戦え!ドッチャー > 第3話 いよいよデビュー

紅白戦から数週間、いよいよ春大会前日を迎えた。

顧問がスターティングメンバーを告げようとする。
「では、メンバーを発表する・・・・伊原!美濃!加藤!中野!山田!亀岡!栗原!そして外野は星川!以上。」
星川は外野ながら、見事スタメン入りを果たした。
「やはり顧問からの支持が急に上がったな・・・」
「そして明日の対戦相手は全員知ってるよな」
顧問は訊く。
「太田川中・・・・だよな。」
星川は適当に答える。
「ほら知らない奴一名。榎戸中だ。」
すると星川は部員全員から失笑を買った。

ちなみに此処の顧問と監督は兼任制。監督と呼べるのは試合だけだそうだ。

「では、今日はこれで解散!」
「ありがとうございました!」
「星川、俺と帰らねえか」
伊原、星川を誘う。
「はい」
星川は応じる。

帰り道・・・

「へぇ・・・そうなんですか」
「うん、俺が入ったころもドッジ部への迫害は強かった・・・」
「やはり厳しいっすかね」
「でも今はそんなことないよ、俺の学年では。」
「そうか・・・」
「でもさ、一番大事なのは、自分の力で活躍してみんなに理解させることだよ。」
「そうなんですか」
「あ、俺そっちだから」
「んじゃ、さようなら」
「さようなら」
星川、伊原と別れる。

「いよいよ明日か・・・」
星川は家へと大急ぎ。

<中央町体育館>

「ただ今より満寺中学 対 榎戸中学の試合が始まります」
場内アナウンスが試合開始直前を告げる。

試合始め!

「行くぞぉぉぉ!!」
伊原、ボールを掴んでいきなり攻撃
ズドォーン!
ボールは敵選手に見事命中。
ピーーッ!!
「なかなかやる・・・キャプテン・・・」
星川、感心する。
「オラァーーッ!!」
榎戸中の主将、岡島が声を上げ、反撃。
ズドォーン!
「ぐわぁっ!」
なんとに伊原に命中
ピーーッ!!
「キャプテンが・・・」
外野から伊原にボールが当たったのを見た星川、やや不安になる。
「どうだ・・・満寺中は伊原だけが頼りか・・・」
岡島は余裕の様子。
ボールは跳ね返り、岡島はさらに攻撃を続ける。
ボールは亀岡に向かって飛んでいく!
ズドォーン!
「ぐわぁっ!」
亀岡、あっけなく当たる。
ピーーッ!!
「すげぇ・・・」
星川、岡島に驚かされる。
それからボールは転々とし、再び岡島の手に。
「スナイパーショット!」
岡島は今度は山田に向けてボールを放つ!
ズドォーン!
「ぐわぁっ!」
山田、かわせず当たる。
満寺中、内野残り4人。
そしてこの後も美濃、加藤、中野にボールは当たり
「うわっ・・・こっちはもうあと一人かよ・・・・」
「これで終わりだ!」
岡島はこれが最後の一球だと思ってボールを栗原に向けて放った。
しかし、それを栗原がかわした。
そのままボールは敵の外野へ
「よし!当ててやる!」
しかしすっぽ抜けてボールは満寺の外野に
「よし!任せてくれ!」
星川はボールを掴んだ
「いっくぞぉーーっ!!マシンガンスパーク!!」
星川は勢いよく岡島に攻撃!
しかし
「はい無駄」
岡島は捕球。
「なにっ!?」
星川唖然
「今度こそ終わりだ!」
岡島は栗原に攻撃!
「(ごめん・・・)」
ズドォーーン!!
無情にもボールは栗原に命中

ピピーーッ!!

試合終了!榎戸中学勝利!

「負けた・・・」
「今年も春はダメか・・・」
「勝ちたかったな・・・」
満寺中選手全員が落ち込んで会場を去った・・・・・

続く
最終更新:2008年11月24日 13:07