241 名前:ジョーク 3/3[sage] 投稿日:2008/11/05(水) 12:37:35 ID:6m6nNnym [3/4]
「そうだな…
お前の組み立てたハンドガンが爆発しないか試すには、どこか開けた場所の方が良さそうだ。」
「!!」
「やめろ、そこを引っ張るな。外れる。」
「行きましょう!今ならパルムがお勧めですよ!」
「先にそのハンドガンの死体を何とかしろ。そいつの試し撃ちに行くんだぞ。」
「はいっ!やっつけちゃいます!」
~~~
場所は変わってパルムの草原。
とっぷり陽は暮れて、いい感じの夕焼け色に辺りが満たされている。が…
「…様子が変ですね。視界がよくありません。フォトン・ジャミングでしょうか?」
「…ああ。何だか景色がぼやけて見えるな…。調べるぞ。用心していけ。」
「…はいっ!」
原生生物も現れない、不気味に静まり返った紅い草原を慎重に進む。
つばなんか無いくせに、俺の真似をしてつばを飲み込む仕草をする431。その動作音すら聴こえる。
かつて無い緊張感に新鮮な感動を覚える。
「…シトロ。こんなジョークを知ってるか?」
「………はぇ?ジョークですか?こんな時に」
「まあ聞け。これは実話を元にしたジョークだ。聞く価値がある。」
「…はい。」
「…とある一人のガーディアンズには秘密があった。パートナーマシナリーの着けている
ある魅力的なパーツを、彼は時折こっそりと借りて身に着けていたんだ。
少しだけ自分を知的に見せてくれるそれは彼の心を虜にし、その秘密はパートナーマシナリーが
気づくその時まで続いた。」
「……」
「だが、ある夕暮れの日…ついにその秘密は破られたんだ…」
すっと立ち上がり、構えた銃を降ろしてこちらに向き直る431。
「ご主人さま。」
「…不用意に立ち上がるな!視界ジャミングの原因がまだ掴めていないッ!!」
「いいから眼鏡返してください。」
242 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/05(水) 12:48:49 ID:6m6nNnym [4/4]
2/2のとこ改行ミスっちゃったフガ
罰としてPMデバイスERO食べてくるフガ
243 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/05(水) 14:58:35 ID:nPU1gHb4
きっと余ったPMはPSPoに行ったのさ。
244 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/05(水) 23:48:05 ID:FCs4DgQG
GH-452「主、>>243だそうですが」
獣男「なるほど向こうのPMがデバイスだけで育つわけだ」
GH-452「早くPSP買って下さい主」
獣男「なんかすごい特典があるわけでもないだろうに」
GH-452「今度は携帯機ですから」
獣男「うむ」
GH-452「野外プレイも出来ますよ!」
獣男「寒くないのかそれは…」
245 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/06(木) 23:14:59 ID:d+/+fSzD
携帯で野外…さらに無線プレイ…ゴクリ
246 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/07(金) 21:34:55 ID:PoCAMdd8
ご主人「>>244だそうなのだが?」
PM 「特典ならありますよ・・・うふふふ・・・」
ご主人「そ、それはショタパシリ服!?まさか!?」
PM 「ほぅら・・・半ズボンですよ。かぁわいいですよぅ」
ご主人「や、やめ・・・やめてー!!」
247 名前:夢は夢でしかない―― あるパシリの独白[sage] 投稿日:2008/11/07(金) 22:33:18
ID:2PeT9cMw
私の夢は、ご主人様といつまでも、一緒にいる事。
けれど、私とご主人様はガーディアンズとマシナリーの関係。
私が、どれだけご主人様の事を想っていたとしても、その関係からは逃れられない。
必ず、いつかは別れの時が来る事は判っています。
その時が一日でも、いえ、一分、一秒でも先になる事を願わずにはいられない。
ご主人様……、いつまでも一緒にいてくださいね。
248 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/08(土) 00:14:22 ID:5ciQrYDa
GH-452「>>246で>>245が特典の様です主」
獣男「短パン小僧か」
GH-452「ポケモンしたくなりましたけど違うと思われます主」
獣男「いっそ犬とか連れてみたかった」
GH-452「つまり私に首輪をつけ>>246で>>245だなんて主…パパーンパパーン!」
獣男「その手の首輪はどうやっていつ合成した?!」
249 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/10(月) 00:25:59 ID:wvxJ8uZ/ [1/2]
獣男「まあ保守なわけだ」
GH-452「まだやりますか主」
獣男「話題があればいいが」
GH-452「では日本シリーズの結果など」
獣男「いや時事ネタはいらん上にネタバレすんな」
250 名前:ぐろー 1/1[sage] 投稿日:2008/11/10(月) 15:04:21 ID:VIn1BTPU
シュッ!シュバッバッ!ババッ!シュッ!
「見えてまス!愚鈍でス!ここデスね?!シュウッ!」
「おいマスターの背中をマトにツインダガーを持ってボクシングの真似事をするのはやめろ。」
「…戦闘再開でス!シュウ!」
「おいまて戦闘再開するな。聞こえてたろ今。」
うちのGH-413の様子がおかしい。つうか俺が悪いんだが。
レリクスで拾った奇妙なディスクを、BGMディスクのつもりで食わせたところ
一昼夜解析を続けっぱなしになり、ようやく今朝終えたと思えばその後ずっとこの調子だ。
言葉遣いとシュウ!が気になる。
一体俺は何のディスクを拾ったんだろう…。
251 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/10(月) 20:12:53 ID:hmIRtnrt
それは間違いなく南斗白鷺拳ディスク
252 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/10(月) 22:35:06 ID:wvxJ8uZ/ [2/2]
GH-452「>>251というDiskがあるようです主」
獣男「なんか最終的には石の下敷きになりそうなDiskだな」
GH-452「他に究極のツンデレになる『退かぬ・媚びぬ・省みぬDisk』もあるそうです」
獣男「不幸にならないDiskが思い付かないが気のせいか?」
GH-452「ん~間違ったかなあ~?」
獣男「何を言っている」
GH-452「見よ!これが新しく生まれ変わった…」
獣男「脱ぐな脱ぐな」
あんまり詳しくないんだごめん
253 名前:アンケート[sage] 投稿日:2008/11/10(月) 23:26:56 ID:lh+xp0sH
『ここで、パシリ好きの、パシリ好きによる、パシリ好きのためのアンケートでーす。
リモコンのデータリンクボタンを押す事で回答することが出来ます。
さぁ、テレビの前の皆さんも一緒に、ご回答くださいねー』
MCのGH-441が笑顔で元気よくしゃべる。
ゲストとして珍しく素顔をさらしているカーツ大尉が出ており心なしか顔が引きつっている様に
見える。しかし、何でこんな番組に出ているかは謎である。
GRM社とガーディアンズの開発部が共同スポンサーをやっている、ガーディアンズ宿舎だけに
しか放送されていない番組だ。
結構、コアなファンが多いらしく、放送された翌日には番組の感想を、よく耳にする。
番組の内容は、旬の合成に関する事や、ミッション情報、パシリと行くデートコースまで
多岐にわたり、いろいろな事を配信する情報番組だ。
中でも「パシリのお悩み相談室」というコーナーが人気で、恋愛に関連する相談が来ると
かなりの高視聴率をたたき出している。
データリンクの説明をするVTRが終わり、笑顔満点のGH-441が画面いっぱいに
映し出される。
『さーて、皆さん? 準備はよろしいでしょうか? それでは、お答えください』
――Q1,あなたが連れいているパシリの形態は何ですか?(全てお答えください)
――Q2,あなたが一番好きなパシリ形態は何ですか?
――Q3,あなたが一番最初に第四形態に成長させたパシリの形態は何ですか?
――Q4,その時、一番つらかった事は何ですか?
――Q5,他人が連れているパシリを見て思った事はありますか?
――Q6,パシリとよく行くミッションはありますか? ある場合、どのミッションですか?
――Q7,パシリとミッションへ行く時は一人ですか? それともほかの仲間と一緒ですか?
――Q8,パシリと一緒に過ごしていて、一番思い出に残っているエピソードは?
――Q9,これから先(アップデートで)、望む事はありますか?
――Q10,最後にあなたはパシリの事が好きですか?
254 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/11(火) 18:43:49 ID:3RZ5Qnhn
>>252
パシリ「俺の名を言ってみろぉ!」
主人「うるさいよ」
パシリ「パシリよりすぐれた主人なぞ存在しねぇ!!」
主人(また拾ったディスク食ったんだなコイツ・・・)
255 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/11(火) 22:51:06 ID:JzCu4kkw
>>253
ふーん・・・アンケートかぁ。
それにしてもカーツって絶対素顔の方がモテるよな。勿体無いね。
えーと回答、回答っと。ポチポチ。
Q1・440
Q2・440っと
Q3・これも440だな
Q4・万能型にしたからパラが中途半端なんだよな
Q5・隣の芝生は青く見えるっと
Q6・いつでもどこでも。あえて言えば桜華かな
Q7・いつも一緒かな
Q8・期待しないで合成したら確立低いのに成功させやがった。
Q9・もう少し・・・かしこ・・ゲフゲフ
あと一つか・・・はっ!強烈なプレッシャー!?
440(じー)
ナ・・・ナニヲキタイスルメデミテイル。
ハズカシクテ、カケナイジャネーカ。
256 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/12(水) 00:23:58 ID:gZe8HqPm
>>252
俺…黒王ってニャンポコ見たことがあるんだ…
GH-452「>>253というアンケートがきております主」
獣男「アンケートすら保守のネタにしたい己が情けないがまあ解答するか…
Q1・GH-450
Q2・GH-45*シリーズ
Q3・GH-450
Q4・ジュースだの杖だのなんだかんだ手間がかかった
Q5・現在はオフライン特殊任務につき連れ放題
Q6・ニャンポコってすげえ
Q7・現在はオフライン以下略
Q8・ある日ネ実に「新ジャンル・パシリ」ってスレを発見した事
Q9・服のカラーは選ばせてもらいたいもんだ
Q10・パシリスレ最初からの住人ですが何か?
ってなとこか」
GH-452「気に入った!家に来て私をファックしていいぞ!」
獣男「ハートマンDiskを食うな」
257 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/12(水) 18:16:01 ID:hIqX7+zb [1/2]
Q1.主に410系
Q2.443!443!
Q3.430
Q4.トラップを抱えてお店とルームを往復したこと
Q5.「俺はもう少し小さい帽子が好きだな」
Q6.まぐと桜華、時々イル・カーボ基地
Q7.孤独は悪ではない。選択肢の一つだ。
Q8.勝手に飛び出して、汚ラッピーの光弾を全部受け止めてピヨピヨしてたこと
Q9.とりあえず470と480の派生タイプが無いのがおかしい
Q10.べ、別に何とも思っていない。普通だ普通。
258 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/12(水) 18:24:11 ID:hIqX7+zb [2/2]
GH-413「…私も443にする気ですね?」
沼男「いやその」
GH-413「メガネ好きですもんね」
沼男「帽子の100倍好きだな」
GH-413「メイドは帽子の何倍好きですか?」
沼男「400倍かな」
GH-413「じゃあメガネかけたメイドタイプのGH-415用デバイスが登場したら?」
沼男「びっくりする」
GH-413「私もびっくりです」
259 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/12(水) 21:28:21 ID:zs47kh98
アンケートねぇ……
Q1.GH410,GH430,GH441,GH450
Q2.GH450。一目惚れ。
Q3.もちろんGH450。
Q4.イルミナス前だったから、杖とテクディスク購入で破産した。
Q5.うちの娘のほうが可愛いぜ。
Q6.いつも一緒。特定のミッションは無く、行こうと思った所へ。パシリ連れてけないイベントはキライ。
Q7.パシリと一緒。たまにカギかけ忘れて、乱入される。
Q8.GH450になった瞬間。やっと一緒にミッションいける! って思った。
Q9.装備とか服装とかのカスタマイズが出来ると嬉しい。
Q10.好きかって? 何、馬鹿な事いってるんだよ。聞くまでも無いだろ?
260 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/12(水) 23:32:00 ID:QJWIQjDQ
俺もアンケートに参加だ!
Q1.完成順にGH450、GH440、GH422、GH434
Q2.GH450
Q3.もちろん、GH450
Q4.当時はイルミナス前だったので、
マイショップでの☆2杖を200~400メセタで探しまくった事がキツかったな~
Q5.「うちの子が一番だろ・・・jk」
Q6.特に無し。気のむくままに~♪
Q7.ソロの時は当然ながら、知り合いでパーティ組む時で、
俺がリーダーの時は必ずパシリ参加。
流石にパシリ参加不能イベントや野良の時はお留守番。
Q8.GH450完成時、例のGH450レスタ使用不能騒動の真っ只中だったから、
逆に俺がFoになってレスタしてたぜ!
Q9.パシリの装備カスタマイズ。
後、某新型キャス子の如く、呼び方を変更してくれ~
Q10.あえて答えるとしたら、はい or Yes、もしくはもちろんですとも!だな
ってか、パシリ好きじゃ無ければこのスレにはいないぜ~
261 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/13(木) 03:44:37 ID:Z9wuXKjI
――Q1,442、452
――Q2,442
――Q3,450
――Q4,あの金の無い時代に検索一生懸命して安い杖を探し回った事かな…
――Q5,浮気はしない!
――Q6,多分一番長く一緒に行ったのは連絡通路S2と真影S2かな
――Q7,だいたいイーサンとかレオとかがその辺りで転がってた気がします
――Q8,成功率の変更されて無い時代に仕込んだガオ杖を成功させやがった事かな
――Q9,もっと色々カスタマイズさせれ
――Q10,え?嫌いな人ってこの世にいるの?
こんな感じ?
262 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/13(木) 14:17:46 ID:3DYGeVCu
>>253
ビス男「アンケートか、こういうのすっかり忘れてたな、どれどれ」
Q1.GH-420
Q2.GH-420
Q3.GH-420
Q4.初期の頃だったんでステータスの調整に気を配る必要があったのが苦労したポイントか
後は料理作って食わせたり知り合いから料理基板を買いあさったりもしたな
Q5.知り合いがソロしてるときに見たGH-450だったか、流石名高いお嬢様タイプだとは思ったな
Q6.モトゥブでよくPAの修行に付き合ってもらった
Q7.主に二人きりだった、たまに知り合いも居たが
Q8.成長して初めて遺跡に行った事か、バジラと戯れてる姿は可愛かった
Q9.これからも変わらずに居てくれること
Q10.野暮な事を聞くな
420「ねーねーマスターなにしてんの?」
ビス男「ん、いや別に、そろそろ昼食いに行くか」
420「やった、じゃあバイキングいこっ。たべほ~だい~」
263 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/14(金) 23:10:17 ID:o99iG/72
獣男「そういえば思うのだが」
GH-452「なんでしょうか主」
獣男「お前達『パシリ』って割にはパシリするわけじゃないよな」
GH-452「その代わり夜は凄いですよ?」
獣男「代わりになってないだろう」
GH-452「主の夜のパートナーなどヒューマンにさせたら死にますよ?」
獣男「いや夜は置いとくとして思うんだが」
GH-452「はい」
獣男「むしろ俺達がパシリしてる気がする」
GH-452「では主は『パシリを冒険に出して帰りを待つRPG』をしたいですか?」
獣男「なるほど」
264 名前:おかしな二人 9[sage] 投稿日:2008/11/15(土) 03:59:57 ID:hKq8QM4U [1/4]
酒場に入ると狭い店内の所々に点いている暖色系の照明と盛り場独特の騒がしさが迎えてくれた。
店先のぼろさとは裏腹に案外繁盛しているらしい。
適当に空いているカウンターの席に座ると、愛想の良さそうな店の主人らしき人物が声をかけてきた。
「おう、姉ちゃん。ここらじゃ見ない顔だね。観光かい?」
「ああ、まぁそんな所だね」
「こんなご時世だってのにそりゃ変わった事で!大体こんな所で何を見るってんだい?」
「ん~まぁ当ての無い旅だからね。それにその場所その場所で見れる景色ってのはそれだけで見る価値があるもんさ」
「ほ~若いのに言うじゃねえか。で、ここだと何が一押しかね」
「まだ今日来たばっかりだからね。何が良いってのはわからないけど…この店は最高だよ」
「うははははは!口が上手いな、あんた!こんな店でも褒めらりゃ俺も悪い気はしないな!
よし、一杯目は俺が奢ってやる!何がいいんだ?」
「そうだねぇ…」
店の主人とそんなやり取りを交わす。奢ってくれると言うものを断るのも悪いと思うのだが、
隣からのじとーっとした視線を感じながら飲んでもあまり美味くはなさそうだ。
考えていた事が伝わったのか仏頂面でナナは「少しだけですよ…」と飲んでもいいと言ってくれた。
うむ。空気が読めるってのは良い事だぞ。
「んじゃとりあえずビールで、あと隣に座ってる奴に適当に甘いものを出してやってくれ」
「マスター!ああ、もういくらでも飲んで食べてくださいね!おじさん!一番いい奴を…」
「あーあー、まだいい。いきなりそんな持って来られても美味くないっての…」
手のひらを返して飲ませようとするナナを制止しながらそう言う。
全く。甘いものが貰えると言うだけで笑顔になれるコイツはいろんな意味で幸せ物だと思うよ、ほんと。
空腹だったのでとりあえず色々と注文してみる。
トカゲの丸焼きやらカズウラのつけものだのを注文したら、
隣でナナが「ひぃぃぃ」だの「うはぁぁぁ」とか言っていて若干食べ辛かったが見た目に反して味は良かった。
現地に行ったら現地の物を食べる。それが旅の醍醐味である。うむ。
さてと腹も膨れた事だし調査開始といきますか。
265 名前:おかしな二人 10[sage] 投稿日:2008/11/15(土) 04:00:27 ID:hKq8QM4U [2/4]
「だからお前はいつまで経っても半人前なんだよ!」
「わかってますけどねぇ!そう簡単に癖ってのは直らないもんなんすよ!」
誰から聞き込みを開始しようか考えていたら、背後から一際大きな声で喋る男たちの声が耳についた。
別に誰から始めても構わなかったのでその男達から始めようと様子を伺う。
細めの男に太った男、そしてガッシリした体型の中年位の男の三人。
見た感じからするとここらのローグスの一員と行った所か。
特に武装している風でも無いのでいきなり戦闘に入ったりする事は無さそうだ。
私は男達の側まで行って、中年位の男の隣の空いている席を指差しながら「ここ、いいかい?」と割って入る。
「ん?ああ、構わんぜ。お嬢ちゃんみたいな若い子ならいつでも大歓迎だぜ!」
「親分!そりゃ失礼だぜ!さすがにお嬢ちゃん扱いするような年齢じゃないだろ!」
その言葉にはちょっとだけグサリと来る。確かに見た目は二十歳以上なんだが私はまだ十七歳だっ!
