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第百二話
「日輪と闇」
「知ってるか?曹操の城。」
「ああ、なんでも土地をタダで貸してくれるんだってな。」
「ああ、税金だって高くないし、その上、治安だっていいらしいぞ。」
ジュンイクのかねてから進めていた計画は順調だった。
有事以外の兵は農夫となり、治安は厳格な法でまとめ、巨額の資金を投入した宣伝は大勢の人々を集めた。
ここエン州、ケン城は、漢、随一の効率的都市となった。
曹操「…やはり董卓は死んだか…。」
ジュンイク「はい、呂布の裏切りにあい…。」
曹操「おそらく長安は無法地帯となろう。政治を知らぬ野獣共が董卓という調教師を失い、自由になった…。」
ジュンイク「はい…、憂うべきは天子様…。」
曹操「うむ、我々が救わねばな。」
「袁紹の動きも気になりますな。」
背の高い男がしゃがれた声でふと漏らした。
曹操「ノッポ君、君の名は?」
「程立…、日輪を支えるものです。」
曹操「くくく…、しかし、日輪は数多くの闇を作り出してしまうものよ。」