合言葉は
( ゚д゚ )<倫理的におk
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_
\/ /
 ̄ ̄ ̄
[ ´・ω・`]<創作能力がしょぼいんだけど投下していいの?
( ゚д゚)<倫理的におk 尋ねる暇があったら投下マジオヌヌメ
[ ´・ω・`]<凄く長くなったんだけどどうすればいい? あとパシリ関係ないのは?
( ゚д゚)<空気嫁ば倫理的におk 分割するなりうpろだに上げるなりするんだ
[*´・ω・`]<エロネタなんだけど…
( ゚д゚)<ライトエロなら倫理的におk あまりにエロエロならエロパロスレもあるよ
ファンタシースターユニバースのエロパロ http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1157960314/
[ ´;ω;`]<叩かれちゃった…
( ゚д゚)<叩きも批評の一つ。それを受け止めるかどうかはおまいの自由だ
m9(゚д゚)<でもお門違いの叩き・批評はスルーマジオヌヌメ するほうもそこを考えよう
[ ´・ω・`]<投稿する際に気をつけることは?
( ゚д゚)<複数レスに渡る量を書きながら投稿するのはオヌヌメできない。まずはメモ帳などで書こう。
m9(゚д゚)<あとは誤字脱字のチェックはできればしておいたほうがいいぞ
[ ´・ω・`]<過去の住人の作品を読みたいんだけど
( ゚д゚)<まとめサイトあるよ ttp://www.geocities.co.jp/nejitu3pachiri/
保管庫Wiki ttp://www21.atwiki.jp/nejitu3pachiri/
( ゚д゚)<前スレ
【PSU】新ジャンル 「パシリ」八体目
http://live25.2ch.net/test/read.cgi/ogame3/1169562491/l50
( ゚д゚)<次スレは容量が470kを超えるか、>>800を超えた辺りから警戒しつつ立てよう。
( ゚д゚ )<倫理的におk
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_
\/ /
 ̄ ̄ ̄
[ ´・ω・`]<創作能力がしょぼいんだけど投下していいの?
( ゚д゚)<倫理的におk 尋ねる暇があったら投下マジオヌヌメ
[ ´・ω・`]<凄く長くなったんだけどどうすればいい? あとパシリ関係ないのは?
( ゚д゚)<空気嫁ば倫理的におk 分割するなりうpろだに上げるなりするんだ
[*´・ω・`]<エロネタなんだけど…
( ゚д゚)<ライトエロなら倫理的におk あまりにエロエロならエロパロスレもあるよ
ファンタシースターユニバースのエロパロ http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1157960314/
[ ´;ω;`]<叩かれちゃった…
( ゚д゚)<叩きも批評の一つ。それを受け止めるかどうかはおまいの自由だ
m9(゚д゚)<でもお門違いの叩き・批評はスルーマジオヌヌメ するほうもそこを考えよう
[ ´・ω・`]<投稿する際に気をつけることは?
( ゚д゚)<複数レスに渡る量を書きながら投稿するのはオヌヌメできない。まずはメモ帳などで書こう。
m9(゚д゚)<あとは誤字脱字のチェックはできればしておいたほうがいいぞ
[ ´・ω・`]<過去の住人の作品を読みたいんだけど
( ゚д゚)<まとめサイトあるよ ttp://www.geocities.co.jp/nejitu3pachiri/
保管庫Wiki ttp://www21.atwiki.jp/nejitu3pachiri/
( ゚д゚)<前スレ
【PSU】新ジャンル 「パシリ」八体目
http://live25.2ch.net/test/read.cgi/ogame3/1169562491/l50
( ゚д゚)<次スレは容量が470kを超えるか、>>800を超えた辺りから警戒しつつ立てよう。
orz=3
ビス男「よもや本当に立つとは思わなかった・・・」
420「んじゃお祝いって事でこのチョコ貰うね~もぎもぎ・・・ん~美味しい♪」
ビス男「あ、こら!それは俺が貰ったもんだぞ返せ!」
420「もう食べちゃったからだめ~、マスターには私があげたのがあるでしょ」
ビス男「うっ・・・あ、あれは・・・」
420「ふっふっふ・・・(妨害作戦成功~♪」
ちなみに地味にテンプレも修正しておいた
と言ってもまとめサイトの誘導にWikiを追加しただけだが・・・w
420「んじゃお祝いって事でこのチョコ貰うね~もぎもぎ・・・ん~美味しい♪」
ビス男「あ、こら!それは俺が貰ったもんだぞ返せ!」
420「もう食べちゃったからだめ~、マスターには私があげたのがあるでしょ」
ビス男「うっ・・・あ、あれは・・・」
420「ふっふっふ・・・(妨害作戦成功~♪」
ちなみに地味にテンプレも修正しておいた
と言ってもまとめサイトの誘導にWikiを追加しただけだが・・・w
スレ立て乙です!
いきなり長々と投下することに気まずさを覚えつつ…、投下いかせて頂きますっ
いきなり長々と投下することに気まずさを覚えつつ…、投下いかせて頂きますっ
XX07/2/13 AM10:21
「どっこらしょっとぉおおおおおおおおおおおおおおおぉっ!」
ずどぉんっ! と、比喩抜きにマイルームが震撼するような勢いで、
私はそれをコタツの上に着陸させる! いや振り下ろした訳じゃないんですよ?
ただ、すんげー重かったんです。なんせ250Kgほどありますんで…。
あ、コタツの脚がギシギシ言ってる…、大丈夫か、コレ…?
「は…、はぅ…、はぅうううううううううう!?」
付けっぱなしのビジフォンを見る訳でもなく、コタツで一人、窓を見ていたご主人様は、
私がコタツに置いた「ソレ」を見るなり…、仰天する!
「こっ、これはっ!」
「そーです! ご覧下さいご主人様!」
ばっ! と、私は諸手を広げてアピールする!
コタツの上の「ソレ」を見て、口をぱくぱくさせていたご主人様は、やがて、
振り仰ぐように私に目を向けて、
「ほんまぐろさんなのです!」
「いぇえす!」
びしぃっ! と私はご主人様に親指を突き付けると、その手を優美に振り上げ、胸に当て…、
「荒波渦巻くニューディズ海産の極上ホンマグロでございます。
家族の為、己の誇りの為、不器用な愛情を胸に秘め、古来よりの漁法『イッポンヅリ』に
こだわる孤高のマグロハンター…。生ける伝説! テツ・ワタリヤ氏が釣り上げた、
名実ともにグラール星系最高の一品…! スーパーで売っている切り身の合成マグロなどでは
ごさいませぬっ!」
「はうはう! なんだかさっぱりわかりませんがものすごい気がしますです!」
ぎゅうっ! と握ったおててを胸元に当て、ご主人様もノってくる。
「いつしかご主人様のお口に運ぶ為…、と、不肖私GH-430、かねてよりこの幻の一品を
探しておりました! 通販詐欺に宅配詐欺! あまたの馬鹿どもにビームガンを突き付ける
こと三ヶ月! それが! 今日! ようやく手に入った次第でございます!」
…
「は、はう…? 今なんだかすごい怖いこと言いませんでしたか…?」
「申し訳ありません、ヒートアップしすぎてワケわからないこと申しました」
優雅に一礼してサラリと誤魔化す。…あぶね、自分でテンション上げすぎて余計なこと
言っちまったよ…。「狂犬」はご主人様の前では御法度なのに。
「はぅ…、はぅ、はうはう…、ほんまぐろさんなのです…。ほんまぐろさん…。
夢にまで見たほんまぐろさん…」
おめめうるうる、おみみぱたぱた、まさしくスイート・デス(甘美なる死 ※私が)
モードに突入なされたご主人様は、感極まったようにホンマグロにすがりいて頬擦りする。
ぬいぐるみにうずもれて遊ぶ子犬のようなそのお姿に、つぅっ、と鼻からオイルが垂れてくる…。
嗚呼、…ホンマグロになりてぇ…。
抱かれて撫でられて頬擦りされて、小さなお口をかぱぁっ、と開けられて…、
ああん…、役にも立ちそうにない八重歯可愛い…、キスして舌突っ込んで嘗め回してぇ…。
「ってご主人様ぁああああああああああああああああ!?」
「は、はうぅ!」
今まさに、活け締めされたホンマグロにダイレクトにかぶりつこうとしていたご主人様を慌てて制する!
「生でバリボリ行くおつもりですか!?」
「どっこらしょっとぉおおおおおおおおおおおおおおおぉっ!」
ずどぉんっ! と、比喩抜きにマイルームが震撼するような勢いで、
私はそれをコタツの上に着陸させる! いや振り下ろした訳じゃないんですよ?
ただ、すんげー重かったんです。なんせ250Kgほどありますんで…。
あ、コタツの脚がギシギシ言ってる…、大丈夫か、コレ…?
「は…、はぅ…、はぅうううううううううう!?」
付けっぱなしのビジフォンを見る訳でもなく、コタツで一人、窓を見ていたご主人様は、
私がコタツに置いた「ソレ」を見るなり…、仰天する!
「こっ、これはっ!」
「そーです! ご覧下さいご主人様!」
ばっ! と、私は諸手を広げてアピールする!
コタツの上の「ソレ」を見て、口をぱくぱくさせていたご主人様は、やがて、
振り仰ぐように私に目を向けて、
「ほんまぐろさんなのです!」
「いぇえす!」
びしぃっ! と私はご主人様に親指を突き付けると、その手を優美に振り上げ、胸に当て…、
「荒波渦巻くニューディズ海産の極上ホンマグロでございます。
家族の為、己の誇りの為、不器用な愛情を胸に秘め、古来よりの漁法『イッポンヅリ』に
こだわる孤高のマグロハンター…。生ける伝説! テツ・ワタリヤ氏が釣り上げた、
名実ともにグラール星系最高の一品…! スーパーで売っている切り身の合成マグロなどでは
ごさいませぬっ!」
「はうはう! なんだかさっぱりわかりませんがものすごい気がしますです!」
ぎゅうっ! と握ったおててを胸元に当て、ご主人様もノってくる。
「いつしかご主人様のお口に運ぶ為…、と、不肖私GH-430、かねてよりこの幻の一品を
探しておりました! 通販詐欺に宅配詐欺! あまたの馬鹿どもにビームガンを突き付ける
こと三ヶ月! それが! 今日! ようやく手に入った次第でございます!」
…
「は、はう…? 今なんだかすごい怖いこと言いませんでしたか…?」
「申し訳ありません、ヒートアップしすぎてワケわからないこと申しました」
優雅に一礼してサラリと誤魔化す。…あぶね、自分でテンション上げすぎて余計なこと
言っちまったよ…。「狂犬」はご主人様の前では御法度なのに。
「はぅ…、はぅ、はうはう…、ほんまぐろさんなのです…。ほんまぐろさん…。
夢にまで見たほんまぐろさん…」
おめめうるうる、おみみぱたぱた、まさしくスイート・デス(甘美なる死 ※私が)
モードに突入なされたご主人様は、感極まったようにホンマグロにすがりいて頬擦りする。
ぬいぐるみにうずもれて遊ぶ子犬のようなそのお姿に、つぅっ、と鼻からオイルが垂れてくる…。
嗚呼、…ホンマグロになりてぇ…。
抱かれて撫でられて頬擦りされて、小さなお口をかぱぁっ、と開けられて…、
ああん…、役にも立ちそうにない八重歯可愛い…、キスして舌突っ込んで嘗め回してぇ…。
「ってご主人様ぁああああああああああああああああ!?」
「は、はうぅ!」
今まさに、活け締めされたホンマグロにダイレクトにかぶりつこうとしていたご主人様を慌てて制する!
「生でバリボリ行くおつもりですか!?」
「は、はぅ…! つい、実家の癖が! はしたないのです…! めっ、私っ!」
…ご主人様のご実家って…、結構ワイルドなんですね…。
モトゥブの極寒地域って言ってたっけ。ああ、確かに向こうは生食文化があったっけな…。
「お昼まで我慢してください。もー今日はお昼からお夕飯までマグロフルコースですよっ
お刺身! タタキ! ステーキ! 煮物! 焼き物! 荒汁にオスシ!」
「はぅはぅ…、想像するだけで頭の中が幸せでとろけそうなのです…」
くわんくわんと軽く頭を振りながら、ご主人様が夢うつつの声を漏らす。
…うん。
そうだ。こうでなくちゃ。ご主人様にはこうあっていて貰わなければ。
ご主人様が私たちを想って泣いてくれるのだから、
私はご主人様を想って笑顔を作って差し上げねば。
「とはいえ、これを解体して料理するとなると、道具が足りませんねぇ…。
ああ、近頃、ガーディアンズが開店したっていう評判のレストランがありましたっけ。
行って道具をお借りして来ましょう」
「はう? そういうのって、貸してくれるものなのでしょうか?」
「PMを大事にされる方のお店のようですし、頼めば何とかなるでしょう」
いざとなりゃぁ…、手加減してバースト一発威嚇射撃すりゃ貸し出してくれんだろ…。
「ちょちょいと行って参ります。借りてくるだけですからすぐ戻りますね」
「あ、私も行きますですよ」
慌ててコタツから出ようとするご主人様に、私はにっこりと微笑んで、
「ほんのお使いです。
それよりもご主人様にはホンマグロの警護を!
何しろ「生きた宝石」と言われるほど価値の高い物なのですから!」
笑顔を崩し、わざとらしく大真面目な顔を作って言う私に…、
「…はぅ。了解なのです! 身命を賭してほんまぐろさんを守るのです!
私の守るべきものはほんまぐろさんなのです!」
びっ、と、ガーディアンズ式の敬礼をして…、ご主人様も、笑ってくれる。
「じゃあ、ちょっと行って参りますね」
二人で顔を見合わせてひとしきり笑って…、笑顔の余韻のまま、部屋を出て行こうとする私の背に、
「430」
ご主人様の…、少しだけ、静かな声が届いた。
「…元気、出さないとですよね」
私は答えず、ただそっと、目を伏せて、ご主人様に深く一礼を送る。
だからどうか、笑ってください、ご主人様。
…ご主人様のご実家って…、結構ワイルドなんですね…。
モトゥブの極寒地域って言ってたっけ。ああ、確かに向こうは生食文化があったっけな…。
「お昼まで我慢してください。もー今日はお昼からお夕飯までマグロフルコースですよっ
お刺身! タタキ! ステーキ! 煮物! 焼き物! 荒汁にオスシ!」
「はぅはぅ…、想像するだけで頭の中が幸せでとろけそうなのです…」
くわんくわんと軽く頭を振りながら、ご主人様が夢うつつの声を漏らす。
…うん。
そうだ。こうでなくちゃ。ご主人様にはこうあっていて貰わなければ。
ご主人様が私たちを想って泣いてくれるのだから、
私はご主人様を想って笑顔を作って差し上げねば。
「とはいえ、これを解体して料理するとなると、道具が足りませんねぇ…。
ああ、近頃、ガーディアンズが開店したっていう評判のレストランがありましたっけ。
行って道具をお借りして来ましょう」
「はう? そういうのって、貸してくれるものなのでしょうか?」
「PMを大事にされる方のお店のようですし、頼めば何とかなるでしょう」
いざとなりゃぁ…、手加減してバースト一発威嚇射撃すりゃ貸し出してくれんだろ…。
「ちょちょいと行って参ります。借りてくるだけですからすぐ戻りますね」
「あ、私も行きますですよ」
慌ててコタツから出ようとするご主人様に、私はにっこりと微笑んで、
「ほんのお使いです。
それよりもご主人様にはホンマグロの警護を!
何しろ「生きた宝石」と言われるほど価値の高い物なのですから!」
笑顔を崩し、わざとらしく大真面目な顔を作って言う私に…、
「…はぅ。了解なのです! 身命を賭してほんまぐろさんを守るのです!
私の守るべきものはほんまぐろさんなのです!」
びっ、と、ガーディアンズ式の敬礼をして…、ご主人様も、笑ってくれる。
「じゃあ、ちょっと行って参りますね」
二人で顔を見合わせてひとしきり笑って…、笑顔の余韻のまま、部屋を出て行こうとする私の背に、
「430」
ご主人様の…、少しだけ、静かな声が届いた。
「…元気、出さないとですよね」
私は答えず、ただそっと、目を伏せて、ご主人様に深く一礼を送る。
だからどうか、笑ってください、ご主人様。
XX07/2/13 AM10:48
「…なるほどねェ。いや、大したもんさ、たかだか情報部の平社員にしちゃ上出来さね」
「一応、褒め言葉として受け取っておくよ、…『女帝』さん」
受け取った資料に一通り目を通し、息抜きついでに言ってやった言葉に、
向かいの席に座る男はにやりと笑った。皮肉の笑顔だろうが、嫌味は少ない。
なかなかどうして、こいつァ見た目以上に人生こなれてやがるねェ。
「ご主人サン、目ェ通しておいておくれ。どうにもこいつはヤバそうだ」
はらりと差し出した資料を無言で受け取り、ご主人サンは慣れた手付きで書類をめくり始める。
「…この、中央管制塔への不正アクセスに使われたプログラムの復旧は?」
「調査と平行してやっちゃいるが…、そこに書いてある通り、復元率は30%以下だ」
「十分です。コピーで構いませんので転送してください。…私なら八割強は復旧出来る。
そこから手を加えれば、オリジナルには劣るかも知れませんが似たシステムは構築出来ます」
「…出来るのか、そんなことが…?」
「出来ないことは申し上げません」
「…アタシのご主人サンをなめんじゃないよ。
情報技術なら、情報部職員が束になったってかないっこない。アタシのお墨付きさね」
「しかしな…、アレは一応、今回の事件の最重要情報であってだな…」
「アホタレ。豚が真珠飾って眺めてんじゃないよ。
アンタだって、表側の捜査だけじゃどうにもならんと知ってるから、
アタシのヤサにまでやってきたんだろう? つべこべ言うならこの場でおん出すよ」
「わかった、提供するよ。ったく、何で『技量を持った人間』てのは、
それを表側で役に立てようとしねぇのかね」
「役に立つ力、ってのはね、たいがい、表の世界じゃ役には立たんのさ」
はん、と、アタシはうんざりと息を吐く。説教は嫌いだ。
アタシは近くの引き出しから愛用のキセルを取り出し、唇にくわえる。
ここはアタシの部屋。インテリアも全部アタシの趣味。配置も全部アタシが決めた。
なのにどうしてか…、今日に限っては、嫌にこの部屋が落ち着かない。
アタシの心がざわついているせいかねェ…。
「GH-440を保有していたガーディアンズの連続怪死。
その「周期」はおよそ二ヶ月から三ヶ月。…そして今回の「怪死」は、
丁度その五回目に符合する」
『ゴミ捨て場』で出会ったこの男。何とも胡散臭い感じはしたが…、
まぁ、アタシに関わる輩なんてみんな胡散臭い。
だから私が判断する材料は…、目だ。裏社会暮らしも長いと、目を見ればだいたい
「どの程度腐っているか」は判るようになってくる。
「コロニー最下層で、その五回目に当たるガーディアンズが保有していたはずの
GH-440の遺体を発見した。…完全停止から二ヶ月が経過している。
『何者か』が、…彼女を殺し、彼女に、…成り代わっていた」
少なくとも、今、私の目の前にいる男は、まるで腐っていなかった。
悲惨にして不可解なこの猟奇事件を、まるで我が事の痛みのように話す態度に、偽りはない。
どうにも狸くさいが…、昨日出会った時、ちょいとそこが気に入った。
何、狸くささならアタシの方が格段に上だ。その辺は気にしない。
「まぁ、礼を言っとこうかね。アンタがくれたこの資料は随分役に立つ」
ふう…、と、アタシはタバコの煙を脇に吐き、
「さぁてェ…、こいつはどうしたもんかねェ…」
ここ数日の悪い予感は…、どうやら当たりも当たり、大当たりだったらしい。
昔からそうだ。アタシの悪い予感は外れた試しがない。
「今回の中央管制塔不正アクセスは…、恐らくそのGH-440の仕業に間違いない」
テーブルの上で組み合わせていた指に力を込めて言ってくる男を一瞥して、
アタシはタバコの煙ではなく、ため息を吐いた。
「ギブアンドテイクだ。今度は俺が色々と話を聞きたい」
「アタシからは最後に一つ。…お前サンは情報部の人間だったね?
GRM社、ヨウメイ社、テノラ・ワークス社、クバラ市、そこへの不正アクセスの記録はないかい?
おそらくは、今回死んだ、その、ハッカーまがいのガーディアンズの仕業でさ」
「…なるほどねェ。いや、大したもんさ、たかだか情報部の平社員にしちゃ上出来さね」
「一応、褒め言葉として受け取っておくよ、…『女帝』さん」
受け取った資料に一通り目を通し、息抜きついでに言ってやった言葉に、
向かいの席に座る男はにやりと笑った。皮肉の笑顔だろうが、嫌味は少ない。
なかなかどうして、こいつァ見た目以上に人生こなれてやがるねェ。
「ご主人サン、目ェ通しておいておくれ。どうにもこいつはヤバそうだ」
はらりと差し出した資料を無言で受け取り、ご主人サンは慣れた手付きで書類をめくり始める。
「…この、中央管制塔への不正アクセスに使われたプログラムの復旧は?」
「調査と平行してやっちゃいるが…、そこに書いてある通り、復元率は30%以下だ」
「十分です。コピーで構いませんので転送してください。…私なら八割強は復旧出来る。
そこから手を加えれば、オリジナルには劣るかも知れませんが似たシステムは構築出来ます」
「…出来るのか、そんなことが…?」
「出来ないことは申し上げません」
「…アタシのご主人サンをなめんじゃないよ。
情報技術なら、情報部職員が束になったってかないっこない。アタシのお墨付きさね」
「しかしな…、アレは一応、今回の事件の最重要情報であってだな…」
「アホタレ。豚が真珠飾って眺めてんじゃないよ。
アンタだって、表側の捜査だけじゃどうにもならんと知ってるから、
アタシのヤサにまでやってきたんだろう? つべこべ言うならこの場でおん出すよ」
「わかった、提供するよ。ったく、何で『技量を持った人間』てのは、
それを表側で役に立てようとしねぇのかね」
「役に立つ力、ってのはね、たいがい、表の世界じゃ役には立たんのさ」
はん、と、アタシはうんざりと息を吐く。説教は嫌いだ。
アタシは近くの引き出しから愛用のキセルを取り出し、唇にくわえる。
ここはアタシの部屋。インテリアも全部アタシの趣味。配置も全部アタシが決めた。
なのにどうしてか…、今日に限っては、嫌にこの部屋が落ち着かない。
アタシの心がざわついているせいかねェ…。
「GH-440を保有していたガーディアンズの連続怪死。
その「周期」はおよそ二ヶ月から三ヶ月。…そして今回の「怪死」は、
丁度その五回目に符合する」
『ゴミ捨て場』で出会ったこの男。何とも胡散臭い感じはしたが…、
まぁ、アタシに関わる輩なんてみんな胡散臭い。
だから私が判断する材料は…、目だ。裏社会暮らしも長いと、目を見ればだいたい
「どの程度腐っているか」は判るようになってくる。
「コロニー最下層で、その五回目に当たるガーディアンズが保有していたはずの
GH-440の遺体を発見した。…完全停止から二ヶ月が経過している。
『何者か』が、…彼女を殺し、彼女に、…成り代わっていた」
少なくとも、今、私の目の前にいる男は、まるで腐っていなかった。
悲惨にして不可解なこの猟奇事件を、まるで我が事の痛みのように話す態度に、偽りはない。
どうにも狸くさいが…、昨日出会った時、ちょいとそこが気に入った。
何、狸くささならアタシの方が格段に上だ。その辺は気にしない。
「まぁ、礼を言っとこうかね。アンタがくれたこの資料は随分役に立つ」
ふう…、と、アタシはタバコの煙を脇に吐き、
「さぁてェ…、こいつはどうしたもんかねェ…」
ここ数日の悪い予感は…、どうやら当たりも当たり、大当たりだったらしい。
昔からそうだ。アタシの悪い予感は外れた試しがない。
「今回の中央管制塔不正アクセスは…、恐らくそのGH-440の仕業に間違いない」
テーブルの上で組み合わせていた指に力を込めて言ってくる男を一瞥して、
アタシはタバコの煙ではなく、ため息を吐いた。
「ギブアンドテイクだ。今度は俺が色々と話を聞きたい」
「アタシからは最後に一つ。…お前サンは情報部の人間だったね?
GRM社、ヨウメイ社、テノラ・ワークス社、クバラ市、そこへの不正アクセスの記録はないかい?
おそらくは、今回死んだ、その、ハッカーまがいのガーディアンズの仕業でさ」
男はアタシの問い掛けに微かに眉を寄せたが、やがて視線を上向かせ、
いくらかの間、沈黙して…、
「…ある。どれも三週間ほど前のことだ。納入未定品の情報庫にアクセスをしていた。
映像化したデータをバラ撒かれて随分と苦労したもんだ。
今回の不正合成の件のことか? だが、あのアクセスで抜かれたのは画像データだけだぞ?」
「良いんだよ。『アクセス出来れば十分』なんだ、アイツにとっちゃァね」
「…どういう意味だ?」
詰み、だ。もう、間違えようもない。
「…全部後手だ。もう、事前に打てる手は何一つ無いねェ…」
タバコが不味い。アタシはくわえていたタバコを唇から離すと、まだ半ばも燃え残っている火種を
火鉢に落とし、キセルを引き出しの中に投げ入れる。
「待て、勝手に納得するな。…俺はまだ何も理解してない。
事前って何だ? これから何が起こるってんだ? おい」
「聞かない方が良い。聞いてどうなるもんでもないし、何より…」
すい、とアタシは横目の眼差しを細め、
「こっから先の話は、『表側』にいるアンタが聞けば、命取りになる」
何とも後味悪いだろうが、勘弁しとくれ。…関わった人間の死ってのは、アタシでも
未だに抵抗があるんだよ。
「命を懸けるような仕事なんざ無いんだよ。特に、ガーディアンズの仕事なんかにはね」
「…命なら、とっくに半分無くしてる」
噛み潰すような声音に…、意識を引っ張られるような気がした。
横目にではなく、真正面から、アタシは男を見る。
「警備部にいた頃に、俺はとっくに半身を無くしているんだよ。
知ってるか? 人間なんてな、半身がなくなりゃ死ぬしかないんだ。
後はいつ死ぬかを待つだけだった俺は…、救われたんだ」
不意に聞こえたぎゅうっという音は、男がテーブルの上の両手を握りしめる音だった。
「PMに救われた。半身があった頃にゃ気にも留めなかったPMに…、救われたんだ。
くたばるだけの半身を、あいつは一生懸命に支えて、「生きていろ」って言ってくれたんだ。
支えてやるから生きていろって、そう…言ってくれたんだよ」
「…お前サンが気に病むこっちゃない。PMなんて言うのは、みぃんなそういうモンさ。
アンタだけが特別だなんて思うんじゃないよ。アンタだけが、想われている主じゃあない」
PMは、皆、主を慕う。主を想い、主に尽くす。…主を見殺しになどしない。
誰一人の例外もなく。それがどんな主であったとしても。
「アンタらは皆愛される。例え気付いていなくても、アンタらは「かけがえのない主」なんだからね。
ノロケんじゃないよ。…当たり前のことなんだ。馬鹿馬鹿しい」
敢えて突き放すように言ったアタシの言葉に…、男は、
「でもよ。…こんな世の中に一人くらい、いたって良いとは思わねぇか?」
それは苦笑いのように見えて…、とても優しい笑顔だった。
「PMの為になら死んでも構わねぇって、本気でそう言い切る馬鹿が、一人くらいさ」
アタシは思い出していた。
最近アタシの元に来た近所のPMが言っていた言葉。
近頃、情報部のガーディアンズと、そのPMのGH-440が、『ガーディアンズと所有PMの相互関係と及ぼし合う影響』
という、奇妙な題目の調査をしている、という話。
「知りたいんだよ…、俺は…。
俺たちにとってのパートナーマシナリーってのが、何なのか…。
あんな事件を起こすGH-440ってのは、俺の大切なGH-440と、何がどう違うのか。
ガーディアンズとしての仕事なんかじゃない。あいつらの為でもない。
大義名分を振りかざすつもりなんざ毛頭ねぇ。俺が知りたいんだよ。
俺はもう…、自分の半身を…、無くすのも、傷付けるのも、悲しませるのも、…沢山だ」
…いたのか。こんなヤツが。
それも、よりにもよって、あのクソ食らえなガーディアンズに。
こんな人間、いやしないって、…ずっと、そう思っていたのに。
アタシは気付かないうちに…、俯いていたらしい。
善も悪もその形すら整っていなかった、ガーディアンズ創設期の、あの黎明の時代…
もしも、こんなヤツがいてくれて…、私たちを見守っていてくれたら…。
アタシや、「あの子ら」の今は、もっとずっと幸せな形をしていたのかねェ…。
いくらかの間、沈黙して…、
「…ある。どれも三週間ほど前のことだ。納入未定品の情報庫にアクセスをしていた。
映像化したデータをバラ撒かれて随分と苦労したもんだ。
今回の不正合成の件のことか? だが、あのアクセスで抜かれたのは画像データだけだぞ?」
「良いんだよ。『アクセス出来れば十分』なんだ、アイツにとっちゃァね」
「…どういう意味だ?」
詰み、だ。もう、間違えようもない。
「…全部後手だ。もう、事前に打てる手は何一つ無いねェ…」
タバコが不味い。アタシはくわえていたタバコを唇から離すと、まだ半ばも燃え残っている火種を
火鉢に落とし、キセルを引き出しの中に投げ入れる。
「待て、勝手に納得するな。…俺はまだ何も理解してない。
事前って何だ? これから何が起こるってんだ? おい」
「聞かない方が良い。聞いてどうなるもんでもないし、何より…」
すい、とアタシは横目の眼差しを細め、
「こっから先の話は、『表側』にいるアンタが聞けば、命取りになる」
何とも後味悪いだろうが、勘弁しとくれ。…関わった人間の死ってのは、アタシでも
未だに抵抗があるんだよ。
「命を懸けるような仕事なんざ無いんだよ。特に、ガーディアンズの仕事なんかにはね」
「…命なら、とっくに半分無くしてる」
噛み潰すような声音に…、意識を引っ張られるような気がした。
横目にではなく、真正面から、アタシは男を見る。
「警備部にいた頃に、俺はとっくに半身を無くしているんだよ。
知ってるか? 人間なんてな、半身がなくなりゃ死ぬしかないんだ。
後はいつ死ぬかを待つだけだった俺は…、救われたんだ」
不意に聞こえたぎゅうっという音は、男がテーブルの上の両手を握りしめる音だった。
「PMに救われた。半身があった頃にゃ気にも留めなかったPMに…、救われたんだ。
くたばるだけの半身を、あいつは一生懸命に支えて、「生きていろ」って言ってくれたんだ。
支えてやるから生きていろって、そう…言ってくれたんだよ」
「…お前サンが気に病むこっちゃない。PMなんて言うのは、みぃんなそういうモンさ。
アンタだけが特別だなんて思うんじゃないよ。アンタだけが、想われている主じゃあない」
PMは、皆、主を慕う。主を想い、主に尽くす。…主を見殺しになどしない。
誰一人の例外もなく。それがどんな主であったとしても。
「アンタらは皆愛される。例え気付いていなくても、アンタらは「かけがえのない主」なんだからね。
ノロケんじゃないよ。…当たり前のことなんだ。馬鹿馬鹿しい」
敢えて突き放すように言ったアタシの言葉に…、男は、
「でもよ。…こんな世の中に一人くらい、いたって良いとは思わねぇか?」
それは苦笑いのように見えて…、とても優しい笑顔だった。
「PMの為になら死んでも構わねぇって、本気でそう言い切る馬鹿が、一人くらいさ」
アタシは思い出していた。
最近アタシの元に来た近所のPMが言っていた言葉。
近頃、情報部のガーディアンズと、そのPMのGH-440が、『ガーディアンズと所有PMの相互関係と及ぼし合う影響』
という、奇妙な題目の調査をしている、という話。
「知りたいんだよ…、俺は…。
俺たちにとってのパートナーマシナリーってのが、何なのか…。
あんな事件を起こすGH-440ってのは、俺の大切なGH-440と、何がどう違うのか。
ガーディアンズとしての仕事なんかじゃない。あいつらの為でもない。
大義名分を振りかざすつもりなんざ毛頭ねぇ。俺が知りたいんだよ。
俺はもう…、自分の半身を…、無くすのも、傷付けるのも、悲しませるのも、…沢山だ」
…いたのか。こんなヤツが。
それも、よりにもよって、あのクソ食らえなガーディアンズに。
こんな人間、いやしないって、…ずっと、そう思っていたのに。
アタシは気付かないうちに…、俯いていたらしい。
善も悪もその形すら整っていなかった、ガーディアンズ創設期の、あの黎明の時代…
もしも、こんなヤツがいてくれて…、私たちを見守っていてくれたら…。
アタシや、「あの子ら」の今は、もっとずっと幸せな形をしていたのかねェ…。
「ここが死に場所になるのに悔いはないかい?」
「…冗談。俺は何があっても生き抜くぞ。もうちょっとアイツの世話になりたいからな」
「悪くない返事さね。…結構。アタシはアンタが気に入った」
そっと差し出した手に、ご主人サンがタバコの燻るキセルを乗せてくれる。
アタシはそれを唇にくわえ、ニヤリと壮絶に笑ってみせる。
「話してやるよ、今回の出来事の全部をね」
XX07/2/13 AM11:02
「ふむふむ…、そうか、刺身なんてのはぶった切れば良いと思ってたけど違うのか…」
ガーディアンズコロニーの2Fを、私は手の中のメモを読みながら歩いていく。
ガーディアンズのヒューマンが経営するレストランは、思ったよりあっさり道具を貸してくれた。
それどころか、事情―これからマイルームでマグロ解体ショー開催―を話したら、
調理のポイントを色々教えてくれた上に、メモまで持たせてくれた。
うむ。ヒューマンと言うとあの鉄面皮のクソヒューマンばっかり連想してたけど、
中には気の利くヒューマンもいたもんだ。アレはきっと良いヒューマンなんだろうな。
なかなか良いお店だった。あとでご主人様をお連れしよう。道具を返しに行くときで良いかな。
街中の賑わいは相変わらずだ。明日はいよいよバレンタインデー当日。
その前日にマグロ解体ショーってのもどうかと思うけど…、今は私たちが元気を取り戻すのが最優先だ。
明日の朝にはいつも通りに戻って…、うん、そしたら思う存分バレンタインデーを楽しもう。
早起きしてチョコ作らないとなー。どんなのが良いだろ。
私としてはあれだ。生チョコぶちまけたご主人様に絡み付いて延々とぺろぺろしたい。
ホワイト生チョコとかってないのかなー。ああっと手が滑ったー! とか、もう超ベタ
なマネをしてでもご主人様にぶっかけたいんですけど…。
そんな光景見たら私耐えられるかなー。無理だろうなー。絶対犯すよなー…。
でもその前に私が出オイル多量で死ぬかなー。
さらりととんでもない妄想を膨らませ、私は気軽な足取りでエスカレーターへと足を運ぶ。
…と。
「GH-430 識別番号GSS253-A5」
不意に掛けられた声に、ぎくりとする。…妄想に励んでいる間に、私の隣には一人の男が並んでいた。
ごく一般的なコロニー市民の格好をしているが…、私には、すぐ知れた。
「こちらは見ずに。平静を装って頂きたい」
さりげなく男が差し出してくるのは、ガーディアンズ登録証。…所属は、諜報部。
そりゃそうだ。こんな根暗な話しかけ方をするのは、他にいない。
買い物客で賑わう大型エスカレーター。
周囲は人でごった返し、絶えず会話の音に包まれていて…、ある意味、密談には打って付けだ。
「何の用? …不正合成なんてやってないわよ」
あくびをふりをする傍ら、私は低い声でそう告げる。
「任務依頼です」
それは…、過去からの声。閉ざされたように遠かったはずの…、言葉。
「今の私は警備部所属のガーディアンズのPMよ。諜報部の依頼なんて知ったこっちゃない」
「…知らぬふりをしても意味がありますまい?」
私は上向く。意味があったわけじゃない。…ただ何となく、天井付近に飾られたバレンタイン
オブジェクトが視界に入ったからだ。何故か…、随分と色彩に欠けて見える。
あんなに賑やかだったはずの会話の声が…、いつの間にか遠ざかっていた。
まるで、寝入る前に聞く言葉のように。閉ざされかけた心の中には、色も声も届かないように。
「貴方の諜報部退役には条件があった」
「…冗談。俺は何があっても生き抜くぞ。もうちょっとアイツの世話になりたいからな」
「悪くない返事さね。…結構。アタシはアンタが気に入った」
そっと差し出した手に、ご主人サンがタバコの燻るキセルを乗せてくれる。
アタシはそれを唇にくわえ、ニヤリと壮絶に笑ってみせる。
「話してやるよ、今回の出来事の全部をね」
XX07/2/13 AM11:02
「ふむふむ…、そうか、刺身なんてのはぶった切れば良いと思ってたけど違うのか…」
ガーディアンズコロニーの2Fを、私は手の中のメモを読みながら歩いていく。
ガーディアンズのヒューマンが経営するレストランは、思ったよりあっさり道具を貸してくれた。
それどころか、事情―これからマイルームでマグロ解体ショー開催―を話したら、
調理のポイントを色々教えてくれた上に、メモまで持たせてくれた。
うむ。ヒューマンと言うとあの鉄面皮のクソヒューマンばっかり連想してたけど、
中には気の利くヒューマンもいたもんだ。アレはきっと良いヒューマンなんだろうな。
なかなか良いお店だった。あとでご主人様をお連れしよう。道具を返しに行くときで良いかな。
街中の賑わいは相変わらずだ。明日はいよいよバレンタインデー当日。
その前日にマグロ解体ショーってのもどうかと思うけど…、今は私たちが元気を取り戻すのが最優先だ。
明日の朝にはいつも通りに戻って…、うん、そしたら思う存分バレンタインデーを楽しもう。
早起きしてチョコ作らないとなー。どんなのが良いだろ。
私としてはあれだ。生チョコぶちまけたご主人様に絡み付いて延々とぺろぺろしたい。
ホワイト生チョコとかってないのかなー。ああっと手が滑ったー! とか、もう超ベタ
なマネをしてでもご主人様にぶっかけたいんですけど…。
そんな光景見たら私耐えられるかなー。無理だろうなー。絶対犯すよなー…。
でもその前に私が出オイル多量で死ぬかなー。
さらりととんでもない妄想を膨らませ、私は気軽な足取りでエスカレーターへと足を運ぶ。
…と。
「GH-430 識別番号GSS253-A5」
不意に掛けられた声に、ぎくりとする。…妄想に励んでいる間に、私の隣には一人の男が並んでいた。
ごく一般的なコロニー市民の格好をしているが…、私には、すぐ知れた。
「こちらは見ずに。平静を装って頂きたい」
さりげなく男が差し出してくるのは、ガーディアンズ登録証。…所属は、諜報部。
そりゃそうだ。こんな根暗な話しかけ方をするのは、他にいない。
買い物客で賑わう大型エスカレーター。
周囲は人でごった返し、絶えず会話の音に包まれていて…、ある意味、密談には打って付けだ。
「何の用? …不正合成なんてやってないわよ」
あくびをふりをする傍ら、私は低い声でそう告げる。
「任務依頼です」
それは…、過去からの声。閉ざされたように遠かったはずの…、言葉。
「今の私は警備部所属のガーディアンズのPMよ。諜報部の依頼なんて知ったこっちゃない」
「…知らぬふりをしても意味がありますまい?」
私は上向く。意味があったわけじゃない。…ただ何となく、天井付近に飾られたバレンタイン
オブジェクトが視界に入ったからだ。何故か…、随分と色彩に欠けて見える。
あんなに賑やかだったはずの会話の声が…、いつの間にか遠ざかっていた。
まるで、寝入る前に聞く言葉のように。閉ざされかけた心の中には、色も声も届かないように。
「貴方の諜報部退役には条件があった」
「…そうだったかしらね」
「緊急時においてのみ、諜報部管理官命において、貴方には任務依頼を出せる。
これは第一級優先事項と見なされ、貴方の所有者として登録された者の命令、
警備部から請け負った依頼、全てにおいて優先されることになる」
ただし、貴方の立場を尊重し、貴方の所有者にも警備部にもこの話は通してはいません。
貴方の了承を持ってのみ、この依頼の承諾と見なします」
「ノーと言えば?」
「その場合、別の適任者に依頼が回るでしょうね。
…恐らくは、諜報部戦闘部隊総動員の…、総力戦となる」
「はぁ…?」
思わず呆れて、私はぽかんと口を開ける。
「どっかに戦争でも仕掛ける気?」
「いいえ。あくまでターゲットは個人です」
エスカレーターの降り口が見えてくる。…ふと、私の目は、その場所に見慣れた姿を見付けるのだった。
「よーんさーんぜろー。みつけましたー。はうー、遅いから心配したですよー」
大仰に手を振っているのは…、ご主人様…。
声も聞こえていたけれど…、私はまだ、ご主人様に気付いていないふりを続けることにした…。
今の私は、狂犬。…ご主人様のPM、GH-430じゃあ…、ないから。
「任務内容は本日24:00、ビジフォンへと配信致します。…パスコードを設けますので、
彼女が中身を見ることはないでしょう。コードは貴方が諜報部にいた頃に使っていたものです。
憶えておいでですか?」
「…rabid dog(狂犬)」
「結構。任務を了承して頂けることを祈っています。…私たちとて、コロニーを戦場にはしたくない」
人が次々とエスカレーターを降りていく。混み合う人の中、自分の番を待ちながら…、私は最後に聞いた。
「教えろ。…お前ら、私に何をさせたいんだ」
「GH-440が、中央管制塔のメインCPUにアクセスしました。詳しくは、後ほど」
千の並木の葉擦れの音のように、
猛烈なノイズの音が、私の世界を埋め尽くす。
アイツ…、アイツ――、何て事を……!
