澪「そ、その…これバレンタイのお返し、クッキーだけどよかったら食べてね」
後輩「あ、ありがとうございます、澪先輩からお返し貰えるなんてとてもうれしいです!!」
澪「う、うんこちらこそ、チョコすごく美味しかったよ」
後輩「ら、来年もバレンタインにお渡ししてもよろしいでしょうか?」
律「あー来年は澪も大学生だから渡すの大変じゃないかな?」
後輩「大学まで行きます!!」
律「」ビクッ
澪「う、うんじゃあ大学で待ってるよ」
2年生「ありがとうございます!!このクッキー大事に食べますね!!それじゃあ失礼します」タッタッタッタ
澪「ふ~緊張した~」
律「まったくお返しくらい1人でしろよー」
澪「だ、だって1対1なんて恥ずかしいし心細いし…」
律「む~(まったく人の気も知らないでこいつはー)」
律(そりゃ澪がモテるのは知ってるしチョコだってたくさん貰ってたからこうなる事はわかってたけどさあ…)
律(あーダメだ気分が沈む…これじゃ2年の時和に嫉妬した時と同じだ、さっさと終わらせよ)
律「それで後何人残ってんの?」
澪「え?あ、ああ…後1人…かな」
律「じゃあさっさと次の幸せ者のところに行くかあ」
澪「…」
律「澪?顔赤いぞ?」
澪「っ…律、ごめん付き合ってもらって悪いけど先に帰ってて貰えるかな」
律「へ?」
澪「その人は特別だから…もうちょっと勇気がいるみたいだから…1人で気持ちを落ち着かせたい」
律(…え?特別?特別ってどういう事だ?勇気がいるって)
澪「り、りつ?」
律「な、なーんだ澪にも春が来てたのかーはははーじゃあ私は先に帰るからばいばーい」ダッ
澪「あっりつ」
律宅
律「…」
律(そうか…私振られたのか)
律(出合った頃から10年近く続いてた恋が終わったんだなあ)
律(ははっ…結局告白もしないうちに終わっちゃったよ)
律(バレンタインもふざけないでちゃんとしたチョコ渡せば良かったな…)
律「うっ…みおぉ…」
タッタッタッタ
律(澪!?)
ガチャ
澪「律…って布団に丸まって何してるんだ?」
律「べ、別に…それよりど、どうだったかあ?意中の相手にはちゃんと渡せたかな?」
澪「…律、顔見せて」
律「い、いやあ今スッピンで人様に見せられるお顔じゃありませんので」
ガバッ
律「あ」
澪「な、泣いてたの?」
律「や、やめろよ見るなよ」
澪「なんで…泣いてたの?」
律「み、澪には関係ねーだろ用が無いなら帰れよ」
澪「用ならあるよ、やっと勇気が出せそうなんだ」
律「え?」
澪「律、これバレンタインのお返し…それとずっとずっと好きでした」
律「…え?」
律「おかえしって私チロルチョコしか上げてないぞ?」
澪「確かに20円のどこにでもあるチロルチョコだけど、それでも…ただのチロルチョコでも律がくれたチョコが一番嬉しかった」
律(いやまてまてまてチロルチョコより、そんな事より今こいつ何て言った?)
律「み、みお?聞き間違いじゃないなら今私告白されたような気がしたんだけど」
澪「っ…ちゃ、ちゃんと聞いてろ!!す、すごく勇気使ったんだからな」
律「えっと…澪の特別だって言ってた人は?」
澪「…律」
律「…私を先に帰らせたのは?」
澪「…律に告白する勇気が欲しかったから」
律「…」
澪「…」
律「このばかみおおおおお!!」
澪「!?」ビクッ
律「勘違いさせるような言い方してんじゃねええええ!!見ろよこの顔、酷い顔だろ!?ずっと泣いてたんだからな!!」
澪「ご、ごめん、けどやっぱり泣いてたのって」
律「あっ…」
澪「り、律からの返事が聞きたい」
律「わ、わたしも…澪の事が」
おわり