けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

地獄のクリスマス

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匿名ユーザー

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12月24日夜。ただいま秋山澪はピンチです。
私の部屋のベッドの上に座っている律はそっぽを向いて口をきいてくれません。
今日はいうまでもなくクリスマスイブ。恋人たちの夜。
私と律も天国のようなドリームナイトを過ごすつもりだったのにいまのこの
居心地の悪さは地獄のようです。

きっかけは私でした。

放課後ティータイムのメンバーで行われた恒例のクリスマスパーティー。
今年も会場は唯の家で憂ちゃんが豪勢な料理を用意してくれた。
自慢じゃないが私の律も料理がうまい。でも、正直憂ちゃんにはかなわない
と思う。そこで、いつもからかってくる仕返しとばかりに律をからかってやる
ことにした。
「やっぱり憂ちゃんの料理は凄いな。律も料理うまいけど憂ちゃんには負けるだろ」
「そりゃーなー。でも憂ちゃんは別格だぜー。こんなん誰もかなわねえよ」
「そんなことないですよー」
「このハンバーグなんか最高だな。律、負けちゃってるんじゃないか~」
「………」
「律さんもハンバーグ得意なんですか?」
「あははー、私の一番の得意料理だけど憂ちゃんにはかないそうもないわ~」
「えー、でも私、律さんのつくるハンバーグ食べてみたいですよ」
「も~かわいいこといってくれちゃって~このこの~」
あの一言が失敗だった。
その後も律はみんなと楽しくふざけあっていつもどおりだったけど…

パーティーが終わった帰り道。律が一言も口をきいてくれなくなった。

「なあ律、なんでそんなに怒ってるんだよ。いい加減機嫌直せよ」
「……」
「律~ごめんってばー。律のつくる料理もおいしいって」
「……」プイッ
これはまずいと思いながらもどうすることもできず、律の家の前まで
きてしまった。
「じゃあな、澪。おつかれ」
「ちょっちょっと待てよ律」
せっかくのクリスマスイブなのにもうお別れなんて、しかもこんなケンカ
したみたいな状態でなんて…絶対イヤだよ。
「とっとりあえず私の部屋までいこ?な?」
「はっ離せ!」
私は律の手を強引に引っ張って私の家に連れ込んだ。本気で振り切られなか
ったあたり、律も本心は私と一緒にいたいとは思ってくれていると信じたい。
そして、冒頭の状況へといたったワケである。


どうしようどうしようどうしよう…
「りっりつー。くりすますいぶだぞー。二人だけのすぃーとたいむほしくないかー」
「………」
いや、これはだめだろ私。何言ってんだ。
ちゃんと、謝らなくちゃ。
「律、ごめん。律が私につくってくれるハンバーグは特別だったんだよな…それを…」
「………みお」
律がようやくこっちを向いてくれた。


12月24日クリスマスイブ。
私、田井中律は絶賛拗ねモード中です。
理由は簡単!澪に私のハンバーグより憂ちゃんがつくったハンバーグのほうがうまい
っていわれたから!!単純だね私。でも、私にとってハンバーグは特別なメニューだ
ったから。細かい作業が苦手な私でもさ、なぜかハンバーグは上手につくれてさ、私
の一番の得意料理になったんだ。一番最初に澪に食べさせてあげた私の手料理。上手
にできた私の料理、一番に澪に食べさせてあげたかったんだ。それ以来、澪に片想い
中(実は両想いだったワケだけど)何度も澪につくってあげた。いろんな想い、愛情を
込めて。だから、澪に冗談でもあんなこといってほしくなかった。そりゃ、実際に憂
ちゃんのつくったハンバーグの方がおいしいってのはわかるよ。事実だと思う。でも…。
あーまー、そういうワケで私は拗ねちゃったワケだ。せっかくのクリスマスイブにな。
本当は帰りたくもないのに「じゃあな」とかいっちゃったりしてバカみたいだ。澪、謝っ
てくれてるのにな。でも、どうしても気持ちの整理がつかなかった。私も楽しいクリス
マスイブにしたいハズなのにな。ホントどうしようもないね私。
でも、そんな私を澪は引っ張っていってくれて、そして…

「律、ごめん。律が私につくってくれるハンバーグは特別だったんだよな…それを…」

そうだよね。澪はわかっててくれたんだよな。私はちゃんと澪と向き合おうと思った。


ようやくこっちを向いてくれた律に向かってもう一度謝る。
「律、ほんとにごめんな」
「うん」
「どうしたら許してくれる?」
「とりあえず抱き締めてほしいな」
お安い御用、ていうかそれは私が是非ともそうしたい。
私はベッドに座る律を正面から抱き締めた。
「それで、キスして」
「ん」
いわれなくてもそうするよ。私は律に口付ける。
「澪、顔真っ赤」
「お前もな」
「ぷっ」
「くっ」
「あははははははははは」
「ふふっあははははははは」
「クリスマスイブなのにこんなケンカして私達バカみてー」
「あはは、でもこれが私たちって感じだな」
「だなー。ごめんな澪、私へんに拗ねちゃって」
「いや悪いのは私だよ。ほんとにごめんな」
「もうい…あ」
「どうした?」
「くっふっふ~」
なんかイヤな予感がする…
「ごはんもケーキも唯ん家で食ってきたから今日はもういいよな」
「ああ」
「じゃあ、今日はもう澪をいただくぜ!お仕置きだ。」
「なっ」
「今夜は寝かせないぜ大猫ちゃーん」
「誰が大猫だんぅ」
反論しようとした口を律の口でふさがれた。
「澪、大好き。世界で一番愛してる」
ばかりつ。そんなこといわれたらもう逆らえないだろ。
私がこんな不純な聖夜をいいと思っちゃうのはお前のせいだ
律が悪いんだからな。
私は律に思いっきり押し倒された。でもいいんだ。そのまま律に全てを委ねた。

この夜の律は本当に荒々しくて、とてもドリームナイトとかスィートタイム
とか呼べる代物じゃなかった。ほんとに朝まで寝かせてもらえなくて、次の
日は昼まで二人でぐったりで…。ほんと、さっきとは違う意味で地獄のクリ
スマスだった。でも…こんな地獄ならいいかなとか思っちゃう私もどうかし
てる。

律、お前になら地獄でも一緒についていってやるよ…なんてな。

さて、さっさと着替えて今日こそは律とクリスマスらしいクリスマスを過ごすと
するか。

おしまい。メリークリスマス。


  • よきかなとしか言えない -- 名無しさん (2012-01-15 04:40:36)
  • ふむ素晴らしい -- 名無しさん (2012-01-16 02:06:07)
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