けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

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匿名ユーザー

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冬の日 どんなに寒くても僕は幸せ
白い吐息弾ませて、駆けてくきみを見てると、切りそろえた髪がとても似合ってる
でも、前髪を下ろした姿も見てみたい

この怪しげな手紙の正体が解かり、不安のモヤモヤは消えたものの
今は新しいモヤモヤが私の胸中を占拠しようとしている
「・・・・意味深だなあ」
歌詞だってのはわかったけど、それにしちゃえらく短い。
それに韻を踏んでる感じもないし、歌詞というよりは手紙って感じ。
そうだよ、やっぱ手紙だよなこれ。
「・・・・・未完成なのか」
それはそれでおかしい。完璧主義の澪が未完成の歌詞を持ってくるだろうか
未完成のうちから私に見せて意見を聞きたい、そういう線もあるかもしれないが、
本人はこれで完成としている様子。できれば続きも書きたいとは言っていたが、
現時点ではこれが完成品なのだ。

澪の歌詞と言えば、甘々かつメルヘンチックに恋する乙女の心情を描いたもの
カレーのちライスなんかも、深読みすれば恋する乙女と言えなくも・・・いやどうだろう
とりあえず、基本的には恋する乙女なのだ。ってことはこれも例外じゃなく、
恋する乙女が、自分が恋愛の対象にしている人物に対し、
もっとその人物を深く知りたいという気持ちからか、前髪を下ろした、いつもと違う姿を見たいと言う
そういうシチュエーションをもとに書いたのだとしたら、そのモデル
前髪を上げた人物とは誰なのか
「・・・・わたし?」
そうだよな・・・前髪を上げていることが一つの特徴となっている人物、
私から見た澪の周りに、今までそういう人物はいなかった。
私を除いては。
私はゆっくりと、カチューシャを外す

「・・・・・やっぱおかしーよ」
鏡の目の前に立ち、ワックスを少量指に取り、できる限り見栄えが良くなるよう髪を整えてみるが
その違和感たるや尋常じゃなく、おでこを出していなくては空気の通りも悪い
少しイライラするなあ


「うーむ・・・・」
悩んでいるそのとき、ゆっくり刻まれる一つのリズムが耳に入る
「姉ちゃーん?澪さんが来たよー」
えっ
焦る間もなく、ドアがゆっくり開く
「りつー。前借りたCDかえ・・・律?」
目を丸く見開き固まる君。そらそうだ。今の私が澪の脳裏に刻まれた私とかけ離れていることは言うまでもなく
自分でも思ったが、むしろ唯に近い見た目となっている。
「・・・・・か、勝手に入るなよ!!」
「いや・・・チャイム鳴らしたけど」
あらら。気付かなかったよ。この見た目の違和感を整理することに夢中になっていたのか
「・・・髪、下ろしたんだ。」
「・・・・」
「ふふ・・・・」
少しはにかみながら、君はあの歌詞を覚束ないメロディーにのせて歌いだした

冬の日 どんなに寒くても僕は幸せ
白い吐息弾ませて 駆けてくきみを見ていると 切りそろえた髪がとても似合ってる
でも、前髪を下ろした姿も見てみたい

「ムギに軽く曲付けてもらったんだ。」
ああ、やばい。今私顔真っ赤じゃないかな。嬉しいとか恥ずかしいとかで、動悸がやばいよ。
「もしや律・・・意識してたのか?」
「~~っ・・・・・!」
声にならない声で反論する私。君は遂に笑い出す
私、澪にいいようにあしらわれてる。なんたる不覚
「お・・・・おか・・・おかし」
「くないよ。」
優しく言葉を放ち、近寄ってきた君は、私の頬を優しく撫でた。
「かわいいし、ちょっとかっこいい」
何を言い出すこの女。少し涙も出てきた
そのとき、澪の両手が私の腰に回される
「ひゃっ・・・」
「まあ、ちょっと面白いかな」
鼻が密着するほどに顔を近づけてそういう君。え?なにこれ
腰に回した手を、片方私の顔の近くに持ってきて、私の前髪を軽く摘む。
「ふふ・・・照れてるのかあ?」
「て・・・照れてなんか」
言おうとしたが、その刹那唇を何かに遮られる。


これが結末。歌詞は無いけど、私と君の冬の日。
それが一旦終わったところ。二番はあるのかな?どうなんだ?澪・・・


  • やばい。澪ちゃんかっこいいりっちゃんかわいい。 -- 名無しさん (2011-12-01 15:26:39)
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