投稿日:2010/02/09(火) 02:48:26
学校が終わって。
いつも通り、りっちゃんと一緒に帰る。
いつも通り、りっちゃんと一緒に帰る。
「え、今日お家で一人なの?」
「うん。弟が入院しちゃって、お母さんが付き添いするんだって」
「うん。弟が入院しちゃって、お母さんが付き添いするんだって」
お父さんは明日になったら帰ってくるんだ、ってりっちゃんはいってるけど。
家に帰って、誰もいない。
誰もいないまま、一人で過ごすのは。
とっても寂しいし、ちょっと怖いと思う。
家に帰って、誰もいない。
誰もいないまま、一人で過ごすのは。
とっても寂しいし、ちょっと怖いと思う。
「へ、平気なの?」
「だーいじょうぶ!食べ物の場所知ってるし、戸締まりもできるし!」
「だーいじょうぶ!食べ物の場所知ってるし、戸締まりもできるし!」
りっちゃんは、すごいなあ。
ひとりでも、平気なんだ。
…でも、そう言いながら笑うりっちゃんは。
何時もと何か、違う気がする。・・なんだろう?
ひとりでも、平気なんだ。
…でも、そう言いながら笑うりっちゃんは。
何時もと何か、違う気がする。・・なんだろう?
「それじゃ、またね!」
「うん、ばいばい」
「うん、ばいばい」
結局、違う気がする理由がわからないまま、家に着いちゃった。
りっちゃん、本当に大丈夫かなあ、寂しくないかなあ。
でも、私みたいに怖がりじゃないし・・。
りっちゃん、本当に大丈夫かなあ、寂しくないかなあ。
でも、私みたいに怖がりじゃないし・・。
「おかえりなさい、澪。・・どうかした?」
「ただいま、ママ。あのね」
「ただいま、ママ。あのね」
分からないことは相談しなさい、って教わった。
ママなら、どうしたらいいかわかるかな。
ママなら、どうしたらいいかわかるかな。
「・・そうなの。りっちゃんさえ良ければ、うちに来てもらってもいいんだけど・・」
そっか。うちに来てもらえばいいんだ。
なんで気がつかなかったんだろう。
なんで気がつかなかったんだろう。
「私、りっちゃんち行ってくる!」
「気をつけてね」
「はーい!」
「気をつけてね」
「はーい!」
たったいま歩いてきた道を、少しだけ戻る。
りっちゃんちまでの道は、もう何度も行ったから覚えてるもん。
だけど。
りっちゃんちまでの道は、もう何度も行ったから覚えてるもん。
だけど。
うぅ・・ピンポン、届かない。
これを押さないと、りっちゃんは出てきてくれない。
折角来たのに。
あ、と・・ちょっと・・!
えいっ!・・・あ、押せた。
これを押さないと、りっちゃんは出てきてくれない。
折角来たのに。
あ、と・・ちょっと・・!
えいっ!・・・あ、押せた。
『・・はい』
「あ、りっちゃん?」
『っみおちゃん!え、どうしたの・・あ、待って今開ける!』
「あ、りっちゃん?」
『っみおちゃん!え、どうしたの・・あ、待って今開ける!』
家から出てきたりっちゃんは、さっきと変わらない。
やっぱり、平気なのかな。
そういえば私、家に誰かを呼ぶの初めてだっけ。
…い、今になって、急に・・緊張してきちゃった・・。
やっぱり、平気なのかな。
そういえば私、家に誰かを呼ぶの初めてだっけ。
…い、今になって、急に・・緊張してきちゃった・・。
「どうしたの?」
「えっと、あ、あのね」
「うん?」
「も、もし良かったらだけど。う、うちに、お泊りしな、い?」
「え!」
「えっと、あ、あのね」
「うん?」
「も、もし良かったらだけど。う、うちに、お泊りしな、い?」
「え!」
うぅ。・・は、恥ずかしい。
やっぱり、迷惑かな。
りっちゃん、全然平気そうだもん。
やっぱり、迷惑かな。
りっちゃん、全然平気そうだもん。
「いいの!?」
「り、りっちゃんさえ良ければ。って、マ・・お母さんも言ってたから」
「いく!みおちゃんち!・・・っと、そーと決まれば、ぜんはいそげ!」
「り、りっちゃんさえ良ければ。って、マ・・お母さんも言ってたから」
「いく!みおちゃんち!・・・っと、そーと決まれば、ぜんはいそげ!」
りっちゃんは、お母さんに連絡をして、お泊りの準備をするといって家の中に走っていっちゃった。
とりあえず私は、玄関でりっちゃんを待っていよう。
とりあえず私は、玄関でりっちゃんを待っていよう。
「みおちゃん、おまたせ!」
「お母さん、良いっていってた?」
「『いいのかしら・・是非お願いしなさい。あぁ後でお電話しておかなくちゃっ』っていってたよ」
「お母さん、良いっていってた?」
「『いいのかしら・・是非お願いしなさい。あぁ後でお電話しておかなくちゃっ』っていってたよ」
りっちゃんは振り付きで声まね?をしてくれた。
…りっちゃんのお母さんってこんな感じ、だったっけ。
…りっちゃんのお母さんってこんな感じ、だったっけ。
「それじゃ、いこっか!」
「うん」
「うん」
学校の帰り道での変な感じは、もうしない。
気のせいだったのかな?
気のせいだったのかな?
「あのね、みおちゃん」
「うん?」
「ほんとは、ちょっと、寂しかったんだ」
「え?」
「うん?」
「ほんとは、ちょっと、寂しかったんだ」
「え?」
呼ばれたのは聞こえたけど、その先は聞こえなくて。
もう一度言って、と言ってみたけど。
もう一度言って、と言ってみたけど。
「んーん、なんでもないっ」
りっちゃんは、そういって笑うだけだった。
おわる。