けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

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mioritsu

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投稿日:2010/08/04(水) 20:15:42

「はー・・・進まないなこれじゃー。」
「りつ、そのまま寝るなよー」

私がベッドにねっころがると澪はその端に腰掛け、台本をため息交じりに見つめている
私にしたら言うだけで鳥肌の立つような台詞、澪にしたらウットリきちゃうような台詞。なのかな

「へへ、澪。どうだ?ムギの脚本の出来は」
「ムギは原作にちょっと手加えてるだけだろ?でも結構しっかり出来てるんだよな」

ぱらぱらページをめくりながら、澪も上下逆にベッドに寝転がる
私の枕が足蹴に・・・別にいいか。さっきも私の抱き枕に抱きついてたし・・・
ていうか本来抱き枕は抱くものだしな。じゃあそれも別にいい
いやー、今更こんなことを思うのもどうかと思うけど、私と澪って本当に親しい間柄だよな・・・なのかな?

「あ、ムギがコメント書いてくれてる。」

台本を読みながら澪が驚く

「澪ちゃん、ここは長台詞だから気をつけて・・・か。おまえのにも書いてあるか?」
「えーと・・・あれ?私のは書いてない・・・なんだよムギめー」
「ははは、私の勝ちー!」

本当は書いてあった。だけどさ・・・

―ここは本当の恋人のように演じてね!本当の恋人よ!―

なんて、澪に教えたらなにを言われることか・・・恋人の部分が太字になってるのがなんともニクい演出。
恋人ねぇ・・・みんなに内緒で澪とはキスまでいっちゃってるけど
その間も普段みたいに接してるし、恋人みたくって言われても困っちゃうな

「なあ律、おきてるか?」
「んー。当たり前」

恋人・・・澪は恋人

「私たち、本当の恋人みたいに接するんだよな」

先ほど「これは言えない!」と飲み込んだ言葉が容易く澪の口から飛び出した。

「な、なんだよ急に・・・」
「いや、ごめん・・・本当の恋人って、どんな風にやればいいんだろ」

本当の恋人・・・私たちの恋は、「本当」と呼べるのだろうか。

「・・・わっかんねー。澪はどう思う?」

澪にとって、私たちの恋って・・・なに?

「いつもの私たち・・・それをそのまま見せればいいんじゃないか?」

本当の恋人らしく接するなら、
互いに恋をしている私たち・・・つまりいつもの私たちをそのまま表現すればいい。
そうすれば、そこには本当の恋人が生まれるだろ?

それが澪の意見だった

「なあ、どうだ律?」
「・・・・ぷふっ」

単に面白いからか、嬉しいからか

「な、なんで笑うんだよ!」
「だ、だって・・・あは、ははは!」

どうしても私は笑いが止まらなかった
そうしたら澪も、一緒に笑い出した

「はは、ははは・・・はぁ・・・」

笑い疲れた私たちが少し呼吸を整えたころ、
私はなんとなく「澪の物まねをしながらジュリエットを演じてみよう」と思った。
ここからは、みんなも知ってのとおり・・・だよな?

さあ本番がんばるぞー。しっかり御相手頼むぜ、私の恋人さん!



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