「俺からすりゃこれくらいの年の子はみんなお嬢ちゃんなんだよ!ああ、すまないな。そこ座ってくれ」
そう言われて私は空いていた席に腰を降ろす。
「こんなむさ苦しい男たちの間に入ってこようなんてどんな用だい?」
「一人で飲むより大勢で飲んだ方が楽しいんじゃないかってだけだよ」
「なるほどちげえねえ!俺はヤクレバスって言うんだ。この辺りのローグスの部隊長みたいな事をやってる。
んで目の前いる二人が俺の部下で、太い方がダイ、細い方がモンドだ。
太い方がダイって覚えておいてくれりゃ忘れる事はねえ。名は体を現す!ってな」
「オヤビン!そりゃ酷いよぉ!」
「俺の名前の覚え方はないんすか!?」
そんな騒々しさの中で私は自分の紹介を始める。
が、「私はユウって言う…」とそこまで言って少し言葉に詰まってしまう。
うーん、自分で旅人って言うのもなんだしなぁ…。
「ん?どうした?言いづらいなら言わなくてもいいぜ?」
「いや特に当ての無い旅をしているからね。あんたみたいな立派な肩書きが無いから考えてしまっただけさ」
「俺の肩書きだって大したもんじゃねえよ。
それにいいじゃねえか!俺もあんた位の年の頃は色々と無茶をやったもんだぜ!あの頃は…」
「親分!その話はもう20回以上聞いてますからここでは勘弁してくださいよ!」
「うるせいや!いい話は何度聞いてもいい物なんだぞ!」
自己紹介が終わり、そんなやり取りが始まった所で服を引っ張られる感覚があった。
「マスター、私座るところがありませんですよ」
目に見える範囲だったから大丈夫だろうと思っていたのだが付いて来てしまったらしい。
しかし困った。確かに席が空いていない。
「お?なんだい?そのラブリーな子は?まさかあんたの子供か?」
「まさか。この子は…」
「んじゃ俺の膝の上に来い。一回やってみたかったんだよ、膝の上に女の子乗せるのってよ!」
説明しようとした矢先、モンドと言われた男がそんな事を言い出した。
いや…ちょっとまて!ナナは見た目こそ子供みたいに見えるが、
全身機械のパートナーマシナリーなので見た目以上には重たいぞ!?
「え?いいのですか?それでは~」
言われた事に喜びながらモンドの前に行き、よいしょっと膝の上によじ登りちょこんと座る。
私が止めようとした時には時既に遅し、という奴である。
「ふごぉあっ!おも…」
「おう!女の子に恥かかせたらおめえ…」
思わず「重い」と言う言葉が出そうになったモンドにヤクレバスが言葉を重ねる。
「サー!イエッサー!」
「いえっさー!」
苦悶に歪むモンドの顔と正反対の満面のナナの顔がやけに印象的だった。
266 名前:おかしな二人 11[sage] 投稿日:2008/11/15(土) 04:00:49 ID:hKq8QM4U [3/4]
「わかってただろ?」
カマをかける程の事では無いがなんとなくそう振ってみる。案の定話を振られたヤクレバスは「勿論」と言って笑う。
そして「長い事この世界に居るからな。時には敵になるガーディアンズに支給される兵器の見た目位は覚えているさ」と言葉を続けた。
「あんた、さっきは旅人だとか言ってたが本当はガーディアンズじゃないか?」
先程の言葉の続きのまま口元は笑ったままだったが目は笑っていなかった。
長い事この世界に居る。それは戦いの世界に長い事居て、今まで生き残ってきた事の証。
戦いの中で生き残る術で最も必要なのは戦闘能力では無く、
いかに敵と出会わないか、いかに戦わないかが最も長生きする秘訣なのだ。
彼はその術を身に付けている。恐らく彼にとっては直感とも居えるもの。
いきなり話しかけて来た女が連れていたのがパートナーマシナリー、それだけで疑う理由としては十分なのだろう。
ここで判断を間違えるのは危険だ。敵は何時、何処に居るかはわからない。
まだ出会って間もないこの男を信用するのは早すぎる。
この男がテロ事件の犯人でいきなりビンゴという可能性も無きにしも有らずなのだから。
この場は誤魔化す。それが最善手だ。
「私は本当にただの旅人さ。あいつは野良パートナーマシナリーでね。
昔なんとなく気になって声をかけたら懐かれてしまった、って感じだね」
「あまり詳しくは話せない…いや…話したくないって感じだな」
少し痛いところを突かれる。そうあまりこの話はしたくない。そもそも人に話すような事じゃない。
嘘をつく時のコツは事実を少し混ぜる事。
全てが嘘だとどこかに歪みが生じるが、一部が嘘であるならば真実はそれを補って補完してくれる。
それでも自分の触れて欲しくない事を人に出してしまった事は少し心苦しかった。
「ま、さっきも言ったが人には話したくない事もあるからな。俺もこれ以上追及はしねぇ。
何より、あんたを心配してる奴が居るみたいだしな」
ヤクレバスの視線の方に目を向けると、さっきまでモンドの膝の上ではしゃいでいたナナが心配そうな顔でこちらを見ていた。
そしてこれでこの話は終わりとばかりに本当にそれ以上は追求してこなかった。
彼からしてもまだ確信に到る程の自信は無いのか、それとも本当にナナの視線が痛かっただけか。
だが事態はそれほど深刻では無く、本当に私が一人で杞憂していただけだった。
「しかしまぁちょっと深刻なムードになっちまったがよ、別にあんたがガーディアンズであろうと何であろうと関係無いんだわ。
今はSEEDだイルミナスだので騒がしいしな。どんぱちやる相手はガーディアンズじゃねえ。
そもそも俺達は何もやってねえ至って普通のローグスだ。ガーディアンズが俺達をどうこうしようっていう理由が無いんだよな」
言われて見れば確かにその通りで少し居心地が悪かった。警戒しすぎも返って相手に警戒させる事になる。
私は自分が思っている以上に気負っている事を反省した。
「でもよ。それとは関係無しに自分の中になんでも溜め込んじまうってはよした方がいいな」
その言葉の意味を察しかねて彼に視線を向ける。
「いつか爆発して、とんでもない事になっちまうからな」
私は何も言葉を返す事が出来ずにそのままでいたら「結構よ、そういう奴を結構見てきたからな…」
最後はどこか自嘲めいた雰囲気でそう言い、煙草に火を点けた。
267 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/15(土) 04:08:36 ID:hKq8QM4U [4/4]
間が空いてしまいましたが保守がてら続きっす
つーかこんなペースで下手な文章延々書いてていいんだろうか…
268 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/16(日) 00:15:57 ID:C5lQ8Rzz [1/2]
GH-452「>>267だそうですが主」
獣男「まあ俺の方が悪い」
GH-452「つまり倫理的におkですね」
獣男「まあ追加ディスクが来て人が増えたら保守もいらなくなるだろう」
GH-452「その時はどうされますか主」
獣男「ラグオルに帰る」
GH-452「グラールに帰りましょうねマイクロビキニで温泉に行ってあげますから」
269 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/16(日) 20:03:11 ID:zihxdW2O
>>268
思うんだが某乳揺れゲームのよーにパシリに水着を送るとかいいと思うんだ。
マイクロビキニも良いがやはりスク水も捨てがたい。シースルーもなかなか。
・・・ハッ!殺気!!
270 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/16(日) 23:32:10 ID:C5lQ8Rzz [2/2]
獣男「>>269って事だがどうだ?」
GH-452「乳が揺れるヤツはアクセサリーとかもカスタマイズ出来ますね」
獣男「なるほど」
GH-452「いっそギリギリまでのヒモ水着などいかがですか主」
獣男「どちらにしろPMにはカスタマイズ性は必要だということか」
GH-452「ついでにビーチバレーなどのミニゲームをつけまして」
獣男「それは無理だな」
GH-452「何故です?」
獣男「揺れるものが無いヤツがいるから」
GH-452「…わ、私は脱いだら凄い方ですよ!」
獣男「各パシリに水着コンテストでも開いてもらうか」
GH-452「ご自分では書かない?」
獣男「派生型見たこと無いから書けないのが本音だな」
GH-452「PSP買って下さい主ぃ…」
271 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/17(月) 05:50:40 ID:c22hqn4b
GH-431「主ぃ…」
沼男「他人様の真似をするな。あと似合ってなくて気持ち悪い。」
GH-431「いくぅ…」
沼男「まてまてまて誰だ」
GH-431「たねぇ…」
沼男「おい待てそこまでだストップ」
GH-431「他人様の真似はダメですか?」
沼男「ダメだ。次やったらお前をGH-フガに変える」
沼男「い、いやですぅ~!許してください主ぃ~!」
沼男「んっ?真似したな?たった今ッ!獣男さんとこの452さんの口調を真似たなッ?!」
沼男「許してください~何でもしますからぁ~!」
沼男「本当か?」
沼男「本当です~!」
沼男「何でもか?恥ずかしいことでもか?」
沼男「…は、恥ずかしいことでもです!我慢します~!」
沼男「そうか…。じゃあ早速、そこの椅子に座ってもらおうか。」
沼男「はい…」
GH-431「おいマスターいい加減にしろです」
沼男「まて危ない銃を向けるなやめろ、おい躊躇い無く引き金に指をかけるな」
272 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/18(火) 00:31:39 ID:64RJXYev
GH-452「何処にいかれます主?」
獣男「いや>>271なので助けに」
GH-452「沼男様もGH-431様も本気では無いと思われます主」
獣男「そ…そうか?でも間違いがあったら大変だぞ」
GH-452「万が一にもPMにそんな過ちはありません」
獣男「わからんぞ?」
GH-452「わかりますよ」
獣男「俺なんかセカチュウのDVDありますかって聞かれてピカチュウのDVD出した経験があるからな」
GH-452「それはなんというか…」
獣男「俺もなかなか万が一だろう?」
GH-452「…過ちはベッドの上でにしましょうね主」
273 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/18(火) 02:08:38 ID:6Q7iNA4/
沼男「…」
GH-431「マスター、起きてください」
沼男「…」
GH-431「マスター」
沼男「…」
GH-431「マスター、起きてください」
沼男「…」
GH-431「マスター」
沼男「…」
GH-431「恥ずかしいことでも我慢しますから、マスター」
沼男「…」
GH-431「マスター、起きてください」
沼男「…」
GH-431「マスター」
GH-431「マスター、起きてください」
274 名前:笑うパシリ1[sage [ ´・ω・`]] 投稿日:2008/11/19(水) 01:50:09 ID:bsE7OHfi
[1/5]
私の名はMGH-293。人呼んで笑ゥぱーとなーましーなりー。
ただのパシリではございません。私の取り扱う品物は「ココロ」。
ガーディアンズの心でございますよ。
このグラールは、老いも若きも男も女も
心の寂しい人ばかり。そんな皆さんの心のスキマをお埋め致します。
いえ、お金は1メセタもいただきません。
ご主人が満足されたら、それがなによりの報酬でございます。
今日もこうして、そんな心の寂しいご主人を探しに来ているのです。
…ほーらね。今日のご主人がいらっしゃいました。
灰吹 星郎(Lv140) フォルテファイター
「あーっ、飛ばれた!」
「落とせ!落とせ!」
4人のガーディアンズが戦っている。
そこは砂漠の最深部、ディマゴラスの巣である。
「グオオオオオオオオオオ!!」
しばらくして、ディマゴラスがのたうち、動かなくなる。
ミッションが成功したようだ。
「ふー。 火力足りねーのかなー 何回飛ばれるんだよ」
ビーストのファイマスターがつぶやく。
「いやほら、お察しな奴がさぁ…」
一人箱を壊してアイテムを回収している灰吹にをアゴで指しながら
ニュマ男のFT。
「あんまり言っちゃ駄目よ。それでも20台で揃えてるんだから…」
ビス子がフォローを入れる。と、そこに
「全然駄目だねえ…これほんとにドロップにブーストかかってるの?」
灰吹がやってきた。
ビス男「つーかさー、ブッティまでとはいわないけど、FFならせめてザギザの高属性くらい持って来いよな~」
沼男「だよなあ。ディマが飛ぶ前に仕留めたいよな~」
ビス子「ちょっと…」
灰吹「ご、ごめん…」
ビス男「大体お前の武器って高くて20台なんだよな。ハンター系ならもっと高属性持っておいたほうがいいぞ」
沼男「だよなー。ただでさえヒューマンなんだからさー、もっと火力あったほうがいいぜ?
でないとどんどん影薄くなるぞ」
ビス男「ちょwwwお前よりはマシだろwww」
沼男「うっせぇよwwww」
彼らの言葉にしゅんとなる灰吹。
ビス子「ちょっと、いい加減にしなさいよ。属性だけが全てじゃないでしょ?
灰吹君も気にしないでね?」
灰吹「う、うん。じゃあ、僕もう帰るよ。おつかれさまー」
ビス子の慰めに生返事で答える灰吹。一人とぼとぼとパーティーを抜けていく。
灰吹「はぁ~~あ…高属性武器かぁ… そりゃ欲しいけど、そんなの僕の所持金じゃ買えないっての!
あいつらみたいに準廃ハムスターじゃないんだしさ…!」
プシュー
マイルームの扉が開く。
275 名前:笑うパシリ2[sage [ ´・ω・`]] 投稿日:2008/11/19(水) 01:51:27 ID:bsE7OHfi
[2/5]
,-'" ̄ ̄ ̄``ヽ
,イ二二二二二二ヽ
,.-'"ニニニニニニニニニヽ、
>、ノ ,,..-ぃフ iヾぃ、 ヽ>'
l ソ <_,/ △ \__ヽ ヾ }
// ,、___,人人___,、 iヘ おかえりなさいませ
Ll ├┼┼─┼─┼‐┼┤ .l_,i
:ヘ ゝ、!__!.___!___|__!ノ /--、
/> \  ̄ ̄二 ̄ ̄ ̄ ,イ <ヽ、`ヽ、
イ\ ',>----------< / / ゙ヽ ヽ
\ ' , / ヘ /./ i: ヽ
灰吹「う、うわぁあああああああ!! だ、誰だよお前!!」
293「パートナーマシーナリーですヨ」
灰吹「い、いやまあそうなんだろうけど…サイズ的に。でもこんなパシリ見たことないぞ!」
293「ところでご主人。あなたは火力不足で悩んでらっしゃいますね?」
灰吹「ど、どうしてそれを! そうなんだよ、せっかく基板手に入れても合成失敗するか
微属性ばっかり…おかげで仲間に馬鹿にされる始末…もうやだこんな仕事!!」
293「いえー、貴方のような模範的ガーディアンズが火力不足に悩むのもソニチの偏った乱数のせい。
この世界の法則が悪すぎるのです!」
灰吹「な、なるほど…」
293「よろしければ私がどうにかしましょう」
灰吹「あ、あんた一体なんなんだよ…」
293「申し遅れました。私、こういうものでございます」
そういうと懐から名刺を取り出すMGH-293。
灰吹「ココロのスキマ、お埋めします MGH-293?? 新型なのか?」
293「まぁそのようなものです。で、ちょうどアンク・ブッティ土の合成が終わってますので取り出してみてください」
灰吹「う、うん…」
パパーン
293「おめでとうございます、これが完成品でございますヨ」
灰吹「おおおおおおおおおおおお!!!ブッティ土50!?しかも10/10!!」
293「おやおやなんと珍しい… やはりレア基板は違いますね」
灰吹「そ、そうなのか… で、でもありがとう!これで馬鹿にされずにすむよ!」
293「ただしご主人、廃武器はそれ1本にしておいてください」
灰吹「え?」
293「いいですね、廃武器はそれ1本限りですよ… 売っても駄目です。
その一本でずっと戦えばご主人は必ず幸せになります」
灰吹「う、うん。わかった」
しばらくして
ビス男「え?灰吹も来んの?」
沼男「いやさ…ギルカ真っ黒でさ…」
ビス男「…そ、そうか。まあ俺もだけど」
灰吹「おまたせー」
ビス子「あ、灰吹君来たわよ」
ビス男「んじゃいくか、灰吹、ちょっとはマシな武器持ってきただろうな?」
灰吹「う、うん…なんとか」
276 名前:笑うパシリ3[sage [ ´・ω・`]] 投稿日:2008/11/19(水) 01:52:18 ID:bsE7OHfi
[3/5]
「グオオオオオオオオオオオオ」
ディマゴラスが倒れる。
ビス男「え?ちょ、おま、どんな武器使ってんだよ!!」
沼男「ぶ、ブッティ土50 10/10っておまえ!」
ビス子「す、すっごい、よくここまで作れたわね!」
灰吹「へ、へへへ」
ビス男「すっげえなあ…まあこれからも頼むぜw」
灰吹「まかせてよ!」
そして灰吹の快進撃は始まった。
ディマゴラスを瞬殺するその火力は、非常に重宝がられたのだ。
が
~モトゥブGBR2nd終了~
ビス男「…おまえさー、あの武器以外ロクなの持ってないよな」
沼男「土属性だからディマとゾアルくらいじゃね?使えるの。しかも斧だし」
灰吹「ご、ごめん…」
ビス男「あれ売って別の買ったら?」
プシュー
マイルームの扉が開く
灰吹「はぁ…確かにあれだけあってもなあ… でも、あの火力を知ったら中属性以下なんてゴミだし… かといってお金はないし…」
293「ぐーーー ゴグーーーー」
灰吹「…寝てるのか… 目ェ開けっ放しで寝るのかよコイツ…」
灰吹「…もしかして…」
ごそごそと293のナノトランサーを漁る灰吹。
灰吹「あ、あったムグンブルガにイッガ基板だ… なんだよ、たっぶりあるじゃないか」
と、灰吹の頭をよぎる言葉。
293「いいですね、廃武器はそれ1本限りですよ…」
その言葉を頭を振って消す灰吹。
灰吹「い、いいさ…6属性もあるんだ…もうちょっとなら…」
足りない素材はPCショップで揃え、合成しまくる灰吹。
パパーン パパーン パパーン パパーン パパーン パパーン パパーン パパーン パパーン パパーン
灰吹「す、すっげえ!ムグンブルガ氷50 10/10とかイッガ闇50 10/10。
アルマスラインなんか全属性50%でそろえちゃった!なんだよ、もっと早く作ればよかったよ!」
277 名前:笑うパシリ4[sage [ ´・ω・`]] 投稿日:2008/11/19(水) 01:55:33 ID:bsE7OHfi
[4/5]
293「…… 約束を破りましたね?」
灰吹「う、うわああああああ!!」」
293「ご主人は約束を破りました。報いは受けなければなりません」
灰吹「い、いやほら、6属性あるし、武器の種類もあるしさ…それにあの火力を知ったら40%以下なんて微属性だし…
そ、そもそもお前が灰武器くれるからいけないんだ!」
293「おやおや、とんだいいがかりですなー」
灰吹「し、しかし…いまさら微属性なんて…」
293「そうですなー いまさら後戻りはできませんねぇ。ご主人、どうせならもっと徹底的にやってくださいな」
灰吹「ひ、ヒィィィィ」
┌┐ 口口 _
││ .< \ ┌┐
│└──┐ ┌──────┐ .\_> | |
│┌──┘ └──────┘ ./ > .| |
││ _,,、--――-- 、, __/ / ..└┘
└┘ /´::::::::::::::::::::::::::::::::::::`',|__/ 口
,r''j´ ̄ `ヽ、 /::::_;;、--――-- 、;;;:::::::l
/ / ヽ /゙´,,. --―――-- 、,,`゙ヽ!
l / |l;:´---;=t;;ァ┬┬t;;ォ、、,_`ヽ|
l, ,'::ハ,゙´ ノ,、 l, ヽ,゙l::〉‐、
人 ノ ' ヽ、... 'r'゙ ヽヽ、.... -' Y 〈
/ `''┬―‐'´ヽ-、 l''ー;=、;_―゙ニ゙-----__,ニ'' | ヽ
/ `''ー、,、 `ト-!、__| ̄Τ ̄「 ̄|__,/ j ノ
./ , / ,、 ハ;ト 、,.二,^,二,二´,./ /-ヘ
| `''ー---|. 〈 ヽイ \、L.,,__|__,,.」.../ ,イ:::::::::゙i,
| ,ハ、,Уヽヽ、.`''ー---‐''゙´ _,,//|:::::::::::: l,
灰吹「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」!!
