けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

短編85

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匿名ユーザー

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投稿日:2010/03/02(火) 20:03:59

怖い夢を見た
いい年して怖い夢を見たなんて言うのもどうかと思うが、本当に怖かった
暗い空間に一人きり、私しかいなくて 周りには何も無い、誰もいない
そんな空間が怖かった。というより、澪がいないのがどうしようもなく怖かった
澪が一緒にいてくれれば、どんな国にでも星にでも行ったっていい
逆に、澪がいない場所になんて行きたくない
顔が、声が、匂いが、肌触りが・・・澪の全てが、わたしには必要なんだ
枕元に置いてあった携帯を見ると、もう時間は二時
きっと取り合ってくれないだろう・・・でも、それでもいい
ただ・・・声が、聞きたい

もう時間は二時。さっきまで歌詞を夢中になって書いていて、
気が付けば時計は午前を指していた。
明日も学校、こんな時間まで起きていたらきっとつらいことだろう
とりあえずノートを閉じ、電気を消した
そのとき、ポケットに入れていた携帯電話が振動した。
急な出来事に驚き声をあげてしまった。電話が鳴っただけだよ・・・
ディスプレイに表示されたのは、大好きな人の名前だった。
こんな時間になんで?そんな思考は二の次
私はすぐに電話に出た


交差する声、交じり合う思い
心が不思議と安らいできた。やっぱり、この声が好きだ。
内容なんてありもしない、明日の授業はなんだとか、
部活では何をやるんだとか、今話さなくてもいいような、そんな話題
だけど澪は少しも拒まない。私の声を受け入れてくれた。
怖い夢を見たことなんて、もうどうでもよくなった
逆に今が夢なんじゃないかと思えるほど、暖かい時間

「あはは!・・・ねえ、澪」
「ん?どうした、律」
「・・・ありがとう」
「え?」

急にお礼を言われても・・・だけど、その声の中には、紛れも無い感謝を感じた
私との会話が、何かを律に与えたのだろうか。いつもと変わらない・・・その会話の中で
その感謝の真意はわからない。だけど・・・
私との会話で律が何かを得られたのなら、何らかの形で安らぎを得られたのなら
私にとっても、それは本当に嬉しい。私だって、律を支えているんだ。
それが自惚れだとしても、構わない。それでもたまらなく・・・嬉しくなるから

「こちらこそ、ありがとう」
「ん?お、おう」

じゃあまた明日、そう言って電話を切った

恐れを忘れた私が見た次の夢、
唯やムギ、梓・・・そして澪に手を引かれながら
木漏れ日が降る緑道を歩いていく夢
いつもと変わらないけど、私にとって一番大事な景色。
この景色を抱えたまま、新しい朝を待つとしよう
明日の朝ごはん、なにかなあ



  • いいなぁ~ -- 名無しさん (2011-12-24 19:16:51)
  • 視点の切り替えがいい -- 名無しさん (2012-01-09 00:36:25)
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