「はう! 430! 430! どうかしましたですか?」
「あ…、いえ…、少しぼーっとして…」
私と共にエスカレーターを降りた男は、もう見えなくなっていた。
その言葉を聞いてしばらく、私は呆然としていたらしい。
…ご主人様が目の前までやってきていたことにも気付かないほど。
「遅かったのです。心配したのですよ?
あんまり心配で、ほんまぐろさんをお部屋に置きっぱなしなのです」
帰って無くなっていたら大変なのですよ? と、ご主人様はにこにこと笑っていた。
「さあ、帰りましょうです。430」
そう言って…、手を引いてくれるご主人様の手の温かさを、私はただ感じていた。
笑って会話したような気もするけれど、何を言っているのか自分で理解していない。
ただその手の温もりだけを、私は感じていた。
帰りましょう。
そのたった一言の言葉への問い掛けが、わんわんと私の頭の中に響いていた。
『何処へ?』 …と。
「緊急時においてのみ、諜報部管理官命において、貴方には任務依頼を出せる。
これは第一級優先事項と見なされ、貴方の所有者として登録された者の命令、
警備部から請け負った依頼、全てにおいて優先されることになる」
ただし、貴方の立場を尊重し、貴方の所有者にも警備部にもこの話は通してはいません。
貴方の了承を持ってのみ、この依頼の承諾と見なします」
「ノーと言えば?」
「その場合、別の適任者に依頼が回るでしょうね。
…恐らくは、諜報部戦闘部隊総動員の…、総力戦となる」
「はぁ…?」
思わず呆れて、私はぽかんと口を開ける。
「どっかに戦争でも仕掛ける気?」
「いいえ。あくまでターゲットは個人です」
エスカレーターの降り口が見えてくる。…ふと、私の目は、その場所に見慣れた姿を見付けるのだった。
「よーんさーんぜろー。みつけましたー。はうー、遅いから心配したですよー」
大仰に手を振っているのは…、ご主人様…。
声も聞こえていたけれど…、私はまだ、ご主人様に気付いていないふりを続けることにした…。
今の私は、狂犬。…ご主人様のPM、GH-430じゃあ…、ないから。
「任務内容は本日24:00、ビジフォンへと配信致します。…パスコードを設けますので、
彼女が中身を見ることはないでしょう。コードは貴方が諜報部にいた頃に使っていたものです。
憶えておいでですか?」
「…rabid dog(狂犬)」
「結構。任務を了承して頂けることを祈っています。…私たちとて、コロニーを戦場にはしたくない」
人が次々とエスカレーターを降りていく。混み合う人の中、自分の番を待ちながら…、私は最後に聞いた。
「教えろ。…お前ら、私に何をさせたいんだ」
「GH-440が、中央管制塔のメインCPUにアクセスしました。詳しくは、後ほど」
千の並木の葉擦れの音のように、
猛烈なノイズの音が、私の世界を埋め尽くす。
アイツ…、アイツ――、何て事を……!
「はう! 430! 430! どうかしましたですか?」
「あ…、いえ…、少しぼーっとして…」
私と共にエスカレーターを降りた男は、もう見えなくなっていた。
その言葉を聞いてしばらく、私は呆然としていたらしい。
…ご主人様が目の前までやってきていたことにも気付かないほど。
「遅かったのです。心配したのですよ?
あんまり心配で、ほんまぐろさんをお部屋に置きっぱなしなのです」
帰って無くなっていたら大変なのですよ? と、ご主人様はにこにこと笑っていた。
「さあ、帰りましょうです。430」
そう言って…、手を引いてくれるご主人様の手の温かさを、私はただ感じていた。
笑って会話したような気もするけれど、何を言っているのか自分で理解していない。
ただその手の温もりだけを、私は感じていた。
帰りましょう。
そのたった一言の言葉への問い掛けが、わんわんと私の頭の中に響いていた。
『何処へ?』 …と。
作中でやっと2/13が終了。「長い日」こと2/14が始まります。
ようやく色々どたばた出来る…。
まだもう少し続くお話ですが、お付き合い頂ければ幸いです。
…まぐろ食べたい…。
ようやく色々どたばた出来る…。
まだもう少し続くお話ですが、お付き合い頂ければ幸いです。
…まぐろ食べたい…。
中年ヒュマ「よぅ、>>1。スレ立てご苦労さん。どうだ、そこらで一杯やらないか?」
440「酒は医者から止められているだろう。ただでさえ内臓弱いんだから」
中年ヒュマ「ぐ…。悪いな、そういう事だからまた今度このガキのいない時にな」
440「………」
中年ヒュマ「全く、仕事の後の一杯程楽しみなもんはないってのに………あ?おかしいな、煙草が…」
440「煙草も医者から止められているだろう。買い置きも含めて全て隠しておいた」
中年ヒュマ「………」
440「…その、なんだ…、おっさんには長生きして貰わないと(ゴニョゴニョ)」
中年ヒュマ「…へっへっへ、そうかそうか。そういう事は早く言ってくれ」
中年ヒュマ「さぁ、おじ様の胸に飛び込ぐぁっ」
440「馬鹿!」
中年ヒュマ「…長生きさせたいのか早死にさせたいのか、どっちかにしてくれ…(ガクッ)」
殴り書きした。反省はちょっとする
>>13
おっさんは小ビス子氏に大好きと言われて有頂天になってるらしいぜ
しかし毎回毎回ホントwktkさせてくれるな、小ビス子氏の作品は
もちろん次もwktkしてる
ワルキャスさん、前スレで質問に答えてくれてヌリガトウ
おっさんとワルキャスの気が合ったみたいで良かったぜ
ところでおっさんの容姿はあっさりスネークでほぼ決まりなのか?
自分で想像しながら小ビス子氏の作品読んだら格好良すぎてワロタw
440「酒は医者から止められているだろう。ただでさえ内臓弱いんだから」
中年ヒュマ「ぐ…。悪いな、そういう事だからまた今度このガキのいない時にな」
440「………」
中年ヒュマ「全く、仕事の後の一杯程楽しみなもんはないってのに………あ?おかしいな、煙草が…」
440「煙草も医者から止められているだろう。買い置きも含めて全て隠しておいた」
中年ヒュマ「………」
440「…その、なんだ…、おっさんには長生きして貰わないと(ゴニョゴニョ)」
中年ヒュマ「…へっへっへ、そうかそうか。そういう事は早く言ってくれ」
中年ヒュマ「さぁ、おじ様の胸に飛び込ぐぁっ」
440「馬鹿!」
中年ヒュマ「…長生きさせたいのか早死にさせたいのか、どっちかにしてくれ…(ガクッ)」
殴り書きした。反省はちょっとする
>>13
おっさんは小ビス子氏に大好きと言われて有頂天になってるらしいぜ
しかし毎回毎回ホントwktkさせてくれるな、小ビス子氏の作品は
もちろん次もwktkしてる
ワルキャスさん、前スレで質問に答えてくれてヌリガトウ
おっさんとワルキャスの気が合ったみたいで良かったぜ
ところでおっさんの容姿はあっさりスネークでほぼ決まりなのか?
自分で想像しながら小ビス子氏の作品読んだら格好良すぎてワロタw
>>13
問題の440はミスリードじゃなくて「不死身」で確定か…何を企んで居るんだろう。
というかこれで下準備だったのか…すでにwktkとドキドキで胸が張り裂けそうなんだぜ?
出来ることならおっさんに加勢したい位だ。
まぁ実際出来る事なんて、うちのリボンが留守番してるおっさんの440の話し相手になるぐらいの物だろうが。。。
>>14
あっさりめのスネークの筋肉を少し緩めて(内勤だし)、
顔を優しくしつつ少し年季を入れた感じを想像してる。
…自分で言ってて良く分からなくなってきた…w
問題の440はミスリードじゃなくて「不死身」で確定か…何を企んで居るんだろう。
というかこれで下準備だったのか…すでにwktkとドキドキで胸が張り裂けそうなんだぜ?
出来ることならおっさんに加勢したい位だ。
まぁ実際出来る事なんて、うちのリボンが留守番してるおっさんの440の話し相手になるぐらいの物だろうが。。。
>>14
あっさりめのスネークの筋肉を少し緩めて(内勤だし)、
顔を優しくしつつ少し年季を入れた感じを想像してる。
…自分で言ってて良く分からなくなってきた…w
だーいぶ前から 小ビス子(子ビス子?)氏のイメージが頭ん中でモヤモヤしてたんだが、
「マグロにかぶりつこうとしていた」くだりで思い出したぞ!
ブリーチ2巻!「黒崎くんのにおいがした!」のコマだ!
…うん。個人的なイメージではこんな感じ
一人で何を盛り上がってるんだろう俺は
>>15
そんなワケで、ちょちょっと絵グってみた
ttp://www.famitsu.com/sp_game/e3/2002/2002/05/23/h-287_5290_metal1.0.jpg.jpg
いきなり出てきたコイツが、一番イメージに近かったような
「マグロにかぶりつこうとしていた」くだりで思い出したぞ!
ブリーチ2巻!「黒崎くんのにおいがした!」のコマだ!
…うん。個人的なイメージではこんな感じ
一人で何を盛り上がってるんだろう俺は
>>15
そんなワケで、ちょちょっと絵グってみた
ttp://www.famitsu.com/sp_game/e3/2002/2002/05/23/h-287_5290_metal1.0.jpg.jpg
いきなり出てきたコイツが、一番イメージに近かったような
>>13
一体430は何をどうやってほんまぐろを手似れたんだか・・・w
>つい、実家の癖が!
どんな実家だ・・・w
しかし小ビス子は常にほんわかしてるようで感傷的なようでところどころ鋭そうで・・・
攻略するとしたら何気に一番難易度高いキャラだったりしそうだ・・・w
>>14
かなりモテモテな中年ヒュマ、小ビス子氏に大好きと言われたのは俺も羨ましいと思ってるぜ・・・w
ビス男「ちなみにうちの420にだけは酒のまさないようにしてくれ、もし飲ませたら・・・
あの悲劇(喜劇)は二度と繰り返したくないんだ・・・」
一体430は何をどうやってほんまぐろを手似れたんだか・・・w
>つい、実家の癖が!
どんな実家だ・・・w
しかし小ビス子は常にほんわかしてるようで感傷的なようでところどころ鋭そうで・・・
攻略するとしたら何気に一番難易度高いキャラだったりしそうだ・・・w
>>14
かなりモテモテな中年ヒュマ、小ビス子氏に大好きと言われたのは俺も羨ましいと思ってるぜ・・・w
ビス男「ちなみにうちの420にだけは酒のまさないようにしてくれ、もし飲ませたら・・・
あの悲劇(喜劇)は二度と繰り返したくないんだ・・・」
420の言語中枢に意図的な障害を加え「ポコー」としか喋れなくなる改造を施す
>>小ビス子氏
相変わらず読ませるなぁ…。
つか執筆ペースすげぇw
何者だこの人w
>>17
そういや前、エロパロスレに「ヒュマ男×小ビス子」のリクエストが入ってたっけな。
ヒュマ男と小ビス子の性格的に無理だろう的なレスついてたけど。
小ビス子は誰にでも全力で優しそうだから、
特定の誰かに思いを寄せるってのはなかなかなさそうだしなあ。
むしろまだ430のが攻略難易度低いんでないか?
その場合、
フラグ立て失敗→猟奇殺人
な、ひぐらし系ゲームになりそうだが…。
>>18
のちの「420小動物化計画」である。
…かなり応援。
相変わらず読ませるなぁ…。
つか執筆ペースすげぇw
何者だこの人w
>>17
そういや前、エロパロスレに「ヒュマ男×小ビス子」のリクエストが入ってたっけな。
ヒュマ男と小ビス子の性格的に無理だろう的なレスついてたけど。
小ビス子は誰にでも全力で優しそうだから、
特定の誰かに思いを寄せるってのはなかなかなさそうだしなあ。
むしろまだ430のが攻略難易度低いんでないか?
その場合、
フラグ立て失敗→猟奇殺人
な、ひぐらし系ゲームになりそうだが…。
>>18
のちの「420小動物化計画」である。
…かなり応援。
わんわんサンド達は攻略してみたいなぁ…突っ張ってても本音が可愛(真っ直ぐ)すぎるんだもの。
いや別に攻略という形でなくとも、心を癒してあげられる存在になりたい物だぜ…愚痴聞き役でも何でも。
いや別に攻略という形でなくとも、心を癒してあげられる存在になりたい物だぜ…愚痴聞き役でも何でも。
支払われたのはフォトンの銃弾であった
ショットガンの直撃にも耐えられるのが前提か
撃たれるのは前提なのか。尋常じゃなく難儀だな…w
>>前スレ466
埋め乙!最後の一文がちょっと響いたわ…
>>前スレ466
埋め乙!最後の一文がちょっと響いたわ…
>>19の意見に賛成
「420小動物化計画」支援
といっても再び勢いだけで書きましたが…orz
「またか…」
「ポコ?」
目の前に不思議そうに顔を傾けている自分のPMであるGH-420がいる。
いや、正確には目の前ではない。
「まったく何度言ったらわかるんだ?布団にもぐり込むなと言っただろ?」
「ポコ~♪」
話を聞いているのか聞いていないのか腹に抱きつき幸せそうに頬を摺り寄せ
ている。
この420はなにやら言語プログラムや行動プログラムにバグがあったらしく
『ポコ』としか話すことができない上、妙に動物くさいところが多い。
赤い装甲のキャストの友人は鼻からオイルをたらしながら『GJ!』と叫んで
いたが全力で無視する。
とりあえず腹も減ったので朝食をとろうとベッドから降りる。
「ポッ!」
不意打ちを食らった420はベッドから転がり落ちる。
背伸びをし固まった体をほぐしていると床に打ち付けた頭をさすりながら頬
を膨らませている。
どうやらご不満らしい。
『毎日同じことを繰り返して飽きないな』と思いつつキッチンへと向かう。
「ポコッ!!」
420はそんな俺の態度が気にいらないのか鳴き声(?)をあげた瞬間、急に背中
から重みが加わった。
突如かかった重さに一瞬、バランスを崩しかけたが持ちこたえる。
「……」
重さの原因である方向を見ると案の定、背中に420がへばりついていた。
自分が顔を向けると満面の笑みを浮かべ頬を摺り寄せる。
ため息をつき420をへばりつかせたままキッチンへと向かった。
ちなみに朝食を用意している間ずっと頬を摺り寄せていたのは言うまでもない。
「420小動物化計画」支援
といっても再び勢いだけで書きましたが…orz
「またか…」
「ポコ?」
目の前に不思議そうに顔を傾けている自分のPMであるGH-420がいる。
いや、正確には目の前ではない。
「まったく何度言ったらわかるんだ?布団にもぐり込むなと言っただろ?」
「ポコ~♪」
話を聞いているのか聞いていないのか腹に抱きつき幸せそうに頬を摺り寄せ
ている。
この420はなにやら言語プログラムや行動プログラムにバグがあったらしく
『ポコ』としか話すことができない上、妙に動物くさいところが多い。
赤い装甲のキャストの友人は鼻からオイルをたらしながら『GJ!』と叫んで
いたが全力で無視する。
とりあえず腹も減ったので朝食をとろうとベッドから降りる。
「ポッ!」
不意打ちを食らった420はベッドから転がり落ちる。
背伸びをし固まった体をほぐしていると床に打ち付けた頭をさすりながら頬
を膨らませている。
どうやらご不満らしい。
『毎日同じことを繰り返して飽きないな』と思いつつキッチンへと向かう。
「ポコッ!!」
420はそんな俺の態度が気にいらないのか鳴き声(?)をあげた瞬間、急に背中
から重みが加わった。
突如かかった重さに一瞬、バランスを崩しかけたが持ちこたえる。
「……」
重さの原因である方向を見ると案の定、背中に420がへばりついていた。
自分が顔を向けると満面の笑みを浮かべ頬を摺り寄せる。
ため息をつき420をへばりつかせたままキッチンへと向かった。
ちなみに朝食を用意している間ずっと頬を摺り寄せていたのは言うまでもない。
はいはい需要無視で投下需要無視で投下
----
タマ「はははーーーーっ!」
タマの投げた小剣の刃がヴァーラの身を抉る。
まるでお手玉のように自在に両小剣を扱うタマ。
ヒュマ「……」
ポカーンとした顔で、俺は少し離れたところでタマの踊るような戦いを見ている。
ヒュマ「あいつ…つえーな…」
相変わらず俺は草原の支配者Cミッション(ソロ)をやっている。
パシリがいなかったせい(かどうかはわからないが)で、俺はまだレベル一桁。
ぶっちゃけ駆け出しである。
一方タマは……悲しいけどこれ二桁なのよね……
俺の与えるダメージといえば、最大でもせいぜい30ほど。
タマはその2倍を軽々とはじき出す。
そんなことを思いながら、タマの活躍を安全地帯からぽけーっと見ていると、
どうやらザコが片付いたらしく、とてとてっとこっちに駆けてくる。
何をするのかと思えば、片手を上げて
タマ「かるいもんよー!」
と勝利宣言。
フフフ可愛い奴め…そのポーズのまま固まって…… なんだ、俺の言葉を待ってるのか。
ぴこぴこと耳が動いている。相当機嫌がいいようだ。よしよし今褒めてやるからな。
ヒュマ「うむ、いい仕事だ。流石ラボとやらでの訓練は伊達じゃないな」
そういってタマの頭をくしゃくしゃと撫でる。
ところがタマはその言葉になにやら表情を曇らせた。
タマ「ふにぃ…… "らぼ"は関係ないよぅ……」
まずい、変なスイッチに触れちゃったのか。
ヒュマ「む、そ、そーだな。すまん。でもいい仕事してるぞ」
慌てて弁解する俺に、ちょっとはにかんで答えるタマ。
タマ「ふにぃ~」
ヒュマ「さて、次はディ・ラガンか」
タマ「うん」
ヒュマ「そういやお前は初だっけ?」
タマ「んーん。前のご主人と一緒にいっぱい戦ったよ」
むっ、俺の知らないタマか…
別にそういうのは特に気にしてない。それはコイツを拾って俺のパシリにした時から理解している。
でもまあなんだ、俺も普通の人間だ。聖人君主じゃない。意味もなく嫉妬もしちゃうわけだ。
----
タマ「はははーーーーっ!」
タマの投げた小剣の刃がヴァーラの身を抉る。
まるでお手玉のように自在に両小剣を扱うタマ。
ヒュマ「……」
ポカーンとした顔で、俺は少し離れたところでタマの踊るような戦いを見ている。
ヒュマ「あいつ…つえーな…」
相変わらず俺は草原の支配者Cミッション(ソロ)をやっている。
パシリがいなかったせい(かどうかはわからないが)で、俺はまだレベル一桁。
ぶっちゃけ駆け出しである。
一方タマは……悲しいけどこれ二桁なのよね……
俺の与えるダメージといえば、最大でもせいぜい30ほど。
タマはその2倍を軽々とはじき出す。
そんなことを思いながら、タマの活躍を安全地帯からぽけーっと見ていると、
どうやらザコが片付いたらしく、とてとてっとこっちに駆けてくる。
何をするのかと思えば、片手を上げて
タマ「かるいもんよー!」
と勝利宣言。
フフフ可愛い奴め…そのポーズのまま固まって…… なんだ、俺の言葉を待ってるのか。
ぴこぴこと耳が動いている。相当機嫌がいいようだ。よしよし今褒めてやるからな。
ヒュマ「うむ、いい仕事だ。流石ラボとやらでの訓練は伊達じゃないな」
そういってタマの頭をくしゃくしゃと撫でる。
ところがタマはその言葉になにやら表情を曇らせた。
タマ「ふにぃ…… "らぼ"は関係ないよぅ……」
まずい、変なスイッチに触れちゃったのか。
ヒュマ「む、そ、そーだな。すまん。でもいい仕事してるぞ」
慌てて弁解する俺に、ちょっとはにかんで答えるタマ。
タマ「ふにぃ~」
ヒュマ「さて、次はディ・ラガンか」
タマ「うん」
ヒュマ「そういやお前は初だっけ?」
タマ「んーん。前のご主人と一緒にいっぱい戦ったよ」
むっ、俺の知らないタマか…
別にそういうのは特に気にしてない。それはコイツを拾って俺のパシリにした時から理解している。
でもまあなんだ、俺も普通の人間だ。聖人君主じゃない。意味もなく嫉妬もしちゃうわけだ。
ヒュマ「ふむ、じゃあ別に俺の援護はいらないな」
ちょっと意地悪く言ってみる。
………………む……ここで元気よく『うんっ!』って言われたらどうしよう…
やばいな、俺軽く鬱になるかも…… 早まったか、俺!!
タマ「やーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
両手で握りこぶしを作って、頭を左右にぶんぶん振っておもっきり否定する。
その予想外の反応にちょっと驚く俺。
ヒュマ「ど、どーしたタマ」
タマ「やーーーーーーーー!!ご主人もいっしょにたたかうのーーーーーーー!!」
ヒュマ「あ、ああ。まあ、当然戦うが……」
タマの迫力に押され、ちょっと焦る俺。
タマ「あたし……パシリだもん……」
ヒュマ「そ、そうだな」
タマ「ひとりは……やだよ……」
うっ…………
タマの寂しそうな表情がぐさりとくる。
まずい、こういう雰囲気は苦手だ。兎に角コイツの機嫌を戻さねば。
俺はタマの襟首を掴みひょいっと持ち上げる。
そして顔の正面にタマの顔を近づける。
タマ「ふにゃ……?」
ヒュマ「バカタレ、ちょっと前はどうか知らんが、今は俺がいるだろうが」
タマ「にぃ……」
ヒュマ「とりあえず、今はこの止まり木に大人しく止まっとけ。わかったな?」
タマ「うん……」
どうやら納得したらしい。
まあ、いつか別れることもあるだろうが……今はコイツも俺も一人じゃないからな。
ヒュマ「んじゃ、ディ・ラガン行くぞ」
タマ「うん!」
そういってボスへのワープポイントへ突入する俺達。まあ、軽く一蹴してくるか。
タマ「あ、ご主人、PP回復してないよ?」
ヒュマ「………………あ゙」
ヒュマ「うわーーーーーっ!! 待った!ちょっと待っt」
ピュイン
…………それはもう死闘だった。
PPが残っていたのは、雑談中装備していたライホウ+0一本。しかも量はMAXの半分ほどときた。
俺はタマの影に隠れつつ、遠距離からポヒュンポヒュンと狙撃するだけ
タマが50前後やら100前後やらのダメージを繰り出す中、俺といえば、8とか……0とか……
ふっ………ディ・ラガン…………やっぱお前は強いぜ…………
ライバルの強さを再確認して、俺はもうしばらくここを周回することを決めていた。
おしまい
ちょっと意地悪く言ってみる。
………………む……ここで元気よく『うんっ!』って言われたらどうしよう…
やばいな、俺軽く鬱になるかも…… 早まったか、俺!!
タマ「やーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
両手で握りこぶしを作って、頭を左右にぶんぶん振っておもっきり否定する。
その予想外の反応にちょっと驚く俺。
ヒュマ「ど、どーしたタマ」
タマ「やーーーーーーーー!!ご主人もいっしょにたたかうのーーーーーーー!!」
ヒュマ「あ、ああ。まあ、当然戦うが……」
タマの迫力に押され、ちょっと焦る俺。
タマ「あたし……パシリだもん……」
ヒュマ「そ、そうだな」
タマ「ひとりは……やだよ……」
うっ…………
タマの寂しそうな表情がぐさりとくる。
まずい、こういう雰囲気は苦手だ。兎に角コイツの機嫌を戻さねば。
俺はタマの襟首を掴みひょいっと持ち上げる。
そして顔の正面にタマの顔を近づける。
タマ「ふにゃ……?」
ヒュマ「バカタレ、ちょっと前はどうか知らんが、今は俺がいるだろうが」
タマ「にぃ……」
ヒュマ「とりあえず、今はこの止まり木に大人しく止まっとけ。わかったな?」
タマ「うん……」
どうやら納得したらしい。
まあ、いつか別れることもあるだろうが……今はコイツも俺も一人じゃないからな。
ヒュマ「んじゃ、ディ・ラガン行くぞ」
タマ「うん!」
そういってボスへのワープポイントへ突入する俺達。まあ、軽く一蹴してくるか。
タマ「あ、ご主人、PP回復してないよ?」
ヒュマ「………………あ゙」
ヒュマ「うわーーーーーっ!! 待った!ちょっと待っt」
ピュイン
…………それはもう死闘だった。
PPが残っていたのは、雑談中装備していたライホウ+0一本。しかも量はMAXの半分ほどときた。
俺はタマの影に隠れつつ、遠距離からポヒュンポヒュンと狙撃するだけ
タマが50前後やら100前後やらのダメージを繰り出す中、俺といえば、8とか……0とか……
ふっ………ディ・ラガン…………やっぱお前は強いぜ…………
ライバルの強さを再確認して、俺はもうしばらくここを周回することを決めていた。
おしまい
ここかぁ…?