灰吹「う、ううう… 武器は…」
部屋中に散乱する各種武器。それらは全て50%…いや100%というものまで。
そしてそれが全て10/10どころか20/20まであるのだ。
灰吹「よ、よかった… よーし、これほどあれば初心者ユニで羨ましがられるぞ~」
そして…
PTメンバー1「…う、うわぁ…すごい武器ですね…」
メンバー2「ちょwwwwこれはwwww」
灰吹(へへへへ、うらやましがってるがってるw)
メンバー3「リーダーさん、頼むわー」
メンバー1「ですね。」
灰吹 星郎さんが除外されました
灰吹「え?ええええええ?なんで!?なんでだよ!!」
灰吹「どうしてみんな僕をキックするんだぁ!?」
灰吹「どうしてだよー!! 誰かPTにいれてくれええええええええ!!」
─────────────────────────────────
200X年Y月 不正行為に関する対応につきまして
200X年Y月「PHANTASY STAR UNIVERSE」におきまして、不正行為が確認された
アカウント1件に対する利用停止措置を行いました。
【利用停止措置の内訳】
・Y月Z日(月):1件
─────────────────────────────────
293「おやおや、垢BANになっちゃって、レベルが微属性になっちゃったようですなぁ。
しかし、廃武器を欲しがるのはいいですが、人生まで廃れないように気をつけましょーねー
オーーッホッホッホッホー」
278 名前:名無しオンライン[sage [ ´・ω・`]] 投稿日:2008/11/19(水) 01:57:48 ID:bsE7OHfi
[5/5]
以上、保守がてら投下お粗末さまでした。パロディでもいいよね?ね?w
279 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/19(水) 07:22:40 ID:j3feWyZj
獣男「わああああああどうすんの>>273のコレ!コレどうすんの?!」
GH-452「落ち着いて下さい主、戦闘不能の場合はテクニックでもアイテムでも回復可能です」
獣男「なんだか死んでも再利用ゾンビアタック時代を彷彿としたけどとにかく人形を合成!」
GH-452「パパーンはいっ、オキクドールです!」
獣男「ようしこれで隣の沼男さんにオキクテロって驚けない状態なんだよ今!」
GH-452「スケープドールは戦闘不能後に持ってもダメですよ主」
獣男「アイテム!アイテムだアイテム!生き返るヤツ!」
GH-452「パパーンはいっエリクサーです!」
獣男「蘇れガラフ!エリクサー!」
GH-452「Ⅴですか主…せめてⅦで」
獣男「って沼男さんはエクソダスに二人のジルバ踊ったりしねえよ!」
GH-452「ショボーンはいっムーンアトマイザーです!」
獣男「失敗じゃねえかああああああ!!」
GH-452「良いのでは?」
獣男「いいのか?!」
GH-431「 ( ゚д゚ )<倫理的におk
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_
\/ /
 ̄ ̄ ̄ 」
280 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 00:14:33 ID:rSVgAwwj
>>278
GJ。今でも何処かで、もぐ・・・もとい293が活躍しているに違いない。
281 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 00:25:46 ID:FQlbRw1u
獣男「昨日迂闊にもカキコミを押さず寝てしまった訳だが」
GH-452「リロードしないで朝カキコミしましたね主」
獣男「ついにフクゾー型パシリさえ登場したなあ」
GH-452「やはり思いますに主」
獣男「なんだ?」
GH-452「箱様や沼男様を見習って主ももっとキャラを立てないといけないのでは」
獣男「だだの保守屋にキャラ付けなんかいるか?」
GH-452「獣らしく語尾にガゥを付けるなどはいかがですか」
獣男「ないなそれ…」
GH-452「ないですね…」
282 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 00:57:50 ID:B47dxCAm [1/2]
沼男「ふう」
GH-431「あれ、生きてたんですかマスター」
沼男「おい諦めるなガゥ。もっとこう悲しみに打ちひしがれるとか記憶をロックするとか」
GH-431「こう見えても効率型ですから」
沼男「「ひどい奴ガゥ。俺ちょっと寂しかったガゥ。」
283 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 10:51:57 ID:5cnJIgBc [1/3]
以前書いた奴を久々に
284 名前:盆 1/2[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 10:52:50 ID:5cnJIgBc [2/3]
私はGH-412、とあるガーディアンのパートナーマシナリーをしています。
それは以前…8月中旬に差し掛かり、絶対殲滅戦も終わりを迎え始めていた頃です。
主人「NDには盆という習慣があるらしい。
何でも死んだ者が自分の家に帰ってくるという言い伝えだとか」
412 「…ご主人様、それは分かるんですが」
私達の目の前には、ミステリーグレイブがででんと聳え立っていました。
異質な空気を放つそれは、ND風の家ではなくお墓だったのです。
412 「明らかにこれは何か違うと思います!
そもそも私達死んでませんから、帰るも何もないです!」
主人「全く、また妙な物をテロられたものだ」
そう、またキャス子さんからプレゼントされてしまったのです。
観賞用、保存用、そして「テロ用」の3種類を揃えるという変な趣味を持っているそうで。
真っ先に犠牲者となるのが、私達2人なのです。
412 「もう…ただでさえ部屋のスタイルがオリエント・ブラックなのに。
お香の香りが混じって、不快感が増す変な雰囲気になっちゃってますよ」
主人「処理に困る…食わせたらまた変な目に遭うのが見え見えだしな」
412 「こんな不吉なの、食べたくないですっ」
私達がそれを眺めていると、背後に気配が!
285 名前:盆 2/2[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 10:54:03 ID:5cnJIgBc [3/3]
??「全く…変わり者ながらに妙な知り合いを持ってるわね」
主人「さも当然のように現れてるんじゃあないッ」
そこには、あのWTさんがぬーんと浮かんでいたのです!
死んだはずなので、脚はフォマールセットの異次元空間が如くしっかり透明でした。
主人「大体ここはお前の家ではなく俺の部屋だろうがッ」
EX主人「しょうがないじゃない、化けて帰るアテがここしかないんだから」
412 「そもそも化けて出てほしいと頼んだ覚えがありませんっ!
困ります、家族も友達もいないからってここに来られても!」
??「不良の下僕如きがマスターを咎めないでください!
ほらぁ、心痛めてグレイブの陰に隠れちゃったじゃないですか!」
412 「貴方も普通に出てこないでくださいっ!」
予想は出来てましたが、やっぱりあの412さんも来ちゃってました。
WTさんと同じように、脚を異次元空間にしながら。
ヘッドドレスが三角頭巾になってる辺り、バカにされてる気がしなくもないです。
412 「大体、貴方にはお師匠や部下の方々がいるじゃないですか!」
EX412「あーら、これだから無知は嫌ですね!
マスターにお仕えするのがマシナリーの勤め、基本中の基本でしょ!?」
412 「そっちだって散々不良と罵っておいて帰るアテにしてくるなんて
厚顔無恥もいい所ですねっ、だから誰とも打ち解けられなかったんですよ!」
EX412「パートナーカードが数える程しかない貴方達に言えた事かしらぁ!?」
EX主人「…1枚しかない…かつての教官達のを含めても10枚未満…ウフフフフ…」
412 「あ、心にクリティカルしちゃってる」
EX412「ご、ごめんなさいマスター! ああっ、グレイブの中に入ろうとしないで!」
主人「やかましー!!!!」
明日は塩を買おう、と心に決めた一日でした。
286 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 14:23:49 ID:B47dxCAm [2/2]
これはなんというオカエリナサイ
287 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/21(金) 00:15:55 ID:ADe4LuKq
GH-452「なんか凄い事になってませんか主」
獣男「ああ、>>282あたりか」
GH-452「そこも含めパシリスレの有名人が何やらたくさん…」
獣男「スーパーパシリ大戦Zとか発売されそうな勢いだな」
GH-452「だから主、今こそ忘れ難いキャラ付けをしましょう!」
獣男「せっかくクリスマスカラーなんだからお前がキャラ付けしろよ」
GH-452「クリスマスカラーでキャラ付け…ですぅ」
獣男「パクリのパシリ誕生」
GH-452「パクリじゃねーです主ぃ」
獣男「ハサミ持った青いパシリとかも来るわけか」
GH-452「ナノブラスト主と合体してぇ勇者王目指すです主ぃ」
獣男「ロボ成分が足りんだろう」
GH-452「残りは勇気で補うですぅ!」
獣男「だいたいそれじゃ誕生するのはパシリ王だろ」
GH-452「さあフュージョンするです主ぃ」
獣男「何故ベッドに行く」
288 名前:名無しオンライン[] 投稿日:2008/11/21(金) 00:47:17 ID:yxXnfxAP
RoC Works http://www.rocworks.co.jp/ のこと悪くいうな!!!
悪いのは、出来ないから一斉解雇された日本人GMらであってRoCは、悪くない。
管理職さん各チームのGMさん、開発が蒸発しても、新開発陣が屑でも、
業界からの迫害にめげず会社再建にがんばってください。
289 名前:アンケート 1/5[sage] 投稿日:2008/11/21(金) 05:19:24 ID:rTBMu6Dy [1/5]
私はGH-412、とあるガーディアンのパートナーマシナリーをしています。
今日は非番なので、ご主人様と部屋で2人っきりの時間です…きゃっ♪
私は早速、手に雑誌を抱えながらぼーっとビジフォンを眺めているご主人様に駆け寄りました。
412 「ご主人様ーっ、これ見てください、これ!」
主人「何だ、騒々しい…何て事はない週刊パシ通じゃないか。
…パシリ好きの、パシリ好きによる、パシリ好きの為のアンケートぉ?」
412 「はいっ! ご主人様もマシナリー持ちであるなら、是非やってみ」
主人「嫌だ、面倒臭い」
412 「0.1秒で否定しないでください!」
興味なさそうにパシ通を避けて、またビジフォンを眺めるご主人様に
私は正面からずずいと顔を寄せました。…って、近い、近い! わーっ///
必死に赤くなるのを堪えて、パシ通を拾いながら迫りました。
412 「これも私達のコンビネーションを深める為に必要ですよ!」
主人「コンビも何も、明らかに戦闘と何ら関係のない事だろうが」
412 「関係あるのです!私がご主人様の事をよく知れば知るほど
ご主人様が何を思っているか理解でき、よりお役に立てるのです!」
主人「ほほー、それならこれ以上あれを増やさずに済むのか?」
ご主人様が指差した方向には…ソードが山の様に積まれていました。
それは低属性で売り物にもならず、気が向いた時に売り出されるのを待つだけ。
…要するに、私の失敗作品の展示場です。
412 「そ、そそ、それは基板の構造上の都合というのがあるのです!
ほ、ほら! これはローゼノムで拾ってきたから変な匂いがします!」
主人「匂いが成功率と関係あるか! トイレその後に、でもかけとけ!」
290 名前:アンケート 2/5[sage] 投稿日:2008/11/21(金) 05:20:20 ID:rTBMu6Dy [2/5]
その後、何とかご主人様を根負けさせてアンケートをやってもらいました。
412 「それでは読み上げます!」
主人「何処から持ってきた、そのマイク。小指立てるな」
412 「まず第一問、あなたが連れいているパシリの形態は何ですか?(全てお答えください)!
勿論私412だけ…あれ、もう1つ書いてある!? GH-422…!?*ガーン*」
そ、そんな…ご主人様は私以外にもマシナリーを持っていたなんて!?
412 「ご主人様、酷いですぅ! 私というのがありながら、浮気だなんて…!」
主人「何が浮気か! うちには大飯食らいがいるだろうが!」
412 「え? ………あ、ああ~!!」
私はぽんと手を叩き、我が家の散在の原因である422さんを思い浮かべました。
412 「え、でも何時の間にご主人様名義になったんですか? いいんですか?」
主人「手続き面倒だから預かっててくれとミーナに押し付けられた」
412 「…お役所って肝心な時にサボりますよね」
私は気を取り直して、次の質問に進む事にしました。
412 「それでは第二問! あなたが一番好きなパシリ形態は何ですか?
…強いて言うならマガシはありえない? これって嫌いな物じゃないですか」
主人「生意気でなければ何でもいい。後、小指立てるな」
412 「そっけない答えですねぇ。
(…そこは412と言う所ですよ、もう…)」
第三問は既に分かりきってるので、飛ばして次の質問に行く事にしました。
291 名前:アンケート 3/5[sage] 投稿日:2008/11/21(金) 05:21:14 ID:rTBMu6Dy [3/5]
412 「第四問! その時、一番つらかった事は何ですか?
…当時の給料がケチくさかった事って、何か切実な金の話になってます」
主人「今もケチくさいが、当時はもっと酷かった。苛立つ小指だな」
412 「思い出されるは、ブルースダンジョン全盛期と炎の絶対防衛戦後期ですね」
その時、私ははっと気付いて辺りを見回しました。
そこはいつもと変わらない私達の部屋、掃除したばかりでピカピカです。
…よかった、炎の絶対防衛戦の話題でWTさんがまた出てきてはいないようです。
412 「第五問! 他人が連れているパシリを見て思った事はありますか?
…ちょっとご主人様、ネーミングセンスを見て笑うなんて失礼ですよ」
主人「ハッハッハ、狙いすぎでハズしてる名前は笑うしかなかろうが。
しかしその小指だけは許せんな」
412 「人には千差万別のセンスがあるんですよっ。
可愛いじゃないですか、こう、キラッ☆ と」
流行のチャーミングポーズを取ってみても、あっさりと流されたので
私は少しガッカリしながら、第六問に進む事にしました。
412 「パシリとよく行くミッションはありますか? ある場合、どのミッションですか?
見なくても分かりますね、雷獣の都によく連れて行ってもらってます!」
主人「ソードのない所に興味はない」
412 「それなら、アギト・レプカを出しに行ったりはしないんですか?」
主人「サーセンでいい思いをした事はないな。その小指をサーセンしたい」
412 「たまには、綺麗なところに連れて行ってくださいよぅ。
第七問、保留って…誰も一緒に来ないじゃないですか」
主人「ハゲも含むなら話は別、よって保留」
412 「変な所の揚げ足取りしてないで、次行きましょうー!」
292 名前:アンケート 4/5[sage] 投稿日:2008/11/21(金) 05:22:41 ID:rTBMu6Dy [4/5]
412 「それでは第八問です! パシリと一緒に過ごしていて、一番思い出に残っているエピソードは?」
私が回答を読み上げる前に、ご主人様はナノトランサーから武器を取り出しました。
それは古惚けたソード…私が始めて完成させた、最大属性50%の闇ハンゾウです。
412 「…そのハンゾウ、今も持ってくれているんですね」
主人「記念の武器だからな、これは一生売らんし譲らん。
恐らく墓まで持っていくだろうな。その前に小指を斬るが」
412 「…そんなに大切にされて、私はとっても幸せです!」
ほろりと少し涙を零しながら、私はいよいよ最後も間近な質問を読み上げていきます。
412 「第九問です! これから先(アップデートで)、望む事はありますか?」
私は文字を読み上げようとしましたが、文字は書かれていませんでした。
おかしいと思ってよく見てみると…文字が書いていないわけではありませんでした。
そこには、目では見えないほどの細かい文字がびっしりと書き込まれていたのです!
412 「ご、ご主人様…ちょっと多すぎませんか? 耳なし芳一じゃあるまいし」
主人「よく知ってるな。それでも書き足らんくらいだ、他の連中もそうだろうよ。
む、迂闊だったな…小指を立てるなと書き忘れてしまった」
412 「小出しで反感買い放題ですからねー、正にキリがなさそうです。
それといい加減、小指から離れませんか?」
こうして、遂に最後の質問に入りました。
このアンケートをご主人様にやってもらったのは、何よりこの最後の質問を聞く為です!
私は意気揚々と、その最後の質問の回答に目をやりました!
412 「それでは最後の質問です! 最後にあなたはパシリの事が好きですか?
その答えは…!!??」
293 名前:アンケート 5/5[sage] 投稿日:2008/11/21(金) 05:23:21 ID:rTBMu6Dy [5/5]
- マシナリー相手に好きも嫌いもない -
412は顔をガックリ落とし、溜息を何度もつきながら晩飯の準備をしている。
俺に答えさせたアンケートが期待通りの結果ではなかったようだ。
しかしそんな事はどうでもいい、俺は自分の思った事を回答したまでだ。
??「そんな風に『書き直した』なんて、素直じゃないわね」
主人「何度も言うが当たり前のように出てくるんじゃあないッ」
死んだはずの女が足を透けさせ、後ろから語ってくる。
どう考えても突っ込みを入れるべき環境なのだが、何度も出られる内に慣れてしまった。
人間の環境適応能力というのは実に恐ろしいな、うむ。
EX主人「何故『書き直した』の? 本当は最初に
嫌いでなければ一緒に住むはずがない、と書いてたのに」
主人「変に調子に乗られても困るからな、お灸の1つだ」
EX主人「あら…女心が分かってないわねぇ。
だからこそ、誰も寄り付かないんでしょうけど」
主人「最後の最後まで友達0のお前に言われたくはない」
女は何時の間にか消えていた。
どうやら俺の最後の言葉で見事に心が折れ、逃げて行ったようだ。
その前にギャーギャー喚く小娘の声が聞こえたような気がしたが、きっと気のせいだ。
やれやれ、俺の部屋はどれだけ変な物を呼び込めば気が済むんだろうか?
ただでさえ手間のかかる、相棒がいると言うのにな。
…む、似合わぬ事を思ってしまう。腹が減ってるせいだな、催促しに行くか。
- 終 -
294 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/21(金) 19:42:03 ID:Mqkx3KZv
沼男「PMなんて冷蔵庫みたいなものだしな」
431「…」
沼男「好きも嫌いもないわ」
431「尊厳を傷つけるような事を言うと冷やしますよ」
沼男「何℃まで?何℃まで冷やすの?氷点下超える?氷点下超えるの?」
431「ええ、超えますよ」
沼男「そっかー!ボク沼男だから!凍ってもみんな気づかないから!」
431「そうですね」
沼男「ソルアト期待しないから!時間が経ったら氷割れるから!」
295 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/22(土) 08:36:04 ID:wbyvmqWa
>>294
ぼくらは仲間を見捨てたりするもんか!
