軽音部で、新年会(といえばいいのか?)。
皆で仲良くおせちを食べ合ってわいわいしていた。
皆で仲良くおせちを食べ合ってわいわいしていた。
はずが。
「律ぅ……うう~……」
そんな席に、澪の声が響いた。
あー、さわちゃんのアホ。
いやさわちゃんは悪くないか。おとそぐらい正月は普通だよな……。
それに澪がお酒に弱いと知ってたの、私だけだし。
うん、皆に罪はない。
それに澪がお酒に弱いと知ってたの、私だけだし。
うん、皆に罪はない。
「顧問命令よ! 隣の部屋で澪ちゃんを介抱してきなさい!」
「な、なんだよそれ!」
「うぅ~、律~……」
「な、なんだよそれ!」
「うぅ~、律~……」
澪はといえば、おとそ一杯でデロデロに酔っている。
顔は真っ赤にしていて、やたらと私の名前を呼んで抱きついてきた。
唯たちもおかしそうに笑って、私に言う。
顔は真っ赤にしていて、やたらと私の名前を呼んで抱きついてきた。
唯たちもおかしそうに笑って、私に言う。
「そーだよ、なんとかできるのはりっちゃんだけだよー」
「さあ、隣の部屋へレッツゴーよりっちゃん」
「澪先輩お酒弱すぎじゃないですか……律先輩いってらっしゃい」
「さあ、隣の部屋へレッツゴーよりっちゃん」
「澪先輩お酒弱すぎじゃないですか……律先輩いってらっしゃい」
ぐっ……ってかなんで隣の部屋なんだよ。
介抱って何すりゃいいんだろう。怪我してるわけでもないし。
ただどうにかして酔いをさませばいいのかなあ。
介抱って何すりゃいいんだろう。怪我してるわけでもないし。
ただどうにかして酔いをさませばいいのかなあ。
「わかったよ。ほらいくぞ、澪」
「律ぅ~」
「律ぅ~」
私はコップ一杯に水を入れて、隣の和室へ澪を連れたった。
正直、こんなに抱きつかれるとあらぬ気持ちが出てくるんだけど。
正直、こんなに抱きつかれるとあらぬ気持ちが出てくるんだけど。
~和室~
「ほら、澪。水」
「うう~律~……んっ……」
「うう~律~……んっ……」
澪にコップを渡すと、微妙な顔色のまま飲む。
ってかなんで澪は酔うと私の名前ばっかり呼ぶんだろうか。
というか澪もいつまで抱きついてんだ。
水、と言ってコップを受け取る辺り少しは意識があるのかな。
でも依然として顔は真っ赤で、眠そうに目を細めている。
ってかなんで澪は酔うと私の名前ばっかり呼ぶんだろうか。
というか澪もいつまで抱きついてんだ。
水、と言ってコップを受け取る辺り少しは意識があるのかな。
でも依然として顔は真っ赤で、眠そうに目を細めている。
「二人ともー! 私からのお年玉あるから、できるだけ早く帰ってこーい!」
隣の部屋からさわちゃんの威勢のいい声が聞こえた。
いや、酔いってそう簡単にさめないだろ……どうすりゃいいんだ。
お酒飲んでほんの数十分で酔いは冷めないだろ。
いや、酔いってそう簡単にさめないだろ……どうすりゃいいんだ。
お酒飲んでほんの数十分で酔いは冷めないだろ。
私は抱きついてくる澪を見た。中途半端に笑ってやがる。
ため息混じりに私は言った。
ため息混じりに私は言った。
「澪。さわちゃんからお年玉があるらしいぞ」
会話が続けば、少しぐらい落ち着くだろうか。
そんな軽い気持ちで、話しかけてみた。
澪は私の胸に顔を埋め、子供みたいにきっぱりと返した。
そんな軽い気持ちで、話しかけてみた。
澪は私の胸に顔を埋め、子供みたいにきっぱりと返した。
「いらない」
「いらないって……もったいないぞ」
「いらない」
「いらない」
さわちゃんドンマイ。
ただこれは澪の本心じゃなくて、酔いからくるわがまま……。
いや、逆か? 酔っている時の発言の方が澪の素なのか?
じゃあ、いらないっていうのは、澪の本心?
ただこれは澪の本心じゃなくて、酔いからくるわがまま……。
いや、逆か? 酔っている時の発言の方が澪の素なのか?
じゃあ、いらないっていうのは、澪の本心?
「なんでいらないんだよ」
「律がいい」
「」
「律が欲しい」
「澪……」
「律が欲しい」
「澪……」
これ、本心か。
恥ずかしげもなく、照れもせずに。
突拍子もない告白だ。
私は意識もしないけど、顔が熱くなってきている。
恥ずかしげもなく、照れもせずに。
突拍子もない告白だ。
私は意識もしないけど、顔が熱くなってきている。
「律ぅ~……」
「ああこら。おい」
「ああこら。おい」
澪に押し倒されてしまった。
冷静だけど、ムラムラしてきた私。倒れた私の上に乗る澪。
冷静だけど、ムラムラしてきた私。倒れた私の上に乗る澪。
お年玉で、私って。
くそっ、澪が悪いんだ。
さっきから抱きついてきて。律律可愛い声出しやがってさ。
くそっ、澪が悪いんだ。
さっきから抱きついてきて。律律可愛い声出しやがってさ。
そんなに私が欲しいなら思い知らせて……。
「澪……?」
「……」
「おい」
「……」
「おい」
寝息を立てていた。私は体を起こして、澪を抱えた。
揺すったりほっぺをつねったり、耳をさわさわしてみても起きない。
揺すったりほっぺをつねったり、耳をさわさわしてみても起きない。
「はあ……」
生殺しだ……。
まあいっか。
幸せそうな寝顔見れただけでも、十分だよ。
幸せそうな寝顔見れただけでも、十分だよ。
あけましておめでとう、澪。今年もよろしくな。