「秋山って美人だよな」
「密かに胸大きいしな!」
「体育の時、超揺れてんの」
「密かに胸大きいしな!」
「体育の時、超揺れてんの」
同級生の男の子たちの雑談が、クラスの喧騒の中に混じる。
…聞こえてるんですけど
…聞こえてるんですけど
「羨ましいねぇ」
「物静かで大人しいのに身体だけ立派で」
「3組の田中君、秋山さんのこと好きなんだって」
「マジー?」
「物静かで大人しいのに身体だけ立派で」
「3組の田中君、秋山さんのこと好きなんだって」
「マジー?」
女の子の囁きも少し聞こえた。
だから聞こえてるって。
まぁ私が一人静かにしてるから聞こえるのかもしれないけど。
だから聞こえてるって。
まぁ私が一人静かにしてるから聞こえるのかもしれないけど。
うるさい。
誰にも聞こえないよう、ぽつりと呟いた。
本当、耳障りだ。
男子の大きい声でするつまらない話も。
女子の他人の噂話で盛り上がってるのも。
人を偏った目でしか見ていない。
ほっといてくれたらいいのに…
本当、気持ち悪い。
誰にも聞こえないよう、ぽつりと呟いた。
本当、耳障りだ。
男子の大きい声でするつまらない話も。
女子の他人の噂話で盛り上がってるのも。
人を偏った目でしか見ていない。
ほっといてくれたらいいのに…
本当、気持ち悪い。
でもね。
「澪は美人だよなぁ」
「胸だって大きいしさぁ」
「体育の時もめっちゃ揺れてたし!ばいんばいんって!中学生の身体か?」
「胸だって大きいしさぁ」
「体育の時もめっちゃ揺れてたし!ばいんばいんって!中学生の身体か?」
なんでだろ。
「あー羨まし!」
「物静かで大人しいのに身体だけ立派に育っちゃってまぁ」
「しかも3組の田中が澪の事好きだってさー」
「物静かで大人しいのに身体だけ立派に育っちゃってまぁ」
「しかも3組の田中が澪の事好きだってさー」
あなたが言うと、気持ち悪くないんだ。
陰で言わないからとかじゃないと思うけど。
陰で言わないからとかじゃないと思うけど。
「お前の人生順風満帆か!へへ、それならいいか」
「澪が幸せならー」
「澪が幸せならー」
それはきっと、あなたの声が、言葉が私を安心させるから。
あなたの声が好きだから。
でも私は素直じゃないから、他の人に言ったように…
うるさい、ってあなたに言い続けるだろう。
あなたの声が好きだから。
でも私は素直じゃないから、他の人に言ったように…
うるさい、ってあなたに言い続けるだろう。
でもそれはきっと、違う意味の。
END