[ `・ω・´]
⊂彡 _,沼,_
□) Д´)
↑
ソルアト
296 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/22(土) 17:32:59 ID:zMx+qzmP
獣男「寝落ちしていた訳だが」
GH-452「沼男さまが解凍された様です主」
獣男「それは何より」
GH-452「凍ったら通行の邪魔な主とどちらが大変でしょう」
獣男「1番大変なのは柴犬だろうな」
GH-452「何の話ですか主?」
297 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/23(日) 15:05:18 ID:n55uuLQB [1/6]
転用の上、時間軸を盛大に無視した話で恐縮ですが、
久しぶりに投稿します。
時期的には、去年の9月中旬。
「イルミナスの野望」発売間近、EP2とEP3の間のこととお考えください。
298 名前:EPX断章「もう一つの月見1/5」[sage] 投稿日:2008/11/23(日) 15:07:02 ID:n55uuLQB
[2/6]
男は馬乗りになり、組み伏せた彼女の喉元に小剣を突きつける。
赤くまたたくフォトン光が、月の光も届かぬ暗闇の中で唯一、ぼぅっと周囲を照らす。
深い茂みのそこかしこに点在する、無残な屍。
男はその唯一の生き残りにして、今まさにその仇を討たんとしている所だった。
「年に一度の行事を狙った、星霊長イズマ・ルツ暗殺計画。
それも、貴様のおかげで台無しだ。この…裏切り者が」
男の下で仰向けに横たわる彼女は、黒い包帯で覆われた口元から、くぐもった声を出す。
「貴方達イルミナスにそう言ってもらえるのは、何より光栄だわ」
口元だけではない。
顔全体に巻かれた包帯が、目元以外をすっぽりと覆い隠していた。
その黒尽くめの装いは全身に及び、周囲の暗闇をそのまま纏ったかのようだった。
彼女の上にまたがる男、そして周囲に散らばる彼の仲間だった者達もそれぞれ、
夜の闇の中で目立たない服装をしてはいるが、彼女ほどに徹底して肌を隠してはいなかった。
「何故だ」
憤怒の中に戸惑いも含めた表情で、男が声を絞り出す。
「何故、我々イルミナスに仇をなす?あれほどの偉業を成し遂げた貴様が」
「偉業ですって」
彼女の目が険悪な光を放つ。
「モトゥブの人々の悲鳴が耳を刺し、背中にこびりつく…そのおぞましい感触を、
どう言い換えれば偉業と言えるの?」
「傲慢に力を奮う、獣共の悲鳴だ。我らにとっては何よりの賛歌だろう」
「その耳で聞いてなお同じことが言えるなら…貴方は最早、ヒトではないわ」
299 名前:EPX断章「もう一つの月見2/5」[sage] 投稿日:2008/11/23(日) 15:07:58 ID:n55uuLQB
[3/6]
「話にならん」
男が毒づく。
「いずれにしろ、計画のために潜んでいた仲間をことごとく殺めた貴様を、生かしてはおけん。
このまま、その細首をかき切って…」
「やれるかしら、貴方に」
彼女の首にあてられた小剣が動きかけ、すぐに止まった。
「私の身体の中は『例の』ウイルスで充満している。それを開放するというなら、それもいいわ。
この一帯に、モトゥブと同じ悲劇を振りまくことができる。貴方の言う偉業とやらを成し遂げるチャンスね」
彼女の言った意味を察した男が、怯んだ様子で微かに身体をのけぞらせる。
その瞬間、彼女は動いた。
左手を男の右肘にすべりこませ、肘の裏側を痛烈につねりあげる。
肘から電気のほとばしるような感覚に、男は呻き声をあげ、持っていた小剣を取り落とす。
すかさず反対の腕で落ちてくる小剣をすくい取ると、そのまま真っ直ぐ男の胸に小剣を突き立てた。
熱された赤いフォトンが男の胸を貫き、肉の焦げる嫌な匂いを充満させる。
悲鳴をあげかけた男の口を、空いている方の手で押さえつけ、小剣を持つ手にさらに力をこめる。
そのまま男の胸から首にかけて、フォトンの刃が肉や骨を焼き切るに任せて斬り上げた。
ほとばしる鮮血が視界をふさごうと、彼女の見開いた目は微塵もまたたくことなくその様子を見上げ続ける。
ウイルスの影響で変色した彼女の瞳は、降り注ぐ鮮血に勝るとも劣らぬ、血のような赤い光で爛々と輝いていた。
静けさを取り戻した茂みの中で、一人彼女は身を横たえていた。
ニューデイズで年に一度開かれる、「月見」の行事。
そこに毎年、決まった様式で姿を現す星霊長イズマ・ルツを亡き者にしようという計画が、
イルミナスの一部隊にて密かに進められていた。
彼女はそれを嗅ぎつけ、計画のために茂みの中に潜伏していた彼らを逆に待ち伏せ、ことごとく葬ったのだ。
だが、十数人におよぶ部隊を壊滅させるにあたり、彼女も相当の疲労と手傷を負っていた。
手持ちの回復杖は既にPPが尽き、後は自然回復のみが彼女の命をつなぎ止める唯一の鍵だった。
300 名前:EPX断章「もう一つの月見3/5」[sage] 投稿日:2008/11/23(日) 15:08:46 ID:n55uuLQB
[4/6]
朦朧とした意識の中、彼女はぼんやりと考える。
モトゥブを襲った、大規模なSEEDフォーム化事件。
知らなかったといえ、自らの手をその罪に染めた彼女が考えることはいつも決まっていた。
イルミナスへの復讐、そして、死んでいったモトゥブの人々への償い。
独り命を賭してイルミナスの計画を阻止した彼女は、
しかし、少しもそのどちらかを果たすという目的に近づいているという実感がなかった。
私は、何をやっているのだろう。
人々を護ろうと「ガーディアン」に入隊した自分が、いつの間にかこのような、
暗殺者まがいの様相に身をやつしている。
イルミナスの構成員や、弱者を虐げるローグスや奴隷商人の血に汚れ、何を成そうというのか。
幾度も己の所業に迷っては、こうするしか道は残されていないと思い直す日々。
独り考える時間ができる度に、持病のように迷いと悔恨が心をついばんでくる。
彼女は、疲れていた。
湿った土を踏みしめる音に、横たえたままの身を強張らせる。
かすんだ目の奥に映る、かすかな人影。
新手だとしたら、到底立ち向かう力は残っていない。
人影の近づくに任せるしかなかった彼女の目は、やがて別の驚きに支配された。
茂みの合間から差し込む、白く淡い光を放つ月。
照らされたその人影は、かつて彼女が全てを託してきた、心の半身。
日の光の下を歩く資格を失った彼女に許された、唯一の淡い希望の光。
手を伸ばす。
途切れそうな意識の中、夜の虫が光におびき寄せられるように、ただその人影を求めた。
手が届きさえすれば救われるという、根拠のない確信に満たされたまま。
彼女の意識は、暗い闇の底に沈んでいった。
301 名前:EPX断章「もう一つの月見4/5」[sage] 投稿日:2008/11/23(日) 15:09:56 ID:n55uuLQB
[5/6]
主人「で、その生存者には逃げられてしまった、と」
412「ひ、ひどいですっ。お礼の一言もなしで行ってしまうなんて。
せっかくレスタしてあげたのに、人がご主人様を呼びに行ったちょっとの間に」
主人「まあ、年に一度の行事にこんな無粋なお祭り騒ぎを企てる連中のことだ。
律儀に待って礼を言う常識なんて持ち合わせちゃいないだろ」
412「でも、ご主人様。本当にあの人、イルミナスの一員だったのでしょうか」
主人「知るか。お前しか見とらんじゃないか」
412「それは、そうですけど…」
主人「まあ、仲間割れにしろ、第三者の介入にしろ。こちらの手間が省けたのは確かだ。
全く…何が悲しゅうて人が楽しそうに酒飲んでる脇で裏方の警備なんか」
412「ガーディアンの悲しい宿命ですね…こんな風流なイベント、本当ならご主人様と二人ゆっくりと…あわわ」
主人「何か言ったか」
412「い、いいえ、何でもありません!」
主人「それにしても…バラエティ豊かな死体だな。鋭く細い切り傷に、火傷、凍傷。
矢傷のようなものまであるぞ…フォトンだからモノは残らんが」
412「まるで、いつかのWTさんのようですね~…って」
主人「…そうだったのか?」
412「いえ…全身黒尽くめだったので、よくは…でも、全然印象が違いましたよ?」
主人「…なあ、412」
412「は、はい!?何でしょうか?」
主人「来年は、こんな警備のついでじゃなく、ゆっくりと行事を楽しみたいもんだな」
412「…え。…そ、そうですね!きっとできますよ!私、保証しちゃいます!」
主人「それで、ゆっくりと考えてみたいもんだ。
こんな淡い光でも、それを頼りにしか生きられない奴がいるとしたら。
そいつは、どんな気持ちでこの月を眺めているのか、とかな」
412「ご、ご主人様…何か悪いものでも食べたんじゃ…」
主人「失礼な。俺だってたまには感傷的な台詞の一つも吐くわ。…年に一度くらいは」
412「…来年は、今後の身の振り方を考えたりなんかしないでしょうね?」
主人「何の話だ、それは」
412「だ、だってだって、まるでご主人様、近いうちにお日様の下を歩けなくなる、みたいなことを…」
主人「勝手に人を犯罪者にするな!」
※実際の「来年」がどのようなお話になったかは、もう一人の412作者氏の>155-156をご参照ください。
302 名前:EPX断章「もう一つの月見5/5」[sage] 投稿日:2008/11/23(日) 15:10:46 ID:n55uuLQB
[6/6]
彼女は独り、細い路地裏で足をひきずっていた。
壁に手をかけ、半分撒き散らされた状態の廃棄物を可能な限り避けながら、ただ歩いていた。
あの時見た人影は、月の光が見せた幻だったのだろうか。
少なくとも、次に目を覚ました時には、あの懐かしい人影はすっかり消えうせていた。
しかし、幻でも、それは彼女に失いかけたものを思い出させた。
かつて共にガーディアンの道を歩み、彼女の全てを教え込み、
別れの際に彼女の心の半分を託してきた存在がいたことを。
私は、まだ戦える。
あの子がいつか、私を越える存在として私の前に現れる日が来るまでは。
私が道をたがえていたとしても、あの子がいつか、それを正しに来てくれる。
そう信じて、今私にできることをやり、自分の選んだ道を進み続けるだけだ。
一介のPMが、主人を越える。
かつて新人時代に世話を任された、新型のキャストですら成し得なかった、主人を越える自我の確立。
それが成されるとしたら、まさに奇跡としか言いようがない。
それでも、彼女にはその希望こそが、彼女を照らす唯一の光だった。
視界に入った、足元の黒い影に気付く。
月の光に照らされて、瓦礫がぼんやりとその黒い影を浮かび上がらせていた。
すんでのところで、彼女は足を取られずにすんでいた。
路地の間から垣間見える、月の光を仰ぎ見る。
こんな淡い光でも、私はおかげでかろうじて生きていける。
日の光ではまぶしすぎて、己の醜い姿をさらす恐怖に耐えられなくなっていても、
月の光は以前と変わらず、ささやかに優しく私を照らしてくれている。
月は、時の流れに沿ってその姿を変える。
彼女にとっての月の光…GH-412が彼女を救うに十分な光に満ちた満月へと成長するには、
まだしばらくの時間が必要であった。
303 名前:パシリ通信[sage] 投稿日:2008/11/24(月) 01:07:42 ID:ejiq9CCj
『やっほー、皆さん。お元気ですかー? 私はとっても元気だよー!』
MCのGH-441が、いつものように笑顔満点で画面いっぱいに映し出される。
『え、何? プロデューサさん? カメラに寄り過ぎるって? そんな事はどーでも良いんです。
元気いっぱいの私の姿を見てもらって、元気が無い人たちも元気になってもらえる様に、って思ってるんですから。
さぁて、気を取り直して、皆さんの待ちに待ったお時間です。今日も元気いっぱいの放送するからねー』
画面が切り替わり、番組提供が流れ、いったんCMに入る。GRM社の武器や防具の宣伝が終わり、
スタジオが映し出される。
『前回のアンケート、たくさんの回答ありがとー。やっぱりみんな、私たちパシリの事が好きなんですねー。
自分の事じゃないと思うけど、私、嬉しくなっちゃいました。
ちょっとここで、前回のアンケートのおさらいをしてみましょう』
――Q1,あなたが連れいているパシリの形態は何ですか?(全てお答えください)
――Q2,あなたが一番好きなパシリ形態は何ですか?
――Q3,あなたが一番最初に第四形態に成長させたパシリの形態は何ですか?
回答にGH-450シリーズとGH-440シリーズの回答が多かったですね。
次点でGH-410シリーズでしょうか?
――Q4,その時、一番つらかった事は何ですか?
――Q5,他人が連れているパシリを見て思った事はありますか?
やはり、私たちの与える物を調達するのに、皆さん苦労したみたいです。
だから、私たちに対する愛情はひとしお何ですねー。他人が連れているパシリには目もくれない様です。
――Q6,パシリとよく行くミッションはありますか? ある場合、どのミッションですか?
――Q7,パシリとミッションへ行く時は一人ですか? それともほかの仲間と一緒ですか?
いつも私たちと一緒なんですね。嬉しい限りです。けど、たまには同僚(仲間)の方達とも一緒にミッションに
行ってくださいね。
――Q8,パシリと一緒に過ごしていて、一番思い出に残っているエピソードは?
第四形態の姿に変わって一緒にミッションにいける事を喜ぶ方達と、合成にまつわるエピソードの回答が多かったですね。
――Q9,これから先(アップデートで)、望む事はありますか?
私たちのカスタマイズに関する事が多いです。
私たちをカスタマイズしてどうするんですか? もう、皆さんえっちなんですから。
――Q10,最後にあなたはパシリの事が好きですか?
皆さん、まともに回答してくれる方が少なかったです。けど、皆さんが思っている事はちゃんと伝わりました。
素直になれないご主人様達ですねぇ。でも、私たちもご主人様の事が大好きですよー! 私たちはご主人様あっての私たちですから!
『あぁっと、ここでお時間となってしまった様です。非常に残念ですが、お別れのお時間となってしまいました。
次回の放送は、”パシリと行くおすすめミッション”と題して、ご主人様と行くデートコースを紹介したいと思います。
皆さん、おすすめのコースがあるようでしたら、ご紹介ください。お便りお待ちしてまーす。
みんなのアイドル? GH-441でした。バイバーイ』
304 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/24(月) 01:16:43 ID:eRWQFFex
沼男「おい、パシ通始まったぞ」
431「はいこれお茶です、あとドーナツ」
沼男「サンキュ」
431「おいしょ」
305 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/24(月) 04:26:48 ID:eIMznlPN
412 「ご主人様、私達を題材にしたゲームが作られるそうですよ!
聞いてビックリ、その名もスーパーパシリ対戦Zだそうです!」
主人「明らかに俺は関係ない題名だな」
412 「そんな事ありませんよ! マシナリーにご主人様は必要不可欠です。
きっとご主人様だって、私と一緒に出演出来ますっ」
主人「…ほう、人気作品を集めて一斉に戦わせるねぇ。
張り切っている所悪いが、俺達の出番はないと思うぞ」
412 「え、どうしてですか? 私達だってれっきとした住民なのに」
主人「俺が参加を拒否するからだ」
412 「えーっ、断っちゃうんですか!?」
主人「面白い話題ではあると思うぞ。
だがマシナリーの数は限られ、同じ形態なんてそこら中にいる。
それを全部集めてやると思うか? ネタ元も絞り込んでの内容だぞ」
412 「う、確かにそれはそうですけど…」
主人「それにGH-412に間違いなく俺達の出る幕はない。
すっかり住み着いてくれやがったあの幽霊どもが選ばれるだろうな。
更に言うなら、俺よりも一般受けするマスターを抱えた412は無数にいる」
412 「…な、何もそこまで言わなくても~」
主人「仮に俺達が選ばれたとして、全員が納得するのも疑問だな。
むしろ何故その選択肢なんだと不満が殺到する確率の方が高い。
そんな揉め事のネタ元になるくらいなら、万年脇役の方が気楽だ」
412 「ご主人様、流石にネガティブすぎると思いますが…。
もっとポジティブに行きましょう! もし参戦したらご主人様は…」
主人「間違いなく使われないユニット筆頭格」
412 「言ってる傍から100%否定しないでください~」
主人「微妙武器と言われ続けるソード使いなぞ、どうせネタにしかならん」
412 「甘いです、ご主人様! そういうユニットほど玄人は使いまくるのです!」
主人「有り得ん」
412 「どうしてですかー!?」
主人「ビス男だから」
412 「ああっ、ここでもプレイヤー達の萌えキャラ好きわぁ~!!」
ネガくてすまんね、非難してるわけではないので。
306 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/24(月) 09:07:10 ID:Hc0SKnKG
GH-452「>>305だそうです主」
獣男「はっはっは獣だからな」
GH-452「わっ私は獣萌えですよ!主のスクリーンショットもラミネート加工の後部屋に飾り」
獣男「それはやめろ」
GH-452「いつか乗れるハズのあの戦車も痛戦車に改造し」
獣男「なんの騒ぎだ」
GH-452「しかも毛を生やします」
獣男「ヘアーフォーライフにでも相談してきなさい」
307 名前:継承 III 死闘への鎮魂歌(中編)…の前に[sage] 投稿日:2008/11/24(月) 22:26:13 ID:koDd3rah
[1/8]
~これまでのあらすじ~
わたくし荒ぶる戦乙女のGH423(劇場版)は、消えゆくβテスト世界から助かる手段らしい、チャレンジモードに挑戦しています。
無理難題をこなしてステージ3までとりあえずきたのはいいんですが、一本の黒い剣を巡って争っている4人の争いを止めようと、わたくしはその剣を食べてしまいました。
ところが、その剣は「それをすてるなんて とんでもない」級の超重要キーアイテムだったのです。
もしかしてデッドロック!?どうするわたくし!続きは以下で!
みなさんおひさしぶりです。
仕事でがんじがらめだったのが一段落ついたので、すっかり忘れられているかもしれませんが再開させていただきます。
PS20周年で始めたのに、気がついたらもう1年過ぎそうになってるよ…
308 名前:継承 III 死闘への鎮魂歌(中編)1[sage] 投稿日:2008/11/24(月) 22:27:27 ID:koDd3rah
[2/8]
取り返しのつかないことをしてしまいました。
ダークファルスと呼ばれたあの化け物とジオ。それを倒せる武器をわたくしが食べてしまったと、そういうことらしいのです。
食べてしまったものはもう元には戻せません。ないままでなんとかするしかないのですが…
「あなたはわたしと同じアンドロイドのようですね。オラキオ氏族に仕えているわけではないようですが、あの剣はオラキオの至宝なのです。まずは王子たちに謝って、許しを請いましょう。そのうえで協力していただければ…」
旧型アンドロイドのシーレンさんのその言葉が終わらないうちに、わたくしは反射的に言い返しました。
「謝るですって?でも、もとはといえばあんな剣で争っていたからじゃないですか」
「もはやそういう問題ではありません。たしかに元はといえば王子の争いが発端ですが、人は流れに任せて矛先を決めるものなのです。こういったとき理性的に考えられるほうが珍しいのですよ。あなたが折れなければ解決はしないはずです」
「…いやです、そんなのおかしいです。わたくしは間違ってなんかいません!」
悪くないのに謝らなければならないなんて、納得いきません。シーレンさんの制止を振り切って、ジオに向かっていきました。わたくしにも意地というものがあります。一人ででも倒してみせるつもりでした。
309 名前:継承 III 死闘への鎮魂歌(中編)2[sage] 投稿日:2008/11/24(月) 22:30:02 ID:koDd3rah
[3/8]
「それで我の前に一人で来たということか?実に愚かだな。勇気と無謀の違いもわからんような子供が、ダークファルスにかなうものか」
「やってみなくちゃわからないじゃないですか!確率の問題じゃないんです!」
わざとらしく長い黒髪を払ってみせ、ジオはわたくしを嘲笑いました。
後ろで王子たちと睨みあっているらしいダークファルスまでもがわたくしに侮蔑の視線を投げかけ、そして無視をきめこみだしました。
かまわずわたくしはセイバーをジオめがけて突き出すように構え、突撃しましたが…
「ところで、ここにいるのは何だと思う?」
ジオがその髪の色と同じく黒いマントを広げてみせると、にゃーんと甘えるような声で鳴きながら、黒い猫さんがジオになついています。
猫好きに悪い人はいませんのに…わたくしは止まらざるをえませんでした。
「いいのか?そんな剣を構えて、この猫を貫くことになってしまっても」
「う…ひ、卑怯ですよ!猫さんは関係ないでしょう!さがらせなさい!」
「関係なくはないな!貴様が何の罪もない猫を貫くことはどう考えても悪だろう?それと同じだ、我を殺すことは罪には問われないのか?」
言葉に詰まりました。そういえば、聞いたことがあります。正義に相対するのは悪ではなく、もう一つの正義だと。
いやいやいや!明らかにジオはあのダークファルスのしもべで、放っておけば人に害をなすのはあきらかです。ていうか倒せって出てましたし!悪で間違いないんです!
