第十話
霊帝は贅を尽くした生活が祟って床に伏していた。
それと同時に湧き起こる後継者争い。
霊帝には弁、協という2人の子供がいた。
霊帝に劣らず、凡愚の相を持つ劉弁。弟ながら聡明な劉協。
都は2人の皇子をめぐり、二分化されたのである。
コツコツ……。
着飾った女「天子様…、ここらへんで早く後継者を決めてもらわないと困りまする…。」
霊帝「何皇后…、朕はまだ死にとうない…。」
何皇后「わかっております、しかし、ハッキリ弁皇子と決めていただかねば…、十常侍も不穏な動きを見せておりますし…。」
そう、カン官の中でもその権力を牛耳っていた10人の中常侍、十常侍は自らの地位を守るために、裏取引、賄賂、時には女を使ういわゆる腐敗政治の諸悪の根源なのである。
最終更新:2006年11月23日 21:45