けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

短編167

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mioritsu

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投稿日:2010/11/18(木) 21:42:29

「りつ……?」

知らない間に私は押し倒されていた。
律はその勝気な目に涙を溜めて、私に言った。

「澪が悪いんだからな……っ!」

――――― ――

その日、私は普段と全く変わらない生活を送っていた。
律を怒らせるようなことをした覚えはない。

朝は一緒に学校へ行ったし、手だって繋いでいた。
授業中は律の一途過ぎる“ラブレター”を受取ってちゃんと返事も書いてやってたし、
昼休みだってずっと隣に居た。

放課後は……どうだっただろう。
私としては、ずっと律のことを見ているつもりだったし、だから律のことしか覚えていない。
律が皆の見ていないところで私の贈ったカチューシャを鞄の中で愛おしそうに撫でていたのも、
物置きでイケナイ情事をしていたのも。

他に律を怒らせることがあるとすれば――……わからない。

さりげなく唯に触れてしまったことだろうか?
上手く演奏できた梓の頭を撫でてしまったことだろうか?
それともムギのお茶を美味しいと言ったこと?

律は一体、何に対して怒っているの?
ねえ律、教えて?

――――― ――

私はそっと律の腕に触れた。
律の肩が、びくりと震えた。

それでも、律の怒ったような表情は変わらなかった。

「澪が、悪いんだっ……!」

目から、大粒の涙を零しても、それでも律は私を押し倒したまま。
だけど、その先には進もうとしない。
私は訊ねた。

「どうして?」

「澪がっ……、他の奴に……!」

「他の奴に?」

「好きだって言ってた……!」

あぁ。
私は思い出した。きっと、和と話している時の言葉を聞いたんだろう。
あれは律のことが好きだって言ってただけなのに。

「それで律はどうしたいの?」

「澪は私のモノなんだって……、お前の身体に刻み込んでやる!」

「なら早く、刻み込んで?」

「……っ!」

律の頬に手を伸ばす。
優しく優しく口付ける。

「私が悪いんだから」



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