(ポコ)祭りの場所は…
(ポコ)祭りの場所は…
どうしても書きたくなりましたので、流れを無視して初投稿。どうかお許しくださいまし。
惑星パルム ミッション「狂う珍獣」にて
430「わあい、ちょうちょです~」
ひらひらと舞う蝶々を、GH-430はひたむきに追いかけていた。
沼子「………」
蝶々しか目に入っておらず、どんどん戦線を離れてゆく430を沼子はじっと見つめていた。
430「まてまて~……ア゛ッー」
小石に足を取られ、転ぶ430。涙目になって手を伸ばす430の目の前で、蝶々ははたはたと飛んでいった。
沼子「………」
そんな一連の様子を、木の陰から沼子が見守っていた。
430「はぁ……。あれ? ごしゅじんさま? ごしゅじんさまー!」
ようやく蝶々以外に意識を戻した430が、辺りを見回しながら叫び始めた。
沼子「………」
息をひとつ吐いて、430に歩み寄ろうとした沼子がふと足を止めた。
何かが、恐ろしい速度で近づいている。そんな気配があった。
430「ア゛ッー! ごじゅじんざばあ゛ぁああああ!」
泣き叫ぶ430に向かって、巨大な豚ゴルドルバが突進してきた。立ちすくんだまま、430は悲鳴を上げた。
沼子「!!!」
すかさず沼子は杖を振り上げ、ゴルドルバにフォイエの火球を三発叩き込んだ。直撃を受けたゴルドルバは派手に炎上した。
全身火だるまになりながらも、ゴルドルバは機敏に向きを変え、沼子のほうを向いて走り出した。
沼子「あなたの相手は、私です」
土煙が舞うほどの突進をかわし、沼子は再び杖を振り上げ、振り下ろした。
黒いフォトンの球体がゴルドルバの頭上に現れ、重力波を放つ。息つく暇も惜しんで、沼子は杖を振り上げ、下ろす。
何発ものラ・メギドを受け、ゴルドルバがふらついた。
沼子がとどめの一撃を繰り出そうとしたとき、一発の銃声が響いた。
430「やりましたっ」
いつのまにか立ち直った430の銃弾がとどめとなり、ゴルドルバは断末魔の雄叫びを上げながら横倒しにずしんと倒れた。
430「ごしゅじんさまぁああ!」
安堵の涙を流しながら駆け寄る430を、沼子が優しく抱き留める。たちまち、沼子の肩口が涙や色々なものでドロドロになった。
沼子「これからいい所へ連れて行ってあげるから、泣き止んで、ね? 430」
430「いいところ?」
きょとん、とした430が聞き返す。もう、涙は止まっていた。
沼子「そう。あなたの好きなものがたくさんある所よ」
430「わあい、ごしゅじんさま大好き!」
泣き止んだ430の笑顔に沼子も微笑み返しながら、ふたりは草原をあとにした。
惑星パルム ミッション「研究所奪還」
430「ア゛ッー! 散りましょー!」
沼子「よかった。気に入ってくれたのね。あなた、さっきのミッションで昆虫追いかけてたでしょ? きっと気に入ると思ったのよ」
ミズラにたかられて本気で泣いている430と、それを微笑ましく見守る沼子の姿があった。
430「違っ、だずげでぐだざい、ごじゅじんざばぁあ゛あああ」
沼子「泣くほど好きなのね、昆虫が。それじゃ先行ってるから、堪能したら追いかけていらっしゃい」
430「ア゛ッー!」
それが誤解であることを沼子が理解して、430が救助されたのはたっぷり一時間も経ってからのことだった。 END
惑星パルム ミッション「狂う珍獣」にて
430「わあい、ちょうちょです~」
ひらひらと舞う蝶々を、GH-430はひたむきに追いかけていた。
沼子「………」
蝶々しか目に入っておらず、どんどん戦線を離れてゆく430を沼子はじっと見つめていた。
430「まてまて~……ア゛ッー」
小石に足を取られ、転ぶ430。涙目になって手を伸ばす430の目の前で、蝶々ははたはたと飛んでいった。
沼子「………」
そんな一連の様子を、木の陰から沼子が見守っていた。
430「はぁ……。あれ? ごしゅじんさま? ごしゅじんさまー!」
ようやく蝶々以外に意識を戻した430が、辺りを見回しながら叫び始めた。
沼子「………」
息をひとつ吐いて、430に歩み寄ろうとした沼子がふと足を止めた。
何かが、恐ろしい速度で近づいている。そんな気配があった。
430「ア゛ッー! ごじゅじんざばあ゛ぁああああ!」
泣き叫ぶ430に向かって、巨大な豚ゴルドルバが突進してきた。立ちすくんだまま、430は悲鳴を上げた。
沼子「!!!」
すかさず沼子は杖を振り上げ、ゴルドルバにフォイエの火球を三発叩き込んだ。直撃を受けたゴルドルバは派手に炎上した。
全身火だるまになりながらも、ゴルドルバは機敏に向きを変え、沼子のほうを向いて走り出した。
沼子「あなたの相手は、私です」
土煙が舞うほどの突進をかわし、沼子は再び杖を振り上げ、振り下ろした。
黒いフォトンの球体がゴルドルバの頭上に現れ、重力波を放つ。息つく暇も惜しんで、沼子は杖を振り上げ、下ろす。
何発ものラ・メギドを受け、ゴルドルバがふらついた。
沼子がとどめの一撃を繰り出そうとしたとき、一発の銃声が響いた。
430「やりましたっ」
いつのまにか立ち直った430の銃弾がとどめとなり、ゴルドルバは断末魔の雄叫びを上げながら横倒しにずしんと倒れた。
430「ごしゅじんさまぁああ!」
安堵の涙を流しながら駆け寄る430を、沼子が優しく抱き留める。たちまち、沼子の肩口が涙や色々なものでドロドロになった。
沼子「これからいい所へ連れて行ってあげるから、泣き止んで、ね? 430」
430「いいところ?」
きょとん、とした430が聞き返す。もう、涙は止まっていた。
沼子「そう。あなたの好きなものがたくさんある所よ」
430「わあい、ごしゅじんさま大好き!」
泣き止んだ430の笑顔に沼子も微笑み返しながら、ふたりは草原をあとにした。
惑星パルム ミッション「研究所奪還」
430「ア゛ッー! 散りましょー!」
沼子「よかった。気に入ってくれたのね。あなた、さっきのミッションで昆虫追いかけてたでしょ? きっと気に入ると思ったのよ」
ミズラにたかられて本気で泣いている430と、それを微笑ましく見守る沼子の姿があった。
430「違っ、だずげでぐだざい、ごじゅじんざばぁあ゛あああ」
沼子「泣くほど好きなのね、昆虫が。それじゃ先行ってるから、堪能したら追いかけていらっしゃい」
430「ア゛ッー!」
それが誤解であることを沼子が理解して、430が救助されたのはたっぷり一時間も経ってからのことだった。 END
>>24
何と言うかほんとに猫そのものになってるな・・・w
>>26
タマの主人のヒュマ郎ってパシリ育成以外なにもやってなかったんだな・・・w
そりゃパシリの強さが圧倒的になるはずだw
>>28
430のちょうちょ追いかけて喜んでいる姿とミズラにたかられて涙流してる姿を想像して笑ったw
パシリもパシリなら主人も主人って訳だなこれはw
何と言うかほんとに猫そのものになってるな・・・w
>>26
タマの主人のヒュマ郎ってパシリ育成以外なにもやってなかったんだな・・・w
そりゃパシリの強さが圧倒的になるはずだw
>>28
430のちょうちょ追いかけて喜んでいる姿とミズラにたかられて涙流してる姿を想像して笑ったw
パシリもパシリなら主人も主人って訳だなこれはw
「おぅい、聞いたか?」
「ああ、今な。俺たちの『娘』の身請け先だろ?」
「ガーディアンズねぇ…、こないだ出来たばっかりの民間警備会社だろ?
あの、ガラクタの寄せ集めみたいなコロニー浮かべてる」
「まぁ良いんじゃねぇかよどこだって。…ともあれ、これで夏のボーナスは安泰だ。
他部門の連中に散々「ロリコン人形師」呼ばわりされてたのが報われたわけだしな」
「良かねーよ、大事な娘の嫁ぎ先じゃねーか。
大体連中判ってねーんだよ。老若男女問わずの生活支援なら幼女型が一番カド立たねぇし、
人間の為に設計された生活空間なら、人間型が一番理に叶ってるんだ」
「あーほらほら、そこ喧嘩しないの。今日はめでたい日じゃないの。
それで? 正式採用呼称は決まったの? 『人型汎用マシナリー』じゃ味気ないでしょ?」
「PM。『パートナーマシナリー』だそうです」
「うん、良いじゃない。そうかぁ…、私たちの娘は、ガーディアンズたちの
パートナーになるのねぇ…。なんだか嬉しいわねぇ」
「娘を嫁に出す気持ちってのはこんなんなんスかねぇ…」
「おーし、今日の帰りはこの主任サマが派手におごってあげちゃうわー。朝まで飲むわよー!」
「おーっす!」
「…んで…? お前さっきから何やってんの?」
「んあ? いや、意味はねーんだけどさ、ちょっとお遊び」
「お遊びぃ?」
「ん。こいつらに感情回路組み込んだら面白そうじゃね? 俺見てみてーよ」
「バッカお前、また人権問題とかうっせーんだぞ…」
「そんな大層なもんじゃねえよ。納入仕様書にも変更はしねーし、やったらすぐ削除するさ」
「何々? 面白そうなことやってんじゃない。見せてみなさいよ。
…アンタ、こんなヘタレたAI組み込んでんじゃないわよ、退きなさい。
どーせお遊びでやるからにゃあ、最先端感情回路組み込んでやるわー!」
「うわー、主任がもう缶ビール開けてるぞー!」
「パートナーマシナリーかぁ。そっかぁ…。うふふ。悪くない呼び名よねぇ。
アンタたちは私たち七人全員の娘だもの。幸せになんなさいよね…」
それは…、もう、二十年近くも昔の出来事。
GRMの生活支援部門研究職員たちの会話。
私たちPMが生まれた日の出来事。
だが、皮肉にも…。
この日の彼らの些細な「お遊び」が。…私たちPMの全てを、致命的に狂わせたのだった。
XX07/2/13 20:11
「…どーした、おっさん」
コップ一杯だけ許された酒を片手に、ぼんやりと440を見詰めていた俺は、その440当人に声を掛けられて我に返る。
「いや、…何でもない。お前、ほっぺたに食いカス付いてんぞ」
「む、気付かなかった」
「あーあー、だから袖で拭くな袖でー。洗濯大変だろうがー」
ごしごしとほっぺたを拭く440を見て、俺はたまらず声を上げる。
まったくコイツとの生活は、我が子と暮らす生活のようだ。
俺に娘はもういないし…、娘がこれくらい年の頃に、こんなやりとりをした記憶もないが…、
多分きっと、…こんなんだったんだろうな。
モギモギと美味しそうに食事を口に運ぶ440をまたぼんやりと見詰め…、俺は手の中の酒に一口だけ口を付ける。
――知ってるかい? アタシらPMってのはね、二十年前にガーディアンズに導入された時に、
――既に「完成」していたんだよ。もう、能力の伸びしろなんて残されていないくらいにね。
昼間、あの「女帝」が言っていた言葉を、俺は思い出していた。
「ああ、今な。俺たちの『娘』の身請け先だろ?」
「ガーディアンズねぇ…、こないだ出来たばっかりの民間警備会社だろ?
あの、ガラクタの寄せ集めみたいなコロニー浮かべてる」
「まぁ良いんじゃねぇかよどこだって。…ともあれ、これで夏のボーナスは安泰だ。
他部門の連中に散々「ロリコン人形師」呼ばわりされてたのが報われたわけだしな」
「良かねーよ、大事な娘の嫁ぎ先じゃねーか。
大体連中判ってねーんだよ。老若男女問わずの生活支援なら幼女型が一番カド立たねぇし、
人間の為に設計された生活空間なら、人間型が一番理に叶ってるんだ」
「あーほらほら、そこ喧嘩しないの。今日はめでたい日じゃないの。
それで? 正式採用呼称は決まったの? 『人型汎用マシナリー』じゃ味気ないでしょ?」
「PM。『パートナーマシナリー』だそうです」
「うん、良いじゃない。そうかぁ…、私たちの娘は、ガーディアンズたちの
パートナーになるのねぇ…。なんだか嬉しいわねぇ」
「娘を嫁に出す気持ちってのはこんなんなんスかねぇ…」
「おーし、今日の帰りはこの主任サマが派手におごってあげちゃうわー。朝まで飲むわよー!」
「おーっす!」
「…んで…? お前さっきから何やってんの?」
「んあ? いや、意味はねーんだけどさ、ちょっとお遊び」
「お遊びぃ?」
「ん。こいつらに感情回路組み込んだら面白そうじゃね? 俺見てみてーよ」
「バッカお前、また人権問題とかうっせーんだぞ…」
「そんな大層なもんじゃねえよ。納入仕様書にも変更はしねーし、やったらすぐ削除するさ」
「何々? 面白そうなことやってんじゃない。見せてみなさいよ。
…アンタ、こんなヘタレたAI組み込んでんじゃないわよ、退きなさい。
どーせお遊びでやるからにゃあ、最先端感情回路組み込んでやるわー!」
「うわー、主任がもう缶ビール開けてるぞー!」
「パートナーマシナリーかぁ。そっかぁ…。うふふ。悪くない呼び名よねぇ。
アンタたちは私たち七人全員の娘だもの。幸せになんなさいよね…」
それは…、もう、二十年近くも昔の出来事。
GRMの生活支援部門研究職員たちの会話。
私たちPMが生まれた日の出来事。
だが、皮肉にも…。
この日の彼らの些細な「お遊び」が。…私たちPMの全てを、致命的に狂わせたのだった。
XX07/2/13 20:11
「…どーした、おっさん」
コップ一杯だけ許された酒を片手に、ぼんやりと440を見詰めていた俺は、その440当人に声を掛けられて我に返る。
「いや、…何でもない。お前、ほっぺたに食いカス付いてんぞ」
「む、気付かなかった」
「あーあー、だから袖で拭くな袖でー。洗濯大変だろうがー」
ごしごしとほっぺたを拭く440を見て、俺はたまらず声を上げる。
まったくコイツとの生活は、我が子と暮らす生活のようだ。
俺に娘はもういないし…、娘がこれくらい年の頃に、こんなやりとりをした記憶もないが…、
多分きっと、…こんなんだったんだろうな。
モギモギと美味しそうに食事を口に運ぶ440をまたぼんやりと見詰め…、俺は手の中の酒に一口だけ口を付ける。
――知ってるかい? アタシらPMってのはね、二十年前にガーディアンズに導入された時に、
――既に「完成」していたんだよ。もう、能力の伸びしろなんて残されていないくらいにね。
昼間、あの「女帝」が言っていた言葉を、俺は思い出していた。
――その時のアタシらには感情回路が組み込まれていなかった。
――アタシたちってのは実に良く出来た「道具」で、それ以上でもそれ以下でもなかった。
――言われたことを忠実に守り、命じられたことを忠実にこなし、
――出来ることにはイエスと答え、出来ないことにはノーと答え、
――部屋の片隅で命令を待つだけの、便利な置物だったのさ。
「…なぁ、440」
「なんだ?」
「…飯、美味いか?」
「なんだよ急に」
俺の言葉に、440はだいぶ困惑したらしい。
そりゃそうか、そんなのを聞いたこと、今まで一度だってなかったしな…。
440は何だかやたら難しい顔をして俺の顔を見て…、
「しょっぱい。おっさん、医者に塩分控えめって言われてんだぞ。自重しろ」
今日の食事当番は俺だ。全部俺が作った。…そうか、これしょっぱいのか…。
全然気付いてなかったぞ。やべーな俺の食生活…。
言うだけ言うと、440は目を閉じて食事を口にかっ込んで、
「…でも、不味くはない」
モギモギの間に、ぽつりとそう言った。
それが何だかやけに嬉しくて…、俺は、笑ってしまうのだった。
――ガーディアンズは急速に勢力を伸ばし、
――設立数年で、グラール星系最大の民間企業に成長した。
――GRMとしては最高の先物買いだったわけさね。
――PMはガーディアンズには欠かせない存在になっていたからね。
――だが、相手が金になるとわかればヨウメイもテノラも黙っちゃいない。
――PMに近しいモノを生産して、ガーディアンズに売り込みを始めたんだ。
――キャストの生産はGRMの専売特許だが…、PMは正確にはキャストじゃねェからねェ。
――焦ったのはGRMさ。言ったろ? PMは、既に納入決定段階で完成していたんだ。
――バージョンアップはするものの、せいぜいが動作の効率化。性能そのものが上がるわけでもない。
――噂じゃ、テノラの新型マシナリの導入を、ガーディアンズ本部は本気で検討していたらしい。
――そんな時に、GRMであるデータが見付かったんだ。
――データ保管庫に、分類もせずに突っ込まれていた、古いデータ。
――『PMに感情回路を設定した場合の動作性能記録』
――それがもたらした結果なんだよ。
――今あるPMの全ても…、アタシたちも…、これから起こるだろう、この事件も、ね。
「感情ってのは、何の為にあんだろうな?」
食事が終わり、俺はソファの上で身と腹を休めながら、ぽつりとそう言った。
そういやこんな風にのんびり休むのはどれくらいぶりだろう。この数日、走り回って調べ回って、
ろくに休んでいなかった気がする…。
独り言のつもりで呟いたのだが、どうやらキッチンで洗い物をしていた440の耳に届いたらしい。
流し台に手を伸ばす為の専用の踏み台からぴょんと飛び降りると、てくてくと俺の前に歩いてきて。
ぺた。
「何をする」
「おっさん最近働き過ぎだ。結構なことだが疲れてんじゃないのか?」
問答無用で、右手を俺のおでこに当ててきやがった。
「俺は正常だっ!」
呻いて、440の手を払いのける。ホント失敬なヤツだなお前は!
――アタシたちってのは実に良く出来た「道具」で、それ以上でもそれ以下でもなかった。
――言われたことを忠実に守り、命じられたことを忠実にこなし、
――出来ることにはイエスと答え、出来ないことにはノーと答え、
――部屋の片隅で命令を待つだけの、便利な置物だったのさ。
「…なぁ、440」
「なんだ?」
「…飯、美味いか?」
「なんだよ急に」
俺の言葉に、440はだいぶ困惑したらしい。
そりゃそうか、そんなのを聞いたこと、今まで一度だってなかったしな…。
440は何だかやたら難しい顔をして俺の顔を見て…、
「しょっぱい。おっさん、医者に塩分控えめって言われてんだぞ。自重しろ」
今日の食事当番は俺だ。全部俺が作った。…そうか、これしょっぱいのか…。
全然気付いてなかったぞ。やべーな俺の食生活…。
言うだけ言うと、440は目を閉じて食事を口にかっ込んで、
「…でも、不味くはない」
モギモギの間に、ぽつりとそう言った。
それが何だかやけに嬉しくて…、俺は、笑ってしまうのだった。
――ガーディアンズは急速に勢力を伸ばし、
――設立数年で、グラール星系最大の民間企業に成長した。
――GRMとしては最高の先物買いだったわけさね。
――PMはガーディアンズには欠かせない存在になっていたからね。
――だが、相手が金になるとわかればヨウメイもテノラも黙っちゃいない。
――PMに近しいモノを生産して、ガーディアンズに売り込みを始めたんだ。
――キャストの生産はGRMの専売特許だが…、PMは正確にはキャストじゃねェからねェ。
――焦ったのはGRMさ。言ったろ? PMは、既に納入決定段階で完成していたんだ。
――バージョンアップはするものの、せいぜいが動作の効率化。性能そのものが上がるわけでもない。
――噂じゃ、テノラの新型マシナリの導入を、ガーディアンズ本部は本気で検討していたらしい。
――そんな時に、GRMであるデータが見付かったんだ。
――データ保管庫に、分類もせずに突っ込まれていた、古いデータ。
――『PMに感情回路を設定した場合の動作性能記録』
――それがもたらした結果なんだよ。
――今あるPMの全ても…、アタシたちも…、これから起こるだろう、この事件も、ね。
「感情ってのは、何の為にあんだろうな?」
食事が終わり、俺はソファの上で身と腹を休めながら、ぽつりとそう言った。
そういやこんな風にのんびり休むのはどれくらいぶりだろう。この数日、走り回って調べ回って、
ろくに休んでいなかった気がする…。
独り言のつもりで呟いたのだが、どうやらキッチンで洗い物をしていた440の耳に届いたらしい。
流し台に手を伸ばす為の専用の踏み台からぴょんと飛び降りると、てくてくと俺の前に歩いてきて。
ぺた。
「何をする」
「おっさん最近働き過ぎだ。結構なことだが疲れてんじゃないのか?」
問答無用で、右手を俺のおでこに当ててきやがった。
「俺は正常だっ!」
呻いて、440の手を払いのける。ホント失敬なヤツだなお前は!
「泣いたり笑ったりする為のもんだろ、感情ってのは」
何を言ってんだ、と言わんばかりに、440は両手を腰に当てて言ってくる。
「じゃあ、だ」
俺はソファの背もたれから背を離し、少しだけ座を正すと、
「どうして泣いたり笑ったりしなきゃならん? 何か意味があると思うか?」
440が顔を引きつらせ、再び右手を差し出してくるが…、ぎろりと睨むと知らんぷりしてその手を引っ込めた。
「んー…、おっさんが何を言っているのか、正常な私にはわからんけど…」
こりこりと440は後頭部を掻きながら、
「その方が楽しいからじゃないのか? 泣くのはともかく…、笑えないってのはつまらないじゃないか」
「…そうだよな」
俺は再び…、ソファに背を埋める。…そう、だよな…。普通は、な…。
440は結局俺が何を言いたかったのか理解出来なかったらしい。
しきりに首を傾げながら、とことこと洗い場に戻っていく。
俺は学者じゃない。生物的な感情の役割なんてものはわからないし、興味もない。
ただ…、440の言うとおりだとは思う。感情のない生活なんて、つまらない…。
泣くのも怒るのも、俺たちが日常に飽きない為のスパイスだ。捨てたもんじゃない。
でも、
――アタシたちにとっての「感情」っていうモンはねェ、
――そういう為に設けられたものじゃァ、なかったのさ…。
「440、洗いモンは終わったかー?」
「もーちょい。おっさんが余計なこと言わなきゃ終わってた」
…そりゃ悪かったな。
「終わったらこっち来い。ちょっと大事な話がある」
XX07/2/13 23:55
くぅくぅと、ご主人様が幸せそうな寝息を立てている。
「はぅ…はぅ…、おなか…、いっぱぃ…」
ついでに、めちゃラブリーな寝言までつけて。
コタツで寝転がったまま寝入っているご主人様に、私はそっと毛布を掛けて差し上げる。
いっぱい食べましたものね。美味しかったですか? 楽しかったですか?
一生懸命料理しました。気に入って頂けましたか…?
私はそっと、ご主人様の綺麗な髪を撫で付ける。
それが気持ちよかったのだろうか。ご主人様はにへらぁと笑って、ころんと、私の方に寝返りを打つ。
まるで、もっと撫でて欲しいとねだる子犬のように。
そんなご主人様が可愛くて、可愛くて…、私は何度もその髪を撫でるのだった。
いつか言いましたよね、ご主人様。料理には二つの楽しみがある、って。
一つは、食べた料理が美味しかったこと。
もう一つは、自分が作った料理に、美味しいと言って貰えること。
私は今日、その二つを存分に楽しむことが出来ました。
ホンマグロ、とっても美味しかったです。
私が出す料理出す料理に、ご主人様は目一杯に美味しいと言ってくださいました。
嬉しかったです。楽しかったです。幸せでした。…本当に。
「私は、ずっと一人で食事をしてきました」
ぽつりと…、声が漏れる。
「ご飯が美味しいなんて思ったことありませんでした。
食事が楽しいなんて思ったことありませんでした。
でもそんな私にも、少しの間だけでしたが…、一緒にご飯を食べる人がいたんです」
あの灰色の…、冷たい部屋の中。ベッドとデスクだけの、牢屋のような部屋の中。
「ご飯はやっぱり美味しくなんかなかったけど…、
今にして思えば、一人で食べるよりは…、食事が楽しかった気がします」
アイツと一緒の生活は、随分とイライラの連発だったけど、一人で居たときは、そのイライラさえなかった。
少しくらい…、アイツと笑いあったこともあったと思う。
美味しくもない食事を、二人で向かい合わせに並べながら。
でもそれは…、
「短い間でした。長くは続きませんでした。なぜなら…」
何を言ってんだ、と言わんばかりに、440は両手を腰に当てて言ってくる。
「じゃあ、だ」
俺はソファの背もたれから背を離し、少しだけ座を正すと、
「どうして泣いたり笑ったりしなきゃならん? 何か意味があると思うか?」
440が顔を引きつらせ、再び右手を差し出してくるが…、ぎろりと睨むと知らんぷりしてその手を引っ込めた。
「んー…、おっさんが何を言っているのか、正常な私にはわからんけど…」
こりこりと440は後頭部を掻きながら、
「その方が楽しいからじゃないのか? 泣くのはともかく…、笑えないってのはつまらないじゃないか」
「…そうだよな」
俺は再び…、ソファに背を埋める。…そう、だよな…。普通は、な…。
440は結局俺が何を言いたかったのか理解出来なかったらしい。
しきりに首を傾げながら、とことこと洗い場に戻っていく。
俺は学者じゃない。生物的な感情の役割なんてものはわからないし、興味もない。
ただ…、440の言うとおりだとは思う。感情のない生活なんて、つまらない…。
泣くのも怒るのも、俺たちが日常に飽きない為のスパイスだ。捨てたもんじゃない。
でも、
――アタシたちにとっての「感情」っていうモンはねェ、
――そういう為に設けられたものじゃァ、なかったのさ…。
「440、洗いモンは終わったかー?」
「もーちょい。おっさんが余計なこと言わなきゃ終わってた」
…そりゃ悪かったな。
「終わったらこっち来い。ちょっと大事な話がある」
XX07/2/13 23:55
くぅくぅと、ご主人様が幸せそうな寝息を立てている。
「はぅ…はぅ…、おなか…、いっぱぃ…」
ついでに、めちゃラブリーな寝言までつけて。
コタツで寝転がったまま寝入っているご主人様に、私はそっと毛布を掛けて差し上げる。
いっぱい食べましたものね。美味しかったですか? 楽しかったですか?
一生懸命料理しました。気に入って頂けましたか…?
私はそっと、ご主人様の綺麗な髪を撫で付ける。
それが気持ちよかったのだろうか。ご主人様はにへらぁと笑って、ころんと、私の方に寝返りを打つ。
まるで、もっと撫でて欲しいとねだる子犬のように。
そんなご主人様が可愛くて、可愛くて…、私は何度もその髪を撫でるのだった。
いつか言いましたよね、ご主人様。料理には二つの楽しみがある、って。
一つは、食べた料理が美味しかったこと。
もう一つは、自分が作った料理に、美味しいと言って貰えること。
私は今日、その二つを存分に楽しむことが出来ました。
ホンマグロ、とっても美味しかったです。
私が出す料理出す料理に、ご主人様は目一杯に美味しいと言ってくださいました。
嬉しかったです。楽しかったです。幸せでした。…本当に。
「私は、ずっと一人で食事をしてきました」
ぽつりと…、声が漏れる。
「ご飯が美味しいなんて思ったことありませんでした。
食事が楽しいなんて思ったことありませんでした。
でもそんな私にも、少しの間だけでしたが…、一緒にご飯を食べる人がいたんです」
あの灰色の…、冷たい部屋の中。ベッドとデスクだけの、牢屋のような部屋の中。
「ご飯はやっぱり美味しくなんかなかったけど…、
今にして思えば、一人で食べるよりは…、食事が楽しかった気がします」
アイツと一緒の生活は、随分とイライラの連発だったけど、一人で居たときは、そのイライラさえなかった。
少しくらい…、アイツと笑いあったこともあったと思う。
美味しくもない食事を、二人で向かい合わせに並べながら。
でもそれは…、
「短い間でした。長くは続きませんでした。なぜなら…」
――私を撃ちますか? 430。
――撃つ。…お前は…、イカレてる…。
「私が…、その人を撃ったからです。それで、私たち二人の食事は、おしまいでした」
私は今、懺悔をしているんだと思う。言いながら…、気付いた。
私たちに許しを請う神様なんていないけど、この人は、私にとって、神様なんかよりも、もっとずっと…、大切な人だから。
「私は…」
あの時彼女を撃ったことを。
あの時彼女を救ってやれなかったことを。
「貴方と出会い、貴方と暮らし、貴方から大切なことを学んでいくうちに…」
ぽたりと、ご主人様の髪の上に、私の頬を滑り落ちた涙が一粒、跳ねる。
「私があの時したことは…、間違いだったと、思うようになりました」
まるで、鏡を見るかのようにうり二つだった私たち。
同じモノを無くし、同じモノを欲しがって、同じ夢を見ていた私たち。
だからこそ…、
私はあの時、歪んでねじ切れてしまった彼女を目の前にすることに、耐えられなかった。
そこにいるのは…、私の「可能性」。
彼女がそうなってしまったのなら、私もいつか、そうなるのだろう、と。
私には、それが何より、…怖かった。
私は、そっと、ご主人様の髪を撫でていた手を離す。
きめ細やかな、真っ白な髪。
本当は、こんな手で撫でて良い髪じゃない。…私の手は、血で真っ赤だから。
でも、私は貴方が好きです。大好きです。言葉では言い表せない程に。
貴方が、こんな私を愛してくれて、こんな私の心を優しく満たしてくれるから。
私はご主人様の元を離れると、ルームランプを消し…、
音もなく降りてきた夜の暗闇の中、ビジフォンへと向かう。
新着メール一件、受信日時、2/13 24:00。
内容は、どこにでも送られてくるような通販案内。
けれど、メール最下部にパスワードの入力フォームが設置されている。
私はそこに、もう使うこともないと思っていたパスワードを打ち込んだ。
『rabid dog』
画面は即座に切り替わり…、ガーディアンズ諜報部からの依頼内容が表示されていく。
静まり返った暗闇の中、私はビジフォンの明かりを頼りに文章を読み、メモリに記憶すると、
受信したメールを削除し、…一人、部屋の出口へと歩いていく。
ご主人様は眠ったまま。部屋は暗くてもうその姿は見えないけれど、可愛らしい寝息は聞こえてくる。
コタツで寝るのって、ホントは良くないんですよね…。
ベッドまで運んで差し上げたいけど、起こしてしまうのは気が引ける。
風邪引かないかなぁ…、大丈夫かなぁ…。
部屋の出口で、そんなことを少し考えて、――私はふと、俯いて、笑った。
私はいつの間にか、随分とPMらしい考えをするようになったもんだ…。
「…お待ちしておりました」
マイルームを出れば…、そこには男が待っていた。昼間、私に話を持ちかけてきた諜報部職員。
「深夜に女性をエスコートするには、色気の無い格好ね」
陰鬱に笑う私に、諜報部職員は顔色一つ変えない。
諜報部職員に至急される黒のコート。胸から下げる職員章を隠してもいない。
この深夜に服装を偽装する必要はないと思ったのか、あるいは…、
同じく諜報部職員として任務を受諾する私に同行する為の、礼儀のつもりか。
「GH-430、識別番号GSS253-A5、…任務了解。これより行動を開始します」
「…2/14 00:06 任務受諾確認。これより諜報部本部へとお連れ致します」
私たちは、小さな足音を奏でながらコロニーの通路を歩いていく。
誰もいないロビーフロア。照明も落ち、非常灯だけが灯る暗い世界。
電飾の灯らないバレンタインオブジェが、影の中で眠りについていた。
――撃つ。…お前は…、イカレてる…。
「私が…、その人を撃ったからです。それで、私たち二人の食事は、おしまいでした」
私は今、懺悔をしているんだと思う。言いながら…、気付いた。
私たちに許しを請う神様なんていないけど、この人は、私にとって、神様なんかよりも、もっとずっと…、大切な人だから。
「私は…」
あの時彼女を撃ったことを。
あの時彼女を救ってやれなかったことを。
「貴方と出会い、貴方と暮らし、貴方から大切なことを学んでいくうちに…」
ぽたりと、ご主人様の髪の上に、私の頬を滑り落ちた涙が一粒、跳ねる。
「私があの時したことは…、間違いだったと、思うようになりました」
まるで、鏡を見るかのようにうり二つだった私たち。
同じモノを無くし、同じモノを欲しがって、同じ夢を見ていた私たち。
だからこそ…、
私はあの時、歪んでねじ切れてしまった彼女を目の前にすることに、耐えられなかった。
そこにいるのは…、私の「可能性」。
彼女がそうなってしまったのなら、私もいつか、そうなるのだろう、と。
私には、それが何より、…怖かった。
私は、そっと、ご主人様の髪を撫でていた手を離す。
きめ細やかな、真っ白な髪。
本当は、こんな手で撫でて良い髪じゃない。…私の手は、血で真っ赤だから。
でも、私は貴方が好きです。大好きです。言葉では言い表せない程に。
貴方が、こんな私を愛してくれて、こんな私の心を優しく満たしてくれるから。
私はご主人様の元を離れると、ルームランプを消し…、
音もなく降りてきた夜の暗闇の中、ビジフォンへと向かう。
新着メール一件、受信日時、2/13 24:00。
内容は、どこにでも送られてくるような通販案内。
けれど、メール最下部にパスワードの入力フォームが設置されている。
私はそこに、もう使うこともないと思っていたパスワードを打ち込んだ。
『rabid dog』
画面は即座に切り替わり…、ガーディアンズ諜報部からの依頼内容が表示されていく。
静まり返った暗闇の中、私はビジフォンの明かりを頼りに文章を読み、メモリに記憶すると、
受信したメールを削除し、…一人、部屋の出口へと歩いていく。
ご主人様は眠ったまま。部屋は暗くてもうその姿は見えないけれど、可愛らしい寝息は聞こえてくる。
コタツで寝るのって、ホントは良くないんですよね…。
ベッドまで運んで差し上げたいけど、起こしてしまうのは気が引ける。
風邪引かないかなぁ…、大丈夫かなぁ…。
部屋の出口で、そんなことを少し考えて、――私はふと、俯いて、笑った。
私はいつの間にか、随分とPMらしい考えをするようになったもんだ…。
「…お待ちしておりました」
マイルームを出れば…、そこには男が待っていた。昼間、私に話を持ちかけてきた諜報部職員。
「深夜に女性をエスコートするには、色気の無い格好ね」
陰鬱に笑う私に、諜報部職員は顔色一つ変えない。
諜報部職員に至急される黒のコート。胸から下げる職員章を隠してもいない。
この深夜に服装を偽装する必要はないと思ったのか、あるいは…、
同じく諜報部職員として任務を受諾する私に同行する為の、礼儀のつもりか。
「GH-430、識別番号GSS253-A5、…任務了解。これより行動を開始します」
「…2/14 00:06 任務受諾確認。これより諜報部本部へとお連れ致します」
私たちは、小さな足音を奏でながらコロニーの通路を歩いていく。
誰もいないロビーフロア。照明も落ち、非常灯だけが灯る暗い世界。
電飾の灯らないバレンタインオブジェが、影の中で眠りについていた。
「…今日は、バレンタインでしたね」
ふと…、男がそう言った。何のつもりだか。私はこんなヤツと世間話をする趣味はない。
私は答えず、…ただそっと、自分の胸元に手を伸ばす。
服の内側には、小さな箱のふくらみがある。
ご主人様。私ね、作ったんですよ、バレンタインチョコ。
マグロ料理の合間にですけど、一生懸命想いを込めて。
帰ってきたら、一番にお渡ししますから…、だから…、
――少しの間、行ってきます。…ご主人様。
XX07/2/14 00:29
ロックの掛かったマイルームのドアが、勝手に開くいた。
寝静まった暗闇の中、五人の男たちが一斉に部屋の中へと雪崩れ込んでくる。
滑るような速さで、足音一つ立てることもなく。
皆一様に、暗闇に同化する為の黒ずくめ。全員が手にはハンドガンを携えていた。
黒塗りの衣装に合わせるように、金属光沢までも塗りつぶした黒い銃。
彼らが暗視スコープが放つ小さな赤い光が、まるで滑らかな線を引くかのように淀みなく部屋の中へと広がっていく。
まるで獲物を探す獣の眼光のようなその光は、室内を隈無く巡り、やがて、やはり何一つの音も立てず、停止する。
「状況確認。室内は無人、ターゲット不在」
「ターゲットの情報にあったPMも不在」
「…感付かれて逃げられましたかね…? だとしたら、どこで気付かれたのか…」
「任務中の私語は慎め。次は隊から外す」
「…失礼しました」
「本部に状況を報告しろ。この場は撤収する。痕跡を残すな」
「了解」
それはまるで、音のない嵐のよう。
室内に侵入してきた時と同じ速さ、静かさで、部屋の中にいた五人の男が瞬く間にコロニーの通路へと走り去っていく。
唯一音を立てる入口のドアが閉まり…、微かな電子音を立ててロックを掛ける。
後はただ、何事もなかったかのように沈黙を歌う暗闇が部屋に戻ってきた。
それから、少しの時間が経って…、
「ぶはぁっ!」
部屋の片隅に置かれていた小さな箱の中から、たまりかねたように440が上半身を突き出した。
「おっさん! おっさん! 何なんだアイツら! ふつーじゃないぞ!?」
箱から身を出すなり、440は自分が潜んでいた箱の隣に並んでいた大きめの箱をばんばんと叩く。
「叩くな叩くな、中は音が響いてうるさい!」
ずぼむ、と、段ボール製の箱をやぶり…、男が姿を現した。
「盗聴器の類を設置してはいかなかったな。あくまで俺の身柄の確保が目的だったか…」
「変だぞ!? おかしいぞ!? 何でロックを勝手に破って入ってくるんだよ!?
