第17章
『解決』

ハクは新聞部部室へと急いで来た。

『バン!』

ドアを開けるとそこにはボブと女の子が居た。

『…ボブ…。』
『…ちっ…なんだハクか…。』
『…何だって…3日も姿、見せないで何してたんだよ。』
『…別にハクには関係ないだろ…。…この状況見たら解るだろ…彼女と居たんだよ…。』
『こんにちは、貴方がハクさんね。ボブに雑用押しつけて女の子と遊んでたっていう…』
『それは誤解だ!』
『誤解でも何でもいいよ…俺、彼女出来たし…忙しいから、選挙活動手伝わねーから。』
『ボブ!』
『…うるせーよ、邪魔すんなよ。』
『…ボブ…』

ハクは諦めて部室を出て行こうとした。

『ガタッ!』

部室の後ろにある掃除用具入れロッカーから何か音がした。
ロッカーを見つめたハクはなにやら血らしきものが数滴落ちている事に気がついた。
…ハクの中で、今ここにいるボブにたいして違和感を感じ、やがて一つの仮説が生まれた。

『………そうか。…ボブ…解ったよ。じゃあ俺、行くわ。…ボブ…一つだけ聞いて良いか?』
『何だよ?』
『…彼女と銀屏…どっちが好きだ?』
『は?…決まってんだろ、彼女だよ!』
『そうか…せっかく銀屏のレア画像(もちろん18禁)、手に入れたんだけど…いるか?』
『んなもんいらねーよ。』
『そうか…、邪魔したな…』

ハクは出口へと歩いていった。
ハクを見送るボブと彼女がニヤリとした様に思えた。
その瞬間、ハクは2人の顔に模造刀を突き付けていた。

『お前らは誰だ!ボブはどうした!』
『何だよ急に…俺はボブだ!』
『ボブは絶対にあんな答えは言わない!何をおいても銀屏だ!』
『…。』
『…。』

しばらく睨み合う3人

『………ふん…あいつ…いくら貴方を裏切れといっても…『ハクは裏切れない』ってばかり言うし…ちょっと撫でて眠って貰ったのよ。あのロッカーの中にいるわ。』
『お前ら…』
『…いいの?私達に構ってるよりボビー助けないで?撫でた時ちょっと血吐いたんだよね~。』
『ぐっ…お前ら~!』

ハクは2人を牽制しながらロッカーへ向かう
一瞬の隙にボブに化けた弥と女の子は消え去った。

『くっ!…逃がしたか!』

ハクはロッカーからボブを助け出した。

『ボブ!ボブ!大丈夫か!』
『…ハ、ハク…ギンペの画像は…?』
『助け出されて第一声がそれかよ!』
『へへ…絶対来てくれると思ってたよ。全て解ったよ。あれは誤解だって。ごめんよハク。』
『いや、謝るのは俺の方だ。ごめん。』
『ははは…。さて3日ぶりに家へ帰るか!』
『ああ。』
『ところでハク…』
『ん?』
『ギンペの画像は?』
『…ねーよ。』
『!、そんな~。』

こうしてボブの事件は幕を閉じた。

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最終更新:2006年12月12日 16:27