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第九十六話 「若武者と大徳」 劉備「ほぇ~、やるもんだねぇ。」 張飛「けっ、大した事ないぜ!」 関羽「…だが、まだ子供だ…。」 劉備「いっちょ、会ってみるかぁ。」 二枚看板に次ぐ武将、麹義がいとも簡単に討たれた事もあり、戦は袁紹軍の一時撤退に落ち着いた。 ー公孫サン軍、幕舎ー 公孫サン「若武者殿、助太刀、非常に助かった。…しかし、一つ解せぬのは何故我が軍についたのかだ。」 事実、この頃の世論は明らかに袁紹軍に傾いていた。 趙雲「……、私は私の正義に従ったまでです。」 趙雲「…それに。ここには劉備殿がおられると聞きました。」 公孫サンの表情が少し曇る。 劉備「おや?あんた、俺を知ってるのかい?」 末席にいた劉備が大きな耳をほじりながら言う。 趙雲は振り返ると、若々しい顔をさらに輝かせ、 趙雲「はい、巨大な力に寡兵で立ち向かう大徳、劉備殿は私が探していた人物でありましょう。」 劉備は照れくさそうに笑った。 劉備「買い被りすぎなんだよ…。」

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