けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

26

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mioritsu

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26歳の、初夏。
私は中学時代の同級生、マキに誘われて飲みに出掛けた。
お互いの仕事終わり。週末の金曜日。
現在進行形の話だったり、昔の思い出話だったり。
時間はあっという間に過ぎた。
そろそろいい時間だねーとか話してた所で。

「ごめん、ちょっとメールするわ」
「澪?」
「あ、うん」
「妬けるね~」
「る、るせぇ!」

私は照れながら澪にメールした。
澪も誘われていたが、仕事の都合で飲みには来られなかった。

「…そうしん!っと」
「お迎えの催促?」
「ちげーよ」
「会いたかったなー、澪」
「綺麗になったんだぞー?澪」
「もうお腹いっぱいですよー、旦那様」
私はイイ感じに酔うと、澪の自慢話を…まぁ、ノロケ話をしだす癖があった。
マキは呆れ気味にはいはい、と手を振った。

~♪

「お、カミさんからメールかな~?」
「るっさいな‥」
「あんだけ自慢しといてソレは無いと思うよ?」
「…う、うん」
私は恐縮して、携帯を開いた。

「…あ、澪も仕事終わったって」
「お、じゃあ、車でお迎え来てくれるんだ?」
「うん」
澪は駅前に向かう旨をメールで知らせてきた。
私とマキは、グラスを空けて会計を済ませ、店を出た。

私とマキは、駅前に向かっていた。
「次は、澪も一緒にな!」
「う~ん、邪魔になんないかな?私」
「大丈夫だって!同級生だし!澪も今日、残念がってたしな!」
「まぁ、そうだろうけど」
「けど?」
「どっかの旦那さん、カミさん一緒でもノロケまくりそうだからな~♪」
「さ、流石にソレは…」
マキの予想に対し否定し切れない自分が情けなかった。
「‥あ、澪じゃない?」
駅前のロータリーが見えた辺りでマキが澪の車に気付いた。
「アコードツアラーの青、澪だよね?」
「あ、ホントだ」
私も気付いた。
ノロケ話に澪の車の話が出ていたのは言うまでもない…。
私とマキは、ロータリーに向かった。



私が駆け寄るのが先だったか、澪が気付くのが先だったか。
私が助手席側のドアに着くのと同時にウィンドウが開下がった。
「おかえりー」
澪が運転手席から顔を覗かせた。
すると、マキは運転席を覗き込んだ。
「おひさー♪」
「あ、マキ!」
「イイ車乗ってんじゃーん澪―」
「まぁ、な‥」
澪は照れた。
「じゃ、また今度飲もうよ!」
マキは足早に帰ろうとした。
「お、送ってこうか?」
澪は慌てたが
「まだ電車あるし、大丈夫だよ!それに」
マキは私の肩を叩き
「素敵な旦那様との一緒の時間、邪魔出来ないしね!」
『なっ!…』
私と澪は、ハモって赤面した。
「じゃ、また連絡するから!」
「わ、わかった!」
私は気を取り直した。
「マキー!またなー!」
澪も気を取り直して運転席から手を振った。
「じゃあなー!」
マキは手を振り、駅へと消えて行った。


帰り道の車中。
「律」
「ん?」
ハンドルを握る澪は話し掛けてきた。
「また、私の自慢話、した?」
「う、うん‥」
私の澪の自慢話は、飲みに出た際の定番だった。
「そっか…」
澪は、アクセルを踏んだ。
「律っていいよね」
「なんで?」
「皆に、自慢出来るでしょ?」
「あ、あぁ‥」
「私は、恥ずかしくて出来ないもん…」
いくつになっても、大人になっても。澪の恥ずかしがり屋は消えなかった。
それなりにマシにはなったけど。
「…こんなにイイ人なのに‥」
断続的に街頭が照らす、憂う澪の横顔は、綺麗だった。



信号待ち。
右肘を突く澪に向かって

ちゅっ

頬に、くちづけした。
「なっ‥なにすんだよ!」
「んー?」
「なにすんの?って」
「ちゅー」
「ちゅー?」
「迎えきてくれてありがとうの、ちゅー」
ニカっと、私は笑った。
「‥よっぱらい…」
澪は、頬を赤くすると溜め息を付いた。



次の、信号待ち。
澪は黄色の信号を確認すると早めに停車し、ギアをパーキングに入れた。
すると

がばっ
くいっ

澪は私に覆い被さり
アルコールでぼんやりしていた私の顔を右手で振り向かせ

んちゅっ

キスしてきた。

「‥んんっ!」

舌まで、入れてきた。
絡ませてきた。

れろっ

唇が離れると、絡んだ舌の勢いで少し唾液が飛んで、私の額に付いた。

「‥な、なにすんだよ!」
私は額を拭いながら、顔を真っ赤にして問い正した。

「‥ん?」
澪は赤信号が青に変わったのを確認し、ギアを変えて車を発進させた。

「何って、おかえりの、キス」
澪はアクセルを踏みながら答えた。

「まだ、家じゃねーし‥」
「え?」
「まだ、帰ってる途中だし、おかえりじゃあないだろ?」
「あ、そっか」
「マンション帰ってからなら、わかるけど」
「んー‥」
澪は少し考えて


「律とキスしたくなったから、かな‥」


ハンドルを握る26歳の澪は、やけに艶っぽく見えた。


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