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第四十二話・前編
「友(とも)と、親友(なかま)と、旧友(ライバル)と」


―放課後遅く、夕暮れ時。いよいよ大詰めとなりつつある選挙活動の打ち合わせを終え、ハクとボブは帰路につこうとしていた…


ハク「選挙も大詰め、キメに行かないとな…でも、祭壇に連に、面倒事だらけだな」

ボブ「それに、麗の事だって…」

ハク「アイツは敵だったんだ。もう関係、無ぇよ…」


 かつて信頼出来る仲間、親友だと思っていた男・レイ=ソーマ。しかし、彼は納得学園の過去の生徒であり綺羅祭壇の手先・相馬麗であった。
 親友を信じたい気持ちと祭壇への敵がい心…ハクは二つの葛藤の中、悩んでいた。

 二人は互いに何を言うでもなく、無言で歩き続けた。しかし、次の瞬間、


ハク「!!危ない!」

 ドンッ

ボ「ってて…おいハク、いきなり何すん…!?」


 ボブが目にしたのは、路上についた大きな焦げ目。明らかに事故や自然現象などによるものではなかった。


?「ほう…流石にそこまでは腑抜けてはいなかったようだな、ハクよ」

ハク「天(ティエン)…テメェかよ…」


 ハクが睨めつける先に悠然と立っていたのは後ろで縛った金髪に白い制服、左手にはショートサーベルを構えた青年であった。
 黄=天(ファン=ティエン)―人馬学園乗馬部「人馬同盟」盟主―


ボ「は、ハク…アイツ、知り合いなのか?」

ハク「まぁな。元同級生ってとこだ。
 …で、『人馬盟主様』が結構な挨拶じゃないか。なんの用だ?」

黄「せっかく久しぶり旧友が会いに来たというのに、そっちこそ酷い態度じゃないか、ハク…
 おっと、そんなことより…聞いたぞ、選挙に立候補したんだとな」

ハク「なんで知ってやがる?」

黄「我が人馬同盟の情報網を甘く見るなよ?まぁ、そうでなくとも有名な話さ。あの石覇を倒したそうだしな…無論、学園を統べる支配者を目指すならその程度出来て当然の」

ハク「そんな話はどうでもいい。本題はなんだ?」

黄「……、では本題に移そう。ハク、お前が出馬表明をした事を知ってから、我々はお前の動向をマークした。あの納得学園を統べるに相応しい働きしているか、そしてこの人馬盟主・黄=天の旧友として恥ずかしくない活躍を示しているかを!
 …だがどうしたことだ、配下を増やすどころかそこにいる『お友達』と仲間割れをし、やっと仲直りしたかと思えば今度はもう一人と仲違い…もう見ていられん、お前には学園を制す資格も我が友たる資格も無い。よって、」





 「消えろ」

 ズザァッ!


 言葉を切ると共に黄=天はサーベルを構え、一瞬でハクの懐に突きを繰り出す。
 それを紙一重で後退してかわしたハクは、

ハク「ボブ!」

ボ「おう!」

 ボブが放った一対の模造刀を手に、かつての旧友、そして今自身の命を狙う人馬盟主・黄=天と対峙した。