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第百話
「伏す龍」

3つの山を越え、4つの谷を渡り、2つの窟を抜けると誰も知らない桃源郷がある。

そこの小さな庵に優男が眠っていた。


「またテレビを点けっぱなしで…。布団で寝ないと風邪ひきますよ、亮様。」

亮「…ん。ああ、ごめんよ。」

「何をしてたんですか?」

亮「ん…、ちょっとね。そうだ、謎なぞを出そう。」

亮「乞食から皇帝まで、全ての人間に平等な唯一のものはなぁんだ?」


「また謎なぞですか?ん~、なんでしょうか。」

亮「答えは『死』だよ。人には無限の可能性があるけれども、死には逆らえない。たとえどんな権力者であろうともね。」
「『死』…ですか。」

亮「どうせ死んでしまうのに、僕らはなぜ争ってまでして必死で生きたがるのだろう…。」

「……、亮様らしいですね。さあ、ベッドの用意ができましたよ。」


亮「ありがとう…、次、目が覚めたら、全てが無くなってればいいのに。」

「さぁ、眠ってください。あなたはまだ伏す龍なのですから。」