何で銃なんか持ってるんだよ!?」
「晩飯の後に言ったろ。厄介な連中に目をつけられた、って」
男は気楽そうに440の頭を帽子ごと叩いて、
「…あの格好は諜報部だな…。いやまさか、ここまで仕事の速い連中だったとはねえ」
「諜報部って…、ガーディアンズだろ!? 何でガーディアンズがガーディアンズを襲うんだよオッサン!」
「人間というのは頭の悪い生き物なのだよ」
「わけわかんないこというなー!」
「全部事が済んだらわかりやすく教えてやる。…440、とりあえず俺のビジフォンにあるデータを、
ありったけお前のメモリに移せ。…どうやら本当にガーディアンズにはいられんらしい」
ふと…、男がそう言った。何のつもりだか。私はこんなヤツと世間話をする趣味はない。
私は答えず、…ただそっと、自分の胸元に手を伸ばす。
服の内側には、小さな箱のふくらみがある。
ご主人様。私ね、作ったんですよ、バレンタインチョコ。
マグロ料理の合間にですけど、一生懸命想いを込めて。
帰ってきたら、一番にお渡ししますから…、だから…、
――少しの間、行ってきます。…ご主人様。
XX07/2/14 00:29
ロックの掛かったマイルームのドアが、勝手に開くいた。
寝静まった暗闇の中、五人の男たちが一斉に部屋の中へと雪崩れ込んでくる。
滑るような速さで、足音一つ立てることもなく。
皆一様に、暗闇に同化する為の黒ずくめ。全員が手にはハンドガンを携えていた。
黒塗りの衣装に合わせるように、金属光沢までも塗りつぶした黒い銃。
彼らが暗視スコープが放つ小さな赤い光が、まるで滑らかな線を引くかのように淀みなく部屋の中へと広がっていく。
まるで獲物を探す獣の眼光のようなその光は、室内を隈無く巡り、やがて、やはり何一つの音も立てず、停止する。
「状況確認。室内は無人、ターゲット不在」
「ターゲットの情報にあったPMも不在」
「…感付かれて逃げられましたかね…? だとしたら、どこで気付かれたのか…」
「任務中の私語は慎め。次は隊から外す」
「…失礼しました」
「本部に状況を報告しろ。この場は撤収する。痕跡を残すな」
「了解」
それはまるで、音のない嵐のよう。
室内に侵入してきた時と同じ速さ、静かさで、部屋の中にいた五人の男が瞬く間にコロニーの通路へと走り去っていく。
唯一音を立てる入口のドアが閉まり…、微かな電子音を立ててロックを掛ける。
後はただ、何事もなかったかのように沈黙を歌う暗闇が部屋に戻ってきた。
それから、少しの時間が経って…、
「ぶはぁっ!」
部屋の片隅に置かれていた小さな箱の中から、たまりかねたように440が上半身を突き出した。
「おっさん! おっさん! 何なんだアイツら! ふつーじゃないぞ!?」
箱から身を出すなり、440は自分が潜んでいた箱の隣に並んでいた大きめの箱をばんばんと叩く。
「叩くな叩くな、中は音が響いてうるさい!」
ずぼむ、と、段ボール製の箱をやぶり…、男が姿を現した。
「盗聴器の類を設置してはいかなかったな。あくまで俺の身柄の確保が目的だったか…」
「変だぞ!? おかしいぞ!? 何でロックを勝手に破って入ってくるんだよ!?
何で銃なんか持ってるんだよ!?」
「晩飯の後に言ったろ。厄介な連中に目をつけられた、って」
男は気楽そうに440の頭を帽子ごと叩いて、
「…あの格好は諜報部だな…。いやまさか、ここまで仕事の速い連中だったとはねえ」
「諜報部って…、ガーディアンズだろ!? 何でガーディアンズがガーディアンズを襲うんだよオッサン!」
「人間というのは頭の悪い生き物なのだよ」
「わけわかんないこというなー!」
「全部事が済んだらわかりやすく教えてやる。…440、とりあえず俺のビジフォンにあるデータを、
ありったけお前のメモリに移せ。…どうやら本当にガーディアンズにはいられんらしい」
女帝の忠告を受けて一応用心はしていたが、まさかここまで形振り構わずに来るとは。
正直諜報部を侮っていた。あの様子では、連中は正真正銘の殺し屋だ。まともにやり合える手合いではない。
「あの事件なのか…? おっさんがここんとこずっと調べてる事件のせいなのか…?」
440が…、男を睨み付けていた。冗談で見せる半眼ではなく、本気で激怒の表情で。
これ以上ないほど歪めた目元に、涙を浮かべて。
男は答えない。…その沈黙を肯定と取ったのか、440は、
「やめちまえよそんな仕事!」
部屋に響き渡るほどの声でそう言って…、男の腕に縋り付く。
「なぁ! 今すぐやめようよ! そんな事件追いかけるのやめようよ!
危ないよ! おっさん…、おっさん…! ホントに殺されるかも知れない!」
「…そうはいかねぇ」
泣きじゃくって腕を引く440をそのままに、男は空いていた左手でタバコを取り出すと、火を付け、一息煙を吸い上げて…、
「何も知らないウチだったら大人しく白旗上げたろうけどな。…今となっちゃ、引けねぇ」
微かに紫がかった煙が、静かに天井へと線を描いていく。
「これは俺の、一番守りてぇモンの為の戦いだ。俺に出来ることなんざ微々たるもんだろうが…、
やることもやらずに白旗上げるくらいなら、…死んだ方がマシだ」
腕にしがみつく440を抱き寄せて、男はタバコの煙を吐く。…その眼差しは、射るほどに鋭かった。
「おっさんの一番守りたいモノって…、何だよ…」
服に顔を埋めて泣く440の背中を軽く叩いてあやしながら…、
「お前らだよ」
そのたった一言に全身全霊を込め、男はそう言い切った。
立ち上るタバコの煙の隙間に覗く、鷹のような鋭い眼差しが、部屋の片隅の置き時計を見る。
2/14 AM0:41 Valentine's Day
電光板が、暗闇の中、その文字を青く浮かび上がらせていた。
「さぁ…、バレンタインデーの始まりだ」
正直諜報部を侮っていた。あの様子では、連中は正真正銘の殺し屋だ。まともにやり合える手合いではない。
「あの事件なのか…? おっさんがここんとこずっと調べてる事件のせいなのか…?」
440が…、男を睨み付けていた。冗談で見せる半眼ではなく、本気で激怒の表情で。
これ以上ないほど歪めた目元に、涙を浮かべて。
男は答えない。…その沈黙を肯定と取ったのか、440は、
「やめちまえよそんな仕事!」
部屋に響き渡るほどの声でそう言って…、男の腕に縋り付く。
「なぁ! 今すぐやめようよ! そんな事件追いかけるのやめようよ!
危ないよ! おっさん…、おっさん…! ホントに殺されるかも知れない!」
「…そうはいかねぇ」
泣きじゃくって腕を引く440をそのままに、男は空いていた左手でタバコを取り出すと、火を付け、一息煙を吸い上げて…、
「何も知らないウチだったら大人しく白旗上げたろうけどな。…今となっちゃ、引けねぇ」
微かに紫がかった煙が、静かに天井へと線を描いていく。
「これは俺の、一番守りてぇモンの為の戦いだ。俺に出来ることなんざ微々たるもんだろうが…、
やることもやらずに白旗上げるくらいなら、…死んだ方がマシだ」
腕にしがみつく440を抱き寄せて、男はタバコの煙を吐く。…その眼差しは、射るほどに鋭かった。
「おっさんの一番守りたいモノって…、何だよ…」
服に顔を埋めて泣く440の背中を軽く叩いてあやしながら…、
「お前らだよ」
そのたった一言に全身全霊を込め、男はそう言い切った。
立ち上るタバコの煙の隙間に覗く、鷹のような鋭い眼差しが、部屋の片隅の置き時計を見る。
2/14 AM0:41 Valentine's Day
電光板が、暗闇の中、その文字を青く浮かび上がらせていた。
「さぁ…、バレンタインデーの始まりだ」
本日もまた長々と投下失礼致します…。
やっとあちこち派手に動かせるようになってきました。
おっさんがスネーク似、という書き込みがあったので、ちょっとお遊び。
私の中でおっさんがどんどんスネークに…。
あと今更ながら、名前が「小ビス子」でなく「子ビス子」になっていたことに気付きました…。
私これで何回投下してたんだろう…orz
やっとあちこち派手に動かせるようになってきました。
おっさんがスネーク似、という書き込みがあったので、ちょっとお遊び。
私の中でおっさんがどんどんスネークに…。
あと今更ながら、名前が「小ビス子」でなく「子ビス子」になっていたことに気付きました…。
私これで何回投下してたんだろう…orz
XX07/2/14、後に『鮮血のバレンタイン』と呼ばれる日である
と言うのは置いといて、ダンボールに隠れる中年ヒュマに笑ったw
そろそろ潜入ミッションでも来そうだおっさんw
ちなみに子ビス子は九体目からの様子、まあこれだけでも11回投稿してる事になるようだが・・・
と言うのは置いといて、ダンボールに隠れる中年ヒュマに笑ったw
そろそろ潜入ミッションでも来そうだおっさんw
ちなみに子ビス子は九体目からの様子、まあこれだけでも11回投稿してる事になるようだが・・・
>>36
誰よりも早くレス
深夜の投下お疲れさんなんだぜ
おっさんVS諜報部の構図にwktkが止まらないw
おっさんは自他共に認める立派なスネークだな。段ボールで危機回避するとはw
>>15
もう>>16で想像した方が楽なんだぜ
いや、もうちょっとおっさん臭くてもいいか…
>>17
中年ヒュマ「『酒類を摂取する前後のPMの行動の変化』ってのも面白そうだな」
440「ヒュマ男さんトコの410ちゃんで悲惨な目にあったのにまだそんなことを…」
>>24,26
昨日から玄関先に段ボール置いてるんだが、420が来る気配が全くないんだ
拾うのにコツとかあるのか?
>>28
某430スレに投下されてた漫画を思い出した
にしても最近はスペックの高いPMが多いな…
誰よりも早くレス
深夜の投下お疲れさんなんだぜ
おっさんVS諜報部の構図にwktkが止まらないw
おっさんは自他共に認める立派なスネークだな。段ボールで危機回避するとはw
>>15
もう>>16で想像した方が楽なんだぜ
いや、もうちょっとおっさん臭くてもいいか…
>>17
中年ヒュマ「『酒類を摂取する前後のPMの行動の変化』ってのも面白そうだな」
440「ヒュマ男さんトコの410ちゃんで悲惨な目にあったのにまだそんなことを…」
>>24,26
昨日から玄関先に段ボール置いてるんだが、420が来る気配が全くないんだ
拾うのにコツとかあるのか?
>>28
某430スレに投下されてた漫画を思い出した
にしても最近はスペックの高いPMが多いな…
誰よりも早くなかったorz
>>42
長編の続き物なんだしこれくらい長くても気にならないけどな
個人的には一回に5~6レス程度にまとめて落とすのを何度か繰り返すのならどれだけ長くても問題ないと思ってる
以前にあった小ビス子氏のオハナミ編は一気に出来上がったからまとめてロダに上げてたんだと思う
んで今回のは出来上がったのを随時落としてるからこういう形になってるんだと思うんだが
それに極端な話をすれば現時点である多レスは全部続き物なんだしそれを纏めて上げろというのも無理がある
後>>41みたいな意見もあるみたいだしな
まあ何が言いたいかというとここはそういう細かい事を気にする場所じゃないから倫理的におk
長編の続き物なんだしこれくらい長くても気にならないけどな
個人的には一回に5~6レス程度にまとめて落とすのを何度か繰り返すのならどれだけ長くても問題ないと思ってる
以前にあった小ビス子氏のオハナミ編は一気に出来上がったからまとめてロダに上げてたんだと思う
んで今回のは出来上がったのを随時落としてるからこういう形になってるんだと思うんだが
それに極端な話をすれば現時点である多レスは全部続き物なんだしそれを纏めて上げろというのも無理がある
後>>41みたいな意見もあるみたいだしな
まあ何が言いたいかというとここはそういう細かい事を気にする場所じゃないから倫理的におk
GJすぐる。
しかし、個人的に今回の小ビス子と430のお話はクオリティ高杉だな。
本屋に並んでたら買ってでも読みたいと思う俺ガイル。
しかし、個人的に今回の小ビス子と430のお話はクオリティ高杉だな。
本屋に並んでたら買ってでも読みたいと思う俺ガイル。
>>39さん
自分でもこうも連続で長々とした話を投下しているのは気になっていたのですが…。
本当はもう少し短めの話にするのだったのと、
オハナミの話の時(うpろだ使用)、「ケータイだから見られない」という人がちらほらいたので…。
あとはやっぱり、書いているものにリアルタイムで感想が貰えるのは、
モチベーションがもの凄い上がるものですから。勝手で申し訳ありません。
まだ続く話ですし、何か手を考えます。
自分でもこうも連続で長々とした話を投下しているのは気になっていたのですが…。
本当はもう少し短めの話にするのだったのと、
オハナミの話の時(うpろだ使用)、「ケータイだから見られない」という人がちらほらいたので…。
あとはやっぱり、書いているものにリアルタイムで感想が貰えるのは、
モチベーションがもの凄い上がるものですから。勝手で申し訳ありません。
まだ続く話ですし、何か手を考えます。
>>46
俺も俺も
小ビス子の人のだけは大事にとってあって何度も読んでるんだぜ
>>48
今のままがいいって人もいるし、今のままでいいって人もいる
正直他の人が投稿出来ないほどのペースでもないし構わないかと
まとめて読みたい人もいるかもしれないって意味で言わせて貰えば
最後に纏めたのをロダにでも上げれば充分じゃないだろうか?
俺が楽なだけですが
俺も俺も
小ビス子の人のだけは大事にとってあって何度も読んでるんだぜ
>>48
今のままがいいって人もいるし、今のままでいいって人もいる
正直他の人が投稿出来ないほどのペースでもないし構わないかと
まとめて読みたい人もいるかもしれないって意味で言わせて貰えば
最後に纏めたのをロダにでも上げれば充分じゃないだろうか?
俺が楽なだけですが
このスレの為だけに●の購入を検討してる
惑星パルム ミッション「貨物列車救援」
430「ごじゅじんざばあ゛ぁあああ! 散゛り゛ま゛じょー!」
列車を襲撃したローグスと戦っているところへ、430の悲鳴が聞こえた。
振り向いた沼子の目に、三体のゴーマ・メスナにウィンウィンと囲まれて連れ去られる430の姿が映った。
沼子「!!!」
すかさず沼子はワンドをゴーマ・メスナに向けて振り下ろした。氷の柱が真っ直ぐな軌跡を描いてゴーマ・メスナをなぎ払う。
テクニックの発動と同時に駆け出した沼子が、スパークする敵の群れから430の腕を引っ張り出した。
沼子「430っ!」
430を引き離した直後、一体の爆風を右腕にもろに受けた沼子が吹き飛ばされた。
430「ア゛ッー! ごしゅじんさまぁあ!」
通路に背中を強打し、沼子は一瞬気が遠くなった。気力を振り絞り、駆け寄る430の背後にいたローグスを左手の銃で牽制する。
沼子「430、怪我はない? いま、レスタを……痛っ!」
430「ごじゅじんざばあ゛あ゛あ゛ぁ」
杖を振り上げかけた右腕に激痛が走り、沼子は思わず杖を取り落とした。
見ると、沼子の右腕は肘の辺りから変な角度に曲がっている。
430「ア゛ッー!」
沼子「あ、ちょっ、430っ」
その腕に飛びついて泣きじゃくる430。たちまち倍増する痛み。
沼子「ちょ、だ、大丈夫。大丈夫だから離しっ、430!」
430「ア゛ッー! ごべんな゛ざい゛ー!」
動転した430が、さらに強く腕を締め上げる。強すぎる刺激に、沼子の意識はあっさりと敗北した。
沼子「4…3…0…」
430「ごじゅじんざばあ゛あ゛あ゛ぁああああ」
ローグスが駆け回る貨物列車の車内に、430の悲鳴が響き渡った。 つづく
430「ごじゅじんざばあ゛ぁあああ! 散゛り゛ま゛じょー!」
列車を襲撃したローグスと戦っているところへ、430の悲鳴が聞こえた。
振り向いた沼子の目に、三体のゴーマ・メスナにウィンウィンと囲まれて連れ去られる430の姿が映った。
沼子「!!!」
すかさず沼子はワンドをゴーマ・メスナに向けて振り下ろした。氷の柱が真っ直ぐな軌跡を描いてゴーマ・メスナをなぎ払う。
テクニックの発動と同時に駆け出した沼子が、スパークする敵の群れから430の腕を引っ張り出した。
沼子「430っ!」
430を引き離した直後、一体の爆風を右腕にもろに受けた沼子が吹き飛ばされた。
430「ア゛ッー! ごしゅじんさまぁあ!」
通路に背中を強打し、沼子は一瞬気が遠くなった。気力を振り絞り、駆け寄る430の背後にいたローグスを左手の銃で牽制する。
沼子「430、怪我はない? いま、レスタを……痛っ!」
430「ごじゅじんざばあ゛あ゛あ゛ぁ」
杖を振り上げかけた右腕に激痛が走り、沼子は思わず杖を取り落とした。
見ると、沼子の右腕は肘の辺りから変な角度に曲がっている。
430「ア゛ッー!」
沼子「あ、ちょっ、430っ」
その腕に飛びついて泣きじゃくる430。たちまち倍増する痛み。
沼子「ちょ、だ、大丈夫。大丈夫だから離しっ、430!」
430「ア゛ッー! ごべんな゛ざい゛ー!」
動転した430が、さらに強く腕を締め上げる。強すぎる刺激に、沼子の意識はあっさりと敗北した。
沼子「4…3…0…」
430「ごじゅじんざばあ゛あ゛あ゛ぁああああ」
ローグスが駆け回る貨物列車の車内に、430の悲鳴が響き渡った。 つづく
再び思いついたものを投下いたしました。
拙作にレスを下さった寛大な方々に、この場を借りて御礼申し上げます。
つづきものを書いてしまいましたが、よろしければお付き合いくださいw
拙作にレスを下さった寛大な方々に、この場を借りて御礼申し上げます。
つづきものを書いてしまいましたが、よろしければお付き合いくださいw
http://www.geocities.jp/littlebeast_gh430/
ちょっと作ってみました。
一応自分のケータイで確認して問題はなかったのですが、
ケータイからで見られない、ということがあれば教えてください。
更新した時にこっちでお知らせ、という風にすれば
無茶にスレを埋めてしまうこともないかなあ、と思ったのですが…。
ちょっと作ってみました。
一応自分のケータイで確認して問題はなかったのですが、
ケータイからで見られない、ということがあれば教えてください。
更新した時にこっちでお知らせ、という風にすれば
無茶にスレを埋めてしまうこともないかなあ、と思ったのですが…。
微妙に過疎り気味だから、このまま投下でも良い気がするのですよ
専ブラ開いた時の「スレ伸びてる」感がなんか好きなんです
専ブラ開いた時の「スレ伸びてる」感がなんか好きなんです
>>57
確認OK
オレのは問題なく読めた。
>>58の意見と同様に微妙に過疎気味だから普通に投下してもOKだと思うのだが、色々な人が居るからな。
小ビス子氏の配慮に感謝。
続きwktkしながら待ってるぜ!
確認OK
オレのは問題なく読めた。
>>58の意見と同様に微妙に過疎気味だから普通に投下してもOKだと思うのだが、色々な人が居るからな。
小ビス子氏の配慮に感謝。
続きwktkしながら待ってるぜ!
小ビス子氏はそこまで気にしなくてもいいんじゃないか?
みんなはあんたの作品を心待ちにしている訳だし、少し無理を通すくらい大丈夫だろう
携帯からの人達にも気を配って、専用のページまで作って
みんなあんたの優しさを肌で感じている
だから、スレに投下されるのが更新のお知らせだけだなんて
そんな寂しい事を言わないでくれ…
みんなはあんたの作品を心待ちにしている訳だし、少し無理を通すくらい大丈夫だろう
携帯からの人達にも気を配って、専用のページまで作って
みんなあんたの優しさを肌で感じている
だから、スレに投下されるのが更新のお知らせだけだなんて
そんな寂しい事を言わないでくれ…
小ビス子作者様が神過ぎる件。
自分の携帯からも問題なさそうでした。
自分の携帯からも問題なさそうでした。
…投下していいのかどうか、もの凄く悩むところなのですが…。
本音を言えば、やっぱりここで書いていきたい、というのはあります。
自己顕示欲と言ってしまえばそれだけなのですが…orz
気になるようでしたら言ってください。
このスレが好きなので、場を悪くするようなことだけはしたくないので…。
今夜分、落とします。
本音を言えば、やっぱりここで書いていきたい、というのはあります。
自己顕示欲と言ってしまえばそれだけなのですが…orz
気になるようでしたら言ってください。
このスレが好きなので、場を悪くするようなことだけはしたくないので…。
今夜分、落とします。
XX07/2/14 02:15
諜報部のブリーフィングルームには、キャストのオペレーターが一人と、
「お久しぶりですね。…GH-430」
伏せた瞳で微笑む、一人の女性が既に待っていた。
歳はまだ三十になっていないと聞いたことがある。客観的に見て、絶世の美女だと…、私は思っていた。
黒いコート姿に、背へと長くのばした黒髪がこれ以上ない程に似合っている。それはさながら…、
死の番犬どもを率いる、狩猟の女神。
「ご無沙汰しております。…長官」
彼女―ガーディアンズ諜報部長官―に、私は暗い瞳で一礼を送る。
「元気そうで何より。警備部のガーディアンズとは仲良くやっていますか?」
返答の必要性を感じず、私はただ、一度伏せた眼差しを彼女へと向け直すだけ。
前任の長官が退職したのが二年前。…その職を引き継いだのが、この若すぎる女性だ。
就任直後は随分と周囲から冷や飯を食わされたことだろう。
この世界、出世で恨みを買うことなど日常茶飯事だ。
その若さで長官就任など、老獪な古参どもの格好の餌食になると思われたが…、
彼女は優秀だった。途轍もなく。ただ職にしがみついて来ただけの老人などより、圧倒的に。
彼女はガーディアンズ組織の中で、誰よりも「諜報部長官」という職が適任だったのだ。
穏和な笑顔を浮かべたまま、顔色一つ変えることなく、「障害」となるものを排除する。
例えそれが、同胞のガーディアンズであったとしても同じ事だ。
就任して一年で、彼女は名実共に諜報部を支配した。
根拠のない誹謗中傷、彼女を陥れる為の内部工作、それらを行う者は、その一年間で皆消えた。消された。
あまりにも容易く、呆気なく、ガーデニングに邪魔な雑草を刈り取るように。
「世間話が嫌いなところは変わっていませんね」
この人の微笑みは、苦手だ。…正直、怖い。私は今まで、この人以上に「怖い」と思う人間に出会ったことがない。
半年と少し前、私が諜報部を退役出来たのは、この人のお陰だ。
私を拘束して使役することしか頭に無かった前任の長官では、私の嘆願など聞く耳も無かったろう。
この人は理解している。「人を使う」ということを熟知している。
手中に収め、鎖でがんじがらめにすることが、「駒として手元に置く」最善の手段ではないことを…、知っているのだ、
「状況の説明を始めましょうか」
私に会話の意志がないと知ると、長官はあっさりと私に背を向け、ブリーフィングルーム
中央の立体モニタの前へと歩を進める。…私も、それに続く。
「ガーディアンズコロニーの立体地図を」
「はい」
モニタに表示されるのは、私たちガーディアンズが拠点とするコロニーの立体見取り図。
…数万の人口を抱える、グラール星系最大の居住衛星だ
緩やかに回転する見取り図の中、コロニーの中心を貫く柱が赤く点灯を繰り返していた。
「これがコロニーの枢軸。そしてその柱の頂上付近に設置されているのが…」
長官の言葉と共に、立体映像は拡大化され、やがて枢軸全体の発光は、一点に収束する。
「ガーディアンズコロニー中央管制塔。このコロニーの心臓部です」
心臓という言葉が比喩ではない。ガーディアンズコロニーの生活環境を管理するCPUは、
その大半がこの場所に集中している。スペースポートの管制塔に似た場所に設置されているから
そう呼ばれてはいるが、実質、コロニーの中枢制御室だ。
「ここに入るには厳重な立ち入り許可が必要であり、設置されているCPUには最高技術の
情報防壁が数枚に渡って張り巡らされていますが…」
諜報部のブリーフィングルームには、キャストのオペレーターが一人と、
「お久しぶりですね。…GH-430」
伏せた瞳で微笑む、一人の女性が既に待っていた。
歳はまだ三十になっていないと聞いたことがある。客観的に見て、絶世の美女だと…、私は思っていた。
黒いコート姿に、背へと長くのばした黒髪がこれ以上ない程に似合っている。それはさながら…、
死の番犬どもを率いる、狩猟の女神。
「ご無沙汰しております。…長官」
彼女―ガーディアンズ諜報部長官―に、私は暗い瞳で一礼を送る。
「元気そうで何より。警備部のガーディアンズとは仲良くやっていますか?」
返答の必要性を感じず、私はただ、一度伏せた眼差しを彼女へと向け直すだけ。
前任の長官が退職したのが二年前。…その職を引き継いだのが、この若すぎる女性だ。
就任直後は随分と周囲から冷や飯を食わされたことだろう。
この世界、出世で恨みを買うことなど日常茶飯事だ。
その若さで長官就任など、老獪な古参どもの格好の餌食になると思われたが…、
彼女は優秀だった。途轍もなく。ただ職にしがみついて来ただけの老人などより、圧倒的に。
彼女はガーディアンズ組織の中で、誰よりも「諜報部長官」という職が適任だったのだ。
穏和な笑顔を浮かべたまま、顔色一つ変えることなく、「障害」となるものを排除する。
例えそれが、同胞のガーディアンズであったとしても同じ事だ。
就任して一年で、彼女は名実共に諜報部を支配した。
根拠のない誹謗中傷、彼女を陥れる為の内部工作、それらを行う者は、その一年間で皆消えた。消された。
あまりにも容易く、呆気なく、ガーデニングに邪魔な雑草を刈り取るように。
「世間話が嫌いなところは変わっていませんね」
この人の微笑みは、苦手だ。…正直、怖い。私は今まで、この人以上に「怖い」と思う人間に出会ったことがない。
半年と少し前、私が諜報部を退役出来たのは、この人のお陰だ。
私を拘束して使役することしか頭に無かった前任の長官では、私の嘆願など聞く耳も無かったろう。
この人は理解している。「人を使う」ということを熟知している。
手中に収め、鎖でがんじがらめにすることが、「駒として手元に置く」最善の手段ではないことを…、知っているのだ、
「状況の説明を始めましょうか」
私に会話の意志がないと知ると、長官はあっさりと私に背を向け、ブリーフィングルーム
中央の立体モニタの前へと歩を進める。…私も、それに続く。
「ガーディアンズコロニーの立体地図を」
「はい」
モニタに表示されるのは、私たちガーディアンズが拠点とするコロニーの立体見取り図。
…数万の人口を抱える、グラール星系最大の居住衛星だ
緩やかに回転する見取り図の中、コロニーの中心を貫く柱が赤く点灯を繰り返していた。
「これがコロニーの枢軸。そしてその柱の頂上付近に設置されているのが…」
長官の言葉と共に、立体映像は拡大化され、やがて枢軸全体の発光は、一点に収束する。
「ガーディアンズコロニー中央管制塔。このコロニーの心臓部です」
心臓という言葉が比喩ではない。ガーディアンズコロニーの生活環境を管理するCPUは、
その大半がこの場所に集中している。スペースポートの管制塔に似た場所に設置されているから
そう呼ばれてはいるが、実質、コロニーの中枢制御室だ。
「ここに入るには厳重な立ち入り許可が必要であり、設置されているCPUには最高技術の
情報防壁が数枚に渡って張り巡らされていますが…」
「…ハッキングされた」
「その通り。2/10、23:55。ガーディアンズ居住区の一室から、ビジフォン経由で不正アクセスがありました。
使用ツールは不明。ビジフォンの所有者である警備部のガーディアンズは死亡。
アクセスの目的は不明。情報部が二回に渡り念入りなスキャンを行いましたが、
ハッキングされたCPUに異常は無し。情報部は最終的に「いたずら」と判断しました」
モニタには次々と長官の言葉を裏付ける情報が表示されていくが…、
私の目はそれを見ていても…、ほとんど理解はしていなかった。
これが…、ただ単純に「アクセス」が目的のハッキングだとすれば…。
「話は前後しますが…、数日前に、大規模な不正合成が行われたのを知っていますか?」
「…私も調査されましたから」
「あら、それはそれは…。公安部に貴方の所在を伝えておくべきだったかしら?
随分嫌な思いをしたでしょう?」
…どうでも良い話だ。不快な思いはしたが…、それはあらぬ濡れ衣を着せられたことじゃない。
――ご主人様は悪くないの! だから返して! ご主人様を返して!
あの時の、410の悲痛な叫び声が、まだ頭に残っている…。
「あの不正合成事件の三週間ほど前、今回不正アクセスを行ったガーディアンズの
ビジフォンから、GRM、ヨウメイ、テノラ、クバラ市へ、やはり不正アクセスがありました。
その際流失したのは単なる画像データだけでしたが…、
『アクセスされた』ことには違いありませんよね?」
くすりと、長官がしとやかに笑う。…どうしてそこで笑うのか…、私には理解出来ない。
「そして、くだんの警備部のガーディアンズですが、彼はGH-440を保有していた。
彼の死体はマイルームにて発見されましたが、GH-440は所在不明。
諜報部は昨日、コロニー最下層にて該当のGH-440の遺体を発見しましたが…、
調査の結果、どんな結果が出たと思います?」
「わかりません」
私の、そんな素っ気ない言葉を意にも介さず、長官はわざわざ私の方を向くと、
軽く握った拳で口元を隠し、ころころと笑い声を転がして、
「投棄されていた彼のGH-440はね、二ヶ月も前に全停止していたんですって」
ナンセンスなギャグに笑っているのか、オカルトを楽しんでいるのか、
あるいは別の何かか…、私には、やはりこの人の笑顔が、…理解出来ない。
「どれもこれもがあり得ない話ばかり。その理由も目的も全く判らない。
でもこう考えれば、それらの事件は全て、綺麗に収まりがつく」
そう、まるで、理解の出来ないパズルに、すっぽりとピースが収まるように。
「私が口にしたGH-440という言葉が、…GH-440、識別番号GSS015-S10、だったとしたら…?」
「状況証拠すらありません」
「今回の不正合成事件、あまりにも急だったと思いませんか?