「我はまじめに働いて報われなかった人を救っただけなのだぞ?貴様は救世主を殺そうとしているのだ、悪は誰だというのだ?」
「詭弁です!ごまかさないでください、悪いことは悪いんですよ!」
「ははははは!理由も言えぬとはやはり愚か!我がなそうとしているのはダークファルスによる統治、新しい人間の社会のかたちだ。
この人々の幸福に満ちた顔を見るがいい。我こそが正義なのだ、貴様が悪だ!」
310 名前:継承 III 死闘への鎮魂歌(中編)3[sage] 投稿日:2008/11/24(月) 22:31:10 ID:koDd3rah
[4/8]
「ジオさまー!」「もっと、もっとお救いをー!」
気がつけば、周囲の人たちが石のような色から元に戻り、ジオにひれふしています。
ジオは働かずに暮らしていける方法とかいうのを広めて人心を掌握しているようで、なんかどんどんお金が入ってきているせいで人はそれに魅せられてしまっているようです。
わけのわからない数値の上下がいくつも並んだ中空モニターと、紙切れの束を手にして歓喜する人たちは、狂っているとしか思えませんでしたが…
なんとか反論しないと、わたくしがあの見るもおぞましい化物を討伐する理由がなくなってしまいます。
「働かないで入ってくるお金だなんて、どこから出てきたっていうんですか!どうせ盗んだとか不正に作ったとかそんなのでしょう!よくわかりませんけど、そんなの許されるわけありません!」
「今の冒涜を聞いたか、我に従い神の国へ行く資格を持つ信徒たちよ!楽園への道を壊そうとするものをとらえるのだ!」
いくら空気読まないにしても、これが当然とされているところで否定すると、わたくしが異端になるわけで。熱に浮かされた目で、ジオと謎のモニターに一心不乱に視線を送っていた人々がわたくしを見ました。
こ、これは実にまずいのでは?わたくしはこの人たちからすれば秩序を乱す悪人と思われているわけですから、えーと。
「処刑だ!」「殺せー!」「俺はどっちかというと捕まえてハァハァ」
予想通りの結果ですが、彼らは騙されているだけなのです。斬るのは簡単ですが、ここで人を殺めてしまってはまがりなりにもガーディアンズに登録されているパシリの名折れというもの。主にも顔向けできません。
体裁と損得と倫理と最後になんか言ってた人から察する身の危険の組み合わせを0.1秒で思考し、結論を出したところ…
とりあえず逃げて隠れるしか方法は思いつきませんでした。
311 名前:継承 III 死闘への鎮魂歌(中編)4[sage] 投稿日:2008/11/24(月) 22:32:13 ID:koDd3rah
[5/8]
「やれやれ、あの子は…ともかく、なんとかしないとな」
「貴公はそれでいいのか。オラキオの剣は戻らんぞ」
「戻ろうが戻るまいが、やつは倒さなきゃいけないだろう。俺たちが泣き言言ってちゃオラキオ・サ・リークに顔向けできない」
額に宝石のついた青年、名をフィンという王子が剣を抜く。
オラキオの剣ほど闇に対して強いものではないが、空間に直接作用し、ものの硬さに関係なく切り裂く次元刀だ。いかにダークファルスとはいえ、まったく効果がないことはないだろう。
「ライア、弓はあるか?サイレンショットもあるだろう。今はそれで戦うしかないが…シーレンも先にあの子のほうを助けてやってくれるか。こっちはなんとかもたせる」
「お兄ちゃん!無茶はやめて!」
「無茶をやらずに戦いができるかよ!」
中段に構え、ダークファルスへと疾走する。狙いはすでに決めていたのだが。
「「「左手を狙え!」」」
フィンが向かったのを見て、3人の王子がそれぞれ武器に手をかけ、息を合わせたように叫んだ。それに一番驚いたのは、叫んだ王子たち自身だった。
「なんだ、みんな知ってるのか?」
「どうにも実感はわかんが、そういうことらしい。貴公らがダークファルスと戦ったのは確かなようだ」
片眉をつり上げて手を広げてみせ、拍子抜けしたような仕草をしてみせてから、騎士甲冑に身を包んだ王子もまた剣を抜き放った。
「まあ、はっきりしたね。みんな嘘は言ってないんだろう。僕、ルイン・サ・リークも手伝わせてもらうよ」
「ならば共闘だ。見せてもらおう、別の運命を歩んだオラキオの民の力というものを。ノイン・ノ・サテラ、参る」
ダークファルスは余裕を見せている。左手には回復テクニックを使う能力があり、ジオにそこさえ守らせておけば負けることはない。そう思っているからだ。
「ほうゥ、不和で自滅するのを眺めておいてやろうかと思っていたが、そうもいかんようだなァ。ネイソードがなくともこの悪徳の呪縛を破るとは、少しは人も進歩するものらしいィ。くっくっく…」
下卑た笑いを浮かべた瞬間、炸裂する弾丸が化け物の肉を吹き飛ばした。一人だけ場違いな紳士用スーツに身を包んだルインが、硝煙をたなびかせている奇妙な形の金属の筒を持っている。
「甘く見ると痛い目を見ることになるぞ。僕が手にしているのは、『地球』という惑星の武器だ。僕がそうであるように、他の王子たちも以前おまえと戦ったときとは違うはずだ」
すかさず、フィンが左手を守るよう現れたジオを無視して直接頭に斬りつける。化物は醜く顔を引きつらせた。
人の憎しみや妬みといった感情から生まれたものなのだ、さぞかし王子たちの行動に冷静さを失っているいることだろう。
付け入る隙はあるはずなのだ。
312 名前:継承 III 死闘への鎮魂歌(中編)5[sage] 投稿日:2008/11/24(月) 22:33:02 ID:koDd3rah
[6/8]
わたくしは、ジオにひれふしていた人々につかまってぷらーんぷらーん状態になっていました。あれから逃げて隠れたのはいいのですが、多勢に無勢。あっという間に見つかってしまったのです。
「へっへっへ、お嬢ちゃん、ジオ様に逆らうとは馬鹿なことをしたな」
「ジオを見て何もおかしいと思わないんですか!いいかげんに目を覚ましなさい!」
「おお、怖。こんな子にはお仕置きが必要だなぁ!処刑の前に好き放題やらせてもらうことにしようか」
「そういうことなら俺も…」
うわあ。案の定そういう趣味の方々が群がってきます。抵抗しましたが、押さえ込まれて動けなくなってしまいました。留め具に手がかかり…
今になってようやく実感がわいてきましたが、もしかしてわたくし純潔を奪われちゃったりします?やり直しになったら汚されたこともなかったことにとか、いやそれでもいやすぎるというか、うわああああ。
がぁん。
突然人の向こうから銃声が聞こえました。悲鳴があがっていないところをみると、上空に向けて発砲があったようです。
人垣からかろうじて見えるのは、緑がかった髪の女性と、黒いアンドロイド。
「射殺することの許可は出ていませんが」
「シーレン、反乱の鎮圧として考えて。場合によっては何人か死ぬのもやむをえないわ…人に向けての発砲を許可します」
「了解」
ライアさんとシーレンさんのそのやりとりを聞いた人々は、一瞬あっけにとられましたが、次の瞬間には蜘蛛の子を散らしたように逃げ出しました。
「シーレン、もういいわ。脅しで言っただけだから本気にしないでね」
「了解」
ライアさんはため息をついていました。
313 名前:継承 III 死闘への鎮魂歌(中編)6[sage] 投稿日:2008/11/24(月) 22:33:57 ID:koDd3rah
[7/8]
「王子たちはわたしにあなたを助けるよう言いました。これが何を意味するかはおわかりですね」
助けられたわたくしが口を開く前に、シーレンさんは放り捨てられていたセイバーを渡しながら言いました。
抑揚のない声はもとからなのですが、何か責められているようで気まずくて仕方がありませんでした。
「でも…」
「そうやって黙ってしまうのは、あなたも引け目を感じているからでしょう」
図星でした。あのときは慌ててしまい意固地になりましたが、まったく自分が悪くないとは言い張れません。わたくしは本音をついもらしました。
「取り返しのつかないことをしたんですよ?何言ったって許してくれるわけないじゃないですか…」
わたくしの頭に無骨で硬い機械の手がおかれ、くしゃくしゃと撫でました。シーレンさんは何も言いませんでしたが、表情というものを見せなかった顔にほんのわずかに笑みが見えました。
「シーレン、それはあとでいいから。あとはお兄ちゃんたちと協力してあれを倒すだけだけど、算段はある?」
ライアさんがしびれを切らしたようで、いったんその話は打ち切りになりました。
「テクニックが使えるアンドロイドはタイプS2ミューだけではありません。わたしにも使えるのですよ、テクニックは…そして、グランツは」
「で、できたの?初耳だけど…なら、私はサポートに回るわ」
グランツ?その言葉をわたくしはどこかで聞いたことがありました。以前にグラール教団本部に殴り込みをかけたときでしたか、そういえばあのときわたくしたちが使ったのは…
最初いたはずの場所、石碑で拾った腕輪…大きすぎるので首からかけている腕輪が、かすかに震えたような気がしました。
-続く-
314 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/24(月) 22:58:31 ID:koDd3rah [8/8]
ファンタシースター3だけやってない人も多いんだろうなあと思いながら、一応解説を。
「オラキオの民」
ファンタシースター3の主人公の生まれである、2000年前のライア・オラキオ戦争によって文明を失った人間の氏族の一つ。
機械を使いこなしていたが、その技術を失ったためにファンタシースター3の時代にはテクニックの使えない純粋な戦士の民となっている。
逆にテクニックを使いこなすライアの民と敵対していたのだが、一世代目主人公ケイン・サ・リークと、その子孫たちにより和解していく。
そして最後には2000年前の真相を知ることとなり、黒幕であったダークファルス討伐のため二つの氏族が力を合わせることになる。
なお、この二つの氏族はラシークの末裔であるという裏設定がある。代々ダークファルスを倒してきたのはアリサの血族だけではないのだ。
「ライア・オラキオ戦争」
ファンタシースター2で破壊されたパルマから逃げ出した人々がオラキオやライアの先祖にあたるのだが、その宇宙船の中にもダークファルスが紛れていた。
そのダークファルスにライア・ル・シールがとりつかれ、人間を破滅に導くべくモンスターを引き連れて各地を荒らし回ったのがきっかけとなった戦争である。
そこに英雄オラキオ・サ・リークが高度な機械文明の武器とロボットを引き連れ、ライアと戦った。
その末に彼らは真相を突き止め、ライアを救い出し、最後は二人の共同戦線によってダークファルスを封印した。
しかし戦災の爪痕は大きく、彼らはこれまで築いてきた文明のほとんどを失ってしまい、中世レベルにまで生活水準を落とすこととなった。
「シーレン TYPE386」
オラキオの民に仕える男性型アンドロイド。2000年前のライア・オラキオ戦争にも参加していた。
もともと戦闘用で重火器類による攻撃を得意とし、3世代に渡って重要な火力供給源になってくれる。
また、意外だが攻撃テクニックを使うこともできたりする(ショットガンのほうが強いため、使わないのだが)。
テクニックを使えた例外的なアンドロイドというとミューばかり着目されるが、シーレンもそうだったりするのだ。
同型機にフォーレン、ウォーレン、ブラウレンが存在し、ファンタシースター4に登場している。
このシリーズは、戦闘用ゆえか感情があまりはっきりしない傾向にある(フォーレンに至ってはエネルギーの無駄と考えている)。
なお、開発段階ではシーレンはPSOにも登場予定だったらしい。
「ミュー TYPE-S2」
シーレンと同じく2000年前からオラキオの民に仕える女性型アンドロイド。シーレンに比べ感情豊かで、シリーズおなじみのハイレグ娘は3ではこのロボ姉さんが担当している。
爪による攻撃と回復テクニックを得意とし、3世代に渡って重要な回復役となってくれる(世代交代後もレベルと装備の引継ぎがあるのは、ミューとシーレンのみ)。
また、エンディングにおいてグランツを発動させ、崩れゆく空中都市から全員を脱出させており、ある意味ファンタシースター3の真のヒロインともいえる。
315 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/25(火) 00:23:26 ID:x0T01WpP
GH-452「主はファンタシースターには詳しいので?」
獣男「ファンタシースターを知っているのとPSOを知っているのはまた別でな」
GH-452「ダークファルスとダルクファキスみたいなものですか」
獣男「なんか今多分生まれて初めて暗黒神の味方をしたくなったが」
GH-452「ガーディアンズとしてはあまりよろしくない精神状態ですね」
獣男「恐らくわかってくれる人も多数いると思う」
GH-452「ストレスによる情緒不安定かと思われますので」
獣男「ストレスで暗黒神がミミズになるか」
GH-452「さあ慰安のお時間ですよ主」
316 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/25(火) 10:11:03 ID:L/eNpgZk
>>305
ここでPSP「パシリVSパシリ」
キャッチコピーはオマエもオレもパシリだ!
ご主人様はアシストキャラでok
317 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/25(火) 18:40:32 ID:ZcZrLCZH
>>305
某ソフトでそれっぽいもの作ってた俺が颯爽と参上
そして退出
ユニットデータ作るのが面倒になっちゃったんだw
318 名前:パシリ通信(放送終了後……)[sage] 投稿日:2008/11/25(火) 23:28:41 ID:6Yj80FjT
放送が終わって、ミックスジュースを飲んで一息ついていると、プロデューサが
こちらにやって来た。
「おつかれさまー、今日も元気で可愛かったよ-」
「お疲れ様です、プロデューサさん。ありがとうございまーす」
「前回の放送。アンケートの回答が、結構あってびっくりしたんだよ」
「私もそう思ったんですよ。ただの思いつきで考えたアンケートだったから、
まさか回答してくれる人がいるなんてびっくりしましたよ。
でも、今回のデートコース紹介。絶対にお便りなんて来ないですよ」
「何で?」
「何で、って、当たり前じゃないですか。私達やご主人様達は、出来れば
二人きりで、ムードある所に行きたいんですよ。それをほかの人達に教えちゃたら、
いたるとこでパシリとご主人様のカップルだらけになっちゃいますよ」
「それもそうか……」
「そうですよ、少しでも人がいなそうな所へ行ってみたら、草場の陰で他の人と
『こんにちは』なんて、あまつさえ衣服が乱れてるような状態だったら気まずい
どころの騒ぎじゃないですよ」
「ちょっと待って、441ちゃん? な・ん・で、人がいないような所へ行く必要が
あるのかな?」
「それは、もちろんご主人様と……って、ち、違う違う。たとえばの話ですってー」
「まぁいいわ、この話はこれまで。けど、スキャンダルだけはよしてくれよ」
「わかってまーす」
「あ、そうそう、次回もカーツ大尉をゲストに呼んだから、よろしくね」
「えー、またですかー? あの人、お堅い人だから絡みにくいんですよー」
「まあまあ、そう言わずに、ね。ただでさえ忙しいご時世、それを無理に出演してく
れるんだから」
「それはそうですけど……」
「じゃ、次回もよろしくね。じゃあね、お疲れさん」
「お疲れ様でしたー」
319 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/26(水) 14:39:03 ID:2yOZrgAj
GH-452「パシリ通信の録画終了っと」
獣男「最初は雑誌媒体だったものが映像に、さらにゲーム展開か」
GH-452「マルチメディア展開ですねえ」
獣男「X-MENみたいだな」
GH-452「次は映画化ですか」
獣男「パシリ映画ってどんなだ」
GH-452「主の特殊任務でグラールに置き去られるPM達…」
獣男「ふむふむ」
GH-452「しかし三年の間に次々とPMはいなくなって行きます」
獣男「任務だったら消えないんじゃないか」
GH-452「…しかし主が帰ってきた時、タロ・ジロという名前の二体だけは生き残り、主の帰りを待っていました!」
獣男「南極物語じゃねえか」
GH-452「と言うわけで首輪など合成してみたのですがいかがですか主」
320 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/27(木) 02:17:01 ID:wmZHY5ii
やっと規制解除された。
試しにウチのGH-412がユニットで参戦する場合を考えてみた。
・基本GH-412と比べて耐久力(HP)、運動性、限界値が高めだが装甲値が低め。
・精神コマンドは順不同で愛、捨て身、集中、ひらめき、かく乱、応援と予測。
・遠距離武器が何もない。シュトルムバスターさえもない。
・正面横範囲型、前一直線型のMAP兵器を搭載している。
・性格は超強気。普通っぽいが、他パシリが死ぬと恋路の邪魔者が消えると考える為。
・EX-412と組ませると、どうなるか全く予測不可能。とりあえずランダムでケンカして行動強制終了はガチ。
性能、精神、MAP兵器に関しては、メダロットパロディのパシトルを書いた際に
クワガタ主人公ロクショウをモチーフにした事の名残だが、最近の作品やっとらんから精神よく知らん。
なので強すぎるかどうかもさっぱり分からんわ。
一撃の威力が高いが、使い方を間違えると活躍し辛い曲者ユニットになるだろう、と勝手に妄想。
321 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/28(金) 00:22:18 ID:FXKw/9qy
GH-452「主が風邪をひきました」
GH-452「主より皆様方も季節の変わり目の風邪にはお気をつけてとの伝言です」
GH-452「決して人を見て『お前はメタス』とか言ったので凍結させたのではありません」
GH-452「…違いますよ?」
322 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/28(金) 01:27:40 ID:s9CkmEZZ [1/2]
沼男「うちの431もバカなくせに風邪をひきました」
沼男「Bマシンガンかじりながらダラダラと食っちゃ寝してたせいでしょう」
沼男「声にノイズが混じる様になり、つっ立ってるだけなのに妙に発熱しやがります」
沼男「あと何故か語尾に”パトゥーシャ”をつける様になり、さらにオナラが止まらなくなりました」
沼男「近づこうにも突発的な爆風で吹き飛ばされるので、看病が大変です」
沼男「皆様も風邪にはご注意を」
GH-431「マスター、ただいま戻りました」
沼男「ああ、お帰り」
GH-431「さてと、留守中のルーム内音声ログを記録するストレージデバイスの空きが少なくなって
きたので、今買ってきたデバイスに交換しなくてはなりません
正常動作確認のため、今すぐこの場で最新10分間の音声ログも確認します」
沼男「大変だな、でも音声ログの確認はいらないんじゃないか?」
GH-431「? このデバイスを設置した事はマスターに知らせていないはずですが?」
沼男「ああ、今初めて聞いたが、その音声ログの確認はしなくていいと思うんだ」
GH-431「? 音声ログ、確認します」
沼男「あ、ちょっと出かけてくるよ」
GH-431「待ちなさい」
323 名前:自我 1/7[sage] 投稿日:2008/11/28(金) 04:50:59 ID:LagQHmwp [1/7]
「聞いてるのか、お前はッ!」
狭い部屋に怒号が飛び交う中ですが、皆さんこんにちはっ。
私はGH-412、とあるガーディアンのパートナーマシナリーをしています。
何故最初からこんな展開かというと、私は正にお説教を食らってる真っ最中なのでした。
合成でまた10%しか作れず、いい加減我慢の限界のご主人様が怒ってるわけじゃないですよ?
