第六十九話
「失墜への音」


曹操の去り際の言葉に、諸将はようやく重い腰を上げた。


虎牢関を突破し、ついに洛陽へ到達した。


洛陽近辺の平原に陣を構える袁紹、洛陽へは先発隊をやらせた。


袁紹「先発隊との連絡はとれたのか?すぐ回線を回せ!」


先発隊『殿!洛陽城内に入りました!しかし、蛻の殻です。』


袁紹「ええい、隠れているに違いない!探せ!董卓は殺し、天子様を保護せよ!」

先発隊『はっ!』


袁紹「早くしろ…、俺が…、この袁紹が…董卓から国を救うのだ…。」


思えば、袁紹にはいつもプレッシャーがのしかかっていたのかもしれない。

名門に生まれ、国の中枢の位置を約束されていた。

故に、自分の周りの人間は自分の立場に媚びを売っているのではないかといつも不安を抱えていた。

この連合はその不安を払拭するためのステップアップの場でもあるのだ。


先発隊『殿!玉座に誰かいます!』


袁紹「よし、近づくのだ!」

先発隊『はっ!……あっ、何だあれは!?』


その時、爆発は起こった。
どおおおおおおおん!


袁紹「何があった!?」


それは失墜への音だった。

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最終更新:2006年11月27日 23:43