画像データが流出したとは言え、合成時に使用されるマスターコードは無事だった。
ではマスターコードはいつ流失したのか?
GRMに問い合わせた所、面白い回答があったんです。
不正合成が発覚する二日前。…GRM社のCPUから、マスターコードが『勝手に転送された』んですって。
…これは状況証拠にはなりませんか? GH-430」
私は…、答えられなかった。ただ俯く私に…、
「GH-440、識別番号GSS015-S10。彼女の『能力』は? 答えなさい、GH-430」
背の支柱を鷲掴みにされるような…、ぞっとするほどに無機質な声が掛けられた。
長官はやはり微笑んでいる。…押し潰されるほどの威圧を眼差しに潜ませて。
「…『中枢へとアクセスしたCPUを、完全に支配する』…」
「ええ、そうね。良く憶えていましたね? GH-430」
長官は、すいと、私を見下ろしていた眼差しを立体モニタへと向け、
「GH-440。彼女は情報能力特化型のワンオブサウザンド。
彼女に中枢を触れられたCPUは、その瞬間から彼女の手足となる。全てが彼女の思うがまま。
スキャンなんて意味無いわ。だって「正常か?」という問い掛けに返答をするのは、他ならない彼女なんですもの。
…ガーディアンズコロニーの中央制御室は、実質今、彼女に支配されていると見て間違いないでしょう」
それはつまり…、コロニー全人口が、既に掌握されているということ!
「その通り。2/10、23:55。ガーディアンズ居住区の一室から、ビジフォン経由で不正アクセスがありました。
使用ツールは不明。ビジフォンの所有者である警備部のガーディアンズは死亡。
アクセスの目的は不明。情報部が二回に渡り念入りなスキャンを行いましたが、
ハッキングされたCPUに異常は無し。情報部は最終的に「いたずら」と判断しました」
モニタには次々と長官の言葉を裏付ける情報が表示されていくが…、
私の目はそれを見ていても…、ほとんど理解はしていなかった。
これが…、ただ単純に「アクセス」が目的のハッキングだとすれば…。
「話は前後しますが…、数日前に、大規模な不正合成が行われたのを知っていますか?」
「…私も調査されましたから」
「あら、それはそれは…。公安部に貴方の所在を伝えておくべきだったかしら?
随分嫌な思いをしたでしょう?」
…どうでも良い話だ。不快な思いはしたが…、それはあらぬ濡れ衣を着せられたことじゃない。
――ご主人様は悪くないの! だから返して! ご主人様を返して!
あの時の、410の悲痛な叫び声が、まだ頭に残っている…。
「あの不正合成事件の三週間ほど前、今回不正アクセスを行ったガーディアンズの
ビジフォンから、GRM、ヨウメイ、テノラ、クバラ市へ、やはり不正アクセスがありました。
その際流失したのは単なる画像データだけでしたが…、
『アクセスされた』ことには違いありませんよね?」
くすりと、長官がしとやかに笑う。…どうしてそこで笑うのか…、私には理解出来ない。
「そして、くだんの警備部のガーディアンズですが、彼はGH-440を保有していた。
彼の死体はマイルームにて発見されましたが、GH-440は所在不明。
諜報部は昨日、コロニー最下層にて該当のGH-440の遺体を発見しましたが…、
調査の結果、どんな結果が出たと思います?」
「わかりません」
私の、そんな素っ気ない言葉を意にも介さず、長官はわざわざ私の方を向くと、
軽く握った拳で口元を隠し、ころころと笑い声を転がして、
「投棄されていた彼のGH-440はね、二ヶ月も前に全停止していたんですって」
ナンセンスなギャグに笑っているのか、オカルトを楽しんでいるのか、
あるいは別の何かか…、私には、やはりこの人の笑顔が、…理解出来ない。
「どれもこれもがあり得ない話ばかり。その理由も目的も全く判らない。
でもこう考えれば、それらの事件は全て、綺麗に収まりがつく」
そう、まるで、理解の出来ないパズルに、すっぽりとピースが収まるように。
「私が口にしたGH-440という言葉が、…GH-440、識別番号GSS015-S10、だったとしたら…?」
「状況証拠すらありません」
「今回の不正合成事件、あまりにも急だったと思いませんか?
画像データが流出したとは言え、合成時に使用されるマスターコードは無事だった。
ではマスターコードはいつ流失したのか?
GRMに問い合わせた所、面白い回答があったんです。
不正合成が発覚する二日前。…GRM社のCPUから、マスターコードが『勝手に転送された』んですって。
…これは状況証拠にはなりませんか? GH-430」
私は…、答えられなかった。ただ俯く私に…、
「GH-440、識別番号GSS015-S10。彼女の『能力』は? 答えなさい、GH-430」
背の支柱を鷲掴みにされるような…、ぞっとするほどに無機質な声が掛けられた。
長官はやはり微笑んでいる。…押し潰されるほどの威圧を眼差しに潜ませて。
「…『中枢へとアクセスしたCPUを、完全に支配する』…」
「ええ、そうね。良く憶えていましたね? GH-430」
長官は、すいと、私を見下ろしていた眼差しを立体モニタへと向け、
「GH-440。彼女は情報能力特化型のワンオブサウザンド。
彼女に中枢を触れられたCPUは、その瞬間から彼女の手足となる。全てが彼女の思うがまま。
スキャンなんて意味無いわ。だって「正常か?」という問い掛けに返答をするのは、他ならない彼女なんですもの。
…ガーディアンズコロニーの中央制御室は、実質今、彼女に支配されていると見て間違いないでしょう」
それはつまり…、コロニー全人口が、既に掌握されているということ!
「事実を公表し…、然るべき対策本部を設け…、一刻も早くコロニーの住人を避難させるべきです…!
状況は最悪だ! 後手も後手! ボードの上は、駒はおろか、ルールまで彼女の手の中だ!
「それは出来ません。この事件は何としてでも内々で処理しなければ」
ふう、と長官は細いため息を吐き…、前髪を掻き上げる。
「事が明るみに出れば原因を究明される。それはすなわち、ワンオブサウザンドという存在の露呈です。
それだけは困ります。何の為に私たち諜報部がワンオブサウザンドという存在を極秘扱いにし、
ガーディアンズ内においても都市伝説程度の噂話に済ませてきたことか」
「…同盟軍に対して、グラール教団に対して、ローグスに対して、不可視の切り札とする為…!」
ぎりぃッ! と、私の指の爪が、強く握り込んだ手のひらに抉り込む!
「そう。たかだか創立二十年程度の民間企業である私たちには、『貴方たち』が必要です。
貴方たちの生みの親でもある、GRM社と仲良くやっていく為にも、ね?」
絶望的な沈黙がブリーフィングルームに広がり…、
そして、外部からの通信受信を知らせる電子音が鳴る。
「長官。調査課二班班長より報告。例の情報部職員の確保に失敗したそうです。
突入時には既に逃走。現在一班、三班と連携して足取りを追跡中とのことです」
「余計な情報が外に漏れるのは面倒ね。火器戦闘と射殺を許可しなさい。
民間人の被害は五名まで。ガーディアンズなら十名まで。
情報漏洩防止が最優先よ」
「了解しました。通達致します」
知ってたことじゃないか。…ここが『地獄』だなんてこと。
ここでは世に知られた「ガーディアンズ」なんて他人事だ。
人殺しなんて、ゴミを捨てるのと同じくらいの意味でしかない。
ここでは人一人の命になんて、これっぽっちの価値もない。
知ってる。わかってる。私だって…、この場所にいたんだから…。
でも…!
ぶつり、と、八重歯を立てて噛み締めていた唇が避け、
私たちの体を流れる真っ黒な『血』がしたたり落ちる。
「…私たちは…」
「GH-430?」
彼女は、コロニーに住む数万の人間の安全よりも、私たちが大事だと言う。
私たちの秘密を守る為なら、人殺しさえ平然とやる。
「私たちは…、一体…、何なんですか…!?」
「…決まっているじゃありませんか」
長官は、私を優しく見下ろすと、
「とても大事で、とても可愛らしい、――『立派な道具』ですよ?」
そういって、…私の頭を撫でるのだった…。
「現在諜報部が全力でGH-440の所在を追っています。貴方は待機していて下さい。
本部にいる必要はありませんが、通信は可能な状況でお願いします。
所在が判明次第連絡を送りますので…」
ざぁっ、と、長官は長い黒髪を掻き上げ、手櫛を通すと、
「即座に現場に急行。GH-440を『拘束』あるいは『完全破壊』して下さい。
…このミッションを外部の目に触れずに完了するには、貴方の協力が不可欠なのですよ。
よろしくお願いしますね? GH-430」
ブーツの足音を響かせて、彼女はブリーフィングルームの出口へと歩き出す。
その場に取り残されるように立ち尽くす私に、もう、振り返ることもなく。
「それにしても…」
不意に、その長官が呟いた。
「中央管制塔へのアクセスが十日深夜。もう三日以上が経つというのに、
どうしてGH-440は何のアクションも起こしてこないのかしら…?」
足を止めるほどの疑問ではなかったのだろう。長官の足音は少しずつ遠ざかっていく。
しゅんっ、と、ブリーフィングルームのドアが開く音と同じくして、
「ああ、今日はバレンタインデーでしたね。…チョコでも渡したい相手でもいたのかしら」
そう言って…、彼女はおかしそうに笑うのだった。
状況は最悪だ! 後手も後手! ボードの上は、駒はおろか、ルールまで彼女の手の中だ!
「それは出来ません。この事件は何としてでも内々で処理しなければ」
ふう、と長官は細いため息を吐き…、前髪を掻き上げる。
「事が明るみに出れば原因を究明される。それはすなわち、ワンオブサウザンドという存在の露呈です。
それだけは困ります。何の為に私たち諜報部がワンオブサウザンドという存在を極秘扱いにし、
ガーディアンズ内においても都市伝説程度の噂話に済ませてきたことか」
「…同盟軍に対して、グラール教団に対して、ローグスに対して、不可視の切り札とする為…!」
ぎりぃッ! と、私の指の爪が、強く握り込んだ手のひらに抉り込む!
「そう。たかだか創立二十年程度の民間企業である私たちには、『貴方たち』が必要です。
貴方たちの生みの親でもある、GRM社と仲良くやっていく為にも、ね?」
絶望的な沈黙がブリーフィングルームに広がり…、
そして、外部からの通信受信を知らせる電子音が鳴る。
「長官。調査課二班班長より報告。例の情報部職員の確保に失敗したそうです。
突入時には既に逃走。現在一班、三班と連携して足取りを追跡中とのことです」
「余計な情報が外に漏れるのは面倒ね。火器戦闘と射殺を許可しなさい。
民間人の被害は五名まで。ガーディアンズなら十名まで。
情報漏洩防止が最優先よ」
「了解しました。通達致します」
知ってたことじゃないか。…ここが『地獄』だなんてこと。
ここでは世に知られた「ガーディアンズ」なんて他人事だ。
人殺しなんて、ゴミを捨てるのと同じくらいの意味でしかない。
ここでは人一人の命になんて、これっぽっちの価値もない。
知ってる。わかってる。私だって…、この場所にいたんだから…。
でも…!
ぶつり、と、八重歯を立てて噛み締めていた唇が避け、
私たちの体を流れる真っ黒な『血』がしたたり落ちる。
「…私たちは…」
「GH-430?」
彼女は、コロニーに住む数万の人間の安全よりも、私たちが大事だと言う。
私たちの秘密を守る為なら、人殺しさえ平然とやる。
「私たちは…、一体…、何なんですか…!?」
「…決まっているじゃありませんか」
長官は、私を優しく見下ろすと、
「とても大事で、とても可愛らしい、――『立派な道具』ですよ?」
そういって、…私の頭を撫でるのだった…。
「現在諜報部が全力でGH-440の所在を追っています。貴方は待機していて下さい。
本部にいる必要はありませんが、通信は可能な状況でお願いします。
所在が判明次第連絡を送りますので…」
ざぁっ、と、長官は長い黒髪を掻き上げ、手櫛を通すと、
「即座に現場に急行。GH-440を『拘束』あるいは『完全破壊』して下さい。
…このミッションを外部の目に触れずに完了するには、貴方の協力が不可欠なのですよ。
よろしくお願いしますね? GH-430」
ブーツの足音を響かせて、彼女はブリーフィングルームの出口へと歩き出す。
その場に取り残されるように立ち尽くす私に、もう、振り返ることもなく。
「それにしても…」
不意に、その長官が呟いた。
「中央管制塔へのアクセスが十日深夜。もう三日以上が経つというのに、
どうしてGH-440は何のアクションも起こしてこないのかしら…?」
足を止めるほどの疑問ではなかったのだろう。長官の足音は少しずつ遠ざかっていく。
しゅんっ、と、ブリーフィングルームのドアが開く音と同じくして、
「ああ、今日はバレンタインデーでしたね。…チョコでも渡したい相手でもいたのかしら」
そう言って…、彼女はおかしそうに笑うのだった。
なんだか意見をうろうろしていてみっともないですが…、
次の投下の時には、きっちり方針を決めようと思います。
それでは、今夜はこれにて。
次の投下の時には、きっちり方針を決めようと思います。
それでは、今夜はこれにて。
神様の後に投下する厚顔無恥な俺m9(^Д^)プギャー
====
165000メセタ
今俺の手に、あらゆるところから借りに借りにまくって作ったメセタがある。
そして、目の前にはGRM社の基盤屋。
イムフォトン10、バルカリン6、チコタイト9、パルエボン9。
俺のレベルには不相応の素材たち。
一つ深呼吸。
そして俺は店に入った。
―マイルーム
タマ「ふにゃあ……」
たいくつ。
ご主人がお買い物に言ってる間、あたしは部屋で一人きり。
サンフラワの花弁は全部抜いちゃった。
モトゥブカズウラに食べられるごっこも飽きちゃった。
あたしは今ぼ~っと窓の外を見ている。
タマ「ふにゃあ……」
二度目のあくび。
ご主人、はやくかえってこないかなあ……
プシュー
あ、ご主人だ!
タマ「おかえりポコッ!!」
あたしはいつものようにご主人を迎える。
―マイルーム
タマ「おかえりポコッ!!」
ヒュマ「……」
タマ「……ふに? どしたの?ご主人??」
タマが深刻そうな俺を見て、首をかしげる。
ヒュマ「…………」(がばっ!)
感情を抑えきれず、唐突にタマを抱き締める俺。
タマ「に゙ゃっ!? に゙ゃああああああッ!?」
いきなりの抱擁にパニックに陥るタマ。
俺は、思いの丈をタマの耳に囁く。
ヒュマ「タマ………………愛してるぞ」
タマ「……ゔ……ゔにぃ」
なんだか妙な反応だ。
====
165000メセタ
今俺の手に、あらゆるところから借りに借りにまくって作ったメセタがある。
そして、目の前にはGRM社の基盤屋。
イムフォトン10、バルカリン6、チコタイト9、パルエボン9。
俺のレベルには不相応の素材たち。
一つ深呼吸。
そして俺は店に入った。
―マイルーム
タマ「ふにゃあ……」
たいくつ。
ご主人がお買い物に言ってる間、あたしは部屋で一人きり。
サンフラワの花弁は全部抜いちゃった。
モトゥブカズウラに食べられるごっこも飽きちゃった。
あたしは今ぼ~っと窓の外を見ている。
タマ「ふにゃあ……」
二度目のあくび。
ご主人、はやくかえってこないかなあ……
プシュー
あ、ご主人だ!
タマ「おかえりポコッ!!」
あたしはいつものようにご主人を迎える。
―マイルーム
タマ「おかえりポコッ!!」
ヒュマ「……」
タマ「……ふに? どしたの?ご主人??」
タマが深刻そうな俺を見て、首をかしげる。
ヒュマ「…………」(がばっ!)
感情を抑えきれず、唐突にタマを抱き締める俺。
タマ「に゙ゃっ!? に゙ゃああああああッ!?」
いきなりの抱擁にパニックに陥るタマ。
俺は、思いの丈をタマの耳に囁く。
ヒュマ「タマ………………愛してるぞ」
タマ「……ゔ……ゔにぃ」
なんだか妙な反応だ。
ヒュマ「だから…………やってくれるな?」
タマ「にゃ…………?」
ヒュマ「頼む!この基盤買って来たんだ!!素材もある!! 頼む!!成功させてくれ!!
俺の愛しのタマなら、絶対成功してくれるよな!!なっ!?」
タマ「……………………」
しばし、沈黙。
タマ「フカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!」
ん?なんだこの音?
タマ「ん゙に゙ゃあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ!!」
怒りに燃えたタマ。俺よりレベルの高いタマ。お前…一体なんでそんなに……怒ってるんだ……
ああ、ガミサキが俺をガミサキってるぜ…… シンツキザシがツキザシってるぜ……
……頼む…………これを……俺のこの基盤をを…………成功させて…………くれ…………
そうして、俺の意識は闇の中に溶けていった。
>>合成結果編に続くかもしれない
ということで基盤つっこんでくるノシ
タマ「にゃ…………?」
ヒュマ「頼む!この基盤買って来たんだ!!素材もある!! 頼む!!成功させてくれ!!
俺の愛しのタマなら、絶対成功してくれるよな!!なっ!?」
タマ「……………………」
しばし、沈黙。
タマ「フカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!」
ん?なんだこの音?
タマ「ん゙に゙ゃあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ!!」
怒りに燃えたタマ。俺よりレベルの高いタマ。お前…一体なんでそんなに……怒ってるんだ……
ああ、ガミサキが俺をガミサキってるぜ…… シンツキザシがツキザシってるぜ……
……頼む…………これを……俺のこの基盤をを…………成功させて…………くれ…………
そうして、俺の意識は闇の中に溶けていった。
>>合成結果編に続くかもしれない
ということで基盤つっこんでくるノシ
>>66
相変わらず早い、そして出来が良い・・・w
続きが気になって思わず投稿の手が止まるくらいだ・・・
いや執筆速度が遅いのを誤魔化してるわけじゃないぞ?w
しかしガーディアンズの存在がどんどんでかく、且つ裏がどんどん黒く・・・w
>本音を言えば、やっぱりここで書いていきたい、というのはあります。
>自己顕示欲と言ってしまえばそれだけなのですが…orz
投下してこそスレの意味があると言うもの
それに作者なんてみんなそんなもんさ!w
>>68
顔を爪で縦に引っかかれるヒュマ郎の顔が鮮明に浮かぶようだ・・・
しかしこの災難っぷり、他人事とは思えんな・・・w
相変わらず早い、そして出来が良い・・・w
続きが気になって思わず投稿の手が止まるくらいだ・・・
いや執筆速度が遅いのを誤魔化してるわけじゃないぞ?w
しかしガーディアンズの存在がどんどんでかく、且つ裏がどんどん黒く・・・w
>本音を言えば、やっぱりここで書いていきたい、というのはあります。
>自己顕示欲と言ってしまえばそれだけなのですが…orz
投下してこそスレの意味があると言うもの
それに作者なんてみんなそんなもんさ!w
>>68
顔を爪で縦に引っかかれるヒュマ郎の顔が鮮明に浮かぶようだ・・・
しかしこの災難っぷり、他人事とは思えんな・・・w
>>66
以前の盛況だった時期ならば、このペースでもなんら問題なかったのでしょうが、
最近は過疎り気味なせいか、連投がどうしても目立ってしまうのでしょうね…
実際、あの頃は長文を毎日のように投下しても、批判的な意見が出る様なことはまず無かった気がします
妙な言い方になりますが、小ビス子の様にオロオロせず、自信を持って自分のやり方を貫いて欲しいところです
>>67
モトゥブカズウラに食べられるごっこも飽きちゃった。
やばい、これ超見てみたい!
以前の盛況だった時期ならば、このペースでもなんら問題なかったのでしょうが、
最近は過疎り気味なせいか、連投がどうしても目立ってしまうのでしょうね…
実際、あの頃は長文を毎日のように投下しても、批判的な意見が出る様なことはまず無かった気がします
妙な言い方になりますが、小ビス子の様にオロオロせず、自信を持って自分のやり方を貫いて欲しいところです
>>67
モトゥブカズウラに食べられるごっこも飽きちゃった。
やばい、これ超見てみたい!
>>66
昔から居る人だから知っているとは思うが、このスレは元々作者が
自己満足投下するための『オナニースレ』だったはずだから好きにすれば倫理的におk。
この手の意見はそれこそ>>45のような解釈でスルーしちゃっても良いと思う。
因みに個人的な希望としては、今の形式での投稿でやってくれれば有り難い。
折角作ったサイトの方は、投下用じゃなくて
今までの作品全部載っけて個人ライブラリにするとみんな喜びそう。
昔から居る人だから知っているとは思うが、このスレは元々作者が
自己満足投下するための『オナニースレ』だったはずだから好きにすれば倫理的におk。
この手の意見はそれこそ>>45のような解釈でスルーしちゃっても良いと思う。
因みに個人的な希望としては、今の形式での投稿でやってくれれば有り難い。
折角作ったサイトの方は、投下用じゃなくて
今までの作品全部載っけて個人ライブラリにするとみんな喜びそう。
マスターはいつものようにミッションに出かけ今日は私はお留守番。
そしていつもと同じ時間にマイルームの自動ドアが開くと私はいつも通りにマスターに飛びつく。
420「マスターおかえりー、ね~ね~おみやげは~?」
ビス男「お土産って言っても通過ミッションを少しやってきただけだから大したもんはないからなぁ・・・
あぁそうだ、途中でこんなの拾ったんだった」
そう言うとマスターはナノトランサーからあるものを取り出して部屋の片隅に置いた。
それは茶色の鉢に緑色で所々に棘がある植物、よく言うサボテンだった。
420「・・・?ねぇマスター、これってなに?」
ビス男「モトゥブ特産の植物でな、ムシクイサボテ、って言うんだが」
420「ふーん・・・」
期待はずれと言うか拍子抜けと言うか。
それでも物珍しさから私は指でツンツンとつついたり棘を引っ張ったりしてみる。
これは観葉植物にしては部屋には不釣合いなものかもしれないけどな部屋よりはいいかもしれない、
私が色々観察をしている間にマスターは夕飯の準備に取り掛かりに台所へと向かった。
420「ツンツン・・・ツンツン・・・むー、変なの」
観葉植物だけに当然ぴくりとも動かない。
本当のところもっと面白いおもちゃやおいしいお菓子のお土産を期待していた。
でもたまにはこういうのも仕方ないかなと思い他にやる事もないので私は観察を続けていた。
420「むー・・・あれ・・・?なんか甘い香りがする・・・」
はなを動かして香りを探る、はじめは台所で何か作ってるんじゃないかなと思ったけどそういうわけじゃないらしい。
香りの元はもっと近い、そして目の前のサボテンが目に入った。ひょっとして・・・これ?
まるで口のように開いた二枚の葉っぱ、その間から甘い香りが漂ってくる。
それはまるで極上のハチミツのようなとっても甘そうでとってもおいしそうな香り。
420「なんだろこれ・・・いいにおい・・・」
まるで花に誘われるミツバチのようにふらふらとその開いた葉っぱに手を伸ばしていった。
ビス男「あぁそう言えばあいつに言い忘れてたな、
420、そのサボテンの葉っぱには触れないほうがいいぞ、挟まれると痛いからな・・・って」
台所からひょっこりと顔を出した俺の目に飛び込んできたもの、それは・・・。
左手を挟まれながら右手にガミサキを持ち、顔には涙を浮かべながら泣きわめきながら部屋で暴れまわる420の姿だった。
なお、この後420の沈静化に成功し医者に診てもらったが420の手は一週間ほど腫れ上がり、
420と激闘を繰り広げたムシクイサボテは部屋の奥の奥へと隔離される事になったとさ。
52の続きを投下。
翌日 沼子のマイルーム
病院から戻ってくるなり、沼子はベッドに座り込んだ。
430「ご、じゅ、じん、ざま゛、ごべんな゛ざい゛」
沼子「泣かないで、430。きっと今日は星霊の加護がうすい日なの。だから、ね?」
ギプスで固定され、痛々しく吊られた沼子の右腕を、430が泣きながらさすっていた。
治療を受けた病院からずっと泣き通しなので、沼子はむしろ430のほうが心配だった。
沼子「……そうだ。どうせ腕もこんなだし、今日は外へ出ず大人しく家で合成でもしましょう」
沼子の提案に、430はぱっと表情を明るくした。
430「はいっ! 合成ならお任せくださいっ」
元気よく答える430に、沼子は微笑を向けた。
沼子「430ったら、よっぽど合成が好きなのね。さっきまであんなに泣いていたのに」
涙やら何やらでぐちゃぐちゃになった430の顔を拭いてやりながら、沼子は立ち上がった。
ナノトランサーから四枚の基板を取り出し、430の合成キットに差し込んでゆく。
430「ア゛ッー! ご、ごしゅじんさまぁ」
沼子「?」
430「こ、こここここれ、これ……」
沼子「ラッピー?」
430「違っ……ア゛ッー」
沼子が差し込もうとした基板を、430が震える指で押し止めた。
沼子「心配しなくても大丈夫。ちゃんと、由緒正しい基板よ」
430の手をそっと握って脇へよけ、沼子は基板を差し込んだ。
430「ごしゅじんさまぁ」
430が情けない声を出した。四枚の基板/ファントムがセットされ、沼子が倉庫から材料をピックアップしてゆく。
沼子「大丈夫。失敗しても、怒らないから。それじゃ、あとはお願いね」
合成指示を終え、ベッドに寝転がる沼子を430は涙目で見送り、つぶやいた。
430「ファントムなんて、作ったことないですよぉ……」
早くも寝息をたてている沼子の隣で、430はしばらく呆然と立ち尽くしていた。
昏々と眠り続ける沼子。その側で、430は必死に合成をしていた。
ふだん目にしないような高級素材をふんだんに使い、その分、時間もかける。
430「ごしゅじんさまは怒らないっていってたけど、もし、失敗なんかしちゃったら……」
パルム病院に治療費を払ったあと、沼子の資産は底を突きかけていた。
430「はさん……です……」
もはや430の顔色は、パルムの晴天よりも青かった。
430「わたし、がんばります! きっと、四丁とも成功させてみせますから!」
沼子「う…4…3…0…」
はっとして口を押さえ沼子の声に振り向くと、沼子は熟睡していた。どうやら寝言らしい。
すやすや眠る沼子の寝顔に誓いを立てて、430は合成を続けるのであった。 つづく
翌日 沼子のマイルーム
病院から戻ってくるなり、沼子はベッドに座り込んだ。
430「ご、じゅ、じん、ざま゛、ごべんな゛ざい゛」
沼子「泣かないで、430。きっと今日は星霊の加護がうすい日なの。だから、ね?」
ギプスで固定され、痛々しく吊られた沼子の右腕を、430が泣きながらさすっていた。
治療を受けた病院からずっと泣き通しなので、沼子はむしろ430のほうが心配だった。
沼子「……そうだ。どうせ腕もこんなだし、今日は外へ出ず大人しく家で合成でもしましょう」
沼子の提案に、430はぱっと表情を明るくした。
430「はいっ! 合成ならお任せくださいっ」
元気よく答える430に、沼子は微笑を向けた。
沼子「430ったら、よっぽど合成が好きなのね。さっきまであんなに泣いていたのに」
涙やら何やらでぐちゃぐちゃになった430の顔を拭いてやりながら、沼子は立ち上がった。
ナノトランサーから四枚の基板を取り出し、430の合成キットに差し込んでゆく。
430「ア゛ッー! ご、ごしゅじんさまぁ」
沼子「?」
430「こ、こここここれ、これ……」
沼子「ラッピー?」
430「違っ……ア゛ッー」
沼子が差し込もうとした基板を、430が震える指で押し止めた。
沼子「心配しなくても大丈夫。ちゃんと、由緒正しい基板よ」
430の手をそっと握って脇へよけ、沼子は基板を差し込んだ。
430「ごしゅじんさまぁ」
430が情けない声を出した。四枚の基板/ファントムがセットされ、沼子が倉庫から材料をピックアップしてゆく。
沼子「大丈夫。失敗しても、怒らないから。それじゃ、あとはお願いね」
合成指示を終え、ベッドに寝転がる沼子を430は涙目で見送り、つぶやいた。
430「ファントムなんて、作ったことないですよぉ……」
早くも寝息をたてている沼子の隣で、430はしばらく呆然と立ち尽くしていた。
昏々と眠り続ける沼子。その側で、430は必死に合成をしていた。
ふだん目にしないような高級素材をふんだんに使い、その分、時間もかける。
430「ごしゅじんさまは怒らないっていってたけど、もし、失敗なんかしちゃったら……」
パルム病院に治療費を払ったあと、沼子の資産は底を突きかけていた。
430「はさん……です……」
もはや430の顔色は、パルムの晴天よりも青かった。
430「わたし、がんばります! きっと、四丁とも成功させてみせますから!」
沼子「う…4…3…0…」
はっとして口を押さえ沼子の声に振り向くと、沼子は熟睡していた。どうやら寝言らしい。
すやすや眠る沼子の寝顔に誓いを立てて、430は合成を続けるのであった。 つづく
流れを無視し投下
理由?
バトルっぽい物を書きたくなったため(何
高速で移動するリニアトレインの中に飛び交う銃弾。
数は圧倒的にローグスが放つ銃弾の方が多い。
しかしその銃弾のほとんどは壁に当たり他のはドアの向こうに吸い込まれ彼らが狙う人物には当たることはなかった。
「…こちら黒キャス男。452進行状況は?」
通信を開きつつフォトンの銃弾の間をかいくぐり手に持っているハンドガンを発射。
叫び声を上げ何人かのローグスが倒れる。
『こちら452。現在最後の防壁に到着したところ。今からこの防壁を突破して完全に乗っ取るから約4分といったところ』
通信機越しに聞こえるのは彼のPMである452。
「了解した。それならこちらもラストスパートに移行する」
ハンドガンを名のとランサーにしまい、変わりにグレネードを構える。
『了解。BGMは?』
「…『我は化物』を」
『All light.』
「Let's――」
『Let's――』
――Music
理由?
