女性化した能田キンタロウに思いも寄らぬ事態が降りかかった。
「何で俺が」
文化祭で人気の高い喫茶店の企画に携わる事になったのだ。
喫茶店の企画はそれぞれのクラスの女性化した生徒が集まるのだが、
「メイド喫茶なんて良くないかな」
眼鏡を掛けて知的な印象がする生徒の提案に、
「面白そう」
「ちょっとどうかな?」
様々な意見が飛び交う中、
「あなたはどう?」
「お、いや、わ、私は・・・」
「せっかくだから男だとできない事をやってみたいと思うけど」
「確かにそうだね」
こうしてメイド喫茶をやる事が決まり、
「じゃあ、まずやる事は・・・」
眼鏡をかけた生徒がメジャーを手に持って立ち上がると、
「何をするの?」
「みんなのサイズを知らないとメイド服の用意をしても意味がないでしょ」
「た、確かに」
「じゃあ、脱いで」
「そんな」
「女同士だから大丈夫よ」
皆、下着以外の衣服を脱いでサイズを測ったのだが、
「もう服を着て・・・」
キンタロウは鼻血を出して倒れてしまい、
「た、大変よ」
「大丈夫?」
何とか文化祭が終わったが、
「お前、他のクラスの奴の裸見て鼻血出したって?」
クラスメート達の指摘に、
「そ、それは・・・」
担任の南原セイジが教室に入ってくると、
「どうやら事実みたいだね」
「とにかくあまり気にするな」
クラスメート達は急いで自分の席に戻っていった。
最終更新:2012年04月23日 20:12