第十九話
洛陽と長安を結ぶ、洛長高速を一台の車が行く。
張譲「天子様、そして劉協様、どうぞ御安心なされませ、洛陽さえ抜ければ安全でございますゆえ…。」
少帝「ほほホントだろうな…、朕にもしもの事があってみろ…!」
少帝と劉協はまだ子どもである。皇族に産まれたばっかりに血塗られた政治ゲームの渦中にいるのだ。
劉協「…。(少帝様、おかわいそうに…、天子になったばっかりに大人達に操られ、利用される人生…。あまりに哀れだ…。)」
劉協「張譲、私はトイレに行きたい。パーキングエリアに止めてくれないか。」
張譲「……、わかりました。おい、次のパーキングエリアで止めろ。」
車は北ボウパーキングエリアに停車した。
最終更新:2006年11月23日 21:50