バトルっぽい物を書きたくなったため(何
高速で移動するリニアトレインの中に飛び交う銃弾。
数は圧倒的にローグスが放つ銃弾の方が多い。
しかしその銃弾のほとんどは壁に当たり他のはドアの向こうに吸い込まれ彼らが狙う人物には当たることはなかった。
「…こちら黒キャス男。452進行状況は?」
通信を開きつつフォトンの銃弾の間をかいくぐり手に持っているハンドガンを発射。
叫び声を上げ何人かのローグスが倒れる。
『こちら452。現在最後の防壁に到着したところ。今からこの防壁を突破して完全に乗っ取るから約4分といったところ』
通信機越しに聞こえるのは彼のPMである452。
「了解した。それならこちらもラストスパートに移行する」
ハンドガンを名のとランサーにしまい、変わりにグレネードを構える。
『了解。BGMは?』
「…『我は化物』を」
『All light.』
「Let's――」
『Let's――』
――Music
聴覚センサーに重低音と激しくゆがんだギターの音が響く。
その心地よさに身をゆだね銃弾の雨の中へと躍り出る。
すぐさまグレネードを発射、そして駆け出すのと同時にハンドガンと片手剣に持ち換える。
放物線に飛んだグレネードの弾は寸分の狂いもなく密集しているところへ着弾。
爆発と共に吹き飛ぶローグス達。
爆発に巻き込まれなかった他の者は突然の爆発に混乱に陥っている。
その隙を突き、手に持ったハンドガンを寸分の狂いもなく被弾させる。
グレネードの爆発に続きハンドガンの応酬で完全に浮き足立っているが何人かはこちらへ剣で切りかかってくる。
短い呼吸音とともにハンドガンとは反対の手に持っている片手剣で相手の太刀筋をさばきハンドガンの弾を叩き込む。
『あと3分』
重低音のBGMの中聞こえるPMの声。
それを心の隅で心地いいなと思いつつ周囲の敵を片付けてゆく。
「撃ぇ!!」
後ろに控えていたのか頭でっかちな四脚マシナリーがロケット弾を放つ。
「―っ!」
体中のバネを使い横へと飛び回避。
次弾がこないうちに体勢を立て直しマシナリーの元へと駆け出す。
飛んでくる銃弾を最小の動きでかわし、体を沈め冷たい床へと力いっぱい手を突く。
『カチッ』と硬い音が響くのを聞きながら勢いのまま体を宙返りさせる。
回る背景。
自分を見上げる敵。
それらがスローに見える。
そして、着地と同時に跳ぶときに仕掛けたウィルストラップGが爆発。
あたりにウィルスが飛び散った。
その心地よさに身をゆだね銃弾の雨の中へと躍り出る。
すぐさまグレネードを発射、そして駆け出すのと同時にハンドガンと片手剣に持ち換える。
放物線に飛んだグレネードの弾は寸分の狂いもなく密集しているところへ着弾。
爆発と共に吹き飛ぶローグス達。
爆発に巻き込まれなかった他の者は突然の爆発に混乱に陥っている。
その隙を突き、手に持ったハンドガンを寸分の狂いもなく被弾させる。
グレネードの爆発に続きハンドガンの応酬で完全に浮き足立っているが何人かはこちらへ剣で切りかかってくる。
短い呼吸音とともにハンドガンとは反対の手に持っている片手剣で相手の太刀筋をさばきハンドガンの弾を叩き込む。
『あと3分』
重低音のBGMの中聞こえるPMの声。
それを心の隅で心地いいなと思いつつ周囲の敵を片付けてゆく。
「撃ぇ!!」
後ろに控えていたのか頭でっかちな四脚マシナリーがロケット弾を放つ。
「―っ!」
体中のバネを使い横へと飛び回避。
次弾がこないうちに体勢を立て直しマシナリーの元へと駆け出す。
飛んでくる銃弾を最小の動きでかわし、体を沈め冷たい床へと力いっぱい手を突く。
『カチッ』と硬い音が響くのを聞きながら勢いのまま体を宙返りさせる。
回る背景。
自分を見上げる敵。
それらがスローに見える。
そして、着地と同時に跳ぶときに仕掛けたウィルストラップGが爆発。
あたりにウィルスが飛び散った。
「あと2分です」
452は主人が好きな重金属な音楽を聴きながらキーボードを打つ手を加速させる。
爆発音や叫び声が開きっぱなしの通信機越しに聞こえるがそれらのノイズは重低音を発しているBGMによりかき消される。
目の前にあらゆるウィンドウが開いては閉じを繰り返している。
それらを瞬間的に認識し対処、反撃を施す。
強固な防壁だが彼女にかかれば瞬く間に壁は削られてゆく。
「あと1分です」
BGMはラストスパートの加速に入った。
―こちらもラスト…。ウィルス『地獄の鉄槌』作動
Enterキーを押すと先程とは比べられないくらいの数のウィンドウが開きあっという間に画面を多い尽くし、圧倒的な情報量があっという間に防壁を崩していく。
そして
「OK。最終防壁を突破ついでにこの列車を統括しているコンピュータを完全に乗っ取ったわ」
『了解。こちらも丁度片付いたところだ』
「これでミッション終了かしら?」
『ああ、そのあとの処理は他の奴に任せればいい』
「わかったわ。…3分55秒。丁度、BGMも終わったわ。このまま上のカフェで休憩でもしましょ」
『了解』
淡白な声がしたと思ったらそのまま通信が切れた。
「はぁ…」
そんな主人の様子になんとなくため息と苦笑いが漏れ部屋を後にした。
452は主人が好きな重金属な音楽を聴きながらキーボードを打つ手を加速させる。
爆発音や叫び声が開きっぱなしの通信機越しに聞こえるがそれらのノイズは重低音を発しているBGMによりかき消される。
目の前にあらゆるウィンドウが開いては閉じを繰り返している。
それらを瞬間的に認識し対処、反撃を施す。
強固な防壁だが彼女にかかれば瞬く間に壁は削られてゆく。
「あと1分です」
BGMはラストスパートの加速に入った。
―こちらもラスト…。ウィルス『地獄の鉄槌』作動
Enterキーを押すと先程とは比べられないくらいの数のウィンドウが開きあっという間に画面を多い尽くし、圧倒的な情報量があっという間に防壁を崩していく。
そして
「OK。最終防壁を突破ついでにこの列車を統括しているコンピュータを完全に乗っ取ったわ」
『了解。こちらも丁度片付いたところだ』
「これでミッション終了かしら?」
『ああ、そのあとの処理は他の奴に任せればいい』
「わかったわ。…3分55秒。丁度、BGMも終わったわ。このまま上のカフェで休憩でもしましょ」
『了解』
淡白な声がしたと思ったらそのまま通信が切れた。
「はぁ…」
そんな主人の様子になんとなくため息と苦笑いが漏れ部屋を後にした。
>>74
主人のニュマ子はところどころ抜けてるが凄いいい人だなぁ、
その抜けてるおかげで430が色々プレッシャー受けてるようだが・・・w
果たして430の合成は成功するのか・・・w
>>77
>バトルっぽい物を書きたくなったため
その気持ちはよくわかる、なぜなら俺もそんな理由で書いたことがあるから
しかしウィルスで列車のコントロールを乗っ取るってどっちがローグスか解らないくらいやる事が派手だw
主人のニュマ子はところどころ抜けてるが凄いいい人だなぁ、
その抜けてるおかげで430が色々プレッシャー受けてるようだが・・・w
果たして430の合成は成功するのか・・・w
>>77
>バトルっぽい物を書きたくなったため
その気持ちはよくわかる、なぜなら俺もそんな理由で書いたことがあるから
しかしウィルスで列車のコントロールを乗っ取るってどっちがローグスか解らないくらいやる事が派手だw
410…アカレンジャイ
420…キレンジャイ
430…アオレンジャイ
440…ミドレンジャイ
450…クロレンジャイ
以上、服の色準拠
5人揃ってパシレンジャイ
既出?シラネ
420…キレンジャイ
430…アオレンジャイ
440…ミドレンジャイ
450…クロレンジャイ
以上、服の色準拠
5人揃ってパシレンジャイ
既出?シラネ
>>79
その1人1人のマイナーチェンジでさらに隊が作れるな
その1人1人のマイナーチェンジでさらに隊が作れるな
受付「グラールの未来を守るガーディアンズへようこそ!」
ヒュマ子「すみません、あのー…」
受付「あ、ガーディアンズ入隊希望の方ですね!それでは申込用紙を…」
ヒュマ子「あ、いえ、ちがうんですー。わたしー…」
「違いますーーー!御主人は立派なガーディアンズなんですーーー!!」
ヒュマ子の脇から小さなパートナーマシーナリーがとても大きな声を上げながら飛び出した。
受付「!そ、そうでしたか。失礼いたしました…」
ヒュマ子「422、大丈夫ですよー。ガーディアンズライセンスはもってますからっ。
ミッションはちゃんと請けれますよー。」
422「いえ、もちろんそれは分かってますよ!でも…」
分かってはいるんだ。この、受付とのやり取りはいつもの事だから。
というのも…御主人は、一見どこにでもいるヒューマンだ。
外見にあまり大きな特徴はなく、身長も平均よりほんの少し小柄なくらい。
雰囲気もなんというか…『のほー』とした感じで…
確かに、初見ではとてもガーディアンズにはみえない。
だけど…御主人様のレスタほど、正確であったかいものはないんだ。
ずうっっと一緒に冒険をしている私が、それを一番よく知っている。
だから…それを分かってもらえないというのが、とっても悔しい。
ヒュマ子「422~」
遠くで御主人の声がした。どうやらかなり時間が経ってしまっていたらしい。うう、反省。
ヒュマ子「ミッション請けましたよっ。今日はモトゥブへ出張ですー。」
422「はい!了解しました!」
ヒュマ子「すみません、あのー…」
受付「あ、ガーディアンズ入隊希望の方ですね!それでは申込用紙を…」
ヒュマ子「あ、いえ、ちがうんですー。わたしー…」
「違いますーーー!御主人は立派なガーディアンズなんですーーー!!」
ヒュマ子の脇から小さなパートナーマシーナリーがとても大きな声を上げながら飛び出した。
受付「!そ、そうでしたか。失礼いたしました…」
ヒュマ子「422、大丈夫ですよー。ガーディアンズライセンスはもってますからっ。
ミッションはちゃんと請けれますよー。」
422「いえ、もちろんそれは分かってますよ!でも…」
分かってはいるんだ。この、受付とのやり取りはいつもの事だから。
というのも…御主人は、一見どこにでもいるヒューマンだ。
外見にあまり大きな特徴はなく、身長も平均よりほんの少し小柄なくらい。
雰囲気もなんというか…『のほー』とした感じで…
確かに、初見ではとてもガーディアンズにはみえない。
だけど…御主人様のレスタほど、正確であったかいものはないんだ。
ずうっっと一緒に冒険をしている私が、それを一番よく知っている。
だから…それを分かってもらえないというのが、とっても悔しい。
ヒュマ子「422~」
遠くで御主人の声がした。どうやらかなり時間が経ってしまっていたらしい。うう、反省。
ヒュマ子「ミッション請けましたよっ。今日はモトゥブへ出張ですー。」
422「はい!了解しました!」
最初は私も、この『のほー』とした御主人が
どうしてガーディアンズになんて入ったんだろうと疑問に思った。
…似合うイメージがなかったから。
御主人には…普段は前髪に隠れて見えないけど
右上のおでこに、すこし大きめの傷があった。
よく「これじゃお嫁にいけないですよねー」と御主人は笑いながら言っているけど…
御主人、それは笑えないです。(汗)
御主人は小さな時に大きな事故にあった事があるらしく
その傷はその時にできた物らしい。
事故当時に瓦礫の中で意識も全く無く、もう助からないだろう…という状態だったが
それを、あるガーディアンズによって助けられ、一命を取り留めたという。
ヒュマ子「だから…わたしも、みんなを助けるお手伝いがしたかったんです。」
御主人はそう言っていた。
だから、ご主人のレスタは誰よりもあったかいんだとおもう。
『この人を助けたい』って思いがとても強いから。
422「その、助けてくれたガーディアンズってどんな方だったんですか?」
ヒュマ子「それがですねー…」
422「ふむふむ。(興味津々)」
ヒュマ子「実は、わからないんですよ。」
422「え゛!?そ、そうなんです…か…?」
ヒュマ子「ええ、そのときは意識も全く無くて、
あとで受付の方に聞いても、その日はたくさんのガーディアンズが出動していたから
それが誰だかわからないということで…」
422「そうだったんですか…」
ヒュマ子「だから、いつかそのガーディアンズさんに会って直接お礼がいいたいな、っていうのが
わたしがガーディアンズにいるもう1つの理由なんですよ。」
どうしてガーディアンズになんて入ったんだろうと疑問に思った。
…似合うイメージがなかったから。
御主人には…普段は前髪に隠れて見えないけど
右上のおでこに、すこし大きめの傷があった。
よく「これじゃお嫁にいけないですよねー」と御主人は笑いながら言っているけど…
御主人、それは笑えないです。(汗)
御主人は小さな時に大きな事故にあった事があるらしく
その傷はその時にできた物らしい。
事故当時に瓦礫の中で意識も全く無く、もう助からないだろう…という状態だったが
それを、あるガーディアンズによって助けられ、一命を取り留めたという。
ヒュマ子「だから…わたしも、みんなを助けるお手伝いがしたかったんです。」
御主人はそう言っていた。
だから、ご主人のレスタは誰よりもあったかいんだとおもう。
『この人を助けたい』って思いがとても強いから。
422「その、助けてくれたガーディアンズってどんな方だったんですか?」
ヒュマ子「それがですねー…」
422「ふむふむ。(興味津々)」
ヒュマ子「実は、わからないんですよ。」
422「え゛!?そ、そうなんです…か…?」
ヒュマ子「ええ、そのときは意識も全く無くて、
あとで受付の方に聞いても、その日はたくさんのガーディアンズが出動していたから
それが誰だかわからないということで…」
422「そうだったんですか…」
ヒュマ子「だから、いつかそのガーディアンズさんに会って直接お礼がいいたいな、っていうのが
わたしがガーディアンズにいるもう1つの理由なんですよ。」
私の大好きな御主人様。
それを助けてくれたガーディアンズ。
私もお礼を言いたい。そのガーディアンズへ。
『御主人様を助けてくれてありがとう』って。
ヒュマ子「よーし、ミッションスタートですよ!頑張りましょうー!」
422「はいっ!頑張ります!」
だから、御主人と一緒に頑張るんだ。
たくさん頑張れば、きっといつか、その恩人のガーディアンズにも会えるはずだから。
いつか、私も御主人一緒に…お礼を言えますように。
「おや、お嬢ちゃん。ここはエネミーがいっぱい出るから危ないよ。ここは俺たちガーディアンズに任せなさい。」
ヒュマ子「あ、いえ、わたしー…」
422「違いますーーー!御主人は立派なガーディアンズなんですーーー!!」
ヒュマ子「422、大丈夫ですよー。ガーディアンズライセンスは…」
422「御主人はのほほん過ぎるんですーーーーーー(泣)」
…お礼をいえる日は、すこし遠いかもしれないけど。(汗)
それを助けてくれたガーディアンズ。
私もお礼を言いたい。そのガーディアンズへ。
『御主人様を助けてくれてありがとう』って。
ヒュマ子「よーし、ミッションスタートですよ!頑張りましょうー!」
422「はいっ!頑張ります!」
だから、御主人と一緒に頑張るんだ。
たくさん頑張れば、きっといつか、その恩人のガーディアンズにも会えるはずだから。
いつか、私も御主人一緒に…お礼を言えますように。
「おや、お嬢ちゃん。ここはエネミーがいっぱい出るから危ないよ。ここは俺たちガーディアンズに任せなさい。」
ヒュマ子「あ、いえ、わたしー…」
422「違いますーーー!御主人は立派なガーディアンズなんですーーー!!」
ヒュマ子「422、大丈夫ですよー。ガーディアンズライセンスは…」
422「御主人はのほほん過ぎるんですーーーーーー(泣)」
…お礼をいえる日は、すこし遠いかもしれないけど。(汗)
こんばんは。
いつも見ていただけだったのですが、なんだか無性に文章が書きたくなったので
今回初めて投下していただきました。すごく緊張しています。
文章読みづらかったらすみません…
タイトルに「何分の何」と入れたら分かりやすいということには、最後の最後で気づきました。orz
あんまり細かい設定考えていないので、今後続きを書くかは未定です。
といいますか、こちらには個性の強い方がたくさんいらっしゃるので、私のキャラはとても印象が薄そうです…(苦笑)
いつも見ていただけだったのですが、なんだか無性に文章が書きたくなったので
今回初めて投下していただきました。すごく緊張しています。
文章読みづらかったらすみません…
タイトルに「何分の何」と入れたら分かりやすいということには、最後の最後で気づきました。orz
あんまり細かい設定考えていないので、今後続きを書くかは未定です。
といいますか、こちらには個性の強い方がたくさんいらっしゃるので、私のキャラはとても印象が薄そうです…(苦笑)
いや、いいと思うw
>>84氏
期待の超新星あらわる!
期待の超新星あらわる!
今頃レス
>>66
おっさんがピンチw
先の読めない展開にワクドキが止まらないぜ
>>77
最近はバトル物がなかっただけにちょっと新鮮だった
次の作品も期待してるぜ
>>79
赤が三人で黄色二人にするとか
どうみてもごっつええ感じです。本当に(ry
>>84
この二人、なかなかの名コンビと見た
続きが気になるぜ
本当、最近は主人もパシリもスペックが高くて困るぜ
油断すると鼻からオイルが…
>>66
おっさんがピンチw
先の読めない展開にワクドキが止まらないぜ
>>77
最近はバトル物がなかっただけにちょっと新鮮だった
次の作品も期待してるぜ
>>79
赤が三人で黄色二人にするとか
どうみてもごっつええ感じです。本当に(ry
>>84
この二人、なかなかの名コンビと見た
続きが気になるぜ
本当、最近は主人もパシリもスペックが高くて困るぜ
油断すると鼻からオイルが…
74の続きを投下です
沼子のマイルーム
たっぷり睡眠をとった沼子が目覚め、ベッドを下りた。ふと見ると、ベッドの縁にもたれかかるように眠る430の姿があった。
くすっと笑い、沼子はカップを二つ用意してホットミルクを注いだ。自分のものには何も入れず、430には砂糖を六杯。
ぐるぐるとかき混ぜたカップを、430の側へ置いた。
430「ん……あ……っ! ご、ごしゅじんさま!」
沼子「おはよう、430。よく眠れた?」
ばね仕掛けのように飛び起きる430に、沼子が微笑みかけた。
430「は、はいっ! あ、あの、その……」
沼子「合成に根を詰めすぎたのね。ほら、そこにあるの、あなたの分よ」
430にカップを示してみせ、沼子もホットミルクに口をつけた。
430「甘ぁい」
沼子「どう? おいしい?」
430「はい、すっごくおいしいです!」
極甘な液体を、430は笑顔ですすりこんだ。
沼子「よかった。それじゃ、それ飲みおわったら取り出しましょうか、ファントム」
緩んでいた430の顔に、緊張が戻った。それを見て沼子は苦笑を浮かべる。
沼子「きっと大丈夫よ。リラックスしていきましょう」
手早くカップの中身を飲み干して、食器洗浄装置へ乗せる。沼子に遅れまいとあわててカップを傾ける430を、沼子は手で制した。
沼子「ゆっくり飲まないと、ヤケドするわ。合成結果が楽しみなのはわかるけど、もう少し落ち着いて」
430「ッー!」
沼子の声は一足遅かったらしく、430は涙目になって胸を押さえていた。
沼子「それじゃあ、開けましょうか」
合成キットを前に、沼子が促した。
430「は、はい」
430の指は震え、顔はレイフォトンのように青白い。
沼子「寒い?」
心配そうに見守る沼子に、なんでもないとあわてて手を振る430。
430「い、いきます! ぱぱーん」
一品目の合成品が、430の小さな指で取り出された。
沼子「あら、ディメイトね」
430「ア゛ッー!」
沼子「大丈夫。まだ三つあるわ」
そして、二品目。少し焦りのある430の指先が、その物体をとらえた。
430「ぱ、ぱぱーん」
沼子「これは……アグタライド、かしら?」
430「ア゛ッー!!」
よりによって、沼子にはまったく縁のない代物だった。
沼子「いろいろな物が出てきて楽しいわね。次は何かしら」
他意のない沼子の言葉だったが、430はもう必死になって三品目の物品を取り出した。
430「ぱ、ぱーん」
沼子「メギスタライドね、これは」
430「ア゛ッー! ごべんな゛ざい゛ー!」
沼子「よ、430!?」
不意に泣きながら飛びついてくる430を片腕で支えようとして、沼子は見事に失敗した。そのまま430に押し倒される沼子。
沼子「4…3…0…」
ごつんと鈍い音がした。またも沼子の意識はすっと無くなった。
430「ごじゅじん゛ざばあ゛あ゛ぁあああ」
マイルームの壁が、430の悲鳴でびりびりと震える。昏倒した沼子の周りを、動転した430はおろおろぐるぐると回り続けていた。 つづく
沼子のマイルーム
たっぷり睡眠をとった沼子が目覚め、ベッドを下りた。ふと見ると、ベッドの縁にもたれかかるように眠る430の姿があった。
くすっと笑い、沼子はカップを二つ用意してホットミルクを注いだ。自分のものには何も入れず、430には砂糖を六杯。
ぐるぐるとかき混ぜたカップを、430の側へ置いた。
430「ん……あ……っ! ご、ごしゅじんさま!」
沼子「おはよう、430。よく眠れた?」
ばね仕掛けのように飛び起きる430に、沼子が微笑みかけた。
430「は、はいっ! あ、あの、その……」
沼子「合成に根を詰めすぎたのね。ほら、そこにあるの、あなたの分よ」
430にカップを示してみせ、沼子もホットミルクに口をつけた。
430「甘ぁい」
沼子「どう? おいしい?」
430「はい、すっごくおいしいです!」
極甘な液体を、430は笑顔ですすりこんだ。
沼子「よかった。それじゃ、それ飲みおわったら取り出しましょうか、ファントム」
緩んでいた430の顔に、緊張が戻った。それを見て沼子は苦笑を浮かべる。
沼子「きっと大丈夫よ。リラックスしていきましょう」
手早くカップの中身を飲み干して、食器洗浄装置へ乗せる。沼子に遅れまいとあわててカップを傾ける430を、沼子は手で制した。
沼子「ゆっくり飲まないと、ヤケドするわ。合成結果が楽しみなのはわかるけど、もう少し落ち着いて」
430「ッー!」
沼子の声は一足遅かったらしく、430は涙目になって胸を押さえていた。
沼子「それじゃあ、開けましょうか」
合成キットを前に、沼子が促した。
430「は、はい」
430の指は震え、顔はレイフォトンのように青白い。
沼子「寒い?」
心配そうに見守る沼子に、なんでもないとあわてて手を振る430。
430「い、いきます! ぱぱーん」
一品目の合成品が、430の小さな指で取り出された。
沼子「あら、ディメイトね」
430「ア゛ッー!」
沼子「大丈夫。まだ三つあるわ」
そして、二品目。少し焦りのある430の指先が、その物体をとらえた。
430「ぱ、ぱぱーん」
沼子「これは……アグタライド、かしら?」
430「ア゛ッー!!」
よりによって、沼子にはまったく縁のない代物だった。
沼子「いろいろな物が出てきて楽しいわね。次は何かしら」
他意のない沼子の言葉だったが、430はもう必死になって三品目の物品を取り出した。
430「ぱ、ぱーん」
沼子「メギスタライドね、これは」
430「ア゛ッー! ごべんな゛ざい゛ー!」
沼子「よ、430!?」
不意に泣きながら飛びついてくる430を片腕で支えようとして、沼子は見事に失敗した。そのまま430に押し倒される沼子。
沼子「4…3…0…」
ごつんと鈍い音がした。またも沼子の意識はすっと無くなった。
430「ごじゅじん゛ざばあ゛あ゛ぁあああ」
マイルームの壁が、430の悲鳴でびりびりと震える。昏倒した沼子の周りを、動転した430はおろおろぐるぐると回り続けていた。 つづく
>>84
これはなかなかスペックの高い主人・・・w
きっとガーディアンズライセンスとかの大事なものは無くさないように紐つけて首からぶら下げたりしてるんだろうなw
>>88
ニュマ子の不運っぷりに笑ったw
しかしまるで疫病神のような430だ・・・w
これはなかなかスペックの高い主人・・・w
きっとガーディアンズライセンスとかの大事なものは無くさないように紐つけて首からぶら下げたりしてるんだろうなw
>>88
ニュマ子の不運っぷりに笑ったw
しかしまるで疫病神のような430だ・・・w
区切りの良いところで、と思って書いていたら随分と膨らんでしまったので、
今回はこちらにアップロードしました。
http://www.geocities.jp/littlebeast_gh430/
XX07/2/14の「05:58」「06:11」「07:55」が今回の更新分です。
ヒュマ男と410、ちょろっとお借りしました。事後にて申し訳ありません。
女帝の「ご主人サン」もちょっと動きます。…気分的には「最終話」なので、
キャラの設定は使い尽くしたいと思っています…、そしてまた広がる風呂敷…。
おっさん&440いんざゴミ箱。今回もスネーク気味ですゴメンナサイorz
…あとは…、がんばれ小ビス子、といったとこです…。
シナリオ上、キャラクターも揃い、関係図も出来上がったので、終盤戦です。
風呂敷をたたむ作業に入ります…、上手くたためるかな…orz
投下は、今まで通り3.4度で区切れるならばこちらで、
量がまとまってしまい、かなり一気に埋めてしまうようであればサイトへ、
という方法でやっていこうと思います。
もう少し続くこのお話、よろしければお付き合い下さいませ。
今回はこちらにアップロードしました。
http://www.geocities.jp/littlebeast_gh430/
XX07/2/14の「05:58」「06:11」「07:55」が今回の更新分です。
ヒュマ男と410、ちょろっとお借りしました。事後にて申し訳ありません。
女帝の「ご主人サン」もちょっと動きます。…気分的には「最終話」なので、
キャラの設定は使い尽くしたいと思っています…、そしてまた広がる風呂敷…。
おっさん&440いんざゴミ箱。今回もスネーク気味ですゴメンナサイorz
…あとは…、がんばれ小ビス子、といったとこです…。
シナリオ上、キャラクターも揃い、関係図も出来上がったので、終盤戦です。
風呂敷をたたむ作業に入ります…、上手くたためるかな…orz
投下は、今まで通り3.4度で区切れるならばこちらで、
量がまとまってしまい、かなり一気に埋めてしまうようであればサイトへ、
という方法でやっていこうと思います。
もう少し続くこのお話、よろしければお付き合い下さいませ。
とりあえず気づいた分だけでも誤字修正。
>>83 御主人一緒に→御主人と一緒に
>>84 投下していただきました→投下させていただきました
84の誤字にいたっては完っ全に気が動転してます…ね…
何回も見直ししたのですが…お、おはずかしい。orz
このような未熟な作品でしたが、コメントいただけてとっても嬉しかったですー。
ど、どうしよう。設定本当にほっとんど考えていないんですよね…
つづき…つづきかぁー…うーん。
恩人って一体どんな方なんでしょう。私が知りt(終了)
>>90
わああー!投下待っておりましたっ。
小ビス子作者様の作品だいすきです…!
いよいよ物語も終盤ですね。
よ、440…(ふるり)
もう、これから何が起こるのか全く予想がつきません。すごくドキドキします…
>>83 御主人一緒に→御主人と一緒に
>>84 投下していただきました→投下させていただきました
84の誤字にいたっては完っ全に気が動転してます…ね…
何回も見直ししたのですが…お、おはずかしい。orz
このような未熟な作品でしたが、コメントいただけてとっても嬉しかったですー。
ど、どうしよう。設定本当にほっとんど考えていないんですよね…
つづき…つづきかぁー…うーん。
恩人って一体どんな方なんでしょう。私が知りt(終了)
>>90
わああー!投下待っておりましたっ。
小ビス子作者様の作品だいすきです…!
いよいよ物語も終盤ですね。
よ、440…(ふるり)
もう、これから何が起こるのか全く予想がつきません。すごくドキドキします…
>>90
ラストこえぇぇぇぇ・・・
場数踏んでるおっさんと色々な場面に遭遇して動転している(中年の)440とかもいい味出してるなぁ
そしてシリアスだったおっさんと440がどんどんギャグになっていく・・・w
物語りも終盤に入って凄まじい展開に・・・
続きが凄い気になる・・・w
ラストこえぇぇぇぇ・・・
場数踏んでるおっさんと色々な場面に遭遇して動転している(中年の)440とかもいい味出してるなぁ
そしてシリアスだったおっさんと440がどんどんギャグになっていく・・・w
物語りも終盤に入って凄まじい展開に・・・
続きが凄い気になる・・・w
ねれなくなったらどうしてくれますかGJ
いや、真面目に怖いよね。
いや、真面目に怖いよね。
>>90
本気で怖すぎだ…GJです。この後どのような展開になるか凄く楽しみです。
ttp://www.mithra.to/~psu/uploader/src/psu2527.zip
PASS:440
メッセ落書きで描いた奴に、手を加えて絵をうpりましたっ(゚∀゚ )!
えぇラストのとこの怖い子です。心臓悪い人見ないほうがいいですよ!
本気で怖すぎだ…GJです。この後どのような展開になるか凄く楽しみです。
ttp://www.mithra.to/~psu/uploader/src/psu2527.zip
PASS:440
メッセ落書きで描いた奴に、手を加えて絵をうpりましたっ(゚∀゚ )!
えぇラストのとこの怖い子です。心臓悪い人見ないほうがいいですよ!
>>70
(*゚ω゚*)<じゃあ、モトゥブカズウラに食べられるごっこのやりかたを教えるポコ!
( ゚ω゚)<マズは、マイルームに手ごろなモトゥブカズウラを用意するポコ
( ゚ω゚)<んでもって、手ごろなフクロを選ぶポコ
( ゚ω゚)<んでもって、フタを開けて、その中にモゾモゾと入るポコ
ヽ:(;゙゚ω゚`)ノ<アーレー!!タベラレルポコー!! ご主人タスケテポコー!! などとジタバタしながら叫ぶポコ!!
( ゚ω゚)b<ここを必死でやらないとダメポコ。面白くないポコ
(;゚ω゚)<あとは、消化される前に脱出するポコ!! もたもたしてると「ごっこ」じゃなくなるポコ!!
(*゚ω゚*)<これで説明は終わりポコ。さあアナタもレッツトライポコ!
(*゚ω゚*)<じゃあ、モトゥブカズウラに食べられるごっこのやりかたを教えるポコ!
( ゚ω゚)<マズは、マイルームに手ごろなモトゥブカズウラを用意するポコ
( ゚ω゚)<んでもって、手ごろなフクロを選ぶポコ
( ゚ω゚)<んでもって、フタを開けて、その中にモゾモゾと入るポコ
ヽ:(;゙゚ω゚`)ノ<アーレー!!タベラレルポコー!! ご主人タスケテポコー!! などとジタバタしながら叫ぶポコ!!
( ゚ω゚)b<ここを必死でやらないとダメポコ。面白くないポコ
(;゚ω゚)<あとは、消化される前に脱出するポコ!! もたもたしてると「ごっこ」じゃなくなるポコ!!
(*゚ω゚*)<これで説明は終わりポコ。さあアナタもレッツトライポコ!
保管庫のパシリ暴行モノ読んだ後に>>90は来るなあ…w
つかもう普通に作品のクオリティに嫉妬ッッ!
>>94
これもeeeeeeeeee!!
でも落ち着いて一歩引いて見ると
普通の440もそんな顔して
隠れてA防具モギってんじゃねーかと思うw
つかもう普通に作品のクオリティに嫉妬ッッ!
>>94
これもeeeeeeeeee!!
でも落ち着いて一歩引いて見ると
普通の440もそんな顔して
隠れてA防具モギってんじゃねーかと思うw
>>90
GJ!かなり引き込まれる話だった
ただ小ビス子大好きな俺はこのままシリーズ完結が寂しくもあるんだぜ?
このスレの住人なら殆どそうだろうが、最初の投下から楽しく読ませて貰ってますので…
▼・ω・▼ はうぅ…
GJ!かなり引き込まれる話だった
ただ小ビス子大好きな俺はこのままシリーズ完結が寂しくもあるんだぜ?
このスレの住人なら殆どそうだろうが、最初の投下から楽しく読ませて貰ってますので…
▼・ω・▼ はうぅ…
「今…何時だろう…」
手で枕元を探す。時計…時計……
―もにゅっ………
何だろう?妙に柔らかい手触りと、布の感触。弾力がある布の内側。
妙にその手触りが気持ちよくて、指先で何度か感触を味わう。
―むに…むに……
「あー…やわらかーぃ…」
ピトっと、急に手に触れる冷たい感触。
「ひゃっ!?」
途端、手を引っ込める。今の驚きで完全に寝ぼけも冷めた。
布団から顔を出す。ベッドの脇、目の前には小さな影。
「…………っ」
物凄いジト目でこちらを眺める、水差しを手にした白い服の少女。
「お、おはよう…451……」
目をこすりながら、私のPMであるGH451「ペパーミント」へ挨拶をする。
ペパーミント、は私がつけた名前なのだが…何故か呼ばせてくれない。
時折、ちゃんと振り向いてくれる。大抵は…呼ぶとそっぽをむかれる。
うん…もしかして私は嫌われているのかな…。
「…はぁ………」
ため息一つ。目の前の小さな人影は水差しからコップへ水を移していく。
「…どうぞ。着替えたら食事に。仕度は出来ています…」
そういって、冷たい水の入ったコップを私へ手渡す451。
「ありがと」
手渡された水を、一気に飲み干す。乾いた咽喉に心地よい潤いが流れ込む。
「それと……」
少々俯き加減に、私の手を取る451。
「寝ぼけていた様だから…この程度ですませますが…」
「え…?」
ゴキッ…!
「次に私の胸を私の確認無しで触るなら…切断します」
「~~~~~~~~~!!!?」
思いっきり、指を本来曲がるのと逆に曲げられた…。
手で枕元を探す。時計…時計……
―もにゅっ………
何だろう?妙に柔らかい手触りと、布の感触。弾力がある布の内側。
妙にその手触りが気持ちよくて、指先で何度か感触を味わう。
―むに…むに……
「あー…やわらかーぃ…」
ピトっと、急に手に触れる冷たい感触。
「ひゃっ!?」
途端、手を引っ込める。今の驚きで完全に寝ぼけも冷めた。
布団から顔を出す。ベッドの脇、目の前には小さな影。
「…………っ」
物凄いジト目でこちらを眺める、水差しを手にした白い服の少女。
「お、おはよう…451……」
目をこすりながら、私のPMであるGH451「ペパーミント」へ挨拶をする。
ペパーミント、は私がつけた名前なのだが…何故か呼ばせてくれない。
時折、ちゃんと振り向いてくれる。大抵は…呼ぶとそっぽをむかれる。
うん…もしかして私は嫌われているのかな…。
「…はぁ………」
ため息一つ。目の前の小さな人影は水差しからコップへ水を移していく。
「…どうぞ。着替えたら食事に。仕度は出来ています…」
そういって、冷たい水の入ったコップを私へ手渡す451。
「ありがと」
手渡された水を、一気に飲み干す。乾いた咽喉に心地よい潤いが流れ込む。
「それと……」
少々俯き加減に、私の手を取る451。
「寝ぼけていた様だから…この程度ですませますが…」
「え…?」
ゴキッ…!
「次に私の胸を私の確認無しで触るなら…切断します」
「~~~~~~~~~!!!?」
思いっきり、指を本来曲がるのと逆に曲げられた…。
結局、今日も朝から451の機嫌を損ねてしまった…なさけない…。
曲げられた指がひりひりする…。でも仕方が無い。
「私のせいだし…クスン」
痛む指先で何時もの服へ袖を通す。洗い立ての匂い…
「いつも…いつのまにか洗濯してくれているんだよね…」
451は、私の考えが読めるのだろうか?
私が「コレがいい」「こうがいい」と思う、その前には既に451は手を打っている。
抜け目なく、それでいてこっそりと。気づけなかった事も何度もある。
今、隣のダイニングで朝食を並べてくれている451。
私は、あの子の主人として胸をはっていいのだろうか…?
