けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

短編83

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mioritsu

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だれでも歓迎! 編集
投稿日:2010/02/27(土) 13:45:52

「おーい、何きいてんのー?」
昨年の学園祭での演奏を聴いていると、左耳から律の声が入り込んできた
「ん?去年の学祭のふわふわ」
「あー。ちゃんと聴いてんだな。どれ、私も聴くかな」
そういって律は私の左に座り、外した左耳のイヤホンを自分の左耳にはめた
「ちょ、ちょっと律」
「いいだろー。おさらいおさらい」
そう言って視聴に集中している律。・・・別におさらいすること自体は悪くないし
実際まだまだ演奏に荒削りな部分があるから、むしろ一度全員揃って自分たちの演奏を見つめなおすべき
なんて考えもあったけど・・・流石にこの状況でそんなことは言ってられない。

私と律しか居ない部室で、こんなに距離を縮めて同じ音楽を聴くだなんて
その・・・なんというか・・・とにかくドキドキして仕方ない

「うーん、やっぱり完璧だ。私のリズムキープは!」
「ば、ばか!走ってるだろ」
なんでこの状況下で冷静に音楽聴けるんだろう・・・律だけドキドキしないなんてずるい・・・
…律はこれ以上距離を縮めること・・・・拒まないかな?
私だって・・・律をドキドキさせたい!
「り、律!」
「ん?」
「コード張ってるから・・・もうちょい近寄れ!」
できるだけ平静を装いながら。
「あー、そうだな」
だめかな・・・大して同様もせずに、本当にくっ付いてると言える位置まで律は寄ってきた
やっぱり律には勝てないのかな・・・でも・・・神様、もう一度私に・・・チャンスをください
「?みおー?どうした怖い顔して・・・」
「べ、べつに!」
少し食い気味に言葉を押し返し、同時に、横に座る律の肩を抱き寄せ、
律の頬に自分の頬を密着させた。
「?!み、澪?!」
「・・・こ、このイヤホン古くて・・・今のもコード切れそうだから・・・だから・・・」
凄い恥ずかしい・・・だけど、私の頬に伝わってくる律の熱は、止まることなく上昇している。
そうわかるほど、律の頬は熱くなっている・・・きっと顔も真っ赤だな。
「そ・・・そうか。・・・」
「・・・・・」
沈黙が続くけど・・・・不思議と気まずさはない・・・少なくとも私には
律の頬から伝わるその体温は、私の体全体を包み込む落ち着かせてくれるようだった
「・・・・澪?」
「・・・ふふ」
そうか。・・・そうなんだな・・・この体温が、律がドキドキしてるときの体温なんだな
「これでおあいこだな。律」
「はっ・・・はい?・・・ああ・・・そういうこと」
だったらこれは・・・私しか知っちゃいけない体温。
律をドキドキさせていいのは、私だけだから
「皆が来るまで・・・こうしてようか。澪・・・」
「・・・・うん」
暖かくて、切なくて、胸が高鳴る
ふわふわ時間は、もう耳には届かない
音を発さない、だけど強い。そんな鼓動だけが・・・ただそこにあった



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