私の目の前にいるのは、資格も教養もないのに同僚達のコネで総裁になった、あのライアさんです。
ライア「今はリュクロス制圧に向けてガーディアンズが団結しなければならない。
晴れて機動警護部隊長がユウに決まり、これからだって時に…!」
ライア総裁は拳を震わせながら、どがっと机を殴りつけました。
秘書のクランプがいないと分かれば、何かとやりたい放題のようです。
ライア「お前の主人は何だ!? ろくに任務に参加もせず、イルミナス残党討伐もしない!
今は人手が足りない状況だってのに自分勝手に動いて、何考えてんだい!?」
412 「………」
怒り狂うライア総裁に比べ、私はその時は何とも白けた表情をしてました。
本人に言えばいいのに何故私に怒るのやら…そう考えると哀れに思えちゃって。
ライア「しっかり聞かないとぶっ飛ばすよ!」
412 「聞いてますよぉ…お鍋の美味しい季節になりましたね」
ライア「そうそう、この季節はNDのチゲ鍋が最高に美味しいんだ。
…聞いてないだろ! ふざけるのも大概にしなッ!」
412 「ノリノリだったくせに…」
324 名前:自我 2/7[sage] 投稿日:2008/11/28(金) 04:51:45 ID:LagQHmwp [2/7]
ライア「パートナーマシナリーたるもの、主人のお世話をするのが役目だろ!」
412 「はい、私はご主人様の為ならそりゃもう何でもします」
ライア「だったら、世界を救う為に主人を何故諌めない!?」
412 「だってご主人様が喜ぶような事じゃないですし…」
ライア「だってじゃない! 世界が滅ぶかもしれないんだぞ!」
412 「そうなったらそうなったで仕方ないじゃないですか」
ライア「お前、主人の我侭のせいで世界が滅んでもいいってのかい!?」
412 「ご主人様がそれを望むなら、私は喜んで従います」
ライア「だぁ~~~~~~~~ッ!!!!」
ライア総裁は非協力的な私の返答にいい加減ウンザリしたらしく
頭を掻き毟りながら、椅子をギシギシ鳴らして天を仰ぎました。
私はそれを見ても、ただ単純に早く帰りたいと思い続けるだけです。
ライア「もういい! さっさと帰りな! 言っても無駄なのはよーく分かった!」
412 「はーい、失礼しまーす」
私は大袈裟にお辞儀をして、総裁室を後にしようとしました。
その時、ライア総裁が余計な一言を言わなければ部屋に一直線だったでしょう。
ライア「お前等みたいなのが世界を滅ぼすんだろうね、イルミナスみたいに」
私は足をぴたりと止め、くるうりと一回転してライア総裁の前に行きました。
もう諦めていてこちらを向いてもいませんが、知った事ではありません。
今の私は怒りに支配されているから。
325 名前:自我 3/7[sage] 投稿日:2008/11/28(金) 04:52:28 ID:LagQHmwp [3/7]
412 「それはどういう意味ですか?」
ライア「…まだいたのかい? 帰ってもいいと言っただろ」
412 「イルミナスみたい、というのはどういう意味でしょうか!?」
ライア「言葉通りだよ、お前等はイルミナスと変わりないってね」
412 「ご主人様はガーディアンズではなくイルミナスだと仰りたいのですか」
ライア「その通りだろ? 世界を救う気がないんだからな」
書類を眺めながら適当な返事しかしない総裁相手に、私は鼻で笑いました。
412 「…総裁って、視野狭いんですね。何にも分かってない」
ライア「…何だと?」
総裁は書類を地面に叩きつけ、ギロリとこちらを睨んできました。
私は少しも怯まず、全権限を握る総裁相手に微笑しながら迫ります。
412 「何時でしたかねー? 炎の絶対防衛線って作戦ありましたよね。
あの作戦、最初は真面目に参加しない人が多かったじゃないですか」
ライア「ああそうだ、お前の主人のような体たらくが大勢いたおかげでな」
412 「その体たらくが増えた原因を本当にご存じないんですかぁ?」
ライア「ふん、腕もないくせに給料に文句をつける連中の言い分なんて知らないね」
私はハァー、っと深い深い溜息をつきました。
ろくでもない教官だと前々から思っていましたが、こんなに周りが見えてないなんて。
412 「貴方のせいですよ? 貴方が変に怒鳴りつけるからいけないんです」
ライア「…ハハッ、とんだお笑い種だね! そんな事を理由にするとはね」
326 名前:自我 4/7[sage] 投稿日:2008/11/28(金) 04:53:32 ID:LagQHmwp [4/7]
412 「勿論それだけじゃ理由になりませんけど、貴方はその前から問題がありました。
新人の研修任務のお手柄は全部自分の物、少しも労ったりもしてくれない。
貴方の命令に従っても、手柄全部取られて空気にしかなれないと分かってたんですよ。
実際、貴方は作戦終了後に平気な顔して鼻が高いとか笑ってたじゃないですか?」
うぐ、とライア総裁は言葉を詰まらせますが、私はまだまだ続けます。
412 「貴方のその態度にどれだけのガーディアンズが呆れ果てたと思ってるんです?
会社運営がお粗末だったのもありますけど、そんな人形劇に普通は付き合ってられませんよ。
上手い事やって今は総裁の椅子に座ってますけど、私はそんな資格はないと今でも思ってます」
ライア「…好き勝手言ってくれるね」
私はもう止まりませんでした。
いえ、ご主人様を馬鹿にされたのでは止めたくなかったんです。
手を広げて、あからさまな呆れポーズを取りながらフフンと笑いました。
412 「それとご主人様はイルミナスと変わりないって言ってましたけど、違いますよ。
『ガーディアンズそのものが、イルミナスと全然変わらない』が、正解じゃないんですか?」
ライア「お前、ふざけるのもいい加減にしな!」
遂に我慢の限界に到達したライア総裁は、私の胸倉を掴んで来ました。
そんな事をされようとも私は少しも怯んだりせず、総裁に噛み付きました。
412 「ふざけてなんていません!
私達がどれだけ、そのおかげで白い目で見られてるかなんて…!
貴方みたいな豚面に分かって、たまるもんですか!」
ライア「…貴様!」
ライア総裁は遂に、ナノトランサーからシデミサキを取り出して私に突きつけてきました。
327 名前:自我 5/7[sage] 投稿日:2008/11/28(金) 04:54:51 ID:LagQHmwp [5/7]
412 「分からないんですか!?
ガーディアンズの武器差別なんて、正にイルミナスのヒューマン至上主義と同じでしょう!?
槍、斧、ナックル以外をクソ武器と称して、その使い手を地雷と呼ぶ! 違いますか!?」
ライア「武器と種族の差別を一緒にするな!」
412 「私達だって! 最初の頃はGH-450以外はほとんど認められなかったんですよ!
その上、能力値100以外は中途半端と罵られ、そんな風に育てといて勝手にデバイスZEROをつっこむ!
私はご主人様のおかげで幸せですが、どれだけのマシナリーが犠牲になったか、貴方に分かります!?」
私の目から、自然と涙が零れ始めてました。
怒りに満ちたライア総裁でしたが、それに気付いたのか驚くような表情に変わってました。
412 「こんな、こんな会社だから裏切ってイルミナスに行っちゃう人も出たんでしょう!?
人を護る為に一生懸命に頑張ってきた人が、未来を見出せず新しい未来を望んで…。
それがイルミナスと言う手段だったとしても、何かを護りたかったはずなんです!」
ライア「…お前、それはまさかアイツの…」
412 「ご主人様だって…一生懸命、必死にそんな差別と戦ってきてるんです!
ソードを使ってるからと言う理由で皆からバカにされ、貴方のせいで同僚も皆辞めて!
それでも、それでも自分の主義を貫く為に…私なんかでも、一緒に連れて行ってくれて…!
アンタなんかに、ご主人様をバカにする資格なんてないっ!!!!」
ライア「…煩い! 黙れ!」
そして、私は総裁にとっての禁断の言葉を言いました。
イルミナスを憎み、人類皆平等を謳うガーディアンズ総裁にとって、恐らく一番の禁句を。
412 「アンタこそ、よっぽどイルミナスよ!!!!!!」
ライア「黙れええええええええええええっ!!!!!!」
328 名前:自我 6/7[sage] 投稿日:2008/11/28(金) 04:56:29 ID:LagQHmwp [6/7]
*どがっ!*
412は勢いよく、部屋の壁に投げつけられた。
感極まっていた状態の上に、余程力が込められていたのだろう…412は気を失っていた。
ライアはその事に構いもせず、シデミサキを構えて一気に412を突き刺す準備に入っていた。
ライア「…アタシの…父さんのガーディアンズを、馬鹿にするなぁッ!!!」
完全に頭に血が上っていたライアは、狭い部屋にも関わらず一気に跳躍しようとした。
…しかし、それは間一髪で止められた。背後から纏わりついた2本の手によって。
マヤ 「止めなさい! そこまでよ!」
ライア「…マヤ!? 離せ、離せぇッ! こいつだけは、こいつだけは!」
マヤ 「いい加減にしなさい! まずは頭を冷やして!」
…その後、非力なニューマンではあるも同僚の精一杯の制止によりライアは止まった。
ようやくシデミサキをナノトランサーに収め、まともに話せる状況になるも、その目付きは憎しみに満ちていた。
何時でも412を殺せる状態と言っても、ほぼ差し支えはないだろう。
マヤ 「…騒がしかったから外で聞かせてもらってたけど、この娘は殺してはダメよ」
ライア「お前もこいつの肩を持つのかい!? 一緒にガーディアンズをバカにするのか!?」
マヤ 「ライア、落ち着いてよく考えて。
普通…『ガーディアンズに仕える為に作られたマシナリーが、ガーディアンズをここまで非難する』かしら?」
ライア「するんだろ!? 今、現にこいつがしたじゃないか!」
マヤ 「いいえ、するはずがないのよ。この娘は『初期型』だから」
ライア「どういう事だい? もっと簡単に言ってくれ!」
苛立つライアに対し、マヤは412を見つめながら話を続けた。
マヤ 「初期型は自我を持たず、ただガーディアンズに仕えるという思考回路しか持たされてないのよ。
後期型はキャスト同等の思考回路を持たされるけど…それでも基本はガーディアンズに仕えるわ。
その事を考えると、この娘が今のようにガーディアンズを非難する事はありえないはず」
ライア「…何だって? 出来ない無理をやってのけたって事かい?」
マヤ 「その通り、イルミナスをガーディアンズと一緒にするなんて…普通の人でも出来る事じゃないわ。
確かに頷ける事もあるんだから、この娘はマシナリーでは括れない物の見方をしてる事になるわね」
マヤはふと指を口に当てて深く考え込んでいた。
今の彼女の頭の中には、開発者の間で流れる事がある、とある伝説が思い浮かばれていた。
マヤ 「…ライア、ワンオブサウザントって知ってる?」
329 名前:自我 7/7[sage] 投稿日:2008/11/28(金) 04:58:52 ID:LagQHmwp [7/7]
ライア「…何だい、その犬みたいな名前の料理は」
マヤ 「はいはい、それはわんわんさんど。
本来、マシナリーが持つ事を許されない『欠陥』という名前の機能を持ち合わせた固体の事よ。
かつて、裏社会を動かしていたと言われる伝説のマシナリー…それがワンオブサウザントよ」
ライア「よく分からないけど、こいつがそうだってのかい?」
マヤ 「噂によれば、その『欠陥』は最初から持ち合わされているらしいわ。
この娘は見た感じ、普通のマシナリーと何にも変わらない…進化したのかもしれない」
ライア「故障の間違いじゃないか? 欠陥なんだろ?」
マヤ 「呼び方はどうあれ、この娘は本来持ち合わせられない自我に完全に目覚めてるの。
普通のマシナリーが、望む望まぬは別としてワンオブサウザントになった…。
厳密には違うのかもしれないけど、とにかく奇跡が起こったのは間違いないわ。」
マヤはグッタリと倒れこんでいる412を抱え上げた。
気を失い続けている412だが、時々馬鹿にするなと零れ落ちる涙と共に呟いている…。
マヤ 「ライア、この娘は正にガーディアンズの象徴みたいな物よ。
無理だと思われた事を実現している…正に私達がやろうとしている事じゃない?
だから、それを殺してしまうなんてリュクロスを放置するようなものよ?」
ライア「…上手く言い換えてるだけじゃないか! 理由はともあれ、そいつは…!」
マヤ 「この娘の存在が、今も続くヒューマンとキャストの亀裂を埋める切欠になるかもしれないのよ?
それを聞いたら、レオは何て言うかしらね? 貴方に失望しちゃうかも?」
ライア「…うぐ!? あ、相変わらずやり方が汚いぞッ!」
マヤ 「まぁ、総裁に歯向かった罰は勿論与えなきゃ、だけどね?」
マヤ 「(…あの娘とはまた違い、この姿のまま自我に目覚めたマシナリー…。
これなら、本当にキャストが人間と変わらなくなるかもしれないわね)」
マヤは真剣な面持ちで、412を抱き抱えながら総裁室を後にした。
やられっぱなしのライアは面白くなく、クソっと毒づきながら転がっていたペンやら書類やらを乱暴に投げつけていた。
「…総裁って、視野狭いんですね。何にも分かってない」
「アンタこそ、よっぽどイルミナスよ!!!!!!」
この2つの言葉は、ライアの心に深く刺し込まれた。
自然とその手は、機動警護部隊長への直通回線のキーの方まで動いていた。
自分が今までしてきた事が間違っていたかどうかを、一番身近な部下で確かめる為に。
-終-
330 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/28(金) 06:50:07 ID:R5l7FoIZ
ワンオブサウザントとか久々に聞いたな!何か懐かしい。
ともかくGJ!!
331 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/28(金) 07:44:56 ID:E98e1ELL
わんわん再びwストミキャラも程よく絡んでて実にGJ!
332 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/28(金) 16:40:30 ID:s9CkmEZZ [2/2]
ライアだって総裁業界の中ではワンオブサウザンドだと思う
そんな業界があるのか知らないけど
333 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/29(土) 03:36:56 ID:wDYBD4PG
PSU止めてから全然見てなかったけどまだ有ったんだなー
1スレ目から丸二年経ったというのに
334 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/29(土) 07:05:22 ID:xwKBqRYt
GH-452「実は私もワンオブサウザンドになってみたいと思いまして」
獣男「既に自分は凡だと認める点は好感が持てる」
GH-452「ありがとうございます主」
獣男「なろうとしてなれるものなのか?」
GH-452「いえ、偶然の産物ですから無理です主」
獣男「じゃあなってみたいってのはどういう意味だ?」
GH-452「自己性能を他の同型PM千体と比較し、自分の長所を調べました」
獣男「なるほど性能とかではなく自分の才能を探したみたいな話だな」
GH-452「量産型とはいえムラはありますから割と容易に発見出来ました」
獣男「で、どんな取り柄が有ったんだ?」
GH-452「ワンオブサウザンドで寝落ち出来ます」
獣男「それなら俺も得意だな」
335 名前:SPW 1/3[sage] 投稿日:2008/11/30(日) 03:10:44 ID:ncdpOGaO [1/3]
私はGH-412、とあるガーディアンのパートナーマシナリーをしています。
あれから極秘裏にスーパーパシリ大戦Zが開発され、試作版が完成しました。
私達の部屋にも早速送られ、ご主人様がテストプレイをしています。
主人「結局全員出演とは思い切ったもんだ」
412 「ユニット数が半端なく多くて、全部使い切れない所まで再現しなくてもいいような~…」
主人「まぁ、愛着あるユニットだけ使えばいいだけの話だ。
初回という事で攻略重視で行くがな…よし、ここで捨て身発動!」
412 「いっけー、私! ご主人様の邪魔をする奴等をやっちゃえ!」
主人「自分自身を応援して楽しいか?」
412 「…わりと、でしょうか?」
*どごーん*
そんなこんなをしてる間に、瀕死になるユニットが。
主人「おおっと、獣男が危機的だな。GH-452に回復させるか」
412 「ご主人様、射程内に入っちゃうからひらめくのを忘れちゃダメですよ」
主人「いちいち言わなくても分かってるわ…よし、回復と」
*アァ~ン♪ (ムーディーなBGM)*
主人「オイ、何だこの回復は。ええい、ハートマークをばら撒くな!」
412 「画面がピンク色に染まって、BGMも途端に大人の時間帯にっ…!
ご主人様、音量を小さくしましょう! まだ昼間です! 危険です!」
主人「…む? その前にGH-452が何か変だぞ。ステータスを確認せねば」
412 「ご、ご主人様! パラメータが全く違うGH-453になっちゃってます!」
主人「ちょっと待てィ! 回復がない全くの別ユニットになってるぞ!
メガネプレイとでも言いたいのか、この野郎! ええい面倒なッ!」
412 「と、とにかく行動終了済みですから他のユニットを見てみては?」
主人「これは油断ならん…」
336 名前:SPW 2/3[sage] 投稿日:2008/11/30(日) 03:12:06 ID:ncdpOGaO [2/3]
主人「よし次、EX-412を動かしてみるか」
412 「最後にWTになっただけあって、憎たらしいほどに纏まったパラメータですね」
主人「耐久力が高いの活かして、ここは囮になってもらうか」
*ブー*
主人「何ィ、ケンカ発動!? 何だこれは!?」
412 「ケンカをしてる隣のユニット…私だ!?」
主人「そんな友好関係までリアルに再現しなくてもいいわ!」
412 「ああっ、行動が強制終了しちゃってます!」
主人「仕方ない、それならその主人を肉壁にするか。君の死は無駄にしない」
412 「あ~あ…もう大分やられてるのに」
主人「大丈夫だ、感染済みなのでHP回復(大)を持ち合わせている」
412 「その能力が始めて、ガーディアンズの為に役立ったというわけですね!」
主人「ゲーム内で、だけどな」
412 「主人を肉壁にしてまでもケンカだなんて、やっぱり恥晒しもいい所ですね! うんうん」
主人「その相手がお前だという事を忘れるなよ…?」
412 「ふにににに! ひ、ひはいへふ!」
いたたたた…ご主人様は既にLv170なので抓られるのも凄い痛いです。
頬をさすりながら、私はずっと後方に留まってるユニットに目をやりました。
412 「ご主人様ー、このビス子さんは動かさないんですか? 強そうですよ」
主人「それは迂闊に動かすと破滅するので、今回はお預けだ」
412 「ほへ? 破滅って…一体何が起こるんですか?」
主人「瀕死になったり、撃破されたりすると暴走状態のわんわんが第三軍で現れる」
412 「それ思いっきりE○Aのパクリじゃないですか!」
337 名前:SPW 3/3[sage] 投稿日:2008/11/30(日) 03:13:44 ID:ncdpOGaO [3/3]
主人「回避の高い沼男をブッコますか」
412 「何か頼りないですねぇ、ハリセンって…」
主人「削って本命に倒させればいいのだ。よし攻撃!」
412 「あ、ご主人様! 説得ってコマンドが出てますよ!」
主人「なぬ? 相手は別段、特徴あるユニットではないが…。
これは試さねば男が廃る、早速実行してくれる」
*説得開始…*
ところが、出て来たのは説得に相応しい言葉ではなく…。
412 「やぁこんにちは、今晩どう? 出だしから直球!?
