けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

短編176

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mioritsu

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投稿日:2010/11/24(水) 23:17:18

「今宵あなたを頂きます」

予告状にあったのはただそれだけ。
私たちはこの予告状の裏に隠された、あのやっかいな怪盗の本当の狙いを見つけ出すことから始めた。
どんな警備もどんな仕掛けも簡単に潜り抜け、気がつけばお宝を颯爽と奪っていく。
この件を指揮している私にしてみればいい迷惑だ。
しかも奪ったお宝は、次の日には持ち主のところに返却されている始末。
おかげで世間は『怪盗りっちゃん』などとはやしたて、ちょっとしたスターのようになっている。
…相手は犯罪者なんだぞ!


「ふぉぉ…澪ちゃん、いつにもまして気合が入ってるね!」
「唯…なんたって琴吹財閥の有名なお宝だからな。警察の名誉にかけても今日こそ捕まえてやる」
「そうだね!私も警備頑張るよ!」

私たちの捜査から、『今宵あなたを頂きます』というのは絵画のタイトルであることが判った。その価値なんと1億円。
今までのりっちゃ…あのいまいましい怪盗の狙っていたものからすれば、ずいぶんと高額なものだ。

「おそらくそろそろだろうな。唯も配置について」
「うん。それじゃあ澪ちゃんもがんば…」

ばちん。突然照明の電源が落とされた。りっちゃ…あいつだ。
どこだ?どこにいる?

「秋山警部!あそこです!」

部下の声にはっと目をやる。
窓からの月明かりに照らされ、怪盗りっちゃんが姿を現した。もちろん見惚れてなどいない。
さあこい。絵画は数十人の警官に囲まれている。盗れるものならとってみろ。

「予告したものを頂きにきたぞ」

不敵な笑みを浮かべ、りっちゃん怪盗はあっという間に目の前から消えた。
あれ?どこだ?まあ何をしたところで絵を盗むことなど…

「あ、秋山警部!!」
「え?」

体がふわりと浮く感覚。

「え?え?」
「警備が手薄で助かったよ。それじゃ。…あ、こいつは返さないからな」
「あ、秋山警部~!!!」
「キマシタワー!!!!!!!」


「おろせ!今すぐ逮捕してやる!」
「落ち着けよ。まあ、私の心はとっくに澪に捕まってるけどな。」
「な、なれなれしく澪っていうな!」ゴツン
「あいた」



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