投稿日:2010/11/16(火) 19:31:40
「ん…」
いけない、夢中になりすぎた。
だがしかし祭りはまだまだ中盤といったところ。
良い感じに盛り上がりを見せる祭の風景を遠目に確認した私は、浴衣の乱れを直しつつ澪を起こす。
だがしかし祭りはまだまだ中盤といったところ。
良い感じに盛り上がりを見せる祭の風景を遠目に確認した私は、浴衣の乱れを直しつつ澪を起こす。
「りつ…?」
「立てるか?ほら、浴衣ちゃんと着て」
「あ…うん」
「立てるか?ほら、浴衣ちゃんと着て」
「あ…うん」
まだ少し寝ぼけ気味の澪。
ところどころはだけた浴衣からは白い肌がのぞいている。
そしてそれを直す姿のなんと色っぽいことか。
しかしここで我慢しなければ今度こそ祭りは終わってしまう。
ところどころはだけた浴衣からは白い肌がのぞいている。
そしてそれを直す姿のなんと色っぽいことか。
しかしここで我慢しなければ今度こそ祭りは終わってしまう。
「変なとこないかな?」
やがて浴衣をしっかりと着直した澪が尋ねる。
うん、ばっちりだ。
うん、ばっちりだ。
「大丈夫。さ、行くぞ?」
「あ…律、手…」
「ん」
「あ…律、手…」
「ん」
澪の手を引き、そのまま祭りの風景に溶け込んでゆく。
「さ、何する?」
「律がしたいのでいいよ」
「んー…食べ物は後でゆっくり行くとして…」
「律がしたいのでいいよ」
「んー…食べ物は後でゆっくり行くとして…」
祭りといえば、やっぱり金魚すくいとかかな?
そんなことを考えていると、突然澪が声をあげた。
そんなことを考えていると、突然澪が声をあげた。
「…あ!」
「ん?なんかあったのか?」
「うん。…あのぬいぐるみ、取って欲しいな」
「ん?なんかあったのか?」
「うん。…あのぬいぐるみ、取って欲しいな」
澪が指差す方をみると、不機嫌そうなくまのぬいぐるみがあった。
どうやら射的の景品らしい。
それにしてもあのぬいぐるみ、どっかで…?
…まぁいいか、スナイパーりっちゃんの実力見せてやる。
どうやら射的の景品らしい。
それにしてもあのぬいぐるみ、どっかで…?
…まぁいいか、スナイパーりっちゃんの実力見せてやる。
「よっし任せろ!おっちゃん、一回分ね!」
私はいささか頼りないライフルを手に、きっちりと標準をつける。
弾は4発。
弾は4発。
一発目。命中精度をみるための捨て弾。
…うん、なるほど。
二発目。こっから本気だ。
少し甘かったかな。下の方に当たってしまった。
三発目。さっきより上向きに。
お、頭に当たった。揺れたぜボディ。
四発目。これで最後だ!
…うん、なるほど。
二発目。こっから本気だ。
少し甘かったかな。下の方に当たってしまった。
三発目。さっきより上向きに。
お、頭に当たった。揺れたぜボディ。
四発目。これで最後だ!
「あ、あれ?」
「りつぅ…」
「りつぅ…」
外してしまった…。
欲を出して狙いすぎてしまったみたいだ。
欲を出して狙いすぎてしまったみたいだ。
「はぁ…、どうする?諦める?」
そう言って澪をみると、少し顔が曇っている。
え、そんなに欲しいのか、あれ。
え、そんなに欲しいのか、あれ。
「ムギには、とってあげたくせに…」
そうつぶやいて涙目で俯く澪。
あー…あの日ムギと二人きりで遊んだことまだ根に持ってるのか。
…ならそんなの気にならないぐらい
あー…あの日ムギと二人きりで遊んだことまだ根に持ってるのか。
…ならそんなの気にならないぐらい
「ぃよーしっ澪!一つとは言わず二つでも三つでもとってやるぞ!」
澪が顔をあげる。
うん、その笑顔だ。
そして私は再挑戦の結果、結局一つだけぬいぐるみをプレゼントしたんだ。
うん、その笑顔だ。
そして私は再挑戦の結果、結局一つだけぬいぐるみをプレゼントしたんだ。