凄いドン引きしながら嫌がってるのに更に迫ってる!?」
主人「これナンパじゃねぇか! 何処が説得だ、内容からして成功率-120%だわ!」
無駄かと思ったその時、その沼男さんの隣に新たなユニットが現れました。
412 「あれ、急に増援イベントですか? このアイコン…思いっきり帽子ですね」
主人「非常に分かりやすい事この上ないな、開発陣に┏がいたのだろう」
412 「あ、また会話が始まりましたよ」
次に写ったのは、憤怒の表情になってるGH-440さんでした。
440 『この変態…! 貴方という人はゲームの中でまで!! しかもよりによって敵相手に!!!』
沼男『どひいいいいいい!? お、落ち着けパシリ! こ、これは戦闘前の軽いご挨拶で…!!』
440 『おぉぉぉぉぉらぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!』
沼男『いやあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ………』
*どがぁぁぁぁぁん…*
412 「…」
主人「…」
412 「ぬ、沼男さん…消えちゃいましたね」
主人「代わりに440が出たのはいいが、しっかり撃破扱いになってやがる…」
412 「あ、で、でも沼男さんの修理費は何故か10でしたよ」
主人「気の毒だが、時と場合によっては死んでもらうしかないな」
412 「気の毒ですけど、修理費が安いってのは有効活用しなきゃ、ですね」
結論:大変なゲームになりそうです。
338 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/30(日) 23:28:23 ID:Yi9LCrUi
GH-452「テスト版SPW…出番がありましたね主!」
獣男「光栄の至りだな…しかしこれは」
GH-452「どうなさいました主」
獣男「初期レギュラーの『無口っ子』さんなんだが」
GH-452「コマンドが全て顔文字ですね…」
獣男「o(^-^)oで待機か?」
GH-452「Σ( ̄□ ̄;ってなんでしょう」
獣男「こりゃ難しいな」
339 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/11/30(日) 23:45:58 ID:WtMp8I7B
沼男’「獣男さんとこのパクりで登場した俺たちは新参なもので登場キャラがよく分からん」
GH-431「この、WTさんユニットの『SEEDブラスト発動』って何でしょう?」
沼男’「悲しい思い出は終わりにしなければならなァい!!(ゴん☆)」
GH-431「きゃああっ!な、何するですか急に!」
沼男’「自身の頭部を敵の頭部にヒットさせるオウトク神拳の究極奥義、『頭突き』だ!
その話を冗談でもう一度使う気ならこいつももう一発食らっていけ!」
GH-431「く!負けません!(ゴん☆)」
沼男’「出発ロビーへ戻りますか? はい/いいえ」
GH-431「10メセタならあと549890回払えます。まだやりますか?」
沼男’「俺の負けだァァッ!勘弁してくれェェッ!」
340 名前:故障 1/3[sage] 投稿日:2008/12/01(月) 18:06:39 ID:iScWzKXJ [1/3]
「──√\/¬─!──・・━ー!」
虫が叫んでいる様な、耳障りなノイズトーン。
小刻みに目だけを動かしながら、時折私の方を見ては発生する音。
固定された右手がガクンと動くのは、ナノトランサーから武器を取り出そうとする
見慣れた仕草の残骸。
「状況把握ができないので、この状態を危険と感じているんですよ。
見慣れないと少し怖いかもしれませんが…」
「大丈夫よ。分かるから。」
「ええ、この状態でPMがマスターを認識しているのは稀なケースですから。
この子は貴方に対して本当によく最適化されていますよ。」
「──√\/¬─!──・・━ー!」
こちらを見て、またノイズで私に話しかける。
「ほう…はっきりとした意思で貴方に話しかけていますね。
これは面白…失礼。大変興味深いケースです。」
「何て言ってるか、どうにかして分からないかしら?」
「そうですね。差し支えなければ、ちょっと録音してみたいのですが?」
「お願い。」
341 名前:故障 2/3[sage] 投稿日:2008/12/01(月) 18:07:08 ID:iScWzKXJ [2/3]
ここは惑星パルム、ホルテス・シティのGRM本社パートナーマシナリー開発部。
メンテナンスセンターで対応できないパートナーマシナリーの故障対応を行うが
いわゆる「変人」が多く、普通の感覚を持った者にとってはあまり気分の良い
場所ではないとされている。
ガーディアンズにとってはパートナーであるパートナーマシナリーも、彼ら開発者に
とっては"PM"の型名で表される自律行動型の武器でしかないからだ。
そんな感覚のズレが、無神経な物言いとしてしばしば彼らの口から放たれる。
理解はできても少し警戒してしまう、そんな所なのだろう。
「…うーん?どういう事だ?これは…?」
小さな端末を手にした開発者が、こちらへ向かって歩きながらしきりに首をひねる。
窺う様にこちらをちらちらと見ている。
「…本当かこれは?ちょっとここで変換してみろ。」
「いいぞ。見てろよ?…ほら。」
「…ううむ。何なんだこりゃあ。自己認識の混同か?そんな事あるのか?」
「PMに限らず、マシナリーの自己認識はハードベースだからな。キャストならソフトで
混同する事も有り得なくはないが、PMにキャストの脳を載せでもしない限りPMじゃ
有り得ないよ。」
「それ可能性として考えられる?」
「無理無理。仮に繋げたとしても正常に機能しないよ。デバイスマップ違うんだからさ。」
342 名前:故障 3/3[sage] 投稿日:2008/12/01(月) 18:07:36 ID:iScWzKXJ [3/3]
「ねえ、何て言ってるのか分かったの?」
「あー…少々お待ちを。問題が発生しましてね。」
「気遣いの話なら必要ないわ。そういう面倒は貴方たちも苦手でしょ?」
「あ、ハハハ…。じゃあお伝えしますが、ご気分を悪くされないで下さいよ?」
二人の開発者は苦笑いをしながら互いに見合う。
小さな端末をこちらに手渡すと、ディスプレイに表示されたボタンの映像を指差した。
ピッ。
『…そいつを破壊して!本物は私よ!』
気の毒そうな、窺う様な表情で二人が私を見る。
さすがにGRMの開発者でも、この状況は想定していなかったのかもしれない。
二人の様子が滑稽で、私はついくすっと笑みをこぼしてしまった。
「何か?これはPMの口癖か何かですか?」
「面白い事を教えてあげるわ、開発者さん。逆は可能なのよ。」
「…は?」
「デバイスマップの話。どう?正常に機能してるでしょ?」
理解の早い方の開発者がようやく顔色を変えたが、それは私の行動を妨害するには至らなかった。
もう少しの辛抱ですよ、マスター。
343 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/12/01(月) 21:50:30 ID:yEvECDuQ [1/2]
>>342
これを読んで、前に考えてたストーリーを思い出したので投下してみる。
あるラボの一室。
科学者達が集まり話し合っている。
「なぁ、『人』と『動物』の違いってなんだか判るか?」
一人の科学者が唐突に、皆に問う。
「あぁ? 何言ってんだよ。そんなの簡単だろ。
人は動物と違って道具を作り、相手に自分の気持ちを伝えるために言葉を使うだろ」
「おいおい、待てよ。お前、本当によくこのラボに居られるな?
道具を使うサルがいるじゃないか。それに他のサルに危険を知らせるために、鳴き声を発するだろうが」
「うっ……。た、確かにそうだが……」
「けど、あながち間違ってねえ様な気がするが」別の科学者が答える。
「そうだな。だが、俺はこう考えるな。
『人』とは生活をより良い物へとするために考える『知性』を持ち、相手に物事を判りやすく伝えるために
比喩などを用い簡単に伝え、対話する為の『コミュニケーション』能力を持つ。
それと『本能』の赴くままに行動するのは『動物』。その『本能』を『理性』によって制御することが
出来るのが『人』だろうな」
「なら、我々ヒューマンと、ニューマンやキャスト、ビーストとの違いは何だ?」
また、別の科学者が新たな問いを出す。
「それこそ簡単な問いだな。我々ヒューマンが、このグラール太陽系に着いたとき、より良い物へとするために
我らヒューマンをベースとして生まれた新たな種と考えていい」
「そうだな……、ならキャストとパシリはどう違う?」
「おいおいどう違うも何も、キャストは一応、『人』のカテゴリーに分けられ、パシリはガーディアンズを
サポートする、いわば『機械』のカテゴリーに分けられるだろ」
「だが、『機械』と言うにはおかしいほどの、AIが発達した機体もあるだろう?」
「ああ、そう言われれば、そうだな……」
「なら、ヒューマンをベースにしたパシリは、どのカテゴリーに分けられると思う?
『人』か? 『機械』か? なぁ、おもしろいじゃないか。どうだろう? 試してみないか?」
――そんな科学者の気まぐれで生まれた私。
パシリと外見上の違いないが、『人』としてのカテゴリーに属する私。
GH450の姿をした、『人』として生まれたパシリが誕生した瞬間だった――。
344 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/12/01(月) 21:51:14 ID:yEvECDuQ [2/2]
と、まぁ、こんな感じでGH450の姿をしたガーディアンズ隊員が、
自分のパシリと一緒に過ごし生活する日常を書こうかと思ったのだが、
パシリはパシリである事に意味があるんだから、こんな邪道は無いだろう
って事で没にしたネタ。
決して続く事はないのであしからず。
345 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/12/01(月) 23:43:35 ID:O3cocihU
GH-452「…私は本物ですよ主?」
獣男「疑ってないがとりあえずそもさん」
GH-452「せっぱ」
獣男「接続エラーNo.51が続く不具合、通称は?」
GH-452「イチローオンライン」
獣男「荒らしには?」
GH-452「モノメイト」
獣男「箱は?」
GH-452「アイドル」
獣男「マガシは?」
GH-452「ぶらぁぁぁぁぁぁ!」
獣男「キャリガイン食ったのは?」
GH-452「私です」
獣男「なるほど」
GH-452「ちなみにこれがお仕置き希望メニューです」
346 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/12/02(火) 00:18:09 ID:moQUtPAK
>>344
なんという生殺し
個人的には「面白ければ連載される。当ぜn(ryだったが
作者さんが没っつったら仕方ないか。GJ
>>345
フイタ
ちょいちょい思ってたが、こういうノリのパートナーが欲しいぜ…
347 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/12/02(火) 14:14:53 ID:9ICb+uNO
GH-431「──√\/¬─!──・・━ー!」
沼男「ちょっとワロタ」
GH-431「──√\/¬─!──・・━ー!」
沼男「はいはい解読ね、ピッと。」
GH-431『♪ごっしきっのおっみそっをしっらなっいか?』
沼男「ちょっとワロタ」
348 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/12/02(火) 23:20:50 ID:9C352GEO
GH-452「──√\/¬─!──・・━ー!」
↑
>>346のレスに感動しておりますが仕置き中です 獣男
349 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2008/12/03(水) 07:49:48 ID:Z2JpJ1QO [1/12]
>>347
主人「何故にCMソングなんだ」
412 「しかもよりによって地域限定でしか分からないネタ…」
今回のは少々長いが、書いたもんは仕方ないので投下
350 名前:パートナー 1/11[sage] 投稿日:2008/12/03(水) 07:51:25 ID:Z2JpJ1QO
[2/12]
私はGH-412、とあるガーディアンのパートナーマシナリーをしています。
私は今、正に混乱状態にありました。
- 数時間前 -
事の始まりは数時間前。
私はライア総裁に暴言を吐いた後、気を失いメディカルルームに連れて行かれてました。
目を覚ました時、横にはマヤさんと何処かで見た事のある地味そうな男の人が座ってました。
マヤ 「目は覚めたかしら?」
412 「………あの、私は一体?」
マヤ 「ライアを怒らせて壁に叩きつけられて、気絶してたのよ。
全く、総裁相手にあんな事を叫ぶなんて何を考えているのやら」
マヤさんは悪戯っぽく笑いながら溜息をついてました。
私にとっては笑い事なんかじゃありません。ご主人様の存在を否定されたんです。
私が同じような事をして怒ったなら、その痛みを思い知ればいいんです。
412 「…ご迷惑をおかけしました」
マヤ 「貴方のやった事は総裁の名誉毀損になるわ。
貴方の言う事も一理あるけど、だからと言って許せば他への示しがつかなくなるの。
後日改めて、貴方への罰を報告させてもらうわね」
ふざけないで。
何故、ライア総裁だけ名誉毀損が成立してご主人様には何もないの?
そんなの絶対おかしい…ご主人様だって、自分の護るべき物を持つガーディアンズ。
それが普通と違うから罰を与えるなんて、貴方達も他のガーディアンズと変わりないのね。
412 「………もう、帰っていいですか?」
マヤ 「いいえ、貴方にはまだ話があるのよ。
その不愉快そうな表情を見て確信が持てたわ…『ワンオブサウザント』さん」
412 「………?」
ワンオブサウザント。
聞き慣れない言葉が私の耳に入ってきました。
それを私は、データバンクを調査したわけでもなく、嫌な事の前触れだと感じていました。
351 名前:パートナー 2/11[sage] 投稿日:2008/12/03(水) 07:52:25 ID:Z2JpJ1QO
[3/12]
412 「何ですか、それは? 私はそんな物ではありません」
マヤ 「ワンオブサウザント…奇跡的『欠陥』を抱えた、異常固体の事よ。
その欠陥の種類は常時異常高出力、攻撃アプリケーション複数同時起動、様々ね」
412 「私はただの412です、貴方が言うような特別な戦闘能力もありません」
マヤ 「いいえ、貴方はれっきとしたワンオブサウザント。
その証拠に、貴方には初期型のパートナーマシナリーが絶対に持てない物を持っている」
絶対に持てない物?
今まで気にもしなかったので、私はただ首を傾げるばかりです。
マヤ 「貴方は初期型のマシナリーが持てない自我に目覚めてるわ。
412 「自我…?」
マヤ 「貴方は自分で考えて行動が可能な上に、感情に目覚めているわ。
それは、限定された思考回路しか持たない初期型のマシナリーには有り得ない事なの。
ガーディアンズを正義と見なし、ガーディアンズの為に奉仕する、そうプログラムされているから」
412 「自分で考えて行動出来て…感情に、目覚めている?」
…そう言えば、何時頃からかご主人様に言われてもいないのに分かる事が増えました。
それはパートナーマシナリーの役目をこなす上で、経験で身に付く物だとばかり考えてました。
だけど、冷静になって考え直してみると…経験でも分からない事がたくさんありました。
…それはご主人様の『護るべき物』、そして私が『護りたい物』。
そして、ご主人様がそれを成し遂げる為に、ガーディアンズらしさを捨ててまで貫く事。
ガーディアンズを正義と見なすなら、それを諌めて当然なんです。
でも、私はそれをしない。それがご主人様がご主人様である為だと分かってるから。
マヤ 「貴方はさっきライアに噛み付いたように、ガーディアンズを正義と見なしていない。
それどころか、この組織の持つ影を指摘し、それをイルミナスと変わりないと言ったわね?
人間の本質を理解して、自分の意思を持たない限り、そんな事は絶対に不可能なのよ」
戸惑い始める私を他所に、マヤさんは止める事無く言葉を発し続けます。
マヤ 「…簡潔に言うわ、貴方は『危険』よ」
352 名前:パートナー 3/11[sage] 投稿日:2008/12/03(水) 07:55:08 ID:Z2JpJ1QO
[4/12]
マヤ 「詳しく調べてみた所、ワンオブサウザントはほぼ全ての固体が事件を起こしているわ。
『狂犬』の諜報部暗躍、『女帝』のGRM襲撃事件、『不死身』の単身ガーディアンズ反乱事件。
どれも驚異的な戦闘能力を持った個体…貴方が自我以外にどんな欠陥を持っているか、未だ不明。
貴方がそんな多くの犠牲を生み出す存在になった以上、私達も見逃すわけには行かなくなるのよ」
412 「勝手な事を言わないでください! 私は反乱を起こそうなんて考えてません!」
マヤ 「貴方が考えていなくても、貴方のご主人様はどうかしら?
勤務態度は劣悪、命令に非協力的、唯一認められているのは戦闘技術だけ。
そんな存在のパートナーマシナリーが、本当にガーディアンズにとって安心だと言える?」
*がたっ!*
私の手は、ベッドからマヤさんの頬に向かって一直線に飛びました。
けれど途中、黙って聞いていた地味そうな男性に間一髪の所で止められました。
412 「…いい加減にしてください! 何でそうご主人様ばかり悪く言うんですか!?
貴方達に何が分かるんですか!? ご主人様の事は、私が一番よく分かっているんです!
ご主人様は例えどんな事があろうと、絶対にガーディアンズを裏切ったりしません!」
マヤ 「貴方がそう言おうと、他のガーディアンズはそうは思わないわ。
例えそれが1%に満たされなくとも、ガーディアンズを裏切る要素を持つ熟練の男性。
それに加え、自我に目覚めるという欠陥を持ってしまった異常固体、ワンオブサウザント。
この非常事態の中、そんな存在を放置する事がどれだけ『普通』に考えて危険か、分かるわね?」
…『普通』?
ただそれから外れているだけで私達は差別の視線、嘲笑の言葉を浴び続けてきた。
普通の装備をして、普通に報酬だけを目的に勤務し、世界の為に動いているわけでもないガーディアンズ。
『普通』って何?
世界にとって良い事? 誰も世界の為に戦ってなんかいないじゃない。
単純に報酬がよくて、他の任務と比べていい思いが出来るからやってるだけじゃない。
どうしてそれが、『普通』とされて何の咎めもなく堂々と歩いていられるの?
…分からない、私はそんな『普通』なんて、分かりたくもない。
マヤ 「本当なら即刻、貴方を監禁状態にするべきだけど…。
ユウが弟子の友達だからと頼むから、貴方には今の所は名誉毀損の罰のみ与えます。
諜報部、公安部への情報漏洩も防いであるから、その点の心配はしなくていいわ。
彼と、そのお友達に感謝しなさい。それがなければ貴方は自由になれないんだから」
安藤優「………#ペコリ」
ユウと呼ばれた男性は何も喋らず、ただ頷きました。
…そうだ、この人はあの処刑の日にあの憎たらしい『もう1人の私』と一緒にいた人だ…。
353 名前:パートナー 4/11[sage] 投稿日:2008/12/03(水) 07:56:49 ID:Z2JpJ1QO
[5/12]
その後、私は解放されて今に至ります。
部屋に帰るわけにも行かず…私は気付けば、ガーディアンズコロニーの無人街にいました。
そこは、退役したガーディアンズの部屋だけが密集する、誰も寄り付かないゴーストタウン…。
マヤ 『貴方がどういう存在で、どんな立場にあるか、もう一度知った上で、今後の事を考えて』
そんなの、突然言われて分かるわけないじゃない。
『ワンオブサウザント』? 違う、私はご主人様に仕えるただのパートナーマシナリーです。
仮に私がその『ワンオブサウザント』だったとしても、私はそれ以上になりたくもない。
ただ、ご主人様と一緒に暮らす…それがどうしていけない事なのでしょうか?
