投稿日:2010/05/16(日) 18:39:44
やっと!やっとなったぞ高校生!目標は、高校生活を名一杯楽しむこと!
やるぞ、私はやってやるぞー!よし、気合も入ったことだし、まずはクラス分けだな。
えっと、確かクラス分けは下駄箱のトコに貼り出されてるんだよな。
目的地まで全力疾走……とは行かないまでも、早歩きで向かう。辿り着いた目的地には、ひとヒト人、人の山。
……うわぁ、こんなに居るのかよ。まぁ、そりゃあそうだよなあ。よし、これ皆1年だろうし、少し顔覚えとくか。
やるぞ、私はやってやるぞー!よし、気合も入ったことだし、まずはクラス分けだな。
えっと、確かクラス分けは下駄箱のトコに貼り出されてるんだよな。
目的地まで全力疾走……とは行かないまでも、早歩きで向かう。辿り着いた目的地には、ひとヒト人、人の山。
……うわぁ、こんなに居るのかよ。まぁ、そりゃあそうだよなあ。よし、これ皆1年だろうし、少し顔覚えとくか。
軽く周りを眺めていた私は、ある人物を見た瞬間、衝撃を受けた。
すらりと背が高く、整った顔立ち、腰まで伸ばされた綺麗な黒髪。今まで見てきたどんなヤツより輝いて見えた。
その人は、集まってる人の中に入れないのか、端の方で立っている。
これは、話しかけるチャンス。そう思った次の瞬間。もう、身体が動いていた。
すらりと背が高く、整った顔立ち、腰まで伸ばされた綺麗な黒髪。今まで見てきたどんなヤツより輝いて見えた。
その人は、集まってる人の中に入れないのか、端の方で立っている。
これは、話しかけるチャンス。そう思った次の瞬間。もう、身体が動いていた。
「ね、1年生だよね?」
「へ?……う、うん」
「へ?……う、うん」
近づいて、とりあえず話しかけてみる。
恥ずかしがりなんだろうか、少し顔を赤らめて小さな声で頷く。
……その仕草一つ一つが、やたらとかわいく見える。ちきしょーなんだこの生き物。
恥ずかしがりなんだろうか、少し顔を赤らめて小さな声で頷く。
……その仕草一つ一つが、やたらとかわいく見える。ちきしょーなんだこの生き物。
「クラス分け表、もうみた?」
「ううん。人が多くって……」
「ううん。人が多くって……」
予想通り。ま、あの中に割って入らない限りしばらくは見れないだろうし。
見た限りこの子は、そういうことをしそうにない。
見た限りこの子は、そういうことをしそうにない。
「じゃあさ、私の見るのと一緒に見てきてあげるから、名前おせーて」
「え、えっと。秋山……澪」
「え、えっと。秋山……澪」
まずは名前。秋山、澪さん。澪……へへ、名前聞いただけなのになんか嬉しくなってきた。
「秋山さんね、……私は田井中律。よろしくな」
「よ、よろしく田井中さん」
「よ、よろしく田井中さん」
名前、呼んでもらえた!やばい、嬉しすぎる。
よっしゃあ、同じクラスであることを祈りつつ、クラス分けを見に特攻じゃあ!
よっしゃあ、同じクラスであることを祈りつつ、クラス分けを見に特攻じゃあ!
「そんじゃ、ちょいと行ってくる」
「あ、あの……き、気をつけて、ね」
「あ、あの……き、気をつけて、ね」
気をつけてね、だってさ。にへへ……顔がニヤケて仕方がない。
ニヤケ顔のまま生徒の間を割って入る。腕とかカバンとかの直撃もあったけど、なんとか一番前までたどり着いた。
えーと。秋山ってことは、やっぱ上のほうだよな
ニヤケ顔のまま生徒の間を割って入る。腕とかカバンとかの直撃もあったけど、なんとか一番前までたどり着いた。
えーと。秋山ってことは、やっぱ上のほうだよな
お、みっけ。……って隣に私の名前あんじゃん!
今年一年、最高の年になる。絶対に。……急いで知らせに戻らねば。
来た時と同じように生徒をかき分けて元居た場所に戻る。はぁ、コレ結構重労働だな。
今年一年、最高の年になる。絶対に。……急いで知らせに戻らねば。
来た時と同じように生徒をかき分けて元居た場所に戻る。はぁ、コレ結構重労働だな。
「だ、大丈夫?」
さっきの美女……秋山さんが心配そうに近づいてきた。
その顔見たら疲れも吹っ飛ぶってもんだ。……とと、さっそく報告しないとな。
その顔見たら疲れも吹っ飛ぶってもんだ。……とと、さっそく報告しないとな。
「クラス一緒、だったよ」
「え、そうなの」
「おう!」
「……え、えっと……何組?」
「……あ」
「え、そうなの」
「おう!」
「……え、えっと……何組?」
「……あ」
そうだった、私何しにクラス分け表見に行ったんだよ!
一緒だったことが嬉しすぎて、何組か見てくるの忘れた。
何たる失態、これは……かっこわる……。
一緒だったことが嬉しすぎて、何組か見てくるの忘れた。
何たる失態、これは……かっこわる……。
「ふふっ」
「え」
「ご、ごめんなさい。あまりに面白くて……はは」
「え」
「ご、ごめんなさい。あまりに面白くて……はは」
口元を抑えつつ笑う姿は、何処と無く幼さが垣間見える。
大人びて見えたって、私と同じ高校生、だもんな。
……もっと。もっと、笑ったところがみたい。
大人びて見えたって、私と同じ高校生、だもんな。
……もっと。もっと、笑ったところがみたい。
私の目標が、高校生活を名一杯楽しむことから、秋山澪の笑顔をたくさん見ること、に変更された瞬間だった。
おわる。