席へ付くと、ハムエッグがフライパンから私の皿に盛られる。
コップにはコルトバミルク。美味しそうな料理が並べられる。
そして、対面の席に451が座る。そこで、初めて声を合わせる。
「頂きます」
「…召し上がれ」
うん、そっけない。食べている最中に話しかけると、「食事中です」とたしなめられる。
だから…
「美味しい」
「………」
この一言位しか言えない。この一言しか言わない。うん、いつもどおり。
俯く451。前に顔を覗こうとしたら思いっきり怒られた。だから最近は覗いてない。
でも、知っている。顔を真っ赤にしてる。
私の美味しいの一言に嬉しそうに微笑んでくれている。
今日も、会話は無いけど…暖かい朝食で、私は何だか満足している。
曲げられた指がひりひりする…。でも仕方が無い。
「私のせいだし…クスン」
痛む指先で何時もの服へ袖を通す。洗い立ての匂い…
「いつも…いつのまにか洗濯してくれているんだよね…」
451は、私の考えが読めるのだろうか?
私が「コレがいい」「こうがいい」と思う、その前には既に451は手を打っている。
抜け目なく、それでいてこっそりと。気づけなかった事も何度もある。
今、隣のダイニングで朝食を並べてくれている451。
私は、あの子の主人として胸をはっていいのだろうか…?
席へ付くと、ハムエッグがフライパンから私の皿に盛られる。
コップにはコルトバミルク。美味しそうな料理が並べられる。
そして、対面の席に451が座る。そこで、初めて声を合わせる。
「頂きます」
「…召し上がれ」
うん、そっけない。食べている最中に話しかけると、「食事中です」とたしなめられる。
だから…
「美味しい」
「………」
この一言位しか言えない。この一言しか言わない。うん、いつもどおり。
俯く451。前に顔を覗こうとしたら思いっきり怒られた。だから最近は覗いてない。
でも、知っている。顔を真っ赤にしてる。
私の美味しいの一言に嬉しそうに微笑んでくれている。
今日も、会話は無いけど…暖かい朝食で、私は何だか満足している。
朝ごはんも食べた。やる気も入った。さぁ…
今日も、仕事をしないと。私だってガーディアンズなのだから。
451が淡々と手続きをこなしてくれる。うん、451て頼りになるなぁ。
手続きも終わったのか、軽い会釈をする451。ミーナさん…私を見て笑ってる…
そ、そりゃ…手続き451に任せて欠伸してたけどさ…ひどいや。
「それじゃ、いこっか」
「御意」
一言、呟くと私の直ぐ傍に歩み寄り、私より決して前に出ない位置を保つ451。
うーん、出来れば並んで歩きたい。欲を言えば…
「手、つなぎたいのに…」
ゲシッ!!
「あいた…っ!?」
思いっきり、左足蹴られた…。うぅぅ…そこはかとなく痛い…膝の裏だし…
「何を馬鹿な事を。手等、好きな殿方と繋げばいいでしょう」
そういって、私を置いて歩き出す451。私は…
「ペパーと手を繋ぎたいのに………」
依頼現場に到着。矢次に出てくるエネミー達。私達はそれと対峙する。
何度目かの休憩。何度目かの交戦。本当に、討伐や突破は地獄です…クスン。
でも、文句は言っていられない。ペパーは、451は…文句を言わないから。
私がこの子の主人と認めてもらえるように、私は弱音なんて吐けない…
エリア内のエネミーの反応がなくなり、ゲートロックが外れた音がする。
あぁ、やっと終わった…。何とか今回も、451に無茶して叱られずにすんだ。
安堵のため息を吐く。直ぐ傍で、それをやれやれといった面持ちで見つめる451。
「お疲れ様、451。ありがと…助かったよ」
「……当然の事をしただけです」
そっけない態度。なんだか切ない。だから…
「あ……」
優しく、さらさらな髪へ手を伸ばす。驚いたようだが、嫌がりはしなかった。
何度も手串で髪を撫でる。頭を、優しく撫でてあげる。
「………」
あ、困った顔してる。物凄い勢いで照れている。でも、満更でもなさそう!
もう少しだけ…もう少しだけ…
結局、それから大分451の頭を撫でていた。
今日も、仕事をしないと。私だってガーディアンズなのだから。
451が淡々と手続きをこなしてくれる。うん、451て頼りになるなぁ。
手続きも終わったのか、軽い会釈をする451。ミーナさん…私を見て笑ってる…
そ、そりゃ…手続き451に任せて欠伸してたけどさ…ひどいや。
「それじゃ、いこっか」
「御意」
一言、呟くと私の直ぐ傍に歩み寄り、私より決して前に出ない位置を保つ451。
うーん、出来れば並んで歩きたい。欲を言えば…
「手、つなぎたいのに…」
ゲシッ!!
「あいた…っ!?」
思いっきり、左足蹴られた…。うぅぅ…そこはかとなく痛い…膝の裏だし…
「何を馬鹿な事を。手等、好きな殿方と繋げばいいでしょう」
そういって、私を置いて歩き出す451。私は…
「ペパーと手を繋ぎたいのに………」
依頼現場に到着。矢次に出てくるエネミー達。私達はそれと対峙する。
何度目かの休憩。何度目かの交戦。本当に、討伐や突破は地獄です…クスン。
でも、文句は言っていられない。ペパーは、451は…文句を言わないから。
私がこの子の主人と認めてもらえるように、私は弱音なんて吐けない…
エリア内のエネミーの反応がなくなり、ゲートロックが外れた音がする。
あぁ、やっと終わった…。何とか今回も、451に無茶して叱られずにすんだ。
安堵のため息を吐く。直ぐ傍で、それをやれやれといった面持ちで見つめる451。
「お疲れ様、451。ありがと…助かったよ」
「……当然の事をしただけです」
そっけない態度。なんだか切ない。だから…
「あ……」
優しく、さらさらな髪へ手を伸ばす。驚いたようだが、嫌がりはしなかった。
何度も手串で髪を撫でる。頭を、優しく撫でてあげる。
「………」
あ、困った顔してる。物凄い勢いで照れている。でも、満更でもなさそう!
もう少しだけ…もう少しだけ…
結局、それから大分451の頭を撫でていた。
結局、やりすぎて怒られるハメになった私。うぅ…喜んでくれたと思ったのに…
帰りの便でも、こっちを向いてくれない451。ごめん、ごめんてばぁ…
結局、会話も何時もより少なく我が家に到着。大分、うん…今切ないです…はい。
夕食は私が作る様にしているから、451は部屋でほかの事をしている。
のんびりテレビとか見てくれればいいのに、あの子は今頃…
「片付けは完了。ゴミは落ちていない。む…」
そういって、クッションを柔らかくポフポフと叩いて、綺麗に椅子へ置いていく。
「良し。主もこれなら寝転びたくなろう…」
最も、そんな無作法は咎めねば…と、呟き続ける451。
そこへ…
「出来ましたー。451、お待たせー」
「お待ちしておりました…主」
席へ付く451と私。テーブルに並べたのは今朝の451より貧相な私の手料理。
うん、手抜きは朝って言われているけど、朝の手抜きに負ける私の全力手料理。
お嫁さんの、貰い手いるかな…危ういなぁ…
そういいつつも、頂きますの挨拶をして箸を進める私。
心なしか、話しかけると今日は何時もより多く答えてくれる451。
食事中に話すな、って何時も言われるんだけどな…。ちょっと嬉しいかも。
何だか、帰り際はそっけなさMAXだったけど、機嫌直してくれたみたい。
「…、如何しました?主」
料理を食べずに451を見つめていた私へ、怪訝そうな顔をする451。
「美味しそうに、食べてくれるなぁ…て」
そういって、自分も少し箸を進める。451は驚いた顔をしている。
「可愛いなぁ…て」
いけない…別な意味で涎…。うん、可愛い…小さな451可愛い…じゅるり。
可愛いといわれた途端。、耳まで真っ赤にしてそっぽを向く451。
「お、おぉ…お戯れを…!」
照れてる照れてる…。可愛いなぁ…やっぱり。
うん。ツンツンした態度で時折デレるのが可愛いのはツンデレ。
なら、451はさしずめ普段プイっとそっけないけど、時折デレる可愛さのプイデレね!
プイデレ、いいわね…うん。プイデレ…うふふふ
照れて俯く451と別な意味で俯いて涎をすする私。
今夜の夕飯は、何時もより何倍も美味しかったなぁ…。
帰りの便でも、こっちを向いてくれない451。ごめん、ごめんてばぁ…
結局、会話も何時もより少なく我が家に到着。大分、うん…今切ないです…はい。
夕食は私が作る様にしているから、451は部屋でほかの事をしている。
のんびりテレビとか見てくれればいいのに、あの子は今頃…
「片付けは完了。ゴミは落ちていない。む…」
そういって、クッションを柔らかくポフポフと叩いて、綺麗に椅子へ置いていく。
「良し。主もこれなら寝転びたくなろう…」
最も、そんな無作法は咎めねば…と、呟き続ける451。
そこへ…
「出来ましたー。451、お待たせー」
「お待ちしておりました…主」
席へ付く451と私。テーブルに並べたのは今朝の451より貧相な私の手料理。
うん、手抜きは朝って言われているけど、朝の手抜きに負ける私の全力手料理。
お嫁さんの、貰い手いるかな…危ういなぁ…
そういいつつも、頂きますの挨拶をして箸を進める私。
心なしか、話しかけると今日は何時もより多く答えてくれる451。
食事中に話すな、って何時も言われるんだけどな…。ちょっと嬉しいかも。
何だか、帰り際はそっけなさMAXだったけど、機嫌直してくれたみたい。
「…、如何しました?主」
料理を食べずに451を見つめていた私へ、怪訝そうな顔をする451。
「美味しそうに、食べてくれるなぁ…て」
そういって、自分も少し箸を進める。451は驚いた顔をしている。
「可愛いなぁ…て」
いけない…別な意味で涎…。うん、可愛い…小さな451可愛い…じゅるり。
可愛いといわれた途端。、耳まで真っ赤にしてそっぽを向く451。
「お、おぉ…お戯れを…!」
照れてる照れてる…。可愛いなぁ…やっぱり。
うん。ツンツンした態度で時折デレるのが可愛いのはツンデレ。
なら、451はさしずめ普段プイっとそっけないけど、時折デレる可愛さのプイデレね!
プイデレ、いいわね…うん。プイデレ…うふふふ
照れて俯く451と別な意味で俯いて涎をすする私。
今夜の夕飯は、何時もより何倍も美味しかったなぁ…。
お風呂上り、後は布団へ入って眠るだけなんだけど…
さっきの食事の時から妙に451が私をチラチラと見つめてくる。
目が合えばそっけなくそっぽ向くくせに、何度もこっちをチラ見してる。
素直じゃないなぁ…。プイデレさんは。そこが愛おしいけど。
「ちょっと、451…」
パジャマ姿で451を呼ぶ。451は一瞬ビクっとしたけど、大人しく傍へ来た。
「何か……」
「用事が無いと…ペパーを呼んじゃ駄目なの…?」
寂しげに、451に私がつけた名前で呼ぶ。うん、これで嫌がられたら本当に…
「いえ…でも、用事も無いのに呼ばれても何も出来ません…」
そういって、俯く451ことペパーミント。やったー…名前呼べた!
「用事、用事かぁ…うん、それじゃあ」
此処は攻め時かな?私は何時もは出来ない大胆なお願いを試みる事にする。
「今日は寒から…一緒に寝て下さい」
あくまで丁寧に。断りやすいように誘う。勝負です、ペパーミントさん…!
「い、一緒に…」
「嫌なら断って。でも…」
そういって、そっと見つめる。目をそらせないように、頬へそっと手を向けて。
「私は、ペパーと一緒がいいな…」
私に見つめられて、耳まで真っ赤にする451。抵抗も途端に大人しくなる。
肯定も否定も無いまま、顔を紅くした451と、見つめあう時間だけが過ぎる。
室内といえど、布団へ入らなかった私の身体は段々と湯の熱も冷めていく。
「くしゅん…っ!」
寒気に、くしゃみがでる。451へかからぬように、其処で初めて目をそらす。
「あ…」
急に、自分を見つめる視線が外れ、意識を取り戻したようにハっとする451。
「湯冷め…しっちゃったかも…ごめんね」
風邪を引かれては困ります。きっと、ソレが451がいう次の台詞。
「…主に、風邪を引かれては困ります」
ほーら…。うん。何時だってこの子は、私を案じてくれているもの。
口下手で、何時もそっけないけど…誰よりも…
「ですから…」
思いもよらない、対句。私の予想の先の先へと続く、接続詞…
「一緒に、寝屋を共にします…」
やったわ…。勝負は九回の裏まで解らないのよ?そして、逆転3ランなのよ…?
さっきの食事の時から妙に451が私をチラチラと見つめてくる。
目が合えばそっけなくそっぽ向くくせに、何度もこっちをチラ見してる。
素直じゃないなぁ…。プイデレさんは。そこが愛おしいけど。
「ちょっと、451…」
パジャマ姿で451を呼ぶ。451は一瞬ビクっとしたけど、大人しく傍へ来た。
「何か……」
「用事が無いと…ペパーを呼んじゃ駄目なの…?」
寂しげに、451に私がつけた名前で呼ぶ。うん、これで嫌がられたら本当に…
「いえ…でも、用事も無いのに呼ばれても何も出来ません…」
そういって、俯く451ことペパーミント。やったー…名前呼べた!
「用事、用事かぁ…うん、それじゃあ」
此処は攻め時かな?私は何時もは出来ない大胆なお願いを試みる事にする。
「今日は寒から…一緒に寝て下さい」
あくまで丁寧に。断りやすいように誘う。勝負です、ペパーミントさん…!
「い、一緒に…」
「嫌なら断って。でも…」
そういって、そっと見つめる。目をそらせないように、頬へそっと手を向けて。
「私は、ペパーと一緒がいいな…」
私に見つめられて、耳まで真っ赤にする451。抵抗も途端に大人しくなる。
肯定も否定も無いまま、顔を紅くした451と、見つめあう時間だけが過ぎる。
室内といえど、布団へ入らなかった私の身体は段々と湯の熱も冷めていく。
「くしゅん…っ!」
寒気に、くしゃみがでる。451へかからぬように、其処で初めて目をそらす。
「あ…」
急に、自分を見つめる視線が外れ、意識を取り戻したようにハっとする451。
「湯冷め…しっちゃったかも…ごめんね」
風邪を引かれては困ります。きっと、ソレが451がいう次の台詞。
「…主に、風邪を引かれては困ります」
ほーら…。うん。何時だってこの子は、私を案じてくれているもの。
口下手で、何時もそっけないけど…誰よりも…
「ですから…」
思いもよらない、対句。私の予想の先の先へと続く、接続詞…
「一緒に、寝屋を共にします…」
やったわ…。勝負は九回の裏まで解らないのよ?そして、逆転3ランなのよ…?
私の横へ、ペパーが入れるように布団をめくり、スペースを作る。
おずおずと、その隙間へ細い足を滑り込ませる451。
だめよ…そのまま…あぁ、めくれて見えるうちもも…可愛い…
ゲシ…!!
「あいたっ…」
「失礼、主の鼻息に危険を感じました…」
ばれてた…。足を入れながら私のお腹に膝を…うぅぅ…私のモツが重症患者に…
うずくまるうちに、451は私の横へ入りこみ、そっとこちらを伺っている。
「加減した筈です…主、そ、そんなに痛かったのですか…」
そっと、蹴った辺りへ手を差し出す451。小さな手で、そっと撫でてくれる。
「大分…。でも、私のせいだし…。変な鼻息だしてごめん」
うん、鼻息とかばれそうな場合はちょっかい止めておこう。
下手して、モツやレバーが三途の向こうへプチ旅行決め込む事態になったら…
洒落に…ならないし。
二人で天井を見つめながら、川の字に。枕が一つしかないから451は私の腕枕で。
PMて機械の割りにとても軽い。うん、科学技術は素晴らしい進歩を遂げている。
何せ、こんな可愛くて支えてくれるパートナーを生み出したのだから。
「寒く…無いですか」
そういって、私の方を伺う451。ほんのり染まった頬が、何とも言えない可愛さ。
「少し、寒いから…」
向き直って、ぎゅっと抱き締める私。抵抗なく、私の腕の中にある451。
「こうするね…」
「…御意」
そういって、目を閉じ私の抱き枕へと甘んじてなる451。
「ペパー…」
「…はい」
瞳を開く事はなく。私の問いかけに答えるペパーミント。
「ありがとう」
私も、自分の素直な気持ちを、真っ直ぐな思いだけを口にして、目を閉じた。
「気に、なさらず…」
何時もの口調ではなく、ちょっとだけ照れた…素直な声。
そんなペパーの声が、聞こえた気がした…。
おずおずと、その隙間へ細い足を滑り込ませる451。
だめよ…そのまま…あぁ、めくれて見えるうちもも…可愛い…
ゲシ…!!
「あいたっ…」
「失礼、主の鼻息に危険を感じました…」
ばれてた…。足を入れながら私のお腹に膝を…うぅぅ…私のモツが重症患者に…
うずくまるうちに、451は私の横へ入りこみ、そっとこちらを伺っている。
「加減した筈です…主、そ、そんなに痛かったのですか…」
そっと、蹴った辺りへ手を差し出す451。小さな手で、そっと撫でてくれる。
「大分…。でも、私のせいだし…。変な鼻息だしてごめん」
うん、鼻息とかばれそうな場合はちょっかい止めておこう。
下手して、モツやレバーが三途の向こうへプチ旅行決め込む事態になったら…
洒落に…ならないし。
二人で天井を見つめながら、川の字に。枕が一つしかないから451は私の腕枕で。
PMて機械の割りにとても軽い。うん、科学技術は素晴らしい進歩を遂げている。
何せ、こんな可愛くて支えてくれるパートナーを生み出したのだから。
「寒く…無いですか」
そういって、私の方を伺う451。ほんのり染まった頬が、何とも言えない可愛さ。
「少し、寒いから…」
向き直って、ぎゅっと抱き締める私。抵抗なく、私の腕の中にある451。
「こうするね…」
「…御意」
そういって、目を閉じ私の抱き枕へと甘んじてなる451。
「ペパー…」
「…はい」
瞳を開く事はなく。私の問いかけに答えるペパーミント。
「ありがとう」
私も、自分の素直な気持ちを、真っ直ぐな思いだけを口にして、目を閉じた。
「気に、なさらず…」
何時もの口調ではなく、ちょっとだけ照れた…素直な声。
そんなペパーの声が、聞こえた気がした…。
朝…かな?
眠りから浅く目覚める瞬間。私は横へと寝転がる。
「わぷ…あ、主…!?」
あれ?何だか可愛い声が聞こえたよ?うん。大好きなペパーの声だ。
「ね、寝ぼけていますね…!?」
そんなことないよー…可愛いペパーの事、ちゃんと見てるよ…?
むちゅ~~~~……
「んん!?むぅ…んんっ!ん~~~!!」
む、何だか唇に暖かくて柔らかいのが…。あ、これなんだか幸せ……
ドゲシッ!!
「がはっ…!?」
鋭いボディへの痛み。内側から響く衝撃に、肺から空気が吐き出される。
「はぁ…はぁ…あ、ぁぁ、主っ!!い、ぃぃ、幾ら寝ぼけたと言われても…!」
口元を押さえてこちらを睨む451。うぅぅ…痛烈なボディブローの犯人は君だね…?
「毎度毎度…!主っ!私を寝屋に誘ったのはコレが狙いですね!?」
ご、誤解だよぉ…。純粋に、ペパーを抱っこして寝たかっただけで…
「…その唇、切断します」
ちょ、ちょっと待って!?困る、かなり困ります!唇大事だし…!
…えと、指よりとかそんな事じゃなくて…うん。指も大事だよ?
「…ってそうじゃないってば私っ!?」
「主ぃぃぃぃ…(ギロリ」
「ひ、ひぇぇぇ…(涙」
結局、こってり今日も叱られちゃった…。うん。反省します…はい。
でも、何時になったらペパーと呼んで怒られなくなるだろう?
出来れば…
私が、お嫁さんに行ける前が、いいかな…うん。
眠りから浅く目覚める瞬間。私は横へと寝転がる。
「わぷ…あ、主…!?」
あれ?何だか可愛い声が聞こえたよ?うん。大好きなペパーの声だ。
「ね、寝ぼけていますね…!?」
そんなことないよー…可愛いペパーの事、ちゃんと見てるよ…?
むちゅ~~~~……
「んん!?むぅ…んんっ!ん~~~!!」
む、何だか唇に暖かくて柔らかいのが…。あ、これなんだか幸せ……
ドゲシッ!!
「がはっ…!?」
鋭いボディへの痛み。内側から響く衝撃に、肺から空気が吐き出される。
「はぁ…はぁ…あ、ぁぁ、主っ!!い、ぃぃ、幾ら寝ぼけたと言われても…!」
口元を押さえてこちらを睨む451。うぅぅ…痛烈なボディブローの犯人は君だね…?
「毎度毎度…!主っ!私を寝屋に誘ったのはコレが狙いですね!?」
ご、誤解だよぉ…。純粋に、ペパーを抱っこして寝たかっただけで…
「…その唇、切断します」
ちょ、ちょっと待って!?困る、かなり困ります!唇大事だし…!
…えと、指よりとかそんな事じゃなくて…うん。指も大事だよ?
「…ってそうじゃないってば私っ!?」
「主ぃぃぃぃ…(ギロリ」
「ひ、ひぇぇぇ…(涙」
結局、こってり今日も叱られちゃった…。うん。反省します…はい。
でも、何時になったらペパーと呼んで怒られなくなるだろう?
出来れば…
私が、お嫁さんに行ける前が、いいかな…うん。
気が付けば9スレ目に突入のパシリスレ。お久しぶりです。
ヒュマ助作者です。
今回は新ネタで…「懲りない主人とプイデレPM」という感じですね。
プイデレ、はい、勝手に書きました。でも、私の好物です。はい…。
それと、わんわんさんど430作者様作中にまであの甲斐性無しが…w
マグロのさばき方まで教えて、狂犬430ちゃんにちょっと見直される彼…
有難う御座います。皆様に使っていただけて幸せです…w
今回の主人は、ヒュマ子…と言うことにしておきます。
小さいもの、可愛いもの好きな主人。451は忠犬といった感じかも。
結婚、とかいっていますがロリ好き百合好きな変人変体ですので…
当分、無理かも…
最近、書き手の皆様のクオリティの高さに脱帽です…
ついていけるか危うい私ですが、精進します。
お目汚し致しました。では
ヒュマ助作者です。
今回は新ネタで…「懲りない主人とプイデレPM」という感じですね。
プイデレ、はい、勝手に書きました。でも、私の好物です。はい…。
それと、わんわんさんど430作者様作中にまであの甲斐性無しが…w
マグロのさばき方まで教えて、狂犬430ちゃんにちょっと見直される彼…
有難う御座います。皆様に使っていただけて幸せです…w
今回の主人は、ヒュマ子…と言うことにしておきます。
小さいもの、可愛いもの好きな主人。451は忠犬といった感じかも。
結婚、とかいっていますがロリ好き百合好きな変人変体ですので…
当分、無理かも…
最近、書き手の皆様のクオリティの高さに脱帽です…
ついていけるか危うい私ですが、精進します。
お目汚し致しました。では
~聖地近郊~
主「うおぉー、素材集めに夢中になりすぎたー!時間よ止まれ~!星霊よしばしの猶予を~!!」
・・・タタタタ・・・・ド~~~~~ン!!
主「うわぁ~!?」
突如何かにぶつかって弾きとばされた。
???「あら?ごめんなさい、大丈夫?」
・・・声をかけてきたのは、吸い込まれそうな漆黒の長髪・紅色のニューデイズ式?胴鎧を着込んだ、見上げるような体躯の女性だった。
・・・特徴的なのは閉じられたままの二つの眼と身の丈を超える巨大な薙刀だった・・・。
主「・・・(ボーーーーー)・・・。」
女武者「・・・?どうかしましたか?・・・眼が気になりますか?」
主「え?いや、あの・・・眼も気になりますが、それ以上にあなたが気になって・・・。」
女武者「私が?何故です?」
主「いや~美人だな~って。(俺より大きいのはちょっと・・・)」
女武者「・・・返答に困りますが・・・ありがとうございます。」
女武者「ところで、あなたは強者ですか?」
主「強者?まあ、Sランクミッションはできますが・・・。」
女武者「ひとつ手合わせ願えませんか?」
主「申し訳ない。今日は早く帰って合成をしたいのです。」
女武者「いつでもできるのでは?」
主「今日は超星霊、最高の幸運日です。この日を待っていたのです!(熱弁!)」
女武者「そ、そうですか・・・ではまたの機会に。・・・あなたがやって来た方向に強者はいましたか?」
主「聖地ですか?そうですねぇ・・・Sランクミッションに挑戦する連中は皆強者だと思いますよ。」
女武者「そうですか、では行ってみることにします。ありがとうございます。」
主「暗くなるのでお気をつけて。」
女武者「ありがとう、でも大丈夫です。眼以外は人並み以上ですから。」
主「うおぉー、素材集めに夢中になりすぎたー!時間よ止まれ~!星霊よしばしの猶予を~!!」
・・・タタタタ・・・・ド~~~~~ン!!
主「うわぁ~!?」
突如何かにぶつかって弾きとばされた。
???「あら?ごめんなさい、大丈夫?」
・・・声をかけてきたのは、吸い込まれそうな漆黒の長髪・紅色のニューデイズ式?胴鎧を着込んだ、見上げるような体躯の女性だった。
・・・特徴的なのは閉じられたままの二つの眼と身の丈を超える巨大な薙刀だった・・・。
主「・・・(ボーーーーー)・・・。」
女武者「・・・?どうかしましたか?・・・眼が気になりますか?」
主「え?いや、あの・・・眼も気になりますが、それ以上にあなたが気になって・・・。」
女武者「私が?何故です?」
主「いや~美人だな~って。(俺より大きいのはちょっと・・・)」
女武者「・・・返答に困りますが・・・ありがとうございます。」
女武者「ところで、あなたは強者ですか?」
主「強者?まあ、Sランクミッションはできますが・・・。」
女武者「ひとつ手合わせ願えませんか?」
主「申し訳ない。今日は早く帰って合成をしたいのです。」
女武者「いつでもできるのでは?」
主「今日は超星霊、最高の幸運日です。この日を待っていたのです!(熱弁!)」
女武者「そ、そうですか・・・ではまたの機会に。・・・あなたがやって来た方向に強者はいましたか?」
主「聖地ですか?そうですねぇ・・・Sランクミッションに挑戦する連中は皆強者だと思いますよ。」
女武者「そうですか、では行ってみることにします。ありがとうございます。」
主「暗くなるのでお気をつけて。」
女武者「ありがとう、でも大丈夫です。眼以外は人並み以上ですから。」
~マイルーム~
主「ただいま~。410、早速で悪いが合成を・・・。」
410「ご、ご主人様!?よくぞご無事で・・・!」
主「どうした?血相変えて。」
410「ニュースをご覧ください!」
主「ニュース?・・・!!」
リポーター「この凄惨な現場をご覧ください。散らばっている物はすべてヒトだった物です。しかもSランクに挑戦するほどの
腕利きのガーディアンばかりです。目撃者によりますと一人の女武者がやってきて勝負を申し込んだそうです。
しかし勝負というものではなく一方的な虐殺だったそうです。では目撃者のインタビューをご覧ください。」
小ビス子「はうはうはう、す、すごかったのです。血がぶわぁ~ってぶわぁ~・・・パタッ。(思い出して気絶)」
箱「あわわわわわわわわ・・・。(ひたすら震えてる)」
無口な子「((´;ω;`。)(。´;ω;`))フルフル (怯えてる?)」
ヒュマ男「フム、Sランクに挑戦していれば俺もミンチになっていただろうな。(冷静に分析)」
ヒュマ助「・・・しばらく肉禁止だね・・・orz(献立?)」
黒キャス子「・・・血・・・血・・・血・・・(・∀・)イイ!!(危ね!)」
「 」「美人に殺されるなら本望よ!」・・・ズギューン・・・バタッ
440「・・・失礼しました。・・・ズルズル・・・。」
主「・・・若干気になるのが何人かいるが・・・女武者ってまさかあの人?」
410「ご存知ですか?」
主「聖地からの帰りに女性に勝負を挑まれたんだよ。」
410「よく無事でしたね。」
主「合成するから帰るって言って断ったんだ。でも、まさかなぁ。」
主「ただいま~。410、早速で悪いが合成を・・・。」
410「ご、ご主人様!?よくぞご無事で・・・!」
主「どうした?血相変えて。」
410「ニュースをご覧ください!」
主「ニュース?・・・!!」
リポーター「この凄惨な現場をご覧ください。散らばっている物はすべてヒトだった物です。しかもSランクに挑戦するほどの
腕利きのガーディアンばかりです。目撃者によりますと一人の女武者がやってきて勝負を申し込んだそうです。
しかし勝負というものではなく一方的な虐殺だったそうです。では目撃者のインタビューをご覧ください。」
小ビス子「はうはうはう、す、すごかったのです。血がぶわぁ~ってぶわぁ~・・・パタッ。(思い出して気絶)」
箱「あわわわわわわわわ・・・。(ひたすら震えてる)」
無口な子「((´;ω;`。)(。´;ω;`))フルフル (怯えてる?)」
ヒュマ男「フム、Sランクに挑戦していれば俺もミンチになっていただろうな。(冷静に分析)」
ヒュマ助「・・・しばらく肉禁止だね・・・orz(献立?)」
黒キャス子「・・・血・・・血・・・血・・・(・∀・)イイ!!(危ね!)」
「 」「美人に殺されるなら本望よ!」・・・ズギューン・・・バタッ
440「・・・失礼しました。・・・ズルズル・・・。」
主「・・・若干気になるのが何人かいるが・・・女武者ってまさかあの人?」
410「ご存知ですか?」
主「聖地からの帰りに女性に勝負を挑まれたんだよ。」
410「よく無事でしたね。」
主「合成するから帰るって言って断ったんだ。でも、まさかなぁ。」
翌日 ~オウトク・シティ~
・・・ガヤガヤガヤガヤ・・・。
主「ん?ずいぶん人が集まってるな。」
410「何かイベントでもあるんでしょうか。」
男「君も討伐隊のメンバーかい?」
主「え?いや違いますが、討伐隊って何のですか?」
男「昨日のニュースを見たかね?」
主「・・・女武者のことですか?」
男「そう、その討伐隊が結成されたんだよ。何しろガーディアンが犠牲になったんだ、本部も黙っていられないというわけだ。」
隊長「よーし、出発するぞ。遅れるなー!」
410「ご主人様、どうします?」
主「後を追ってみよう。」
~聖地近郊~
主「ちょっと離されてしまったな。」
410「目的地は聖地だとおもいますから、あせらなくても良いと思います。」
主「まあ、そうだけど。・・・このあたりだったかな、出会ったのは・・・。」
410「・・・!!・・・ご主人様、何か感じませんか?」
主「何かって?・・・!!・・・血の臭い!?」
~聖地~
・・・割れた大地・抉られた木々・・・原型を留めていない肉塊・・・。
・・・どす黒く濁った赤絨毯の中で女武者が立っていた・・・。
女武者「・・・またお会いしましたね。」
・・・実に穏やかな言葉・・・だが、何故か背筋が寒くなる・・・。
主「会えてうれしいが、・・・この場で会いたくはなかったな。」
女武者「そうですか・・・合成はどうでしたか?」
主「ここであなたに出会ってしまった・・・という事で察してください。」
女武者「・・・それは残念でしたね。」
お互い無言で戦闘態勢に入っていった・・・。
・・・ガヤガヤガヤガヤ・・・。
主「ん?ずいぶん人が集まってるな。」
410「何かイベントでもあるんでしょうか。」
男「君も討伐隊のメンバーかい?」
主「え?いや違いますが、討伐隊って何のですか?」
男「昨日のニュースを見たかね?」
主「・・・女武者のことですか?」
男「そう、その討伐隊が結成されたんだよ。何しろガーディアンが犠牲になったんだ、本部も黙っていられないというわけだ。」
隊長「よーし、出発するぞ。遅れるなー!」
410「ご主人様、どうします?」
主「後を追ってみよう。」
~聖地近郊~
主「ちょっと離されてしまったな。」
410「目的地は聖地だとおもいますから、あせらなくても良いと思います。」
主「まあ、そうだけど。・・・このあたりだったかな、出会ったのは・・・。」
410「・・・!!・・・ご主人様、何か感じませんか?」
主「何かって?・・・!!・・・血の臭い!?」
~聖地~
・・・割れた大地・抉られた木々・・・原型を留めていない肉塊・・・。
・・・どす黒く濁った赤絨毯の中で女武者が立っていた・・・。
女武者「・・・またお会いしましたね。」
・・・実に穏やかな言葉・・・だが、何故か背筋が寒くなる・・・。
主「会えてうれしいが、・・・この場で会いたくはなかったな。」
女武者「そうですか・・・合成はどうでしたか?」
主「ここであなたに出会ってしまった・・・という事で察してください。」
女武者「・・・それは残念でしたね。」
お互い無言で戦闘態勢に入っていった・・・。
女武者「では・・・、参ります!」
巨大な薙刀が振り落とされる!・・・十分な間合いを取って避けた・・・はず!?
主「うおぉー!?」
強烈な突風に巻き込まれて吹っ飛ばされる。所々切り裂かれて血が滲みだした・・・。
410「ご主人様、大丈夫ですか!?」
主「・・・今のはもしかしてカマイタチ?・・・まさかこの抉られた樹は!?」
410「どうしたんですか?」
主「・・・最悪の状況が浮かんだ。410、あの肉塊は元はガーディアンだよな?」
410「・・・おそらくは。」
主「何故ああなったと思う?」
410「それは攻撃を受けて・・・?変ですね、斬られたのなら塊にはならないはず・・・。」
主「振るっただけで切り裂く風を巻き起こす、その直撃を受ければシールドラインが機能しても・・・。」
410「防御フィールドごと潰される?で、でもよほどの事がない限りそんなことは・・・。」
主「単純に力、パワーが違うんだ。ポルティとディ・ラガンほどに・・・。」
・・・・・パアァァァァ・・・・・
主「悪いが強化させてもらった。防御できないと勝負にならないからな。」
女武者「構いませんよ。・・・ですが、私が倒した者の中に強化した者もいましたよ?」
主「・・・こんなに穏やかで恐ろしい死刑宣告は聞いた事が無いな・・・。」
・・・強化したとはいえ直撃は避けたい、そのせいかどうかわからないがずいぶんと時間が経っていた・・・。
主「・・・ハァハァ」
女武者「たいしたものです。これほどの長時間、戦っているなんて。」
主「そ、それはどうも。」
410「ははーい!」・・・意を決して410が飛び掛る!
