第三十四話
「疑惑」
夢と、うつつの狭間で曹操は声を聞いていた。
「何でも、曹操様の首にとんでもない懸賞金が懸けられたらしいぞ…。」
「こりゃ、本気で曹操様を捕らえたいようだな。」
しばらくして曹操は重い体を起こした。それに気付いた呂伯奢の家の者が彼を世話した。
曹操「呂伯奢はどうした…?」
「今、主人は出ております、ささ、もう少しお休み下さい。」
曹操「いや、ここにいてはいずれ追いつかれる、そろそろ、出発する。」
逃げている者にとって、信じられる人間は限られてくる。
ましてや、相手は董卓である。
最終更新:2006年11月23日 21:57