412 「…みんな、勝手な事しか言わない」
拳を握り締めて自然と呟いてました。
そしてその時、私は確かに感じたんです。後ろに、物凄い違和感を感じたのは。
私は即座に後ろを振り向くと、そこには1つの人影がありました。
?? 「そうさねェ…人間ってのはホントに勝手な生きモンさ?」
412 「誰!?」
その人影は、煙管を片手に気味の悪い薄笑いを浮かべた小柄な女性。
…いえ、女性ではなく、私と同じパートナーマシナリー、GH-450でした。
けれど私には分かります、この人は普通のGH-450とは違う、別の存在なんだと。
450 「よく気付いたねェ? 気付かれないように見てたんだけどねェ…アタシも鈍ったモンだ」
412 「…そういった気味の悪い視線を向けられるのは、不本意ながら慣れてますから」
クックック、と450さんは笑いながら煙管の灰を地面に捨てています。
タバコのポイ捨ては禁止事項…というツッコミはともかく、私は確かに感じ取っていました。
センサー、レーダー等に出る事のない、450さんの明らかな攻撃意思を。
450 「クックック…お生憎ながら、アタシはそんな普通の見方をしてたわけじゃないんでねェ?
アタシ等と同じ、『姉妹』にしか気付かれないようにしてたのさ。これでビンゴってわけさね」
412 「…何なんですか? さっきからワケの分からない事ばかり言って」
450さんは特殊なエンブレムの刻まれたグラナロドウを私に向けてきました。
そのグラナロドウは見るまでもなく、GH-450の得意技、フォイエをチャージしています。
私はこっそりスタンバイ状態にしていたハンゾウを転送し、身構えました。
450 「お前サンと同じ、欠陥持ちさ。だが姉と言うには違うかね?
欠陥持ちとしては後輩だが、お前サンはどうやら私より年寄りサンのようだからねェ」
450さんはニヤリを笑い、Lv21~30とは思えない大火球を飛ばしながら言い放ちました。
450 「早速だけど、お前サンの実力を見せてもらおうかィ!」
354 名前:パートナー 5/11[sage] 投稿日:2008/12/03(水) 07:58:33 ID:Z2JpJ1QO
[6/12]
412 「わわっ!」
私は何とかフォイエを避け切り、身軽に動く為に重いハンゾウを即座にレイピアに切り替えました。
普通ではないと感じていたけれど、あまりのフォイエの大きさに私は驚愕していました。
*ばしゅうううぅぅぅぅ…*
フォイエのあまりの威力に、私の後ろにあった街灯は瞬間で溶け、ドロっとした塊になっていました。
何なの…これ!? こんなの、マスターフォースでもそう簡単に撃てる物じゃない!
412 「い、いきなすり何をするんですか!? こんなフォイエを飛ばすなんて!」
450 「だって面白いじゃないか、欠陥と分かる前からガーディアンズを否定した姉妹なんてねェ!」
続け様に煙管を大袈裟にふかしながら、450さんはフォイエを連発で撃って来ました。
単発で放つ物とされているフォイエを、さながらLv21クロスボウの如く3連射するなんて…!
しかしフォイエに誘導性能はありません…そう分かっているなら、回避は非常に容易です。
どんなに凄いフォイエを撃てても、結局の所、術者は動けないんだから。
412 「ワンオブサウザントとか、欠陥とか、貴方達の言う事は全然理解出来ません!
それが一体何だって言うんですか!? 私が一体、貴方に何をしたって言うの!?」
450 「悪いがお前サンに発言権は与えてないよ、ただ見せてくれりゃいいのさ!」
450さんはグラナロドウからクロサラに切り替え、高速連射に入ってきました。
今度は広範囲攻撃、ラフォイエの同時連発!
*ずどぉぉぉん! どっごぉぉぉぉん!*
412 「…そう来るならぁっ!」
…以前、ご主人様と一緒に戦っていたテクターの人がいます。
ご主人様のあまりの頑固ぶりに呆れ果ててしまい、今ではすっかり絶縁状態です。
だけど、その人と一緒に動いていた記憶が、私にこの怒涛の攻撃の凌ぎ方を導いてくれるのです。
ラフォイエは近距離に弱い、距離を詰めてターゲットされないようにすれば怖くもないと。
私は身を屈め、ジグザグに動きながらラフォイエの嵐を潜り抜け、一気に距離を詰めました。
412 「もらっ…!!??」
450さんは笑っている…。
その表情に気付いた時、私は懐に飛び込んでレイピアを刺すのを咄嗟に止め、後ろにバク転しました。
*どぱああぁぁぁっ!*
450さんはラフォイエ連射の中に、ギフォイエを織り交ぜていたんです。
発動に時間のかかるギフォイエを潜める事で、接近してきた私に痛手を与える二重の罠。
…引っかかっていれば、私はタダでは済んでいなかったでしょう。
355 名前:パートナー 6/11[sage] 投稿日:2008/12/03(水) 08:00:49 ID:Z2JpJ1QO
[7/12]
450 「大したもんだねェ、これに気付くなんて何処ぞの犬ッコロ以来だよ!
しかしGH-410型ってのは欠陥を持ちやすいのかねェ…これで何人目だか」
412 「…貴方は一体何がしたいんですか!? 貴方も私達を嘲笑うんですか!?」
450 「アタシは二度も同じ事を言うのは嫌いだよ。発言権は与えてないと言ったはずさね!」
450さんはまたテクニックリンクを切り替え、ラフォイエを放ってきました。
…一度に2つしかリンクする事の出来ないウォンド、切り替えたなら考えられる手段はたった1つ。
中距離のラフォイエと、近、遠距離のフォイエ同時使用による間合いの支配。
接近戦に持ち込まなければ勝てる見込みがない、私を完全に制圧するコンボ。
グラナロドウではギフォイエに時間がかかりすぎる為、即座に対応できる2つに絞った確実な攻め方。
…私が見てきた数少ないテクターの中で、まず間違いなく一番強いです。
*どぉぉぉぉん!*
450 「さァさァ、このままアタシに黒コゲにされるのを待つかィ!?」
450さんのラフォイエ連射を何とか回避しながら、私は考えました。
…私には、あの人みたいに限界を超えた戦い方なんて出来ない、出来るかも分からない。
近付けば間違いなく撃ってくる、そのフォイエをどうにかしなければ私に勝ち目はない。
フォイエは間違いなく3連射以上、見る限りではフォイエを同時発射は出来ても『再装填までの時間は他と一緒』。
フォイエを防ぎ、再発射までの間に450さんを黙らせるというのが、私に残された無茶すぎる勝利条件でした。
正直、策なんてありません。
私はレンティスなんて使えないし、機械の身体でフォイエを食らえばまず間違いなく致命傷です。
PP切れを待つのも無駄でしょう…私達パートナーマシナリーの武器にPPの限界なんてないんですから。
SUVウェポンを使うにしても、ゲージを溜める事自体が今の私には無理な話です。
…パシトルなんて事も考えましたが、そんな事を受け入れてくれるわけないでしょう。
それくらい、私はわけも分からないまま追い詰められていました。
ただ1つ、あのフォイエを防ぐ手段は思いついていました。
だけどあまりに無茶過ぎる手段、私に出来るかどうかの確証もさっぱりない方法です。
ご主人様みたいな動きを、私が出来るか? 出来なければ、私は黒コゲにされ二度と起き上がれないでしょう…。
『物事は成功か失敗かの二択だ。その片方を望むから、俺は続けるだけの事だ』
迷い続ける私の頭に、1つの言葉が木霊しました。
ご主人様が、まだ私が合成下手だった頃に言った言葉。それが私を決意させました。
…私はレイピアをハンゾウに切り替え、450さんを正面に捕らえ、火の雨を一気に駆け抜けます。
356 名前:パートナー 7/11[sage] 投稿日:2008/12/03(水) 08:02:31 ID:Z2JpJ1QO
[8/12]
450 「そうさ、そうしなけりゃお前サンは勝てない! けどこれが避けれるかねェ!?」
十分に距離を詰めた私に、450さんは余裕の表情を浮かべて3方向フォイエを放ってきました。
私が既に、フォイエを撃って来る事を予測していると分かっているように、嫌らしく。
扇状に分離されるまではフォイエ3発分を考えていいその大火球…。
412 「…たああああぁぁぁぁぁっ!!!!」
私がありったけの力を込めて放ったのは…スピニングブレイクでした。
かつてご主人様が、未解放だった頃によこせと詰め寄って来て私を困らせたスキル。
解放された後、私と一緒に数々の敵を打ち破ってきた、ご主人様の代名詞スキルの1つ。
ご主人様との絆に、私は命を賭けました。
450 「クックック! 飛び越えようとするとは大博打もいい所じゃないか。
だが、残念ながらアタシ等の小さい身体では無理な注文だねェ!」
412 「…ここだぁぁぁぁっ!!!!」
*ばちちちぃぃぃぃっ!*
私は回転を合わせたハンゾウを、フォイエ目掛けて一気に振り下ろしました。
無属性のフォトンと大火球の摩擦は瞬間的に激しい衝撃を生み出し、ハンゾウの刀身は見る見る内に溶けていきました。
フォイエを斬り飛ばそうとしたわけではありません。確かに私は飛び越えようとしました。
だけどそれは、『スピニングブレイクの飛距離だけではありません』。
*ばばっ!*
摩擦で生じた衝撃を頼りに、私はハンゾウを手放して一気に450さんの懐に飛び込みました。
ハンゾウが破壊され、フリーになった片手にレイピアを握り締めながら。
450 「何ィ!!??」
412 「ははぁぁぁぁぁぁいっ!!!!」
*がきぃぃぃぃぃんっ!!!!*
私の放ったライジングストライクは、450さんが咄嗟にガードの為に前に出したクロサラを一気に宙に舞わせました。
私はそのまま勢いに乗り、450さんの肩を掴みながら一気に壁に叩きつけ、首にレイピアを付けました。
357 名前:パートナー 8/11[sage] 投稿日:2008/12/03(水) 08:04:37 ID:Z2JpJ1QO
[9/12]
412 「…勝負あり、です」
キセルの煙が私の鼻を擽りながら、少しの沈黙がありました。
450さんは見事に釣り上がった目を瞑ると、大袈裟に万歳をしました。
450 「…いやぁ参った、今回はアタシの負けだねェ。
お前サンの実力は十分に見させてもらったよ」
412 「今度こそ答えてください、一体何が目的ですか?」
450 「答える前にこの物騒な代物を退かしてくれないかねェ?
なーに、心配するこたぁないよ。逃げやしないさ、アタシはもう十分満足してるよ」
…確かに、もうその時には450さんの攻撃意思は感じ取れませんでした。
確証もないですが、話が進まない事には何も出来ない為、私はレイピアを仕舞いました。
煙管をまた大袈裟にふかしながら、450さんは瓦礫の上に座り、話し始めました。
450 「言った通りさね、アタシは新しい姉妹の実力を確かめに来たんだよ。
ワンオブサウザントともあろう者が、欠陥が自我のみだとは思えないからねェ」
412 「…またその言葉…姉妹って、どういう事なんですか?」
450 「だから何度も同じ事を言わせないどくれ。アタシもお前サンと同じ欠陥持ちさね。
ワンオブサウザントという名前の『バケモノ』の1人、巷じゃ『女帝』と呼ばれてるフダ付きの悪さ」
412 「…バ、バケモノ?」
450さんは目を瞑り、しかめっ面をしながら話を続けます。
450 「…本来、アタシ等パートナーマシナリーが持つ事を許されない『欠陥』を持つ物だよ。
その能力はバケモノと呼ぶには丁度良く、ほとんどが消されるか都合よく利用され続けたモンさ。
アタシはご覧の通り、逸れモンだが、元々はアンタ等と同じ普通のマシナリーさね」
450さんはそう言いながら、無数の掠り傷で認証番号の消された腕を見せてきました。
412 「何故、私がそうだと…」
450 「残念ながら、お前サン達ガーディアンズの秘密なんざアタシには筒抜けさ。
紙切れ同然のセキュリティに任せ続ける限り、アタシに見抜けない物なんてないねェ」
…nProtect、全然ダメじゃない。
ガーディアンズが契約してる外部セキュリティ管理会社ですが、全然役に立ってないようです。
412 「…どうして、私の実力を確かめる必要があったんですか?」
450 「その前に1つ聞かせとくれ。さっきの避け方、普通に考えられる物じゃないねェ。
お前サン、どうやって思い付いたんだィ?」
412 「…あれは、ご主人様の真似をしただけです」
358 名前:パートナー 9/11[sage] 投稿日:2008/12/03(水) 08:06:19 ID:Z2JpJ1QO
[10/12]
412 「以前、ご主人様がスピニングブレイクの飛距離を利用してシャグリースを叩き落した事があるんです。
その後、即座に持ち替えてグラビティブレイクに繋げるという連続技を、私なりに試したんです」
450 「試したって…お前サン、フォイエとハンゾウの摩擦衝撃を使うなんて普通じゃ考えられないんじゃないかィ?」
412 「本当に一か八かでした。少しでもタイミングが狂っていれば私は今生きていなかったでしょう。
でも、成功させる為にやるというご主人様の信念と、思い出の技が、私に決意させたんです…」
450さんはきょとんとした表情から、一気にゲラゲラと笑い始めました。
412 「なっ、何ですか!? 笑うなんて失礼じゃないですか! 貴方が聞いてきたのに!」
450 「ハハハハハ…ひぃー、いやぁ、失礼失礼…ひぃー。
こんなにバカ正直にご主人サンを信じてるワンオブサウザントなんてねェ、クックック…!」
いきなり戦いを仕掛けてきた上に大笑いするなんて、なんて失礼な人なんだろう。
ああそうか、だからこんな真似が出来るのか…ちょっと納得です。
450 「だけどこれで、お前サンが持つ欠陥がはっきりしたねェ?
お前サンの欠陥は、言葉で表すならそう、『進化』が一番かねェ」
412 「…進化?」
450 「あのおっぱいお化けの話によると、お前サンは随分特異な視野を持ってるそうじゃないか。
その視野がガーディアンズ否定にも繋がり、今回の勝因にも繋がったわけさ。
ズバ抜けた戦闘力を持つわけじゃないが、その眼識を武器にアタシとも対等に戦えたんだろうさ」
412 「…おっぱいお化け…ププ」
450 「そこに注目する所じゃないんだがねェ?」
私は進化する…それは、普通のパートナーマシナリーには出来ない事。
今まで、能力面で自分を特異だと思った事はありませんでしたが、そういう事らしいです。
450 「だが、そうなるとおま…姉サンの未来はあまり明るいもんじゃないねェ」
412 「何ですか、姉サンって!? 私はそんなに年寄りじゃありません!」
450 「いいじゃないか、後輩ではあるけどアタシより年上なんだろ?」
ニヤニヤしながら煙管を大袈裟にふかす450さんの表情が、急に真剣な物に変わりました。
450 「アタシ等バケモノは、消されるか利用されるかのどっちかの未来しか待っちゃいないよ。
今ン所は大丈夫だが、姉サンも何時気付かれて手を伸ばされるか分かったモンじゃない。
ご主人サンの評判も良くないから、最悪の事態も考えなきゃならないねェ」
412 「最悪の事態って…まさか!?」
450 「そのまさか、マシナリー所有権の剥奪さ。
事実、所有権を持っていた家無き子な妹が大勢アタシんとこにいるよ」
359 名前:パートナー 10/11[sage] 投稿日:2008/12/03(水) 08:08:47 ID:Z2JpJ1QO
[11/12]
何という汚い組織なんだろう。
全種族の平等を謳いながら、平気で権利を剥奪して自分達の都合のいいように扱うなんて。
ある意味、イルミナスよりも遥かに悪質…私は自分の所属に今まで以上に絶望しました。
450 「姉サンの進化は戦闘技術にも関係する以上、お偉方は危険視するはずさね。
視野が広い以上、ガーディアンズに対してケンカを売る可能性だって0じゃあない。
そんな組織と分かった以上、少しはケンカを売りたくもなるもんさ?」
412 「………」
450 「望んでこうなったわけじゃないってのに、奴等は平気でアタシ等の望みを奪っていっちまう。
アタシは、そんな姉妹を少しでも救う為にこんな物好きな事をやってるのさ」
そして450さんは、もうこれ以上の言葉は要らないだろうというようにこう言いました。
450 「姉サンが望むならアタシ等はご主人サンも一緒に歓迎するよ。
…これから、どうするんだい?」
どうするか?
ご主人様と一緒にガーディアンズを退役して、450さんの元に行くのか?
それとも私1人で半旗を翻して、この汚らしい組織を叩き潰してしまうのか?
…そんなのは、前からとっくに決まってるんです。
私は、それ以上でも、それ以下でもない、ただそれだけである事を望むだけ。
412 「…お心遣い、そして色々教えて下さってありがとうございます。
でも、私の考えは変わりません。私は、このままご主人様の元にお仕えします」
450 「…遠くない未来、捕まえられると分かっていてもかい?」
412 「私はご主人様のパートナーマシナリーです。それ以上を望みません。
私の欠陥がご主人様にとって邪魔なら、私は喜んでそれを捨てます。
私の存在その物がご主人様にとって良くないなら、私は喜んで捕まります。
…それを決めるのはご主人様であって、私は単にそれに従うだけです。
例えそれが、世界を破滅に導く事であろうと、私はご主人様の為に動きたい…それだけなんです」
そう、私はワンオブサウザント、ガーディアンズの備品である前に、ご主人様のパートナー。
パートナーであるなら、ご主人様が一番臨む事をしてあげたいのが、私のたった1つの願いです。
…こんな私でも、今も幸せな一時をプレゼントしてくれる、ご主人様へのせめてもの恩返し。
450 「…そうかい、それならアタシはもう何も言わないよ。姉サンが望んだ事さね。
しかし、そこまで言わせるご主人サンは、余程の曲者なんだろうねェ」
412 「ご主人様は最高のソード使いです。私が保証するんだから、間違いありません」
450 「さーて、それじゃ用も済んだし物好きはお暇するかねェ?
ただし覚えておくんだよ。大勢の姉妹がそれを望み、叶えられず消され、今も利用され続けてる。
姉サンが選んだ道は決して容易なモンじゃないって事をね」
450さんはそう言い、煙管の灰を地面に払いながら瓦礫の奥に消えて行きました。
360 名前:パートナー 11/11[sage] 投稿日:2008/12/03(水) 08:09:43 ID:Z2JpJ1QO
[12/12]
…その後、私は私はご主人様の部屋に戻りました。
私への謹慎処分が記されたメールを読みながら、私はご主人様に尋ねてみました。
もし私が、ガーディアンズにとって危険な存在だったら、どうしますかと?
ご主人様はカン・ウーの手入れをしながら、振り返りもせずただこう答えました。
主人「俺にとって危険ではないだろ」
それだけで十分でした。
…私はワンオブサウザントであろうと、ご主人様のパートナーマシナリー。
これまで通り、ご主人様と一緒にこの腐り切った世界を自分達なりに自由に駆け抜けるだけです。
- 終 -