けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

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mioritsu

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軽音部で、新年会(といえばいいのか?)。
皆で仲良くおせちを食べ合ってわいわいしていた。


はずが。


「律ぅ……うう~……」


そんな席に、澪の声が響いた。


あー、さわちゃんのアホ。


いやさわちゃんは悪くないか。おとそぐらい正月は普通だよな……。
それに澪がお酒に弱いと知ってたの、私だけだし。
うん、皆に罪はない。


「顧問命令よ! 隣の部屋で澪ちゃんを介抱してきなさい!」
「な、なんだよそれ!」
「うぅ~、律~……」


澪はといえば、おとそ一杯でデロデロに酔っている。
顔は真っ赤にしていて、やたらと私の名前を呼んで抱きついてきた。
唯たちもおかしそうに笑って、私に言う。


「そーだよ、なんとかできるのはりっちゃんだけだよー」
「さあ、隣の部屋へレッツゴーよりっちゃん」
「澪先輩お酒弱すぎじゃないですか……律先輩いってらっしゃい」


ぐっ……ってかなんで隣の部屋なんだよ。
介抱って何すりゃいいんだろう。怪我してるわけでもないし。
ただどうにかして酔いをさませばいいのかなあ。


「わかったよ。ほらいくぞ、澪」
「律ぅ~」


私はコップ一杯に水を入れて、隣の和室へ澪を連れたった。
正直、こんなに抱きつかれるとあらぬ気持ちが出てくるんだけど。


~和室~


「ほら、澪。水」
「うう~律~……んっ……」


澪にコップを渡すと、微妙な顔色のまま飲む。
ってかなんで澪は酔うと私の名前ばっかり呼ぶんだろうか。
というか澪もいつまで抱きついてんだ。
水、と言ってコップを受け取る辺り少しは意識があるのかな。
でも依然として顔は真っ赤で、眠そうに目を細めている。


「二人ともー! 私からのお年玉あるから、できるだけ早く帰ってこーい!」


隣の部屋からさわちゃんの威勢のいい声が聞こえた。
いや、酔いってそう簡単にさめないだろ……どうすりゃいいんだ。
お酒飲んでほんの数十分で酔いは冷めないだろ。

私は抱きついてくる澪を見た。中途半端に笑ってやがる。
ため息混じりに私は言った。

「澪。さわちゃんからお年玉があるらしいぞ」

会話が続けば、少しぐらい落ち着くだろうか。
そんな軽い気持ちで、話しかけてみた。
澪は私の胸に顔を埋め、子供みたいにきっぱりと返した。



「いらない」



「いらないって……もったいないぞ」
「いらない」


さわちゃんドンマイ。
ただこれは澪の本心じゃなくて、酔いからくるわがまま……。
いや、逆か? 酔っている時の発言の方が澪の素なのか?
じゃあ、いらないっていうのは、澪の本心?

「なんでいらないんだよ」


「律がいい」



「」
「律が欲しい」
「澪……」


これ、本心か。
恥ずかしげもなく、照れもせずに。
突拍子もない告白だ。
私は意識もしないけど、顔が熱くなってきている。


「律ぅ~……」
「ああこら。おい」


澪に押し倒されてしまった。
冷静だけど、ムラムラしてきた私。倒れた私の上に乗る澪。


お年玉で、私って。
くそっ、澪が悪いんだ。
さっきから抱きついてきて。律律可愛い声出しやがってさ。

そんなに私が欲しいなら思い知らせて……。


「澪……?」
「……」
「おい」


寝息を立てていた。私は体を起こして、澪を抱えた。
揺すったりほっぺをつねったり、耳をさわさわしてみても起きない。


「はあ……」



生殺しだ……。


まあいっか。
幸せそうな寝顔見れただけでも、十分だよ。


あけましておめでとう、澪。今年もよろしくな。


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