の協力へのお礼と、試験運用が成功に終わり実用化に向けての最終調整に
入った事等が書かれていた。
まあ、想像した通りの内容だった。
続けて2通目も開いてみると、僕の退院に合わせて試験運用のお礼を持ってこちらに挨拶に
来る旨が書かれていた。時間を見ると間もなくだった。
お礼を貰ったところでミコトが帰って来ることはないのだから、どうでもいいのに。等と
考えていると、扉の開く音が聞こえて来た。
「こんにちは。レンフィールド殿、戻られていますか?」
とりあえず来た人を放って置く訳にもいかないので、出迎える為に入り口へと向かう。
そこには一人の研究員と言わんばかりの白衣を着た、初老の男性が立っていた。
「おお、まずは退院おめでとう。」
「ありがとうございます。・・・今日は・・・どう言ったご用件でしょうか?」
「メールは見て頂けましたかな?」
「ええ、先程見たところです。」
「君の協力のお陰で回収できたデータから、PMの実用化が決定した。研究者の代表として
一言お礼を言わさせて頂きたい。本当にありがとう。」
「いえ、気になされないで下さい。モニターを希望したのは僕の方ですから。」
深々と頭を下げる初老の男性の姿を見ても、他人事のように思えて仕方が無かった。
ミコトと・・・彼女ときちんとお別れが出来ていたなら、きっと素直に受け取れたのだろうが・・・。
「今日は、そのお礼にと言う事で、GRM社から君にプレゼントを用意したのだが、
受け取って頂けるかな?」
「はあ・・・。」
「きっと喜んで貰える筈だ。」
初老の男性は自身ありげにそう言うと僕をじっと見つめた。
しかし、今の僕にとって何を貰ったとしても、きっと喜べる事は無いだろう。
何を用意してくれたのかすら興味が湧かないのだから―――――。
517 名前:私の使命 11[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 02:08:20.65 ID:5JtUUhc+ [12/13]
「これが、GRM社から、君へのプレゼントだ。入って来たまえ――――」
初老の男性が声を掛けると、扉が開いた。
「レンフィールド様!!」
「!!」
僕の身長の半分くらいの、見慣れた人影――――
次の瞬間には体に軽い衝撃が走り、その人影が僕に飛び込んで来た。
「レンフィールド様!只今戻りました!!ご無事で・・・ご無事で何よりです・・・!!」
「ミコト・・・・ミコト・・・なのか・・・!?」
「はいっ!!」
まさか―――――
GRMめ、なんてものを用意してくれたんだ――――
想像を遥かに超えたサプライズに、それこそ卒倒しそうになったがぐっと堪える。
「彼女が運ばれてきた時には、もうダメだと思ったんだがね。
幸運と言うべきか・・・ブレインコアと記憶域は無傷だったのだよ。
君と彼女のお陰で、昨日からGRM社ではPMの量産体制に入る事が出来た。
ガーディアンズとのリース契約も締結されたから、間もなくガーディアンズには
数多くのPMが配備される事になるだろう。
彼女の躯体は全て、昨日から生産され始めたタイプのものに交換させてもらったが、
間違いなく、型番GHXX-41X-038-TYPEβ、個体名称「ミコト」で間違いない。」
僕はミコトをぎゅっと抱きしめながら、言葉に耳を傾けていた。
「まあ、この機体は新しい型番GH410-TYPE:GUARDIAN’Sに生まれ変わったのだがね。
GRM社から、君達の功績を称えて、彼女の所有権を君に譲渡する事が決定したのだよ。」
「所有権まで・・・僕に!?」
「ああ。何か困った事があれば、いつでも我社を頼ってくれたまえ。
さて、私はそろそろお邪魔なようだから退散させて頂くとするよ。本当にありがとう。」
「こちらこそ・・・なんて言えばいいか・・・最高のプレゼントでした。
ありがとうございます!!」
初老の男性は満足そうに頷くと部屋を出て行った。
「ミコト――――ミコトに話したい事が一杯あるんだ――――」
「はい、ご主人様。時間はいくらでもありますよ?」
fin
518 名前: 忍法帖【Lv=11,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/08/25(木) 02:12:02.59 ID:5JtUUhc+
[13/13]
やはりさる、あなたか。
と言う事で投下完了です。
相変わらず駄文ですが、読んでいただけた方、ありがとうございました。
今回はラピス一切絡まずの完全読み切りです。
>>514
支援ありがとうー。
>>515
( ゚д゚)気長にまってますよー
519 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/08/25(木) 02:34:12.35 ID:+KVqYBzC
[2/2]
新参者で御座います。
投下乙です。
最初から試験終了後に処分となっていたので最後はどちらにしろ、どうなるかと
思ってましたが、良いプレゼントでしたね。
GRM社でなく、ソニチもこの位気が利けばガーディアンズの人数も、もう少しは
多かったのでは、と・・・。
新スレ立てしました。
【PSU】新ジャンル「パシリ」二十五体目
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/ogame3/1314206707/l50
さて、次は自分の番ですか。
520 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 05:14:36.23 ID:+y9EFTeJ
>>518
乙です!
