第22章
「目を見ればわかる。」
「なぁ、ソーマ、お前、一体何者だ?」
ハクの突然の問いかけにもソーマは動じない。
ソーマ「…何がだい?」
ハク「この学校の昔のアルバムにお前が写ってた…。」
ソーマはふっと息を吐いて、
ソーマ「もうそこに辿り着いたんだ…。」
ボブ「ソーマ、お前、俺達の友達になりたいって言ったよな!あれ、嘘だったのかよ!俺達を騙してたのかよ!」
ハク「よせ、ボブ…。」
ボブ「ハク…、だって…、綺羅祭壇の一味かもしれないじゃないか!」
ハク「違うよ、もしそうだったとしても…今は。ソーマの目を見ればわかる。」
ソーマ「……。」
ソーマ「やっぱり…、君達は僕等に似ている…。」
ハク「?」
ソーマ「とある国の森にはとても凶暴な大蛇が出ると言うが、誰もその姿を見たことがないという。何故だかわかるかい?」
ハク、ボブ「??」
ソーマ「その大蛇を見た人間は全員が殺されたからさ。」
ソーマ「綺羅祭壇と戦うとはそういう事だ…。」
ソーマはそう言い残して教室を出た。
ソーマ「目を見ればわかる…か、…Dよ…、もう俺は逃げないよ、あの時のように。」
ソーマ「裏切り者だってやる時はやるさ…。」
窓を風がリズムよく叩いた。
最終更新:2006年12月12日 20:59