けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

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mioritsu

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「あぢぃ~‥」
「そんな暑い暑い言うなよ‥余計暑くなる‥」
私と澪は、私の自室の床に寝転がっていた。


部活にムギが持ってきた新曲のアレンジ、考えよっかってコトで。
日曜日、私は澪を我が家に招き入れた。

…が、何せ夏だ。

暑くて仕方無い。
加えて節電、節電でクーラーなんて以ての外。
扇風機も風を送ってはくれるが、温風を掻き回してるだけ。
音符が丁寧に書き込まれた楽譜を見ながら、AメロからBメロの転調はあーだこーだ、と編曲してる内に。
‥私と澪は、ダウンした。
「‥あぢぃ~‥」
「そんな暑い暑い言うなよ‥余計暑くなる‥」
私と澪は、私の自室の床に寝転がっていた。
「リビング、行かないか?ちょっとはマシだと思うんだけど…」
「あ~‥無理だわ。父さんが高校野球見てエキサイトしてっから、落ち着かないし、余計暑苦しいし」
澪の提案に、私はNOを言わざるを得なかった。
「そっか‥」
澪は、残念そうに呟いた。

………。

私と澪は沈黙し、暑さでドロドロに溶けそうになった所で
「…」
澪は、立ち上がった。
「…?」
私は寝転がったまま、澪を目で追った。

スタスタスタ

シャッ

澪は、窓のカーテンを引いた。
なるほど!陽射しを遮るのか!!と、私は今更気付いた。
確かに、太陽光を遮れば少しはマシになる。
私が心の中で感心していると

‥スタスタ

澪は私の隣‥ではなく、ベッドに歩み寄った。

‥ごろんっ

そのまま、ベッドに横になった。

「…澪?」
私は思わず声を掛けた。
「‥ん」
澪はベッドの上の向こう側から声を返してきた。
黒髪だけが、微かに覗いていた。
ぼんやりと、私が黒髪を眺めていると
「‥こっち」
‥くればいいじゃん、と少し恥ずかしそうに言ってきた。
「…」
私は、可愛い彼女の提案に乗った。
中途半端に起き上がり、四つん這いでベッドに向かった。
「みーお」
ベッドを覗き込むと、澪は向こう側を向いて、寝転んでいた。
「‥」
私はベッドによじ登った。
丁度、私が寝転がれる分のスペースが空いていた。


ごろんっ

私は寝転がり

‥ぎゅっ

背中を向ける澪を、抱き締めた。
「…」
澪は無言で、身体を捩らせた。
「‥つかまえた」
「‥別に逃げてないし」
「‥ふふっ」

ぎゅうっ

私はまた、澪を抱き締め
「‥ちゃんと、私のスペース。空けてたしな」
左手で、黒髪を撫でた。
「…………そりゃ、ね」
澪は、私の左手を掴み

………ちゅ

手の甲に、くちづけて

「………私の隣は、律の為に。空けてあるんだ」

ぎゅっ‥、と。握った。
私は、彼女の照れ隠しにくすり、と笑って

「……ありがと」

握られた左手で、彼女を抱き締めた。

「…っ」

彼女は、無言で。恥ずかしそうに身を縮めた。


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