ラストでうるっと来た。粋なことするじゃないかGRM社。
関係ないけど、ミコトって何気にこのスレで多い名前だね。
最近過去ログ読んでたので思った。
521 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 12:25:43.29 ID:R6NF+8Ff
>>518
乙でした。
よかった・・・PMを失って途方にくれるご主人様はいなかったんや・・・
試作機型は欝ENDになる法則でもあるのか?と思ったが違ってて良かったぜ。
んで、こっちのスレ残り15KB。新スレも新参者氏のおかげで即死は回避出来そうだし、
とりあえずこっち使っちまおうぜ~
522 名前: 忍法帖【Lv=1,xxxP】 [sage] 投稿日:2011/08/25(木) 16:54:33.58 ID:jom5MFPX
>>519
次スレ立て、誘導、投下乙です。
>>520
言われてみればそんな気もするけど、やっぱり気が付かずに名前を付けた
作者ですが何か(ぁ
>>519~521
試作機>実用化>きっかけ>意識を失ってでも主人を助け出そうとするPM、の
思い付きから出来たお話しでしたので、当初は主人が助かってENDまでしかストーリーは
ありませんでした。
ラストはどうするか本当に凄く迷いましたが、私自身が悲しいお話しが苦手なので、
今の締め方になりました。
当初はBADENDも視野に入れていた為、期間満了>スクラップの伏線を張っていたのです。
思い付きから一気に書き殴ったので誤字が多いのが悔やまれますが、読んで頂いて本当に
ありがとうございました。
523 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 22:55:35.76 ID:O/wmPd1I
埋め埋め
>>501
箱「今日のスキヤキはマロニーさんとマロニーちゃんとマロニーくんとマロニーさまだよ!」
450「・・・・・」
>>504
あ、そのとおりです。
454にしたのは当時リアルパシリが454にしてたのでそれにあわせただけですw
箱的には「どんな姿でも450は450」というシンプルな理由ですハイ
>>515
では問題なければどうぞどうぞでw
524 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/26(金) 08:41:57.29 ID:jsz4lDt1
これでとりあえず、見れない人はこれで見れるようになるはずだが・・・
どうだろう?
525 名前:名無しオンライン[『GH450の人』 sage] 投稿日:2011/08/26(金) 08:59:16.17
ID:jsz4lDt1
GH450 『見れるようになりましたね。』
主 「流石だよな。俺ら。まあ、これ書き込んでるの会社からなんだがw」
GH450 『・・・仕事してください。』
主 「緊急事態だ。ゆるしてくれ。それはおいておいてだ。
見れるようになったとしても、書き込めるかはまた別問題らしい。
各自の環境が違うからな。運用情報板にいろいろ書いてあるから、各自調べてくれ。」
GH450 『次は新スレですね。』
主 「だな。ちょっと行って来る。 ノシ」
526 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/27(土) 01:19:17.93 ID:jAycrH6A
とりあえずうめうめ
527 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/08/27(土) 03:26:26.34
ID:Xmt9dm9R
>>523
マロニーさんが春雨、マロニーちゃんが焼きビーフン、マロニーくんが、マカロニ
マロニーさまがパスタ?
実は箱って、そういった食感の食材が好きとか?