女武者「ムッ!」・・・攻撃を受け止め、弾き返す!
410「キャア!?」
主「410!?」
女武者「余所見は死を招きますよ?」
主「しまった!?」
・・・薙ぎ払われる巨大な薙刀・・・避けきれない!・・・とっさに双手剣で受け止める!
主「グアァ!?」
ビル・デ・ビアに殴られたような衝撃が全身に走る!そのまま地面に叩きつけられた・・・。
巨大な薙刀が振り落とされる!・・・十分な間合いを取って避けた・・・はず!?
主「うおぉー!?」
強烈な突風に巻き込まれて吹っ飛ばされる。所々切り裂かれて血が滲みだした・・・。
410「ご主人様、大丈夫ですか!?」
主「・・・今のはもしかしてカマイタチ?・・・まさかこの抉られた樹は!?」
410「どうしたんですか?」
主「・・・最悪の状況が浮かんだ。410、あの肉塊は元はガーディアンだよな?」
410「・・・おそらくは。」
主「何故ああなったと思う?」
410「それは攻撃を受けて・・・?変ですね、斬られたのなら塊にはならないはず・・・。」
主「振るっただけで切り裂く風を巻き起こす、その直撃を受ければシールドラインが機能しても・・・。」
410「防御フィールドごと潰される?で、でもよほどの事がない限りそんなことは・・・。」
主「単純に力、パワーが違うんだ。ポルティとディ・ラガンほどに・・・。」
・・・・・パアァァァァ・・・・・
主「悪いが強化させてもらった。防御できないと勝負にならないからな。」
女武者「構いませんよ。・・・ですが、私が倒した者の中に強化した者もいましたよ?」
主「・・・こんなに穏やかで恐ろしい死刑宣告は聞いた事が無いな・・・。」
・・・強化したとはいえ直撃は避けたい、そのせいかどうかわからないがずいぶんと時間が経っていた・・・。
主「・・・ハァハァ」
女武者「たいしたものです。これほどの長時間、戦っているなんて。」
主「そ、それはどうも。」
410「ははーい!」・・・意を決して410が飛び掛る!
女武者「ムッ!」・・・攻撃を受け止め、弾き返す!
410「キャア!?」
主「410!?」
女武者「余所見は死を招きますよ?」
主「しまった!?」
・・・薙ぎ払われる巨大な薙刀・・・避けきれない!・・・とっさに双手剣で受け止める!
主「グアァ!?」
ビル・デ・ビアに殴られたような衝撃が全身に走る!そのまま地面に叩きつけられた・・・。
主(・・・?か、身体が動かん!?)
女武者「・・・できるなら殺したくありませんが、これも勝負の定め。お覚悟を。」
・・・ゆっくりと薙刀が振り落とされ・・・!?
410「そうはさせません!!」
女武者「・・・!」
小さな閃光が女武者に向かって行く・・・さすがに後退せざるをえないようだ。
410「ご主人様、ご無事ですか!?」
主「た、助かった・・・。」
410「私が引き付けていますので、その間に態勢を整えてください。」
主「すまん、頼んだ。」
薬を頬張りながら返答する・・・頼もしいぞ410!
410「はーい!」
女武者「クゥッ!」
長剣を振り回して攻撃し続ける、女武者が反撃していないとはいえ・・・ちょっと怖いぞ410よ・・・。
女武者「・・・何故あの人を守るのです?」
410「私はパートナーマシナリー。主人を守るのは当然です!」
女武者「・・・疑問はないのですか?」
410「ありません!」
女武者「・・・主人を超える力、いつか危険視されるとは?」
410「それは・・・。・・・その時は主人の決定に従うだけです。」
女武者「・・・。」
主「離れろ410!フォイエ!!」
火球が女武者に向かって放たれる、避けるまでもないという風に手で受け止められた・・・。
女武者「小細工は効きませんよ?」
握り潰しながら静かに言葉を発する・・・何て威圧感だ・・・。
主「これならどうだ?ギ・ゾンデ!!」
巨大な雷球が現れ辺り一帯に放電する。
女武者「・・・なるほど、エネルギー体は破壊できない。しかし、耐えしのげばどうということはありません。」
410「やあぁー!!」
女武者「・・・!!」
頭上から410が襲い掛かる!防御で両手が塞がれ腹部に隙が出来た!
主「隙あり!トルネードブレイク!!」
がら空きのボディに渾身の一撃を叩き込む!オンマゴウグもただではすまんだろう。
樹木を倒しながら吹っ飛んでいく女武者。そしてしばしの間静寂に包まれる・・・。
主「やったか?」
女武者「・・・見事な連携ですね。」
・・・感心したように頷きながら姿を現す・・・。
410「効いて・・・ない?」
女武者「いえ、少し赤くなっているかもしれません。」
主「・・・自然と闘うっていうのは、こんな感覚なんだろうか・・・。」
女武者「・・・できるなら殺したくありませんが、これも勝負の定め。お覚悟を。」
・・・ゆっくりと薙刀が振り落とされ・・・!?
410「そうはさせません!!」
女武者「・・・!」
小さな閃光が女武者に向かって行く・・・さすがに後退せざるをえないようだ。
410「ご主人様、ご無事ですか!?」
主「た、助かった・・・。」
410「私が引き付けていますので、その間に態勢を整えてください。」
主「すまん、頼んだ。」
薬を頬張りながら返答する・・・頼もしいぞ410!
410「はーい!」
女武者「クゥッ!」
長剣を振り回して攻撃し続ける、女武者が反撃していないとはいえ・・・ちょっと怖いぞ410よ・・・。
女武者「・・・何故あの人を守るのです?」
410「私はパートナーマシナリー。主人を守るのは当然です!」
女武者「・・・疑問はないのですか?」
410「ありません!」
女武者「・・・主人を超える力、いつか危険視されるとは?」
410「それは・・・。・・・その時は主人の決定に従うだけです。」
女武者「・・・。」
主「離れろ410!フォイエ!!」
火球が女武者に向かって放たれる、避けるまでもないという風に手で受け止められた・・・。
女武者「小細工は効きませんよ?」
握り潰しながら静かに言葉を発する・・・何て威圧感だ・・・。
主「これならどうだ?ギ・ゾンデ!!」
巨大な雷球が現れ辺り一帯に放電する。
女武者「・・・なるほど、エネルギー体は破壊できない。しかし、耐えしのげばどうということはありません。」
410「やあぁー!!」
女武者「・・・!!」
頭上から410が襲い掛かる!防御で両手が塞がれ腹部に隙が出来た!
主「隙あり!トルネードブレイク!!」
がら空きのボディに渾身の一撃を叩き込む!オンマゴウグもただではすまんだろう。
樹木を倒しながら吹っ飛んでいく女武者。そしてしばしの間静寂に包まれる・・・。
主「やったか?」
女武者「・・・見事な連携ですね。」
・・・感心したように頷きながら姿を現す・・・。
410「効いて・・・ない?」
女武者「いえ、少し赤くなっているかもしれません。」
主「・・・自然と闘うっていうのは、こんな感覚なんだろうか・・・。」
・・・ザッザッザッザッザッ・・・
主「・・・?足音?」
???「いたぞ、こっちだー!」
410「あれは・・・、同盟軍?」
兵士「お前はガーディアンズか?」
主「ああ、そうだけど?」
兵士「その女の討伐は同盟軍が引き受ける事になった。巻き添えになりたくなければさっさと立ち去れ!」
主「何でだ?犠牲者はガーディアン・・・。」
兵士「さっさと行け!死にたいのか!?」
追い出されるようにその場を去る。さすがは同盟軍、マシナリーが喜びそうな銃火器だらけだ。
隊長「よーし。構えー!」
・・・号令とともに爆音が響いた・・・。
410「・・・どうなったでしょうか?」
主「・・・戦艦でも撃ち落しそうな装備だったぞ、普通に考えれば・・・。」
410「・・・!!何かこっちに来ます!」
主「数は?」
410「・・・一体です・・・。」
・・・薄暗い森の奥から姿を現したのは・・・右腕を失った女武者だった・・・。
女武者「・・・お待たせしました。」
主「・・・ヒューマンとは思えなかったが、キャストだったのか・・・。」
女武者「落胆しましたか?・・・造られた存在で・・・。」
主「そんなことはない!腐っても鯛だ!!」
410(・・・その例えは違うような・・・。)
女武者「フフ・・・。では、続きといきましょうか・・・。」
主「・・・?足音?」
???「いたぞ、こっちだー!」
410「あれは・・・、同盟軍?」
兵士「お前はガーディアンズか?」
主「ああ、そうだけど?」
兵士「その女の討伐は同盟軍が引き受ける事になった。巻き添えになりたくなければさっさと立ち去れ!」
主「何でだ?犠牲者はガーディアン・・・。」
兵士「さっさと行け!死にたいのか!?」
追い出されるようにその場を去る。さすがは同盟軍、マシナリーが喜びそうな銃火器だらけだ。
隊長「よーし。構えー!」
・・・号令とともに爆音が響いた・・・。
410「・・・どうなったでしょうか?」
主「・・・戦艦でも撃ち落しそうな装備だったぞ、普通に考えれば・・・。」
410「・・・!!何かこっちに来ます!」
主「数は?」
410「・・・一体です・・・。」
・・・薄暗い森の奥から姿を現したのは・・・右腕を失った女武者だった・・・。
女武者「・・・お待たせしました。」
主「・・・ヒューマンとは思えなかったが、キャストだったのか・・・。」
女武者「落胆しましたか?・・・造られた存在で・・・。」
主「そんなことはない!腐っても鯛だ!!」
410(・・・その例えは違うような・・・。)
女武者「フフ・・・。では、続きといきましょうか・・・。」
片腕になったとはいえ威力は健在。だが、死角が出来た分こちらが有利になった。
主(有利になったとはいえ体力面では不利のまま。・・・こっちの攻撃はほとんど効いてなさそうだし・・・。)
410(私が引き付けますので、その隙に・・・。)
主(・・・それでも有効打になるとは・・・?まてよ、内側ならひょっとして・・・410ちょっと・・・。)
410(・・・?・・・!わかりました。)
主「ギ・フォイエ!!」
女武者「・・・!?」
女武者の足元から火柱が噴きあがる。少し体勢が崩れた!
410「アサルトクラッシュ!!」
女武者「グッ!」
火柱を突き破って410が突進する。間一髪で防御が間に合う。
女武者「・・・足元に注意を向けて突撃、そして死角からの攻撃!読めてますよ!!」
410を押し返し、右後方を振り向く・・・。
女武者「いない!?」
主「・・・死角など狙っていない。最初からあなたの前にいる!」
女武者「・・・!?」
主「・・・零距離、ボッガ・ズッバ!!」
密着するほどの距離からボッガ・ズッバを放つ。土煙をあげて吹っ飛んでいく女武者。
女武者「・・・足元に気を引かせたのは、パートナーの後方からくるあなたを気付かせないためでしたか・・・。」
・・・何事もなかったかのように、ゆっくりとこちらにやってくる・・・。
女武者「でも、致命傷を与えるほどではなかったようですね・・・!?」
・・・ガクンッ・・・ドサッ・・・
女武者「・・・これ・・・は・・・!?」
主「本来ならエネルギーを纏った拳を打ち付けるんだが、それだとあなたには微々たるダメージしか与えられない・・・。」
女武者「・・・?」
主「そこで、拳を当てた後にエネルギーを開放したんだ。・・・内部に伝わるように両の拳で身体を挟むようにしてね。」
女武者「・・・考えましたね、内部を破壊されては動けない・・・。・・・私の負けです。」
主(有利になったとはいえ体力面では不利のまま。・・・こっちの攻撃はほとんど効いてなさそうだし・・・。)
410(私が引き付けますので、その隙に・・・。)
主(・・・それでも有効打になるとは・・・?まてよ、内側ならひょっとして・・・410ちょっと・・・。)
410(・・・?・・・!わかりました。)
主「ギ・フォイエ!!」
女武者「・・・!?」
女武者の足元から火柱が噴きあがる。少し体勢が崩れた!
410「アサルトクラッシュ!!」
女武者「グッ!」
火柱を突き破って410が突進する。間一髪で防御が間に合う。
女武者「・・・足元に注意を向けて突撃、そして死角からの攻撃!読めてますよ!!」
410を押し返し、右後方を振り向く・・・。
女武者「いない!?」
主「・・・死角など狙っていない。最初からあなたの前にいる!」
女武者「・・・!?」
主「・・・零距離、ボッガ・ズッバ!!」
密着するほどの距離からボッガ・ズッバを放つ。土煙をあげて吹っ飛んでいく女武者。
女武者「・・・足元に気を引かせたのは、パートナーの後方からくるあなたを気付かせないためでしたか・・・。」
・・・何事もなかったかのように、ゆっくりとこちらにやってくる・・・。
女武者「でも、致命傷を与えるほどではなかったようですね・・・!?」
・・・ガクンッ・・・ドサッ・・・
女武者「・・・これ・・・は・・・!?」
主「本来ならエネルギーを纏った拳を打ち付けるんだが、それだとあなたには微々たるダメージしか与えられない・・・。」
女武者「・・・?」
主「そこで、拳を当てた後にエネルギーを開放したんだ。・・・内部に伝わるように両の拳で身体を挟むようにしてね。」
女武者「・・・考えましたね、内部を破壊されては動けない・・・。・・・私の負けです。」
主「・・・初めて会った時に「強者か?」と聴いて来たが、理由があるのか?」
女武者「・・・私は奴隷用キャストでした。・・・この眼は必要ないと言う理由で主人に潰されました・・・。」
410「そんな、ひどい・・・。」
主「・・・おかしいぞ?奴隷なら仕事させるのに眼が必要だろう?」
女武者「・・・世の中には「奉仕するだけ」の奴隷もいまして・・・。」
主「・・・!!すまん!愚問だった・・・。」
女武者「・・・良いのです。そのために造られたのですから・・・。
そういった生活に飽きたのか、主人は私を闘技賭博に参加させました・・・。」
410「闘技賭博?」
主「・・・金持ち連中がキャスト同士を戦わせる賭け事だ。たいていヒューマンなんだよな、こういう連中は・・・。」
女武者「・・・私は戦闘用に改造され試合にでました。が、眼が見えません。試合は一方的でした・・・。」
主「まぁ、当然だな。」
女武者「・・・ですが倒れることはありませんでした。改造によって私の身体は耐久力に特化していました。
傷つきながらも決して倒れず、戦い続ける姿を主人は楽しんでいるようでした・・・。」
主「・・・悪趣味だな・・・。」
女武者「・・・試合ごとに改造され戦い続けました。ある日、私の身体に変化が起こりました・・・。」
410「変化?」
女武者「・・・見えないはずの相手が「判る」ようになったのです・・・。」
主「・・・超感覚ってやつか。倒れないとはいえ、ハンデをかかえた身で死がつきまとう実戦を生き抜いたせいか・・・。」
女武者「・・・それからは苦も無く戦えるようになりました。そんなある日、突然同盟軍に襲撃されたのです・・・。」
410「同盟軍に?」
女武者「・・・どこからか情報が漏れたのでしょう。キャスト至上主義を掲げる彼らにとって許されざることですから・・・。
私は主人を逃がすため同盟軍と戦いました。・・・闘技場の地面が兵士の死体で山になるほどに・・・。
・・・その状況を見ていたのでしょう。主人の私を見る眼が変わったのを感じました・・・。」
主(一人2mとして・・・地面が100m×100mとして・・・山だからえ~と・・・3桁は軽く超えるな。・・・千超えるかも・・・?)
主「・・・ん?じゃあさっき乱入してきた同盟軍は?」
女武者「・・・私との交戦記録が残っていたのでしょう。汚点を削ぐためにきたのでは・・・?」
主「・・・プライド高いからなあ、同盟軍って。」
女武者「・・・私は奴隷用キャストでした。・・・この眼は必要ないと言う理由で主人に潰されました・・・。」
410「そんな、ひどい・・・。」
主「・・・おかしいぞ?奴隷なら仕事させるのに眼が必要だろう?」
女武者「・・・世の中には「奉仕するだけ」の奴隷もいまして・・・。」
主「・・・!!すまん!愚問だった・・・。」
女武者「・・・良いのです。そのために造られたのですから・・・。
そういった生活に飽きたのか、主人は私を闘技賭博に参加させました・・・。」
410「闘技賭博?」
主「・・・金持ち連中がキャスト同士を戦わせる賭け事だ。たいていヒューマンなんだよな、こういう連中は・・・。」
女武者「・・・私は戦闘用に改造され試合にでました。が、眼が見えません。試合は一方的でした・・・。」
主「まぁ、当然だな。」
女武者「・・・ですが倒れることはありませんでした。改造によって私の身体は耐久力に特化していました。
傷つきながらも決して倒れず、戦い続ける姿を主人は楽しんでいるようでした・・・。」
主「・・・悪趣味だな・・・。」
女武者「・・・試合ごとに改造され戦い続けました。ある日、私の身体に変化が起こりました・・・。」
410「変化?」
女武者「・・・見えないはずの相手が「判る」ようになったのです・・・。」
主「・・・超感覚ってやつか。倒れないとはいえ、ハンデをかかえた身で死がつきまとう実戦を生き抜いたせいか・・・。」
女武者「・・・それからは苦も無く戦えるようになりました。そんなある日、突然同盟軍に襲撃されたのです・・・。」
410「同盟軍に?」
女武者「・・・どこからか情報が漏れたのでしょう。キャスト至上主義を掲げる彼らにとって許されざることですから・・・。
私は主人を逃がすため同盟軍と戦いました。・・・闘技場の地面が兵士の死体で山になるほどに・・・。
・・・その状況を見ていたのでしょう。主人の私を見る眼が変わったのを感じました・・・。」
主(一人2mとして・・・地面が100m×100mとして・・・山だからえ~と・・・3桁は軽く超えるな。・・・千超えるかも・・・?)
主「・・・ん?じゃあさっき乱入してきた同盟軍は?」
女武者「・・・私との交戦記録が残っていたのでしょう。汚点を削ぐためにきたのでは・・・?」
主「・・・プライド高いからなあ、同盟軍って。」
女武者「・・・ある日主人に呼ばれました。・・・そこで待っていたのは主人と・・・重武装した兵士でした・・・。
私は主人にとって不要な存在になっていたのです・・・。」
410「何故です?どうしてですか!?」
主「・・・擁護するわけではないが、ヒューマンとはそんなもんだ。脅威を感じる物は排除しようとする・・・。」
女武者「・・・私は主人の選択に従うことにしました。それしか思いつかないからです・・・。
一斉に砲火が始まりました・・・でも、死にませんでした。効かないのです・・・。
私の身体は当時の武器では無効になってしまうほど強靭になっていました・・・。」
主「・・・。(どん引き状態)」
女武者「・・・私を指差し、奇声を発する主人。・・・止め処なく涙が溢れました・・・。
・・・そして・・・すべてを破壊してしまいました・・・。」
主「・・・。(顔、真っ青)」
女武者「・・・帰る場所のない私はさ迷い歩いていました。そしてふと「戦いたい」という思いが湧いてきました・・・。
それから各地の戦場で戦い続けました。しかし、戦場での戦いは何かが違うと感じました。
そこで名の知れた方々に試合を申し込む事にしたのです。・・・結果は試合とは言えない状態でしたが・・・。」
主「・・・。(そろそろヤバイ)」
女武者「・・・「強い者と戦いたい」それが私の目的になりました。そしてあなたに敗れた今、理由が解りました。
私は・・・主人を求めていたのです。私を受け入れてくれる強い主人を!!」
・・・ガシッ!・・・
主「・・・!!(ヒィーーーーーーー!?)」
女武者「・・・あなたに頼みがあるのですが・・・聴いてもらえますか?・・・。」
主「コクコクコクコクコクコクコク。(啄木鳥の如く頷く)」
女武者「・・・名前を付けてほしいのです・・・。」
主「・・・え?名前?」
女武者「・・・私には名前がありません・・・。あなたに付けてほしいのです・・・。」
主「名前ですか・・・う~ん・・・!「トモエ」でどうかな?」
トモエ「・・・トモエ・・・私の名前・・・うれしい・・・な・・・。」
主「・・・?おい、もしもし?」
410「・・・機能停止・・・確認しました・・・。」
主「・・・死んだのか?」
410「いえ、でもこのまま放って置くとそうなります。どうしますか?」
主「・・・ガーディアン及び同盟軍兵殺害の犯人だ、本部へ連れて行こう。・・・ヨイショ!?(ぐぉ!?お、重!!)」
410「大丈夫ですか?ふらついてますけど・・・?」
主「何のこれしき!ビル・デ・ビアに踏まれたと思えば軽い軽い!!・・・ヨロヨロ。」
410(本部に連絡すれば良いのに・・・。)
私は主人にとって不要な存在になっていたのです・・・。」
410「何故です?どうしてですか!?」
主「・・・擁護するわけではないが、ヒューマンとはそんなもんだ。脅威を感じる物は排除しようとする・・・。」
女武者「・・・私は主人の選択に従うことにしました。それしか思いつかないからです・・・。
一斉に砲火が始まりました・・・でも、死にませんでした。効かないのです・・・。
私の身体は当時の武器では無効になってしまうほど強靭になっていました・・・。」
主「・・・。(どん引き状態)」
女武者「・・・私を指差し、奇声を発する主人。・・・止め処なく涙が溢れました・・・。
・・・そして・・・すべてを破壊してしまいました・・・。」
主「・・・。(顔、真っ青)」
女武者「・・・帰る場所のない私はさ迷い歩いていました。そしてふと「戦いたい」という思いが湧いてきました・・・。
それから各地の戦場で戦い続けました。しかし、戦場での戦いは何かが違うと感じました。
そこで名の知れた方々に試合を申し込む事にしたのです。・・・結果は試合とは言えない状態でしたが・・・。」
主「・・・。(そろそろヤバイ)」
女武者「・・・「強い者と戦いたい」それが私の目的になりました。そしてあなたに敗れた今、理由が解りました。
私は・・・主人を求めていたのです。私を受け入れてくれる強い主人を!!」
・・・ガシッ!・・・
主「・・・!!(ヒィーーーーーーー!?)」
女武者「・・・あなたに頼みがあるのですが・・・聴いてもらえますか?・・・。」
主「コクコクコクコクコクコクコク。(啄木鳥の如く頷く)」
女武者「・・・名前を付けてほしいのです・・・。」
主「・・・え?名前?」
女武者「・・・私には名前がありません・・・。あなたに付けてほしいのです・・・。」
主「名前ですか・・・う~ん・・・!「トモエ」でどうかな?」
トモエ「・・・トモエ・・・私の名前・・・うれしい・・・な・・・。」
主「・・・?おい、もしもし?」
410「・・・機能停止・・・確認しました・・・。」
主「・・・死んだのか?」
410「いえ、でもこのまま放って置くとそうなります。どうしますか?」
主「・・・ガーディアン及び同盟軍兵殺害の犯人だ、本部へ連れて行こう。・・・ヨイショ!?(ぐぉ!?お、重!!)」
410「大丈夫ですか?ふらついてますけど・・・?」
主「何のこれしき!ビル・デ・ビアに踏まれたと思えば軽い軽い!!・・・ヨロヨロ。」
410(本部に連絡すれば良いのに・・・。)
410「・・・あの、ご主人様?」
主「ゼェゼェ・・・何だ?」
410「あ、何でもないです・・・。」
410「・・・あの、ご主人様?」
主「ハァハァ・・・何?」
410「いえ、何でも・・・。」
主「フゥフゥ・・・言いたい事は・・・はっきり言ってくれ・・・。」
410「は、はい。・・・もし私がご主人様より強かったら、どう思われますか?」
主「・・・?既に俺より強いだろ?」
410「いえ、その・・・トモエさんのように強かったらと・・・。」
主「良いんじゃないの?」
410「・・・怖くないですか?従者が主人より強いことが・・・。」
主「・・・裏切られるのが・・・か?」
410「・・・はい。」
主「従者は主人に従うもんだよな?」
410「そうですよ?」
主「その従者に裏切られるってことは、殺されても文句言えないような事をしたってことじゃないか?」
410「で、でも・・・。」
主「それにな・・・。」
410「・・・?」
主「裏切られても良いから信じるんだよ。・・・410?」
410「・・・ご主人様。」
・・・ポタッ・・・
主「冷て!?」
410「どうしました?」
主「何か冷たいものが首筋に!」
・・・ポッポツポツ・・・ポツポツポッ・・・
410「あ、降ってきました!」
主「やれやれ・・・。山の雨は冷える、急いで帰ろう。」
トモエ「・・・。」
主「ゼェゼェ・・・何だ?」
410「あ、何でもないです・・・。」
410「・・・あの、ご主人様?」
主「ハァハァ・・・何?」
410「いえ、何でも・・・。」
主「フゥフゥ・・・言いたい事は・・・はっきり言ってくれ・・・。」
410「は、はい。・・・もし私がご主人様より強かったら、どう思われますか?」
主「・・・?既に俺より強いだろ?」
410「いえ、その・・・トモエさんのように強かったらと・・・。」
主「良いんじゃないの?」
410「・・・怖くないですか?従者が主人より強いことが・・・。」
主「・・・裏切られるのが・・・か?」
410「・・・はい。」
主「従者は主人に従うもんだよな?」
410「そうですよ?」
主「その従者に裏切られるってことは、殺されても文句言えないような事をしたってことじゃないか?」
410「で、でも・・・。」
主「それにな・・・。」
410「・・・?」
主「裏切られても良いから信じるんだよ。・・・410?」
410「・・・ご主人様。」
・・・ポタッ・・・
主「冷て!?」
410「どうしました?」
主「何か冷たいものが首筋に!」
・・・ポッポツポツ・・・ポツポツポッ・・・
410「あ、降ってきました!」
主「やれやれ・・・。山の雨は冷える、急いで帰ろう。」
トモエ「・・・。」
~マイルーム~
主「う~んう~ん・・・腰が痛いよ~。」
410「痛めるほど我慢するからですよ。」
主「あんなに重いとは思わなかったんだよ~。」
410「ヒューマンなら2m超えても2桁でしょうがトモエさんはキャスト、しかも改造されてますので・・・ゴニョゴニョ。」
・・・ピピピッ・・・ピピピッ・・・
主「お?ビジフォンか。410、見てくれ。」
410「はい。・・・本部からの連絡のようです。」
主「本部から?何だろ。」
先の件はご苦労さまでした。その功績に対し特別報酬を与える事が決定されました。
特例として追加パートナーを支給します。
・・・後はよろしく。
本部より
主「・・・何だこのひっかかる部分は?」
410「マシナリーが支給されるのでしょうか?」
主「丸いのが来るのか?・・・餌集めの日々がよみがえってくるな。」
・・・ピンポーン・・・
410「はーい、少々お待ちください・・・タタタタ・・・あっ!?」
主「どうした?」
???「・・・お邪魔いたします・・・。」
主「・・・!!なっ?えっ?ちょー・・・おま!?」
410「ご、ご主人様、落ち着いて!」
主「う~んう~ん・・・腰が痛いよ~。」
410「痛めるほど我慢するからですよ。」
主「あんなに重いとは思わなかったんだよ~。」
410「ヒューマンなら2m超えても2桁でしょうがトモエさんはキャスト、しかも改造されてますので・・・ゴニョゴニョ。」
・・・ピピピッ・・・ピピピッ・・・
主「お?ビジフォンか。410、見てくれ。」
410「はい。・・・本部からの連絡のようです。」
主「本部から?何だろ。」
先の件はご苦労さまでした。その功績に対し特別報酬を与える事が決定されました。
特例として追加パートナーを支給します。
・・・後はよろしく。
本部より
主「・・・何だこのひっかかる部分は?」
410「マシナリーが支給されるのでしょうか?」
主「丸いのが来るのか?・・・餌集めの日々がよみがえってくるな。」
・・・ピンポーン・・・
410「はーい、少々お待ちください・・・タタタタ・・・あっ!?」
主「どうした?」
???「・・・お邪魔いたします・・・。」
主「・・・!!なっ?えっ?ちょー・・・おま!?」
410「ご、ご主人様、落ち着いて!」
主「な、何で?生きてるの?」
トモエ「死んでませんので。」
主「で、でも機能停止って・・・。」
トモエ「はい、停止しただけです。」
主「???ど、どういう・・・?」
トモエ「停止した私を破壊しませんでしたね?」
主「そんなことしませんよ。」
410「もしかして・・・自己修復?」
トモエ「そうです。本部に着くころにはほぼ完了していました。」
主「腕も再生できるのか?」
トモエ「あ、これは本部の方からいただいたものです・・・クスッ。」
主&410(ヒィ~!)
主「それで・・・ここへは何の用で?・・・もしかして、リベンジ?」
トモエ「そうですね・・・ニヤリ。」
主「・・・ビクッ!」
トモエ「ウフフ・・・本部から連絡があったはずですが?」
410「連絡ってこの事ですか?・・・!まさかパートナーって?」
トモエ「私のことです。」
主&410「エェーーー!?」
主「しかし、本部があなたを許すとは・・・?」
トモエ「私と勝負しましょう、と言ったらガーディアンズに協力するという条件で・・・。」
主「・・・!?ど、同盟軍が黙っているとは・・・?」
トモエ「記録を消すように言ったら断られたので、私が消しに行くと言ったらあっさりと・・・。」
主「・・・。(言葉がでない)」
410「で、でもトモエさんはキャストですからご主人様に仕えなくても・・・。」
トモエ「家事全般は得意ですよ?」
410「それは私だってできます。」
トモエ「高い所にも届きますし・・・。」
410「道具を使えば私だって・・・。」
トモエ「・・・!○○○ができます。○○○○○は得意ですよ。」
410「ご、ご主人様はそのような事・・・!(未遂があった・・・)」
トモエ「・・・?男性なら喜ぶと思いますが・・・?」
・・・コソコソコソ・・・
410「ご主人様、何とか言ってください!」
トモエ「主様、お仕えさせてくださいませ!」
・・・ダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!!
410&トモエ「アッ!?」
・・・その日コロニー内を逃げ回るヒューマンの男と、追いかけるパートナーマシナリーと女性の姿があちこちで見られたという。
トモエ「死んでませんので。」
主「で、でも機能停止って・・・。」
トモエ「はい、停止しただけです。」
主「???ど、どういう・・・?」
トモエ「停止した私を破壊しませんでしたね?」
主「そんなことしませんよ。」
410「もしかして・・・自己修復?」
トモエ「そうです。本部に着くころにはほぼ完了していました。」
主「腕も再生できるのか?」
トモエ「あ、これは本部の方からいただいたものです・・・クスッ。」
主&410(ヒィ~!)
主「それで・・・ここへは何の用で?・・・もしかして、リベンジ?」
トモエ「そうですね・・・ニヤリ。」
主「・・・ビクッ!」
トモエ「ウフフ・・・本部から連絡があったはずですが?」
410「連絡ってこの事ですか?・・・!まさかパートナーって?」
トモエ「私のことです。」
主&410「エェーーー!?」
主「しかし、本部があなたを許すとは・・・?」
トモエ「私と勝負しましょう、と言ったらガーディアンズに協力するという条件で・・・。」
主「・・・!?ど、同盟軍が黙っているとは・・・?」
トモエ「記録を消すように言ったら断られたので、私が消しに行くと言ったらあっさりと・・・。」
主「・・・。(言葉がでない)」
410「で、でもトモエさんはキャストですからご主人様に仕えなくても・・・。」
トモエ「家事全般は得意ですよ?」
410「それは私だってできます。」
トモエ「高い所にも届きますし・・・。」
410「道具を使えば私だって・・・。」
トモエ「・・・!○○○ができます。○○○○○は得意ですよ。」
410「ご、ご主人様はそのような事・・・!(未遂があった・・・)」
トモエ「・・・?男性なら喜ぶと思いますが・・・?」
・・・コソコソコソ・・・
410「ご主人様、何とか言ってください!」
トモエ「主様、お仕えさせてくださいませ!」
・・・ダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!!
410&トモエ「アッ!?」
・・・その日コロニー内を逃げ回るヒューマンの男と、追いかけるパートナーマシナリーと女性の姿があちこちで見られたという。
投下すること風の如く
ROMること林のごとく
妄想すること火のごとく
批判を聴かぬこと山の如し。
ROMること林のごとく
妄想すること火のごとく
批判を聴かぬこと山の如し。
>>119
じゃあ批判ならぬ感想はどうだろう。
結構難しい問題を含んでるけど分かりやすく書かれてて読みやすくて良かったよ。
トモエが気に入ってしまったので今後の登場にも期待w(ネタっぽく振ってるけど本心です)
一個だけ無粋に突っ込むなら…俺はテクとソードを併用してるこの主人が超羨ましいよ…orz
にしても久しぶりだな…思わずまとめサイトで読み返してしまったよ。
じゃあ批判ならぬ感想はどうだろう。
結構難しい問題を含んでるけど分かりやすく書かれてて読みやすくて良かったよ。
トモエが気に入ってしまったので今後の登場にも期待w(ネタっぽく振ってるけど本心です)
一個だけ無粋に突っ込むなら…俺はテクとソードを併用してるこの主人が超羨ましいよ…orz
にしても久しぶりだな…思わずまとめサイトで読み返してしまったよ。