けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

にがて

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mioritsu

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「ただいまー!」
「お邪魔します」
「あら、澪ちゃん。いらっしゃい」
私は、学校帰りに律の家に立ち寄った。
律のお母さんが出迎えてくれた。
「おやつ、沢山買っておいたわよ?」
「サンキュー♪」
律は台所へ歩を進めた。
「澪、先に部屋。入ってて?」
「あぁ、わかった」
私は、先に律の部屋に上がった。



「おーまったせー♪」
私が律の自室に入室すろと、間もなく律がおやつ片手にやってきた。
「律‥?」
私は、律の手に注目した。
「あ、コレ?」
「ソレ‥」
律は、ポッキーを持ってきた。
「母さんが丁度買ってきてくれてたからさっ♪」
ルンルン気分の律。容易に察しが付いた。
「みーお♪」
「な、なんだよ‥」
「‥ポッキーゲーム、やろ?」
わざと小声で、提案してきた。
「……」
私は、少し赤面してそっぽ向いた。



私は、ポッキーゲームが苦手。
ポッキーゲームは、最終的にキスしちゃうか、しないか、の二択。
私と律は付き合ってて。キスもするし、それなりの事もするし。
恋人同士だし。唇が合わさるなんて、どうって事無いんだけど。

やっぱり、ポッキーゲームは、苦手。

私と律がキスする時。
私からは勢いで行っちゃう事が多い。
恥ずかしがり屋な性格のせいでムードも何も無い。
律は「無理矢理なトコがイイ」とか言ってくれるけど‥。
律からはちゃんとリードしてくれて、私は顔を赤くしながらも、許しちゃう。
顔を赤くして照れる私に時折微笑み掛けてくれる律は、やっぱり大好きだなって、思う。

でも、ポッキーゲームは、別。

ゲームの延長線上の、キス。
唇が触れるか否かで勝敗が決まるのが定説だけど。
唇が近付くまでずっと、互いにガン見。
あの時間が、苦手。
触れちゃえば、ソコからはいつも通りなんだけど‥。



律は、そんな私の嗜好を知ってて、提案してくる。
わざと、小声で。
「‥な?やろ?」
子供みたいな、カッコ可愛い笑顔で近寄られると選択の余地も無くなる。
「‥いいけど‥」
私は、渋々承諾する。
「よーし!」
律は意気揚々とポッキーのパッケージを開けた。
今日のポッキーは、チョコとアーモンドがコーティングされたやつ。
たまたま、律の母さんが買ってきたみたい。
ポッキー自体は好きなので、少し嬉しくなった。
「澪、こっち?」
律はポッキーの小袋を開け、チョコが付いた方を指した。
「‥うん」
私は小さく頷いた。
「じゃ、やるぞー♪」
無邪気な笑顔の律。
笑顔は無邪気だが、狙いは見え透いている。
ゲームそのものを楽しんで。
恥ずかしがる私を見て楽しんで。
必ず着く唇の味を楽しんで。
律からしたら、楽しい事この上無いだろう。
私からしたら、恥ずい事この上無い。

‥‥‥断れない私も、悪いんだけど。


「ん」
律は、ポッキーの取手側を咥えて私にチョコ側を差し出してきた。
突き出た唇が、可愛い。
「‥」
私は渋々。チョコ側を咥えた。
正対する私と澪の顔。
はっきり言って、この状態がもう、無理。
近いし。目は開いてるし。口塞がってるから主に鼻で息しなきゃならないし。
尻込みする私を尻目に、律はサクサクとポッキーを食べ進めた。
「‥」
私も仕方無しにポッキーを食べ進める。

で、残りのポッキーが数センチの所。

律は、わざと食べる勢いを抑える。
唇を器用に使って、にじり寄って来る。
この時点で、照れた私の顔は赤い。
律は確実にソレを知っててゆっくり近付いてくる。

「‥‥‥」

私は、我慢の限界だった。
愛しい律が目の前に
ポッキーという脆い壁の先に
明らかに挑発してる冷静な表情で
吐息を私に感じさせながら

居る。


もう、無理。


ぱくっ

私は、律の両頬を両手で抑え、ポッキーごと


律を、奪った。


「‥!」
律は、わざと呆気に取られた。

私は、そのまま律を押し倒した。

フレンチキスなんかじゃ、收まらない。
私は、舌を入れた。
互いの噛み砕かれたポッキーが混じり合った。
時折、粘度が高くなったポッキーを飲み込みながら

律の唇を、味わった。

律は、されるがままのフリをしていた。
されるがままのフリをしながら、私の口からポッキーを舌で掻き出していた。


ごくんっ


互いの口から、ポッキーが無くなった。
私も律も。息が、荒かった。

「律‥」
私は、制御が効かなくなっていた。
「なに‥?」
「‥おいしぃ」
言い終わる間もなく、私は律の唇に食い付いた。
「んっ‥!」
律は、食べられるフリをしながらも。
私の背中にシャツ越しに爪を立てて、煽った。
「‥んはぁっ!」
私は、大きく息をした。
「‥はぁ‥はぁ‥」
律も、大きく息をしていた。


律は、私の頬を撫でて。

微笑んだ。

「はぁっ‥はぁ‥」

私は、息が荒いまま。

「律がっ、悪いんだからなっ‥!」

また、律の唇に食い付いた。

律は。

弄ぶように私の背中を、私の耳を、撫でながら、掴んだ。


やっぱり。


ポッキーゲームは、にがて。


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