自分達のスキヤキの時でもずっと糸蒟蒻ばっかり食べてたし・・・。
了解しました。 そのまま型番はGH454、箱が呼ぶ時の名称は450で
書かせて貰いますね。
>>525
会社からの復旧作業お疲れ様でした。
昨日いきなり人大杉になってネトゲ実況3から飛ばなくなって焦りました。
穴埋め&気分転換にスキヤキ後のキャスっ子の短編でも書こうかな。
変則的ですが、伏線回収第一弾で。 最も需要があればの話ですが。
528 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/28(日) 00:07:41.60 ID:w+PsY0zd
携帯が書き込めないから妹のPCで梅手伝い
529 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/28(日) 00:21:04.70 ID:1HLDYTUx [1/5]
>>527
元ネタは銀魂だと思われw>マロニー
530 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/28(日) 01:37:32.81 ID:Tf11wsdh
逆に考えるんだ 埋めなくてもいいやって考えるんだ
531 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/28(日) 02:33:29.52 ID:1HLDYTUx [2/5]
だが断る。埋めないといけないと考えるw
532 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/28(日) 05:24:04.25 ID:QV6W65tB
あと12KB、一行レスだけで埋めきるのはさすがに・・・
533 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/08/28(日) 05:31:12.94 ID:IMU7O0sc
[1/5]
>>529
なるほど、そちらでしたか。
では丁度思いついた小ネタが書きあがったので埋めに投下しますか。
534 名前:PMはお嬢様?[sage] 投稿日:2011/08/28(日) 05:39:43.73 ID:IMU7O0sc [2/5]
どうやら、俺は自分のPMの育て方を間違えたらしい。
というか、こんな風になる様には育ててはいなかったのに、これは一体
どういう事だ?
「暇男、わたくし喉が渇きましたの。 お茶をお持ちなさいな」
まず、これだ。 ヒュマ男の俺の事を暇男と呼ぶ。
前に一度、その事について問い正した事があったが、あいつが言う事には
「どうせ常に暇してられるのですから、それで宜しくって?」と、ハッキリと
断言しやがった・・・。
自室にいればやれ、喉が渇いたとお茶を要求しては一緒に茶請けを添えないと
文句を言ってきやがる・・・。 しかも要求はセレブのショコラかケーキかよ。
「その様な雑役では、わたくしの細指が痛んでしまいますわ」
家事を頼めばこんな返事が返ってきた挙句に、爪の手入れを始めやがった。
ご主人様が雑役をするのはいいって事か・・・?
535 名前:PMはお嬢様?2[sage] 投稿日:2011/08/28(日) 05:41:48.45 ID:IMU7O0sc [3/5]
「暇男。 わたくし、今日の夕食はムニエルが食べたいですわ」
食事に至っては作る所かメニューまで指定するのは毎度の事だ。
しかも気兼ね無しで不味いと普通に言うか。 文句言うなら自分で作りやがれ。
「暇男、わたくし退屈ですの。 早い所済ませないと日が暮れてしまいますわ」
たまにミッションに連れて行けば俺の後ろで何もしない挙句に、さっさと
終らせろと催促しやがった・・・。
「このわたくしに癒して貰ったのですから、平身低頭で感謝なさいまし。
あらゆる美麗字句を並べて、賛美する事を許して差し上げますわよ?」
ごく稀にレスタを使ったと思えば、この有様だ。
幾ら傷を治してもらってもこんなんじゃ、礼を言う気にもならんわ・・・!
「わたくし、眠くなりましたの。 暇男、伽をなさい」
夜は夜で自分が眠くなればとっとと俺のベットを一人で占領しては、寝付く
までずっと、俺に本を読んで聞かせろってか?
536 名前:PMはお嬢様?3[sage] 投稿日:2011/08/28(日) 05:46:47.93 ID:IMU7O0sc [4/5]
「わたくしは殿方と臥所を共にする程、不貞じゃありませんの。 ソファーは
空いてらっしゃってよ?」
ベッドを独り占めするな、と言えば自分が女であるという事を盾にして俺には
ソファーで寝ろと平気で言いやがる。 心配せんでも襲う気にもならんわ!
「暇男如きとはつり合わないレディと一緒にいられるのですわよ? この程度の
事は寧ろ頭を下げて、やらせて下さいませ、と言っても足りない位でしてよ?」
いい加減腹が立ったので今迄の事を言えば、やらせてくれと頭を下げてもまだ
足りないだとぉ! ふざけるなっ! いい加減にしろっ! だがそんな事よりも
「もう我慢ならんわ、GH470! お前の何処をどう見ればレディなんて風に
見えるんだよ! 冗談通り越して、洒落にもならんわ!」
そう、俺が一番我慢出来ないのは高飛車なこいつがGH470って事だ!
俺のPMは元は打撃特化のGH410にEXデバイスGH451を食わせた
GH451だった。
それを仲間内での恒例の、撃破数競争で最下位だった際の罰ゲームとして
EXデバイスGH470を食わせたのだが、どういう訳かGH451の頃の
性格のままでGH470になったときたもんだ・・・。
仕方が無いので暫くの間は様子を見る為に黙ってはいたが、いい加減に
我慢と忍耐と妥協と許容とその他諸々の限界だ。
どちらにせよ、あんな性格じゃ一度丸めて最初からやり直した方がまだ
マシだ。
もうやってられん。 諸々色々な事の臨界点を突破した俺はPMデバイス
ZEROを買いに自室を後にした。
完
537 名前:PMはお嬢様?[sage] 投稿日:2011/08/28(日) 05:56:27.20 ID:IMU7O0sc [5/5]
新参者で御座います。
取敢えずスレ埋めに思いついた小ネタなど。
書き始めたのが午前3時半周ってたもので、こんな時間に・・・。
後は書けそうなのは前述したキャスっ子くらいです・・・。
と、いう訳でこの後は皆様にお任せしました・・・。
お目汚し&駄文投下失礼しました。
538 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/28(日) 07:04:07.83 ID:1HLDYTUx [3/5]
埋め乙。 では自分も埋め投下w
サイズ大丈夫かな?
~閑話休日~
「うーん、ひさしぶりにのこの姿ですね」
部屋の姿見の前で先ほどモギったデバイスの効果を確認する。
発端は些細な事。それはある日ご主人様と仕事が終わって岐路についている時のことだった。
~回想開始~
「そういえばさー」
「はい、なんでしょう?」
「どうして450って450じゃなくて454なの?」
~回想終了~
・・・とりあえず軽くシメておいた。
まったく自分でタイプ変更を指示しておいてすっかり忘れているとは
アホなのか天然なのか・・・ どっちにしろ世話のやける人である。
早速次の日~今日であるが~こっそりデバイス450を購入。
ご主人様が居ない間に元に戻って驚かせようとしているわけだ。
久しぶりのこの姿。当然身嗜みには細心の注意を払う。
インナーがはみ出ていないか・・・うん大丈夫。
三つ編み具合は・・・ほどよくおっけー。
髪の艶・・・よし アホ毛具合・・・うん完璧。
キャップもずれてない・・・うん可愛いぞ私。
久しぶりの元の姿になんだかテンションが上がってくる。
ロッドを取り出しくるくる回してビシっと決める。
ふふー、絶好調。今日もフォトンはご機嫌ですね。
あとはあの方に振り向・・・ そんなことをふと考えるとどんよりしてくる。
なんというか、自分で言うのもなんだが、
ちょっと優等生であろうとしすぎている気がするとは思う。
試作型として作られたから・・・かどうかは解らないけど
ご主人様の期待に答えたいのだから仕方がない。
「はぁ・・・」
鏡の中で私が溜息をつく。
自分を出せない私と、あの天然アホ鈍感生絞り100%
進展など期待すべくもないと思うと悲しくなってくる。
「でも・・・」
鏡の自分と右手のひらを合わせると
まるでもう一人の私が元気付けてくれているよう。
「・・・時々、ドキっとすること・・・言うんですよね・・・」
本人からしたら何気ないナチュラルな一言なのであろうが、
言われた側としては大事件モノである。
もしかしたら、煮え切らない私に、手を差し伸べてくれているのかもしれない。
私にそれを素直に受け取る勇気があれば・・・
539 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/28(日) 07:04:56.43 ID:1HLDYTUx [4/5]
「あーーーー、やめやめ!」
頭をぶんぶんと振ると、勢いでキャップが少しずれる。
「あ・・・」
すぐさまそれを直しながら湧き出た悩みを吹き飛ばす努力をする。
「ご主人様にそんな甲斐性あるわけないない」
再びベストボジションに戻ったキャップに満足しながら続ける。
「今のままで十分。十分だもん。 ね?」
・・・鏡の中の自分は、少し困ったような笑顔を浮かべていた。
「うー――― ま、まあ、そのうちなんとかなるでしょ・・・うん」
「それでもダメなら・・・ ふふっ」
鏡の中の自分がくるりと一回転・・・しようとしたけど勢い余って更に180度まわってポーズを決める。
「ご主人様のハートにマジカルキッスで「ただいまー」チュッ!」
(参考画像:tp://phantasystaruniverse.jp/event/makerrace2009/wallpaper/image/GH450_l.jpg)
「・・・」
「・・・」
私は液体窒素を頭から吹きかけられたかのように固まる。
もしかしたら時の一つでも止まっていたのかもしれない。
「はいこれたのまれたものね。れいぞうこにいれておくから。あーしまったコルトバ肉買い忘れたから
すぐにかってくるねー」
「いやああああああ!いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや!!」
縮地法で一気に距離を詰め、ご主人様の足にすがりつく。
「なんで!?なんでなんですか!? ツッコミの一つでも入れてくれてもいいんじゃないですか!?
どーしてですか! なんでこういうときだけ変に気が回るんですか!!」
そんな私から逃げようとするかのように開いた扉から力づくで脱出を試みるご主人様。
「い、いや、い、いいんじゃないかな? 450もなんだかんだでオンナノコなんだし?
ぼ、僕は個人の趣味とかあんまり気にしないから安心していいよっ!」
「そんな心遣いなんていりませんっ! 笑ってくださいよ!指差して笑ってくださいよっ!
まだそのほうがマシですからっ!そういう優しさもあるんですからっ!」
「見てない!何にも見てないから!たかがメインカメラをやられてるだけだからっ!」
しばらくそんな言葉と力の綱引きの後、
唐突にご主人様が私の肩に両手を乗せる。
「な、なんですか・・・っ!?」
「今夜はカレーがいい」
「は?」
「というわけであとよろしくーーーーーー!!」
・・・ドドドと土煙を残し走り去るご主人様に
「・・・ば、ば、ば、ばかーーーーーーーーーーーーーーー!!」
私の絶叫は多分届かなかった。
みなさんもお部屋の施錠はしっかりしましょうという話。
540 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/28(日) 07:07:53.15 ID:1HLDYTUx [5/5]
お粗末様でした。
先日即興で思いついたものなのでまあ内容はおいといてw
あと2kbほどの模様。あとは頼んだ
541 自分: 忍法帖【Lv=7,xxxP】 [sage] 投稿日:2011/08/28(日) 10:14:56.00 ID:OoPusVYo
ざっしゅ、ざっしゅ……
ご主人「部屋に居ないと思ったら、こんな所(パルムの自然区域)で何をしてる480?」
GH480「墓穴を掘っているのでございます、旦那様」
ご主人「は、はかあなぁ?!」
GH480「パシリスレで主役になれなかったパシリは、皆こうしているのでございます(と、後ろを見る)」
ご主人「……げ、なんじゃこりゃぁっ!」
その視線の先にはおびただしい数の墓穴が……
――続かない――
542 返信:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/28(日) 11:01:15.89 ID:xeqV2+B0
>>537
小ネタ乙!
最後まで読んでお嬢様じゃね~のかよwってフイタわwww
γ-―‐‐ヘ
/厂/─‐ ,,ノノヽ.
/ 〃 : :::::,;:: :::::; ;ハ
ム:i{l| .ム: ノ ソ ハゝ ゝ
.|(@:)イ-‐ ‐ ,'レ´ <暇男。ZERO買いに行く暇があったら埋めますわよっと
レヘリゝ、 ( フ_ノゝ
/';:'`.7/ ̄ ̄ ̄ ̄/
(...||つ/ GH-470 / カタカタ
. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\/____/ ̄ ̄
>>540
乙!おお、ついに450は450に戻ったのかw
…俺のコメだけみてると日本語でおkだから不思議w
毎度の事ながら、しっかりしてるようで、ちょっと抜けてる450いいよなw
慌てふためく450かわええ~
____
/|_:|:::::::::: __|
/´ ::::::::: ,ノノ :.ヽ.
/ :::: :::::::,;:::: :::::;; ハ
| :: ( :::::;ヘ;;,.,:;:,ハ::::.}
|:(@:)イ-‐ ‐ ,'::.ノ <皆さん、鍵はちゃんと閉めましょうね。油断大敵ですよ…っと
(;イソヘリ、 ( フ_ノノ´
(イリ/';:'`.=/ ̄ ̄ ̄ ̄/
(.リ(_;:::つ/ GH-450 / カタカタ
. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\/____/ ̄ ̄
>>541
γ-―‐‐\
/厂/─‐ ,,ノノヽ.
Σ ;〃 : :::::,;:: :::::; ;ハ
ム:i{l| .ム: ::: リソ ハ ::;}
|.(@:)ル ;リノ ‐ ,'レ´ <ボクの出番のようですね…っと
/.リヘリ;ハ;ソ ( フ_ノ
/:;ノ /';:'`.7/ ̄ ̄ ̄ ̄/
/ リ (...||つ/ GH-520 / カタカタ
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これで埋まったろう。皆次スレで会おうぜ~b
543 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/08/28(日) 11:06:34.02 ID:Qa9iIMVu
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ちょっと通りますよ